某国が管理局に参加するようです   作:ryanzi

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管理世界と比べた地球(文化編)

「大人しくするdeath!」

 

「灰!灰!」

 

「はなせえ!・・・うわ・・・・うわあああああ!」

 

リューリクは愉快なBGMを流す黄色い救急車に乗せられていった。

それはかつての旧日本国で放送されていた日曜日のアニメを思い出させるメロディーだった。

 

「・・・リューリクは少し休ませることにしたわ。探検で疲れがたまってたんや」

 

「ずいぶんと手慣れていますね・・・」

 

かえでは唖然としていた。

 

「初等部の時からの付き合いやからな」

 

「ええ・・・(困惑)」

 

こうして彼らは高町なのはが来るまでの数日間を、

リューリク無しで過ごすことになった。

 

「ところで艦長さん、どうしてこの世界に来れたんや?」

 

「どうしてって・・・地図を貰いましたからね」

 

「それでか。リューリクが案内していなかったおかげなんやな」

 

艦長はナナリーの口ぶりから、リューリクが方向音痴だということを察した。

 

「・・・もし、彼に案内させていたら」

 

「ほな、その時は内戦状態の世界に着くか、ロストロギアにあふれた世界に着くやろな」

 

「そういう星の下に生まれたんですね」

 

「そうやな。いっつも、頭痛をさらに痛くするんよ」

 

艦長とナナリーがこんな会話をしている間に、一行は教会らしき場所に着いた。

管理世界で教会と言えば、聖王教会しかない。

 

「おや、管理世界でも神を信じてるんですか」

 

丁汪は目を丸くして言った。彼はどちらかといえば無神論者だ。

 

「厳密にいえば、神様やないな。聖王陛下や」

 

「聖王?」

 

「昔に争いを鎮めた王様やな」

 

「ふむ、どうやって?」

 

「まあ、聖王のゆりかごとかいう戦艦で・・・」

 

「なるほど、毛沢東のようなお方ですか」

 

「まあ、多分そうなんやない?」

 

丁汪は納得したが、ナナリーは違和感をなぜか抱いた。

教会内はとても荘厳な雰囲気に包まれており、

ステンドグラスにはオッドアイの女性が描かれていた。

かえではその女性を見て、リューリクのことを思い出した。

彼も左目が青、右目が緑のオッドアイだった。

それに、顔つきもどこかリューリクに似ていた。

 

「神々しいなあ、まるでキリスト教の教会みたいだ」

 

丁汪は珍しくそんなことを言った。

だが、そんな荘厳な空気を打ち破るように、怒鳴り声が響いた。

 

「だから言ってるじゃない!彼も礼拝対象に加えるべきでしょ!」

 

「だが、本人が否定しているじゃないか!そこは彼の意思を尊重するべきだ!」

 

「でも、彼に救われた人たちの声は無視できないわ!」

 

「それでも、彼はただの探検家だ!今更、礼拝対象には・・・」

 

「このわからずや!もうこれはベッドで話し合うしかないわね!」

 

「しまった!さっきのアイスティーはまさか・・・ぐう」

 

「睡眠薬は効くって、はっきりわかるんですわね」

 

中国人たちは全員白目になった(白目)。きたない(白目)。

管理世界でも、教義の問題とかはあるのだ。

かつて、彼らの国が北方の国とイデオロギー対立をしてたのと同じように。

ちなみに、今の地球でもそういった問題は存在する。

とくに日本自治区由来の恒心教ではそれが激しい。

 

「・・・出よう」

 

張明円の一言で彼らは教会を出ることにした。

 

「・・・すみません、変なもん見せてしまって」

 

「いいんですよ。私の世界にもああいった問題はあるからね」

 

さっきのことをなかったことにした中国人たちは腹ごしらえのためにレストランに入った。

そのレストランはベルカ料理を取り扱う店だった。

 

「意外と地球に似た料理ですね」

 

「そりゃそうだ。同じ人間だからな」

 

料理はウェイトレスが運んできた。

 

「おや、このレストランでは人間をウェイトレスに雇っているんですか」

 

丁汪の発言に、ナナリーはコーヒーを吹いた。

 

「・・・地球では動物を使っとるん?」

 

「知能だったら動物並みですね」

 

「・・・もしかして、ロボット?」

 

「ええ、アンドロイドですよ」

 

この会話を見て、スマホの機種しか思い浮かばなかった読者は出直すこと。

 

「アンドロイド用AEはまだ実用化されてないんですよ」

 

「え、AE?」

 

「Artificial Existence、人工実存というものです。やはり用語が違うのでしょうか」

 

「ユニゾンデバイスみたいなもの?」

 

「たぶんそうですね。地球にはデバイスがないので判断のしようがありませんが」

 

さて、現代ではマナーの悪いとされる中国人たちも、この時代では改善されていた。

いや、そもそも作者が中国に行った時でさえも、そこまでマナーは悪くなかった。

 

「なんというか、ドイツ料理みたいだな」

 

中国人の一人が言った。

 

「まあ、文化なんてどこでも似るものだろ」

 

別の一人がそう答えた。

言い忘れていたが、あの船には数千人が乗り込んでいた。

今、外に出ているのは数十人くらいである。残りは留守番をしている。

 

「・・・ドイツってなんや?」

 

ナナリーの問いに、かえでが答えた。

 

「我々の地球のヨーロッパという地域にあった国家ですよ。今ではEUの一部ですが」

 

「そうなんや・・・。そのEUってのはどんな組織なんや」

 

「管理局ともまた違う組織ですね。以前は似たような組織でしたが、北欧とロシアが主導権を握ってからは、完全に別の組織に変わってしまいましたし・・・。少し説明が難しいんですよ」

 

ちなみに、今のEUにはトルコも入っている。

それ以外の中東地域は中国に併合された。平和になったね(白目)。

 

「そうなんや・・・。このウィンナーおいしい」

 

「そうなんですよ・・・。このポテトおいしい」

 

中国人たちは地球と管理世界の間に、食文化的な差がないことを知った。

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