ハイスクールD×D 駒王学園の赤と緋の双龍   作:フレイムドラゴン

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Life.11 カリス・パトゥーリア

 

 

「・・・・・・・・・・・・あ痛つつつ・・・・・・」

 

 

 ・・・・・・先程、お尻が死んだ兵藤一誠です・・・・・・。

 

 部長のお仕置きが終わったあと、俺たちは帰路についていた。

 

 そして、俺はいまだに痛む尻を押さえていた。

 

 

「・・・・・・大丈夫、イッセー兄?」

 

「・・・・・・・・・・・・見てるこっちも痛かったわよ・・・・・・」

 

 

 千秋と燕ちゃんもなんとも言えないって顔をしていた。

 

 

「おかえりなさい」

 

 

 俺たちが玄関で靴を脱いで上がろうとしたところで、アーシアが出迎えてくれた。

 

 

「なっ!?」

 

 

 だが、俺の口から出たのはただいまの挨拶ではなく、驚きの声であった。

 

 アーシアが俺たちを出迎えてくれた。それに関しては何も問題はない。問題はその格好であった。

 アーシアはいま、エプロンを身に付けている。これも別に問題じゃない。

 

 問題はなぜか肌の露出が必要以上に多い!

 

 ぶっちゃけ裸エプロンであった!

 

 尻の痛みが一気に吹き飛んだぜ!

 

 

「遅くまでおつかれさまです。いますぐお夕飯の支度をしますので」

 

 

 アーシアも恥ずかしいのか、少しもじもじしながらも台所のほうに行こうとしていたので、俺は思わず訊いてみる。

 

 

「アーシア・・・・・・その格好は?」

 

「・・・・・・えーと・・・・・・クラスメイトの桐生藍華さんに、疲れた殿方を癒すにはこの格好が一番だと。・・・・・・は、恥ずかしいですけど、に、日本の文化にとけ込まないとダメですから。・・・・・・もちろん、下に下着は着けていません」

 

 

 訊いていないことまで話してくれるアーシアちゃん。

 

 ていうか、またあのエロ眼鏡女か・・・・・・。

 

 クソ! 桐生め! このあいだの裸の付き合いのことといい、どんどんアーシアにいかがわしいことを吹き込みやがって!

 

 「いい仕事した! よくやった!」と感じる気持ちがあるのが我ながら情けないが、一度注意したほうがいいな!

 

 

「なるほど。そういう手があったわね。アーシア、あなたは魔性の女悪魔になれるわ。エッチな子ね」

 

「ええっ!? 私、エッチな悪魔になりたくないですぅっ!」

 

 

 部長の言葉に涙目で困惑顔になるアーシア。

 

 

「と、とにかく、着替えないと! こんなの母さんに見られたら──」

 

「あーら、母さん、こういうの大賛成よ♪ うふふ、おかえり♪」

 

 

 台所から母さんが顔だけ出してきた。

 

 

「──って、違うんだ母さん! これは──」

 

「私がお手伝いしてあげたのよぉ♪」

 

「え?」

 

「ああ、若い頃を思い出すわぁ・・・・・・」

 

 

 母さんッ! なんてことを! てか、父さんとそういうことしてたのかよ!? やっぱり、あんたは俺の親だよ! エロいよ!

 

 てか、親のそういう話は聞きたくなかったよ!

 

 

「あ、イッセーくん、おかえり~」

 

 

 母さんの言葉に呆気に取られていると、キッチンから鶇さんが出てきた。

 

 ていうか!

 

 

「姉さん! なんて格好してるのよ!?」

 

「うん? 裸エプロンだよ~」

 

 

 そう、鶇さんも裸エプロン姿になっていたのだった。しかも、アーシアよりもだいぶきわどい格好であった。

 

 大事なところがギリギリ隠れている程度で、なんとかエプロンだと認識できる代物だ。

 

 

「お母さま! 私にも裸エプロンをお願いします!」

 

「おばさん! 私にも!」

 

 

 それを見て部長と千秋が母さんに言った。

 

 

「ええ、もちろん♪ さあさあ、奥へいらっしゃい♪」

 

「失礼します!」

 

「はい!」

 

 

 部長と千秋は母さんに招かれるままに家の奥のほうへと連れてかれていった。

 

 

「せっかくだから、燕ちゃんも~」

 

「なっ!? なんで私まで!? ちょッ!? やめて!? 引っ張るなぁぁぁッ!」

 

 

 絶叫をあげながら燕ちゃんが鶇さんに連れさられてしまった。

 

 ・・・・・・なんなんだ、この空間は・・・・・・。

 

 

「・・・・・・イッセーさん、あの、ご迷惑でしたか?」

 

 

 アーシアが不安そうにして訊いてきた。

 

 

「ああ、いや、似合ってるよ。似合ってる! うん、とりあえず、それだけは言いたい!」

 

 

 ちょうど二人っきりだし、言いたいと思ってたことも言っちまうか。

 

 

「それに、このあいだの教会の連中が来ても、俺が守ってやるから。アーシアが怖いと思うものは全部俺が追い払ってやる」

 

