鬼滅の忍   作:黒い野良猫

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年代の都合により、主人公が飛ばされた時代を大正から明治に変更しました。

☆9:Izumi san 様

評価ありがとうございます!


第九話 最終選別

 俺が写輪眼を開眼してから数ヶ月。遂にこの時が来た。

 

「……行くんだな。最終選別に」

「……あぁ」

 

 俺は身支度をしながら答える。サスケさんから貰った服に、じいちゃんから借りた日輪刀に紐を通し肩にかける。

 

「よし! じゃあ、行ってくる」

「佐助。お前にこれを」

 

 そう言って渡されたのは狐のお面だった。

 

「これは厄除の面だ。こいつがお前を守ってくれるだろう」

「ありがとうじいちゃん」

 

 俺は面を受け取り、横にずらして頭に装着する。

 

「真菰、錆兎、義勇。俺がいなくてもちゃんと修行しておくんだぞ」

「絶対に帰ってきてね! お兄ちゃん!」

「負けるなよ、兄さん」

「待ってる」

 

 そういう三人の頭を撫でて、改めて四人に言った。

 

「行ってきます」

「「「「行ってらっしゃい!!」」」」

 

 四人に見送られ、俺は最終選別の会場となる藤襲山へ向かった。

 俺が藤襲山に着くと、二十人程の人がいた。

 すると、二人の童子が話を始める。話の内容は、この山の中にいる鬼から七日間生き残れと言うことだ。

 そして遂に始まりの合図が放たれた。その瞬間、二十人もの人たちは走って中に入って行く。

 みんなが地面を駆ける中、俺は木々を飛んでいた。

 

 ──この選別の本当の目的。それは自分の力で生き残る事だろう。沢山の鬼を倒しても、死んでしまっては意味がない。だから別に無理に鬼と戦わなくても良い訳だが……

 

 すると下の方で早速鬼とやり合っている人を見つけた。その人は恐怖に怯えているのか、全く身体が動けていない。このままでは喰われて死んでしまうだろう。

 

 ──ここで死なれたら、後味が悪いな。

 

 俺はそう思い、鬼に向かって素早く下りる。そして一瞬で頸を斬った。

 

「ひ、ヒィイイイイイイ……」

「おいアンタ。そんなんで物怖じしてたら、無駄死にするだけだ。山を下りて諦めるか、死に物狂いでやるか、どっちかにしろ」

「き、君は怖くないのかい……? 見た所まだ幼い様だけど……」

「年齢は関係ないだろ。それに、俺は家族を鬼に殺されてる。その鬼を殺すために、俺は鬼殺隊になるんだ。こんな所で物怖じしてられるか」

「……強いね、君は」

「強くなるんだよ。これからもな」

 

 そう言って俺はその場から離れた。

 

「き、消えた……?」

 

 こうして俺の最終選別が本格的に始まった。

 最終選別が始まって四日経ったある日の事だった。

 

 ──何かパッとしないな。どの鬼も手ごたえが無い……色々試したかったんだけどな……

 

 そんな時だった。

 

「な、何で異形の鬼がいるんだよぉ!!」

 

 ──異形の鬼? 

 

「おい餓鬼! 逃げろ! この先は危険だぞ!」

 

 そう言って俺の横を通り過ぎる。俺は耳も傾けず、目の前から来る異形の鬼とやらに興味があった。

 すると向こうからやって来たのは、沢山の手があり、その手で頸を守っている鬼がやって来た。

 

「……おい、餓鬼。その面を付けているという事は、鱗滝の餓鬼だな?」

「……じいちゃんを知っているのか?」

 

 この会話だけで感じ取った。この鬼、ただの鬼ではない。

 

「俺は鱗滝の餓鬼を十人程喰ってきた。お前で十一人目だ」

「させるかよ。俺は死なない」

 

 俺は刀に手をやり、戦闘態勢に入る。

 そして、サスケさんとのやり取りを思いだした。

 

