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錆兎との出来事があって数日。俺は真菰だけでなく錆兎と義勇の修行も見ることになった。真菰もたまには二人の修行を見てくれている。
錆兎と義勇には、俺が呼吸を使えない事。その代わりに忍術が使える事を話してある。
そんな中、俺は一つ気になる事があった。
──何だろう。最近目に違和感を感じるんだよな……というか、全員の動きが良く見えるって言うか……
視力が良くなった訳ではない。三人の動きが分かるように見えるのだ。
──筋肉の動きから、次どのように攻撃してくるかが見える……何だこの感覚……
「佐助」
「どうしたじいちゃん」
「すまんが、儂の代わりに買い物を頼まれてくれないか?」
「あ、私も行きたい!」
「いや、今回は佐助に頼みたい。行ってくれるか?」
「別にいいよ」
そう言ってじいちゃんから買い物リストを渡される。
俺はかごを背負って、買い物に出かけた。
「……これで良かったのか?」
「あぁ。すまない」
俺が行く時、じいちゃんともう一人いることに気付かなかった。
じいちゃんに言われた通り買い物を済ませ、小屋に帰ろうとした帰り道。
「すっかり遅くなったな……」
辺りは既に真っ暗だった。
「ニャー」
「お、野良猫か。可愛いな」
俺は近寄ってくる猫に頭を撫でようとする。だが、猫は逃げてしまった。
「まぁ野良だもんな。しょうがない。さて、帰るか」
俺は再び足を進めた。
小屋に近付いていくにつれ、何だか嫌な予感がした。何故なら、血の匂いがしたからだ。
──何で血の匂いがするんだ……?
俺は急いで小屋に帰る。
「嘘……だろ……」
その光景は絶望だった。
「じいちゃん……」
腕がちぎれて血だらけで横たわってるじいちゃん。
「真菰……」
上半身だけの真菰。
「錆兎……義勇……」
首が変な方向に曲がっている錆兎に、首が転がっている義勇。
「何で……何でこんな事に……」
「ン? マダ人間ガイタノカ?」
そんな声が後ろからした。俺はゆっくりと振り返る。
そこには、未来で俺を喰った鬼がいた。しかも、じいちゃんの腕を食べて。
「お前が──」
「ン?」
「お前が、やったのか……?」
辞めろ。聞きたくない。
「俺ガ喰ッタ。ソレガドウシタ?」
その瞬間、俺の中の何かが切れた。
俺は刀を手に取り、すぐさま鬼の間合いに入った。
俺は鬼の頸を斬ろうとする。だが鬼の手によって防がれてしまった。すかさず体術で、鬼を怯ませる。そして距離を取り、鬼を睨みつける。
「お前は、俺を喰うだけじゃなく……じいちゃんや真菰、錆兎に義勇を喰った……大事な家族を!!」
足にチャクラを溜め、一気に解き放つ。鬼の懐に入る事が出来た。
その瞬間。鬼の動きがスローに見えた。
──右から攻撃が来る……なら!
俺は鬼の左腕を切断した。攻撃を止めることはせず、次は鬼の胴体を斬った。
足がなくなり動けなくなった鬼は俺に向かって命乞いする。だが、俺は耳を傾けなかった。
「死ね」
そして俺は鬼の頸を斬った。頸を斬られた鬼は灰となり、消滅した。
俺は小屋に入る。だが、何も変わらない。死んだじいちゃんたちが転がっているだけだ。
「頼む……夢なら覚めてくれ……」
「なら、今覚まさせてやる」
「えっ……」
後ろからサスケさんの声がする。俺は振り向いた瞬間、サスケさんが言った。
「解」
すると視界がグニャリと曲がる。俺はそのまま気を失ってしまった。
「──ちゃん! お兄ちゃん!」
声がする。俺を呼んでいる声。真菰だろうか。
俺はゆっくりと目を開ける。そこには、俺の顔を除いている真菰の姿があった。
「まこ、も……?」
「やっと起きたお兄ちゃん。大丈夫? うわっ! 目が凄いことになってる!」
「何で……真菰は鬼に喰われたはずじゃ……」
「何言ってるのお兄ちゃん。私は食べられてないよ?」
「だって、じいちゃんや錆兎、義勇も……」
俺は起き上がって辺りを見回す。小屋の中にいて、そこには死んだはずのじいちゃん、錆兎、義勇もいた。
──そっか。俺も死んだのか……
「何寝ぼけた事を言っている」
すると奥の方にサスケさんの声がした。だが、サスケさんの姿は無く、いるのは猫だった。
「あれ、あの時の野良猫……」
すると野良猫が急にポンっ! と音と煙を立てた。するとそこにはサスケさんの姿が。
「サスケさんが……猫……?」
「凄い凄~い!!」
「一体何がどうなっているんだ……」
真菰ははしゃぎ、錆兎は何が何だかわからず頭を抱えていた。
「【変化の術】。お前にも教えただろう」
「でも、何で……」
「少しばかり、お前に幻術を掛けさせて貰った。その幻術は、大切な家族の死」
あの時の光景が浮かんだ。
「何でそんな事を……!」
「そろそろ頃合いだと思っていたからな」
「頃合い……?」
「見てみろ」
俺は鏡を渡され、見る。すると俺の目に変化が出ていた。瞳孔以外の部分は赤くなっており、瞳孔の周りに黒い勾玉模様が両目に一つずつ浮かんでいた。
「何だ、これ……」
「写輪眼だ」
「写輪眼?」
「ここ最近、目に違和感を感じなかったか?」
「言われてみれば……」
「それは写輪眼の開眼の前兆だった。でも、写輪眼の開眼には条件がある」
「条件?」
「それは、憎しみや悲しみだ」
「憎しみや悲しみ……」
するとサスケさんは写輪眼について語ってくれた。本来写輪眼はサスケさんの一族しか開眼しない事。俺にはその一族の血が強く受け継がれている事。写輪眼は憎しみの感情が増大するほど瞳力も飛躍的に高まっていくという事。
「ちょっと待ってよ! って事はお兄ちゃんは常に憎しみの感情を持ってないといけないって事?」
真菰がサスケさんに聞く。
「写輪眼を本来の形にするには、そうするしかないだろう。でも、憎しみの感情だけで強くなるかと言われれば、そうではない。佐助。お前は何のために強くなる?」
「何のため。それは──」
それは、大切な人を、未来を守るため。
「その気持ちがあれば、お前の写輪眼は強くなる。憎しみに囚われずにな」
その言葉を言ったサスケさんの表情は、少し暗かった。
「今日はもう遅い。明日は朝から俺と修行するぞ。写輪眼について、そして、新たな術を教える」
「え~私も行きたい~」
「真菰、我が儘を言うな。これは兄さんにしか出来ないことだ。兄さん。明日は気にせずに行ってきてくれ」
「ありがとう錆兎」
こうして俺は新たな力、写輪眼を手に入れた。
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大正こそこそ噂話……
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やってほしい
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やらなくてもよい