ハイスクールD×D 駒王学園の赤と緋の双龍   作:フレイムドラゴン

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Life.13 幼馴染み、怒ります!

 

 

 明日夏兄に陽動を言い渡された私は現在、教会の裏方面の林にやってきていた。

 

 明日夏兄の予想だと、私たちが裏側から来ると予想した堕天使がここで待ち伏せている可能性があるとのこと。それを引きつけるのが私の役目。

 

 ちなみに、いまの私の服装は冬夜兄が用意してくれた私専用の戦闘服姿だった。

 

 

「──ッ!」

 

 

 誰かの気配を感じた。

 

 私は気配を消して身を隠しつつ、気配を感じたほうへ向かう。

 

 

「ハァ〜、退屈ぅ。どうしてうちが見張りなんてぇ」

 

 

 そこには、木の枝に座り、何やら不満を漏らしている金髪の少女がいた。

 

 金髪と服装から、明日夏兄から聞いたミッテルトという名の堕天使の特徴と一致した。

 

 確認できたのは、そのミッテルト一人。

 

 もしかしたら、敵を見つけると同時に他の堕天使が来るのかもしれない。

 

 そう判断した私は、少し揺さぶるため、彼女に向けて冬夜兄が私のために特注してくれた機械仕掛けの弓、黒鷹(ブラック・ホーク)を構える。

 

 当てないように照準を合わせ、矢を射る!

 

 

 ドスッ!

 

 

「ひぃっ!?」

 

 

 射った矢は、真っ直ぐ飛んでいき、堕天使の顔をかするように木に突き刺さった。

 

 そのことに驚いたミッテルトは、マヌケな声を出して仰天していた。

 

 

「だ、誰だゴラァ!?」

 

 

 怒声を放つミッテルトに見つからないように身を隠す。

 

 

「この野郎! 出てきやがれ!」

 

 

 ミッテルトに見つからないように場所を移動し、もう一回矢を射る!

 

 

「にょわっ!?」

 

 

 今度も当たらないように射ったため、彼女の顔面スレスレで矢は外れた。

 

 

「クッソォ! 裏から来ることは予想してたけど、まさか、こんなふうに不意打ちしてくるなんて!?」

 

 

 憤るミッテルトをよそに、私はもう一度黒鷹(ブラック・ホーク)を構える。

 

 

 パァァァ。

 

 

 すると突然、紅い光を放つ魔法陣が現れた。

 

 そして、魔法陣から部長と朱乃さんが現れた。

 

 

「・・・・・・やっと出てきたか・・・・・・ンンッ」

 

 

 私のことを部長たちと勘違いしたミッテルトは、一度咳払いし、礼儀正しく振る舞い始める。

 

 

「これはこれは。わたくし、人呼んで堕天使のミッテルトと申します」

 

「あらあら、これはご丁寧に」

 

「ていうか、さっきから不意打ちばっかしやがって、この卑怯者!」

 

「なんの話かしら? 私たちはたったいま来たとこなのだけれど」

 

「しらばっくれんな! あの矢はあんたらのもんでしょうが!?」

 

 

 部長はミッテルトが指し示した私が射った矢を見る。

 

 

「あの矢は──なるほどね」

 

 

 前に黒鷹(ブラック・ホーク)の矢は見せているので、部長は私がここにいることに気づいたようです。

 

 部長たちが来れば、十分に陽動になるだろうと考えた私は隠れるのをやめ、部長たちのところに姿を現す。

 

 

「あら、千秋。姿を現して大丈夫なの?」

 

「はい。部長たちが来た段階で、私の役目は完了したと思うので」

 

 

 相手に私一人だと感づかせないために隠れていたわけですから。

 

 

「さっきの矢はてめぇのしわざかよ! フン。弱い人間らしい手だこと」

 

 

 私が現れたことに、最初は訝しんでいたミッテルトだったけど、私が人間だとわかった途端、見下し始めた。

 

 明日夏兄の言う通り、彼女らは私たち人間を格下の存在だと思い込んでいるみたいだった。

 

 部長がミッテルトに言う。

 

 

「さて、こうして待ち伏せていたということは、私たちに動かれるのは、一応は怖いみたいね?」

 

「ううん。大事な儀式を悪魔さんに邪魔されたら、ちょっと困るってだけぇ」

 

「あら、ごめんなさい。たったいま、うちの元気な子たちがそちらに向かいましたわ」

 

「えっ、本当!? やだ、マジっスかぁ!?」

 

 

 朱乃さんの言葉に驚愕するミッテルトに私はさらに言う。

 

 

「うん、私たちは陽動。本命はもう正面から乗り込んでる」

 

「しまったぁぁっ!? 裏からこっそり出でくると予想してたのにぃぃっ!」

 

 

 地団駄を踏むミッテルトだったけど、すぐに落ち着きを取り戻した。

 

