鬼滅の忍   作:黒い野良猫

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第六話 真菰の修行

 俺がじいちゃんの下に帰って来て一週間。今日は自分の修行をお休みして真菰の修行を見ようと思う。

 朝。いつもはじいちゃんが作っていた朝ご飯は、真菰が作っている。真菰の朝食はとても健康的だ。豆腐のお味噌汁に焼き魚。まさに和食。

 朝ご飯を食べ終えると顔を洗い、歯を磨く。こうして、俺達の一日が始まる。

 

「さてと、真菰。今日は俺がお前の修行を見る訳だけど、頂上から下りてくる修行はもうやったか?」

「うん。鱗滝さんの所に来てすぐにやったよ。あの罠凄いよね! 私死んじゃうかと思った!」

 

 ──真菰にも容赦ないとは……じいちゃん少しは手加減してやれよ……

 

「なら、体力の方は問題なさそうだな。因みに自己新記録は?」

「半日で下りた時かな~。お兄ちゃんは?」

「俺は三時間で下りた」

「三時間!? お兄ちゃん早くない!?」

 

 まだ俺がサスケさんと出会う前、チャクラという存在を知らなかったときに出したタイムだ。知らないうちに身体強化をしていたらしい。それが恐らく、あの時木に付いていた足跡なのだろう。

 

「まぁ、俺と真菰じゃまず性別が違うからな。そこら辺の差が出てもおかしくない。で、今日の修行なんだが……」

 

 正直、俺が教えられるとしたら体術しかない。呼吸法はじいちゃんに任せるとして、俺の剣術はサスケさんに教えて貰って独特だし、体術しかないのだ。

 

「真菰。体術って知っているか?」

「体術? 何それ」

「体術っていうのは、素手や短い武器を使って攻撃、防御をする術の事だ。柔術とも言う」

「殴り合いみたいな感じ?」

「ま、まぁ平たく言えばそうだな」

 

 真菰の例えに、俺は苦笑いした。

 

「だが、殴り合いと違って、体術には防御がある。殴って来た拳を掴んだり、払ったり。まぁ、実際に見てもらった方が早いな」

 

 そう言って俺は十字の印を結ぶ。サスケさんに禁術と言われたこの術。だが、覚えておいて損は無いと言われ、覚えた。

 

「【影分身の術】」

 

 そう言って俺の横からポンっ! と煙が出る。そこにはもう一人の俺の姿があった。

 

「ええ!? お兄ちゃんが二人ぃ!? 鱗滝さーん!」

 

 俺が影分身すると、真菰は走って小屋に入ってしまった。流石にいきなりは驚くか……

 

「な、何だいきなり……!? 佐助! お前二人になっとるぞ!」

「俺の術だよ。通称【影分身の術】。俺と全く同じ実体を作る事が出来る」

「ほぉ……奇妙な術だのぉ」

「まぁ、サスケさんにあまり使うなって言われてるからね。一体が限界だよ」

「で、何でお前を一体出したんだ?」

 

 じいちゃんが本題に戻ってくれた。

 

「実は真菰に体術を教えようと思ってね」

「なるほど体術か。それは良いな」

「でも、鬼を斬る時に体術なんて使わなくない? 何で体術なの?」

 

 真菰のいう事は最もだ。鬼狩りは日輪刀という刀で鬼の頸を斬る。そこに体術は関係ないと言えばそうとも言えない。

 

「確かに、鬼を斬る時は刀だ。でも鬼との闘いの最中に刀が手から離れたら? 丸腰になった俺達は攻撃をただ喰らうしかない。だが、体術を覚えていれば、相手を怯ませることが出来る。その隙に刀を取りに行くっていう使い方も出来る訳だ」

「へぇ~そんな事出来るんだ」

「だから俺はこの三年間、体術も修行してきた。だから、妹弟子である真菰に体術を教えるよ」

「お願いします! 先生!」

 

 真菰は敬礼してくる。その姿がとても可愛い。

 そして俺は分身との組手で手本を見せた。まずは組手の流れを見せる。そして次は見やすい様に、ゆっくり。次は実践。影分身を相手に、本体の俺は真菰の傍で教える。

 まず一週間は型を覚えさせた。次の一週間は少し力を入れて流れを覚えさせる。更に一週間で本体の俺と組手をすることが出来た。

 

 ──真菰は呑み込みが早いな……もの凄い速さで成長している。これは俺もうかうかしてられないぞ……! 

 

 最初は身体が痣だらけになっていたが、今は痣どころか、躱すのも上手くて攻撃がまともに当たらない。そしてついに、真菰は俺の顔に蹴りを入れることに成功した。

 

「ハァ……ハァ……や、やった! お兄ちゃんに攻撃出来たよ!」

「良い蹴りだったぞ、真菰」

「へへっ……」

 

 そう言って真菰は倒れるが、俺がギリギリのところで抱えた。真菰は寝てしまったようだ。

 

「一本取られたな、佐助」

「真菰の成長速度が速い。この状態で全集中・常中を覚えたら、本気の俺でも勝てるかどうか」

「嬉しいか? 妹弟子の成長を感じられて」

「……嬉しいね。でも、その分嫌になる。いずれ真菰も最終戦別に行かなくてはいけない。そこで真菰が死ぬかもしれないって考えると……」

 

 するとじいちゃんは俺の頭を撫でる。

 

「信じてやるんだ。自分の妹弟子を。それが兄弟子のやるべきことだろう」

「……そうだな」

 

 俺は真菰の頬をそっと撫でる。すると心なしか、笑っている様に見えた。

 

 ──守らないとな。新しい家族を。その為にも、もっともっと強くならなきゃ。

 

 俺は真菰を部屋に寝かせ、サスケさんから渡された忍術が書かれている巻物を読むのだった。

大正こそこそ噂話……

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