鬼滅の忍   作:黒い野良猫

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前回の次回予告のタイトルを変更しました。


第二十話 忍の里

 あれから数ヶ月が経った。カナエとしのぶは剣士になるため鱗滝に鍛錬を付けて貰っている。佐助達は時間が空けば稽古をしている。

 そんなある日、佐助達は合同の任務に出ていた。どうやら一つの小さな里が火事で全焼したという。佐助達はその現場を調査するという指令が来ていた。

 

「これは酷いな……」

 

 見た目は酷い有様だった。そこに里があっただろう場所は焼け焦げていて、所々人の遺体が目に入る。

 

「これは人の仕業? それとも……」

「これが人の仕業とは思えない。見ろ、コレ」

 

 佐助は地面に指さし、真菰達に見せる。そこには人間とは思えない足跡があった。

 

「この足跡が人の物とは到底思えない。という事は──」

「十中八九、鬼……」

 

 真菰の言葉に頷く佐助。

 

「兄さん」

「どうした義勇」

「ちょっと来てくれ」

 

 佐助は義勇に連れられて、里の入り口まで来た。

 

「ここ、明らかにおかしくないか」

「あぁ。確かにな」

 

 二人が見ているのは里の入り口の地面。里の方は焼け焦げているのに、里の外には焼けた跡が一つもないのだ。

 

 ──考えられるとしたら、この里を襲ったのは二体以上。一体はここを燃やした鬼。そしてもう一体は、里人を閉じ込める様に村全体を囲った鬼……ただ、一つ疑問がある。何故、里全体を焼くように襲ったのか……今までの鬼なら、そんな事はしなかった。一体何のために……

 

 そう思いながら佐助は調査を続ける。

 

「お兄ちゃん!」

 

 すると真菰が何かを見つけたのか、佐助の所にやって来た。

 

「これ、お兄ちゃんのと同じ奴だよね?」

 

 真菰が渡してきたのは、ボロボロになっていた一枚の手裏剣だった。

 

「これ、どうした?」

「落ちてたんだ。他にもクナイ? って奴が落ちてたよ」

 

 ──手裏剣やクナイが落ちているって事は……ここは忍の里だったのか? 

 

「な、何だこれは……」

 

 すると奥から三人忍者らしき服を着た人達がやって来た。

 

「これは君達がやったのか?」

 

 一人の男性が、佐助達に聞く。

 

「俺達はここの調査に来たものです。鬼殺隊の早島佐助と言います」

「同じく、真菰です」

「冨岡義勇です」

「鬼殺隊? 君達みたいな若いのが……」

「所で、あなたは?」

「あぁ。すまない。私は忍の里の長、宇随忍次郎だ。後ろの二人は私の妻だ」

 

 ──妻って……一夫多妻制かよ……

 

「所で、どうしてここに?」

「実はこの里は私達忍の里と交友関係にあったのだ。久々に顔を出しに来たんだが、この有様だ」

 

 宇随は辺りを見渡し、悲しい表情を浮かべる。

 

「恐らく、これをやったのは鬼かと思われます」

「何だと……?」

「しかも二体以上。ここは集中的にやられたんでしょう」

「そんな……何故……」

「それは分かりません。でも、理由もなしにここまでするとは思えない。何かしらの目的がある筈……」

「もしかしたら、忍の里も……」

「危険かもしれませんね。今すぐ厳重警戒した方が良いでしょう。そして俺達鬼殺隊もそちらに行きます。近くの里は、そこしかありませんから」

「ありがとう。すぐ帰るぞ」

 

 そう言って佐助達は、宇随が治める忍の里に行った。忍の里に行くと、宇随はすぐさま他の忍者を呼んだ。

 

「今から厳重警戒報を発令する。お前達は里の外を隈なく監視しろ。怪しい動きがあったら、すぐ知らせろ」

「御意!」

「里の者は外に絶対に出すな。良いな!」

 

 そう言って散らばる忍者。すると鐘の音が響き渡り、里の人達は一斉に家の中に入る。先程まで賑やかだった大通りが、一気に静かになった。

 

「さて、私の屋敷に案内しよう」

「ありがとうございます」

 

 案内される佐助達。屋敷に到着すると、九人の子供達がいた。

 

「親父。どうしたんだそいつら」

「この人達は鬼狩りだ。訳あって、家に来てもらった」

「俺は宇随天元だ。宜しくな」

 

 天元は佐助達に言う。佐助達も、自己紹介をした。

 

「それにしても佐助殿。君は今いくつだい?」

「十三になります。真菰と義勇は十二です」

「十三か……いつから鬼狩りに?」

「十の時になります」

「そっか……君だけ服が違うのは、何か関係あるのかい?」

「まぁ、こっちの方が動きやすいって言うのと、俺は忍術を使うんでそれに耐えきれる服を──」

「忍術だって!?」

 

 その時、宇随は声を上げる。かなり驚いたようだ。

 

「君は、忍なのかい?」

「忍術が使えるから忍かって聞かれたら、答えははいです。ただ、皆さんがどのような人物を忍と捉えているか分かりませんから、答えは分かりません、が正解ですね」

「そうか……因みに、どんな忍術を? やっぱり隠れ身の術とか、変装の術とかかい?」

「確かにそれも出来ますが……そうですね、例えば──」

 

 そう言って佐助は印を結び、姿を真菰に変えた。変化の術だ。

 

「このように姿を変える、変化の術」

「ま、真菰殿が二人……」

「どうなってんだ……」

 

 天元も目を見開き、驚く。

 

「そして実体を増やす、影分身の術」

 

 次は真菰がもう一人増えた。今この場に、真菰が三人いる。

 

「という風にできます。他にもありますが、そうするとこの屋敷が壊れる可能性があるので、やめておきます」

 

 そう言って影分身と変化を解く佐助。

 その後、天元と組手をすることになったが、佐助の勝利。天元は悔しそうだった。

 その日の夜。佐助は見回りに行くと言い、外に出ていた。真菰と義勇も一緒だ。天元達は寝ている。

 

「見つけたよ……例の子」

「作戦、開始だ」

 

 災いが今、忍の里に振りかかろうとしている。




次回
「下弦の鬼」


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明日より、投稿頻度が愕然と下がります。申し訳御座いません。
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