 

「まあ、三下なんか何人邪魔しようとモーマンタイじゃねぇ? うん、決めた、問題なし。なんせ、本気で邪魔になりそうなのは、あなた方お二人だけだもんねぇ」

 

 

 人間を格下と思い込んでいる彼女にとって、私は物の数に含まれていないようだった。

 

 

「わざわざ来てくれて、あっざーっス」

 

「無用なことだわ」

 

「え?」

 

「私は一緒に行かないもの」

 

「へぇー、見捨てるってわけ? まあ、とにかくあれよ。主のあんたをぶっ潰しちゃえば、他の下僕っちはおしまいになるわけだしぃ。いでよ♪ カラワーナ♪ ドーナシーク♪」

 

 

 ミッテルトがその名を呼ぶと、私たちの背後に二人の堕天使が現れた。

 

 

「何を偉そうに」

 

「あいにく、またまみえてしまったようだな、グレモリー嬢」

 

「フン。貴様から受け取ったあのときの借り、ここで返させてもらおう」

 

 

 一人は、私が以前戦った堕天使カラワーナ。もう一人はおそらく、明日夏兄が以前戦ったという堕天使ドーナシークなのだろう。

 

 

「あらあら、お揃いで」

 

「ふふ」

 

 

 堕天使の増援が現れたのにも関わらず、部長と朱乃さんは余裕の態度を崩さない。

 

 でもそれは、堕天使たちのような相手を侮った慢心によるものじゃなく、相手の実力をきちんと測ったうえでの強者の余裕というものだった。

 

 

「我らの計画を妨害する意図が貴様らにあるのは、すでに明白」

 

「死をもって贖うがいい」

 

 

 堕天使たちは翼を羽ばたかせ、空中に飛び上がって、抗戦の意を見せる。

 

 

「朱乃」

 

「はい、部長」

 

 

 朱乃さんが手を上げると、雷が朱乃さんを包み、着ていた服装が学生服から巫女装束へと変わった。

 

 大和撫子と呼ばれる朱乃さんには、非常によく似合っていた。

 

 

「何! うちと張り合ってコスプレ勝負ぅ!?」

 

 

 ミッテルトが対抗心を燃やしていた。

 

 あれって、やっぱりコスプレだったんだ。

 

 でも、朱乃さんのは、コスプレというよりも、私たちの戦闘服に近いものを感じた。朱乃さんって、もともとそういう家系の生まれなのかな?

 

 

「はッ!」

 

 

 朱乃さんが印を結んだ瞬間、このあたり一帯が結界で隔離された。

 

 

「結界だと!?」

 

「クッ!?」

 

「これって、かなりヤバくねぇ!?」

 

 

 自分たちが閉じ込められた事実に、堕天使たちは焦りを見せ始めた。

 

「うっふふ、この檻からは逃げられませんわぁ」

 

 朱乃さんが恍惚した表情で指を舐めていた。

 

 ・・・・・・朱乃さん、Sモードに入ってますね・・・・・・。

 

 

「貴様ら、最初から!?」

 

「ええ。あなた方をお掃除するつもりで参りましたの。ごめんあそばせ」

 

「うちらはゴミかい!?」

 

 

 部長が不敵に堕天使たちに告げる。

 

 

「おとなしく消えなさい」

 

 

 だが、それを聞いた堕天使たちはなぜか、余裕を取り戻し始めていた。

 

 

「フン、せいぜい余裕ぶっているがいい」

 

「儀式が終われば、貴様ですら敵う存在ではなくなるのだからな」

 

 

 それを聞いた部長は完全に得心がいった様子だった。

 

 

「やはり、あなたたちを従えている堕天使は、あのシスターから神器(セイクリッド・ギア)を奪うつもりなのね」

 

「その通り。自分も他者も治療できる治癒の力を持った堕天使。レイナーレ姉さまはまさに至高の堕天使になるってわけ」

 

「そうなれば、堕天使としてあの方の地位は約束されたようなもの」

 

「そして、あなたたちはその恩恵にあやかろうというわけね?」

 

「あの方はそうしてくると約束してくれたのでな。だが、そのためには、貴様らの存在を許すわけにはいかないのだ」

 

「それはつまり、あなたたちは上に黙って、独断で行動していると?」

 

「だとしたら、どうする?」

 

 

 明日夏兄の推理は的を射ていたみたいだった。

 

 

「そう。それを聞いて安心したわ。これで心置きなく、私の管理するこの町で好き勝手するあなたたちを消し飛ばすことができるのだから」

 

 

 部長は大胆不敵に告げた。

 

 

「我々を甘く見ないでもらおうか!」

 

 

 ドーナシークのその言葉と同時に、堕天使たちは臨戦態勢に入った。

 

 

―○●○―

 