 ☆☆★☆☆

 

「良いか佐助。写輪眼が出来ることは主に三つ」

「三つ?」

「相手の術をコピーする。相手の動きを見切る。そして幻術だ」

「コピーって、そもそも忍術使えるの俺とサスケさんだけじゃん。あまり意味なくない?」

「その通りだ。だからお前には、相手の動きを見切る洞察眼と幻術を教える。と言っても、洞察眼に関しては慣れだ」

「幻術ってさ、鬼にも効くの?」

「俺は一度試してきた。幻術は鬼にも効くみたいだな。それに忍術も効くらしい。頸を斬らなくても消滅した」

「なるほどな」

 

 ☆☆★☆☆

 

 恐らく、この鬼はただでは殺れないだろう。だから、使うしかない。

 俺は目にチャクラを送り、写輪眼を発動した。

 

「餓鬼ぃ……何だその眼は……」

「俺しか使えない(もの)さ。何処からでも来いよ」

 

 その言葉が挑発になったのか、手鬼は俺の下に走ってくる。俺は写輪眼で手鬼の攻撃を見切った。

 俺は手鬼の股の下をすべる様に躱し、背後に回った。そして頸を斬ろうとした。

 

 ──か、硬い……! 

 

 だが思ったより硬く、刀が頸まで届かなかった。

 俺は一度距離を取り、体勢を整える。すると無数の手が俺に向かってきた。俺は写輪眼で見切り、腕を斬ってく。

 

「何故、何故攻撃が見切られる!!」

「この眼のお陰だよ」

「その忌々しい眼……潰してやるぅ!!」

 

 また無数の手がやって来た。俺は写輪眼で見切って躱そうとするが、動けなかった。

 

「なに!?」

 

 いつの間にか地面から生えてきた手に、足を掴まれていたのだ。このままでは攻撃を喰らってしまう。

 

 ──くそっ! 一か八かだ! 

 

 俺はわざと無数に来る手を避けずに、攻撃を受けた。

 

「ガハハハッ! さっきまでの威勢はどうした……ん?」

 

 だが、そこには既に俺はいなかった。

【変わり身の術】。攻撃を受けそうになったときに、丸太などに身代わりをしてもらう術だ。

 俺は手鬼の背後に再び回る。今度は印を結んだ。

 

「【火遁・豪火球の術】」

 

 火の塊が手鬼の背後を襲い、木に激突する。

 

 ──今だ! 

 

 俺は手裏剣を投げるが、手鬼には当たらなかった。

 

「どうした? 当たらないではないか」

「わざと当ててないんだよ」

「何……?」

 

 手鬼は動こうとするも、動けなかった。それもその筈。俺は手裏剣にワイヤーを付け、手鬼に巻き付くように手裏剣を投げたのだ。

 ワイヤーの端は俺が咥えている。新たな忍術を試す時だ。俺は印を結んだ。

 

「【火遁・龍火の術】」

 

 龍の形をした火がワイヤーを伝って、手鬼を燃やしていく。

 

「グアアアアアアア!!」

 

 俺はまた別の印を結ぶ。この術は、今の俺には使用回数が限られた術だ。

 右手に雷を纏い、手鬼の下に駆け寄る。

 

「【千鳥】!」

 

 俺は新たに覚えた忍術【千鳥】で手鬼の頸を刎ねた。すると手鬼は灰となり、消滅した。

 

 ──忍術が効くって、本当だったんだ……

 

 俺はその場に倒れた。

 

「ハァ……ハァ……チャクラを使いすぎた……」

 

 ──今日の空って、こんなに綺麗だったんだな……

 

 俺は夜空に浮かぶ小さな星たちの光を見て、そう思うのだった。




感想や評価を頂けると、作者は泣いて大喜びします。

また、アンケートの大正こそこそ噂話を、年代の関係により明治こそこそ噂話に変更します。

大正こそこそ噂話……

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