 

「アーシアッ!?」

 

 

 アーシアの名を叫ぶが、アーシアはピクリとも反応しない。

 

 そこへ、レイナーレの歓喜の声が響く。

 

 

「これこそ、私が長年欲していた力! これさえあれば、私は愛をいただけるわ!」

 

 

 狂気に彩られた表情で、レイナーレはアーシアから飛び出た光を抱きしめる。

 

 途端に眩い光が儀式場を包み込む。

 

 光が止むと、そこには、淡い緑色の光を全身から発するレイナーレがいた。

 

 

「ウッフフ。アッハハ! 至高の力! これで私は至高の堕天使になれる! 私をバカにしてきた者たちを見返すことができるわ!」

 

「ざけんな!」

 

 

 俺は駆けだした!

 

 

「悪魔め!」

 

「滅してくれる!」

 

 

 立ち塞がる神父たち。

 

 神父の一人による斬撃を神器(セイクリッド・ギア)で防ぎ、そのまま神父を殴り倒す!

 

 

「どけ! てめぇらに構ってるヒマはねえんだ!」

 

 

 横合いから斬りかかってきた神父を蹴りでひるんだところを、回し蹴りで蹴り倒す!

 

 

「――ッ!?」

 

 

 背後からも神父が斬りかかってきたが、そこへ木場が割って入ってくる!

 

 

「なっ──うおっ? うわっ!?」

 

 

 木場の闇の剣によって光の剣を浸食され、それを見て驚く神父を小猫ちゃんが投げ飛ばす!

 

 

Attack(アタック)!」

 

 

 明日夏の声が聞こえたと思った瞬間、俺の頭上を体から電気をほとばしらせ、両手にナイフを逆手で持った明日夏が飛び越えていった!

 

 

「「──っ!?」」

 

 

 明日夏はそのまま、二人の神父に飛びかかり、神父二人を押し倒しながら手に持つナイフを神父二人の首に突き刺した!

 

 神父からナイフを抜き、明日夏は神父の集団に向かって飛びだす。木場と小猫ちゃんも明日夏に続く。

 

 

 三人は次々と神父たちを薙ぎ倒していき、階段までの道が開けた!

 

 明日夏がアイコンタクトで伝えてくる。「ここは俺たちに任せて、おまえは行け」――と。

 

 明日夏! 木場! 小猫ちゃん!

 

 

「サンキュー!」

 

 

 三人に感謝して、三人が開いてくれた道を駆け抜ける!

 

 

「アーシアァァッ!」

 

 

 アーシアの名を叫びながら、階段を駆け上る!

 

 

「・・・・・・アーシア・・・・・・」

 

 

 そして、ようやくアーシアのもとにたどり着くが、アーシアはまるで、糸が切れた人形のようにグッタリとしていた。

 

 

「ここまでたどり着いたご褒美よ」

 

 

 そう言い、レイナーレが指を鳴らすと、アーシアを拘束していた鎖が消失する。

 

 

「アーシアッ!」

 

 

 戒めが解かれ、倒れ込んでくるアーシアを抱き抱える。

 

 

「アーシア、大丈夫か!?」

 

「・・・・・・・・・・・・んぅ・・・・・・イッセー・・・・・・さん・・・・・・」

 

「・・・・・・迎えに来たぞ。しっかりしろ」

 

「・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・」

 

 

 アーシアの返事は弱々しく、生気を感じさせなかった。

 

 

「その子はあなたにあげるわ」

 

「ふざけんな! この子の神器(セイクリッド・ギア)をもとに戻せ!」

 

「うふ、バカ言わないで。私は上を欺いてまで、この計画を進めたのよ? 残念ながら、あなたたちはその証拠になってしまうの。でも、いいでしょ? 二人仲良く消えるのだから」

 

 

 クソッ・・・・・・レイナーレを見ると、夕麻ちゃんの影がチラついてしょうがねぇ!

 

 

「兵藤くん! ここでは不利だ!」

 

 

 下のほうから、木場の叫びが聞こえてきた。

 

 

「・・・・・・夕麻ちゃん・・・・・・」

 

 

 だけど、俺は動かず、うわ言のように夕麻ちゃんの名を口にしていた。

 

 

「あら、まだその名で呼んでくれるのね」

 

「・・・・・・初めての彼女だったんだ・・・・・・」

 

「ええ。見ていて、とても初々しかったわよ。女を知らない男の子は、からかいがいがあったわ」

 

「・・・・・・大事にしようと、思ったんだ・・・・・・!」

 

「うっふふ、ちょっと私が困った顔を見せると、即座に気をつかってくれたよね。でもあれ、全部私がわざとそういうふうにしてたのよ。だって慌てふためくあなたの顔、とってもおかしいんですもの!」

 

「・・・・・・俺・・・・・・夕麻ちゃんが本当に好きで・・・・・・初デート、明日夏と相談しながら念入りにプラン考えたよ・・・・・・。絶対にいいデートにしようと思ってさ・・・・・・」

 

「アッハハハハハ! そうね、とても王道なデートだったわ。──おかげでとってもつまらなかったけどね」

 

「・・・・・・夕麻ちゃん・・・・・・!」

 

「夕麻──そう、あなたを夕暮れに殺そうと思ったから、その名前にしたの。なかなか素敵でしょう? なのに死にもしないで、すぐこんなブロンドの彼女作っちゃって。──ひどいわひどいわ! イッセーくんったらぁ! またあのクソおもしろくもないデートに誘ったのかしらぁ? あっ、でも田舎育ちの小娘には新鮮だったかもねぇ! 『こんな楽しかったのは、生まれて初めてですぅ!』とか言ったんじゃない? アッハハハハハ!」

 

 

 そこで俺は我慢の限界を迎え、怒声を張り上げる!

 

 

「レイナーレェェェェッ!!」

 

「腐ったガキが、その名前を気安く呼ぶんじゃないわよ! 汚れるじゃない!」

 

 

 こいつのほうこそ、よっぽど悪魔じゃねえか!

 

「はぁッ!」

 

「クッ!」

 

 

 レイナーレが槍を高く掲げ、勢いよく突き刺そうとしてきた!

 

 アーシアを抱えて身構えた瞬間──。

 

 

 バシュゥゥッ!

 

 

「──ッ!? 明日夏!」

 

 

 俺たちの間に明日夏が割り込み、レイナーレの刺突を掴んで止めていた!

 

 

「──チッ。また、あなた・・・・・・」

 

「明日夏・・・・・・!」

 

「──行け、イッセー」

 

「でもっ!」

 

「──いいから、行け。ここじゃ、アーシアが危険だ。俺たちの目的はアーシアを助けることだ。まずやるべきことは、アーシアを安全な場所に連れていくこと。──そうだろ?」

 

「・・・・・・わかった」

 

 

 俺はアーシアをお姫様抱っこし、階段を一気に飛び降り、祭儀場の出口めがけて駆けだした!

 

 途中で神父たちが立ち塞がるが、木場と小猫ちゃんが道を切り開いてくれた。

 

 

「僕と小猫ちゃんで、道を塞ぐ! 行くんだ!」

 

「・・・・・・早く逃げて」

 

 

 俺は無言で頷き、二人が切り開いた道を駆け抜ける。

 

 出入口の前に来たところで振り向いて叫ぶ。

 

 

「木場、小猫ちゃん、帰ったら、絶対俺のこと、『イッセー』って呼べよ! 絶対だからな!」

 

 

 二人はそれに口元を僅かに動かして微笑んで答える。

 

 

「いいか! 俺たち、仲間だからな!」

 

 

 俺は全力で階段を駆け上る。冷たくなる、アーシアを抱えながら・・・・・・。

 

 

―○●○―

 

 

 堕天使たちが放った光の槍をすかさず、朱乃さんが障壁で防ぐ。

 

 

「ナマやってくれちゃうじゃん」

 

「フン、その程度の障壁、いつまでもつか」

 

「貴様らが貼った結界があだになったな」

 

「あっ、それとも、結界解いて逃がしてくれちゃう? ノンノノーン。うちらがあんたら逃がさねぇっス。あんたの下僕っちも、いまごろ、ボロカスになってるだろうしねぇ。特にほら、レイナーレ姉さまにぞっこんだったあのエロガキ」

「──ッ!」

 

 

 イッセー兄のことを口にされた瞬間、思わずビクッと震えてしまう。

 

 

「あいつなんて、とっくに──」

 

「イッセーを甘く見ないことね」

 

「あん?」

 

 

 ミッテルトの言葉を、部長が遮った。

 

 

「あの子は、私の最強の『兵士(ポーン)』だもの」

 

 

 部長は迷いなく言う。

 

 それは虚勢でもなんでもなく、本当にイッセー兄を信じていることがうかがえた。

 

 

「『兵士(ポーン)』? ああ、あんたたち、下僕をチェスに見立ててるんだっけ? 『兵士(ポーン)』って、前にズラッと並んでヤツよね?」

 

「フフン、要するに捨て駒か」

 

「あらあら、うちの部長は捨て駒なんて使いませんのよ」

 

「貴様はよほどあの小僧を買っているようだが、能力以前に、あいつはレイナーレさまには勝てはしない」

 

 

 ドーナシークのその言葉を皮切りに、堕天使たちは、イッセー兄のことを嘲笑い始める。

 

 

「だって元カノだもんねぇ! レイナーレ姉さまからあいつの話を聞いたわ。もう、大爆笑!」

 

「フハハハ! 言うな、ミッテルト。思い出しただけで、腹がよじれる!」

 

「まあ、酒の肴にはなったがな!」

 

「──笑ったわね?」

 

 

 堕天使たちの嘲笑を、部長の低い声音が遮る。

 

 

「私の下僕を笑ったわね?」

 

 

 部長から明確な怒りが、堕天使たちに向けられていた。

 

 

「笑ったから、何? もしかして、怒っちゃった!」

 

「ハハハハ! 大層、下僕想いなことだ! あの小僧もさぞや、下僕冥利に尽きることだろう!」

 

「でも、あんなエロガキを下僕にするなんて、趣味悪いんじゃない?」

 

「言うな、ミッテルト。貴族さまはたいそう、ゲテモノが好きなのだろう!」

 

 

 部長の怒りを感じて、堕天使たちはさらにイッセー兄を嘲笑い始める。

 

 怒りが頂点に達したのか、部長が両手に滅びの魔力を練り始めた瞬間──。

 

 

「──黙ってよ」

 

 

 私は部長以上に冷たく、低い声音を口にした。

 

 

「いきなり何よ、あんた?」

 

「この殺気・・・・・・そういえば、おまえは私にレイナーレさまのことを尋ねたときにも、このような殺気を放っていたな?」

 

 

 そして、何かを察したのか、カラワーナが笑いだす。

 

 

「そうか! おまえ、あの男に惚れているのだな!」

 

 

 それを聞いて、ドーナシークとミッテルトも笑い始める。

 

 

「なるほどな! それならば、この殺気も頷ける。想いを寄せる相手を侮辱されれば、腹が立つのも当然か!」

 

「アッハハハハ! えっ、マジで! あんた、男の趣味悪すぎぃ!」

 

 

 堕天使たちの笑い声が耳に入るたびに、私の奥底から、ドス黒いものが湧き溢れてくる。

 

 

「あんな奴のどこがいいんだか?」

 

「言ってやるな。そこの貴族さま以上にゲテモノ好きなのだろう!」

 

「それか、恋する自分に酔っているのか?」

 

「──黙れ」

 

 

 堕天使たちの嘲笑は止まらない。

 

 

「あの小僧とのデートとやら、レイナーレさまはたいそう退屈に感じたそうだぞ」

 

「聞いた聞いた! うちもすっごくつまらないって感じだったもん!」

 

「まあ、女を知らないガキにできるのは、所詮その程度だろうな」

 

「──ッ!」

 

 

 もう我慢の限界だった!

 

 

「──部長」

 

「──何かしら、千秋?」

 

「部長の気持ちは察せますが──」

 

「──いいわ。遠慮なくやってしまいなさい」

 

 

 部長は私が言わんとしたことを察してくれたようで、朱乃さんと共に下がってくれた。

 

 私は前に歩み出る。

 

 

「何? もしかして、あんたがうちらと戦うってんの?」

 

「フン。リアス・グレモリーといい、貴様といい、我々も甘く見られたものだ」

 

「まあいい。私は貴様に借りを返したかったところだったしな」

 

 

 堕天使たちは光の槍を手に飛び上がる。

 

 

「にしても、あんな奴のために怒るなんて、いくら惚れてるからってねぇ」

 

「まあ、そう言うな。いまごろ、あの小僧は、レイナーレさまによって、あの世だろう」

 

「なら、すぐにでも、惚れた男のもとに送ってやるとしよう!」

 

 

 堕天使たちは、自分たちの持つ光の槍を投げつけてきた。

 槍が迫り、私を貫こうとした瞬間──。

 

 

 ビュオオオオオオオオオオッ!

 

 

「「「──ッ!?」」」

 

 

 私の周囲を風がうねり、竜巻となって堕天使たちの光の槍を弾いた。

 

 

「この風! 貴様、神器(セイクリッド・ギア)の持ち主か!?」

 

 

 『怒涛の疾風(ブラスト・ストライカー)』──私が所有する風を操る神器(セイクリッド・ギア)

 

 私は周囲に渦巻く風を両手に収束させ、堕天使たちに向けて解放する!

 

 

「「──ッ!」」

 

「なっ──ぐあああああああっ!?」

 

 

 ドーナシークとミッテルトには避けられるが、カラワーナだけは逃げ遅れ、暴風が風の暴力となってカラワーナを襲う。

 

 風が止み、ボロボロになったカラワーナが力なく墜落する。

 

 

「ぐっ・・・・・・貴様ッ──っ!?」

 

 

 カラワーナは、憤怒に塗れた表情を向けてくるが、すぐに驚愕の表情に変わった。──眼前に迫っている私が射った矢を目にして。

 

 

「・・・・・・まずは一人」

 

 

 ドスッ!

 

 

 カラワーナは、なんの抵抗もできないまま、私の矢によって、額を撃ち抜かれた。

 

 

「カラワーナ!? おのれ、貴様!」

 

「やってくれんじゃん!」

 

 

 残る二人が憤るなか、私は新たな矢を射る!

 

 

「そんなもの!」

 

「当たるかってんだ!」

 

 

 二人が矢を避けようとした瞬間、矢が弾け、複数の鏃が飛び散る。

 

 

「「──っ!?」」

 

 

 予想外の攻撃に二人は慌てて腕で顔を覆うことしかできず、体中に鏃が突き刺さる。

 

 

「このっ!」

 

「よくもっ!」

 

 

 二人は光の槍を手に反撃してこようとするが──。

 

 

「なっ!? いない!?」

 

「どこへ──ッ! 後ろだ、ミッテルト!」

 

 

 私はすでにその場から移動し、風で飛翔してミッテルトの背後を取っていた。

 

 

「えっ──」

 

 

 ミッテルトがこちらに振り向くのと、私が矢を射るのは同時だった。

 

 ミッテルトの胸に矢が刺さり、糸が切れた人形のように、ミッテルトは力なく墜落していった。

 

 

「ミッテルト!? おのれ!」

 

 

 憤るドーナシークに向けて、私は別の矢を射る!

 

 

「クッ!」

 

 

 ドーナシークはさっきの拡散型の矢を警戒して障壁を展開する。

 

 

 ドゴォォォン!

 

 

「ぐおっ!?」

 

 

 障壁に阻まれた矢は爆発し、そのことにドーナシークは驚愕する。

 

 その隙をついて、風による推進力を得て、ドーナシークに肉薄する!

 

 

「クッ!?」

 

 

 ドーナシークは光の槍を振るって反撃してくるが、私は風の推力を利用して光の槍を避ける。

 

 

「はぁぁッ!」

 

 

 風の推力を乗せた回転を加えた回し蹴りをドーナシークの首筋に叩きこむ!

 

 

「ぐぉあああああああっ!?」

 

 

 叫び声をあげながら、ドーナシークは地面へと叩きつけられる。

 

 私はトドメをさそうと、通常の矢を射る!

 

 

「ぐっ!」

 

 

 ドーナシークはその場から転がるようにして、私の矢を避けよとする。

 

 私は風を操作し、矢の軌道を変える!

 

 

「ぐわぁぁっ!?」

 

 

 矢はドーナシークの肩に突き刺さった。

 

 

「ふッ!」

 

 

 私は落下の勢いを利用して、ドーナシークの肩に突き刺さった矢を蹴りで杭のように打ち込む!

 

 

「ぐっ・・・・・・クソッ!?」

 

 

 深く打ち込まれた矢は、ドーナシークと地面を縫い付けてしまっており、ドーナシークは起き上がることができないでいた。

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「──っ!? ま、待て──」

 

 

 ドーナシークの上に馬乗りになった私は、矢を手に振りかぶり、そのままドーナシークの胸に矢を振り下ろす!

 

 

 ドスッ!

 

 

 矢を突き刺されたドーナシークは、それで絶命した。

 

 

―○●○―

 

 

「あ〜あ、逃がしてくれちゃって。まあ、すぐに追いかければ済む話ね」

 

「──行かせると思うか?」

 

 

 明日夏くんは、冷たく、低い声音で言った。

 

 

「あ、そうそう。これ、覚えているかしら?」

 

 

 そう言って、堕天使は明日夏くんに脇腹あたりを見せつける。そこには、刃物などで切り裂かれたような傷があった。

 

 

「あなたにつけられた傷よ。この傷をつけられたときは、至高の堕天使となる私の体によくも傷を、って思ったんだけどねぇ。でも、許してあげるわ。なんせ、いまの私は至高の堕天使なんだから!」

 

 

 堕天使の手のひらから緑色の光が発せられ、堕天使の傷が跡形もなく消えてしまった。

 

 

「どう、すごいでしょ? この力を得て至高の堕天使となったいまの私は、この程度の傷に目くじらを立てるほど、器は小さくないの。寛大な心で、あなたを許してあげるわ」

 

 

 これは少し厄介だね。傷つけても、すぐに治療してしまう堕天使。彼女の言う通り、至高の堕天使と言っても過言じゃないのかもしれない。

 

 

「だから・・・・・・苦しむことなく、楽に殺して──」

 

「──少し黙れよ」

 

 

 堕天使の言葉を、明日夏はさきほど以上に冷たい声音で一蹴した。

 

 

「・・・・・・ベラベラ、ベラベラ、他人から奪った力を、よくもまあ、あたかも自分の力のように自慢できるな?」

 

「だって、その通りだもの。アーシアを見つけたときから、アーシアを含めて私のものだったのだから。──もしかして明日夏くん、さっきイッセーくんに言ったことを怒ってるの? キャー、怖ーい!」

 

 

 堕天使はわざとらしく、口調を変えて言った。

 

 

「あのときも思ったけど、あんな奴のために、よくもまあ、そこまで怒れるものね? いくら友達だからってねぇ」

 

 

 マズい! 彼女は明らかに明日夏くんを挑発している!

 

 

「明日夏くん、それは挑発だ! 冷静になるんだ!」

 

 

 だが、僕の声は明日夏くんには届いていないようだった。

 

 明日夏くんのところに向かおうにも、いまだ大勢いる神父たちが阻んでくる。

 

 

「あなた、友達は選んだほうがいいわよ? あんな、冴えなくて、バカ正直で、女の子一人守れない男と知り合っていなければ、こんなところに来ることもなく、死ぬことなんてなかったのにねぇ! アッハハハハハ!」

 

 

 堕天使の嘲笑が祭儀場に響く。

 

 

「あの世で後悔しなさい。あんなガキと出会ったことを、友達になってしまったことを──」

 

 

 ドゴォォォッ!

 

 

 祭儀場に響く衝撃音に、堕天使も、神父たちも、僕と小猫ちゃんも硬直してしまう!

 

 

「──黙れって言ったよな?」

 

 

 見ると、さっきまでアーシアさんが磔にされていた十字架を明日夏くんが殴りつけていた。十字架を見ると、明日夏くんの打ちつけた拳を中心に、亀裂が入っていた。

 

 

「至高の堕天使か。確かに至高かもな──薄汚さが」

 

「なんですって?」

 

 

 明日夏くんの言葉に、堕天使は僅かに眉をピクつかせる。

 

 

「よくもまあ、ヒトをここまでイラつかせてくれたもんだ。・・・・・・おかげで、かえって冷静になれたぜ」

 

 

 明日夏くんのうちには、激しい憎悪が渦巻いているのは明白だった。普通なら、冷静ではいられないくらいに。だが、明日夏くんは至って冷静そのものだった。

 

 

「いったい何を言ってるのかしら? あまりに怒りすぎておかしくなっちゃ──」

 

 

 堕天使が言葉を最後まで口することはできなかった。

 

 明日夏くんがナイフを堕天使に向けて投擲していたから。

 

 

「──ッ!?」

 

 

 堕天使は慌てて明日夏くんのナイフを避ける。

 

 

「ドーナシークたちから、あなたの爆発するナイフのことは聞いているわ!」

 

「──だからどうした?」

 

「──ッ!?」

 

 

 明日夏くんは、はなっから避けられることを見越していたのか、ナイフを手に堕天使に迫っていた!

 

 

「チッ!」

 

 

 堕天使も、光の槍で反撃しようとする。

 

 そこへ、明日夏くんは、ナイフを堕天使の槍に向かって投げつけた!

 

 

 ドゴォォォン!

 

 

「──っ!?」

 

 

 刹那、明日夏くんのナイフが爆発した!

 

 さっき、堕天使が言っていた爆発するナイフなのだろう。

 

 だが、あんな至近距離で爆発させてしまえば!

 

 現に明日夏くんまでもが、爆炎に巻き込まれてしまっていた!

 

 爆煙から堕天使が翼を羽ばたかせて飛び出てきた。

 

 

「また、私に傷を! でも、バカな行いね! あなたと違って、私は傷を治療でき──」

 

「──Attack(アタック)

 

「──っ!? がっ!?」

 

 

 堕天使が爆発でできた傷を治療しようとした瞬間、爆煙から電気を纏った明日夏くんが飛びでて、堕天使の首を握り絞めた!

 

 

「どうした? 自分の傷を治療できるんだろう? なら、さっさとやったらどうだ?」

 

 

 明日夏くんがそう言うが、堕天使は握り絞められた首が苦しいのか、それどころではないといった感じだった。

 

 

「・・・・・・は・・・・・・なせ・・・・・・!」

 

 

 堕天使は光の槍を手にし、それを明日夏くんに突き刺そうとする!

 

 

 ドゴォッ!

 

 

「・・・・・・っ!?」

 

 

 だが、そのときにはすでに、堕天使は明日夏くんによって蹴り飛ばされていた!

 

 

「・・・・・・がっ!?」

 

 

 壁に叩きつけられた堕天使は、その衝撃に苦悶の声をあげた。

 

 

 ドシュッ!

 

 

「──っ!?」

 

 

 その肩に、明日夏くんが投擲したナイフが突き刺さる!

 

 

「ふッ!」

 

 さらに明日夏くんは、複数のナイフを同時に投擲する。

 

 

「・・・・・・こんなもの!」

 

 

 堕天使は、光の槍でナイフを振り払おうとする。

 

 

「──俺のナイフのことは聞いてたんじゃないのか?」

 

「──っ!?」

 

 

 明日夏くんの言葉を聞いた瞬間、堕天使は己の失策に気づく。

 

 

 ドゴッドゴォドゴォォォォォォン!

 

 

 だが、ときすでに遅く、堕天使は複数の爆発をその身に受けることとなった。

 

 

「がぁっ!?」

 

 

 爆風によって床に叩きつけられた堕天使は、満身創痍といった様子だった。

 

 明日夏くんは儀式用の祭壇から飛び降り、トドメをさそうと、堕天使に歩み寄る。

 

 

「あなたたちっ!? 何をしているのっ!? 早く私を助けなさいっ!?」

 

『──ッ!?』

 

 

 明日夏くんの一方的な戦いに呆然としていた神父たちだったが、堕天使に言われ、ようやく動き出す!

 

 

「しまった!」

 

 

 僕も明日夏くんの戦いぶりに呆然としていたために、神父たちの動きに反応が遅れてしまった!

 

 神父たちは、一斉に拳銃で明日夏くんを狙い撃つ!

 

 

「チッ!」

 

 

 明日夏くんは、腕で顔を覆って銃弾をやり過ごす。

 

 その隙をついて何人かの神父が明日夏くんに襲いかかる。

 

 

「──邪魔だ!」

 

 

 明日夏くんはナイフ二本を近づいてきた神父の二人に投げつける!

 

 ナイフを投げつけられた神父二人はなんの抵抗もできないまま、胸にナイフが突き刺さり倒れた。

 

 

「せいッ!」

 

 

 光の槍(神父たちが持つ光の剣の槍バージョン)を持った神父が明日夏くんに向けて突きを放った。

 

 

 明日夏くんは身を少しそらすだけで神父の突きを躱し、光の槍をつかんで引き寄せる。

 

 そのまま神父に肘打ち打ち込む。

 

 神父は肘打ちのダメージで光の槍をはなして後方に吹っ飛ばされ、明日夏くんはそのまま光の槍を奪って、襲いかかってきた別の神父に光の槍を投げつける。

 

 光の槍はそのまま神父の胸を貫いた。

 

 

「「隙あり!」」

 

 

 残る神父二人が明日夏くんに斬りかかるが、明日夏くんは最小限の動きで神父たちの斬擊を躱す。

 

 

「──Release(リリース)

 

 

 明日夏くんがそう言った瞬間、明日夏の体からほとばしっていた電気が霧散し、それと同時に明日夏くんは刀を抜き、神父二人を一瞬で斬り伏せた。

 

 強い──。

 

 僕は素直にそう思った。

 

 彼が賞金稼ぎ(バウンティーハンター)になるために鍛えていたことは話に聞いていた。だから、それなりの実力はあるだろうとは思っていた。

 

 でも、実際は想定以上だった。

 

 あれはもう、鍛えていたという次元じゃない。もとからそういうセンス──天性の戦闘の才能があったんだと思う。

 

 そう思えるくらい、彼の戦闘ぶりはスゴかった。

 

 そのスゴさは神父たちにも伝わっており、皆戦慄していた。

 

 その隙に僕と小猫ちゃんは明日夏のもとに到達できた。

 

 

「大丈夫かい、明日夏くん?」

 

「──問題ない」

 

 

 だろうね。でも、一応、念のためにね。

 

 

「よくも・・・・・・よくも、至高の堕天使たる私を・・・・・・!?」

 

 

 堕天使がいつの間にか、儀式場の出入口の前にいた!

 

 その顔には、明日夏くんに対する憎悪の感情が色濃く表れていた。

 

 

「いいわ。あなたがたいそう大事に思っているお友達を徹底的に痛ぶってあげるわ! あなたのせいでこんな目にあったと、あなたを憎むようになるまで、徹底的にね! あなたたち、それまで、彼らの足止めをしていなさい!」

 

 

 そう言い残し、堕天使は兵藤くんのあとを追ってしまう!

 

 だけど、神父たちは、先程の明日夏くんの戦いぶりにいまだに戦慄して動けないでいた。

 

 これなら、わざわざ相手をしないでも行ける!

 

 

「急ごう! 明日夏くん! 小猫ちゃん!」

 

「ああ!」

 

「・・・・・・はい!」

 

 

 僕たちは頷き合い、イッセーくんのもとに向かおうと駆けだした瞬間──。

 

 

「がっ!?」

 

 

 突然、神父の一人が背後から光の剣で貫かれた!

 

 思わぬ出来事に驚いていると、上空に一人の堕天使がいた。

 

 やったのはどうやら、あの堕天使のようだった。

 

 堕天使はいきなり仲間を殺されて驚いている神父たちに向けて言う。

 

 

「何をやっているのですか、あなたたちは? まさかとは思いますが、敵に背を向けて逃げるつもりではありませんよね?」

 

 

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