 

 俺の思いを聞いて、アーシアは少し驚いていた。

 

 俺もこの状況で言うのはどうかとは思ったけど、この思いは伝えておきたかった。

 

 

「・・・・・・イッセーさん。私、悪魔になったこと、後悔してません」

 

「え?」

 

「信仰は忘れられませんけど、いまは主への想いよりも大切なものが私にもありますから。部長さん、部員の皆さん、学校のお友達、イッセーさんのお父さま、お母さま、そして、イッセーさん。皆、私の大切な方々です! ずっとずっと一緒にいたいです。もう一人は嫌です」

 

 

 そう言い、アーシアが静かに抱きついてきた。

 

 

「大丈夫だよ、アーシア。絶対、ひとりになんかさせないからな」

 

 

 俺はアーシアの頭を撫でながら言ってやる。

 

 そこでふと気付いてしまう・・・・・・。

 

 後ろが全開丸裸だったと言うことを!

 

 い、いかん、手が! 手が勝手にお尻のほうへと──。

 

 

「イッセー♪」

 

 

 ──というタイミングで部長たちがやって来た!

 

 無論、全員裸エプロンで!

 

 

「どう?」

 

 

 部長が裾を引っ張って見せつけてきた。鶇さんに負けず劣らずの際どい姿だった!

 

 

「・・・・・・・・・・・・どう、イッセー兄・・・・・・」

 

 

 千秋は恥ずかしいのか顔を赤くし、手を後ろで組んでもじもじしていた。

 

 

「見て見て、イッセー君♪」

 

「──ッッッ!」

 

 

 鶇さんに背中を押されて現れた燕ちゃんは恥ずかしさで顔を真っ赤にして、エプロンの裾をギュッと掴んで涙目になっていた。

 

 

 ブッ!

 

 

 皆の裸エプロン姿を見て、盛大に鼻血が吹き出てしまった。

 

 その後、皆そのままの姿のままで夕飯の支度を始めだした。

 

 ・・・・・・父さんが見たら卒倒するな、確実に。

 

 なんて思いながら部長達をチラッチラッと見てた俺はふと、窓から外のほうを見て思う。

 

 明日夏たちは大丈夫なんだろうか? 

 

 

-○●○-

 

 

 俺は現在、町から少し離れた森を疾走していた。

 

 俺の前方では木場、ゼノヴィア、イリナ、ライニーが走っており、隣では槐とユウナが並走していた。

 

 フリードとバルパー追いかけ、こうして走っているのだが──。

 

 

「・・・・・・おい、木場! 深追いしすぎだ!」

 

 

 俺は前にいる木場に向けて叫んだ!

 

 ただでさえ、周りが見通しが悪い森の中だってのに、夜の暗さもプラスして、見通しの悪さは最悪だった。

 

 待ち伏せなんてされたら、もっと最悪だ。

 

 ただでさえ、ついさっき待ち伏せをくらったばっかりだってのに。

 

 

「ここまで来て、みすみす逃がすわけにはいかない!」

 

 

 だが、木場は聞かず、どんどん進んでいってしまう。

 

 クソッ、エクスカリバーだけでなく、真の仇であるバルパーまで目にして、また冷静じゃなくなってやがる!

 

 

「ゼノヴィアたちも流石に深追いしすぎだよ! アルさんにも電話は繋がらないし、一旦、アルさんのところに行こうよ!」

 

 

 ユウナもゼノヴィアたちを諌めようとするが、こっちも言うことを聞かなかった。

 

 

「アルさんは自分と連絡がつかなくなったら、独自で判断しろと言った。ここでみすみす逃がせば、またふりだしに逆戻りだ。なんとしても、ここでけりをつける!」

 

「私もゼノヴィアと同意件よ!」

 

「可能なら、残りのエクスカリバーの所在も吐かせる!」

 

 

 木場と違って、冷静ではあるのだろうが、やはり突っ走りすぎだった。

 

 

「槐、レンとの連絡は?」

 

「ダメだ、こちらも連絡がつかないどころか、電波も届いていない」

 

 

 レンのほうもか。

 

 アルミヤさんのほうも、電波が届かないらしい。明らかにおかしい。

 

 はぐれハンターのカリスが絡んでいるからなのか、電波をジャミングされてるのか? 通信の妨害ははぐれハンターたちの常套手段だからな。

 

 レンのことだから、心配はいらないと思うが・・・・・・。

 

 

「──ッ、おまえたち、止まれ!」

 

 

 当然、槐が前にいる四人に向けて叫んだ!

 

 

「くどいぞ! そんなに自分の身がかわいいのなら──」

 

「囲まれていることに気づかないのか!?」

 

『──ッ!?』

 

 

 ライニーの言葉を遮った槐の叫びを聞いて、俺たちは慌てて立ち止まる!

 

 落ち着いて気配を探ると、確かに複数の気配に囲まれていた!

 

 クソッ、言わんこっちゃねえ!

 

 俺たちはそれぞれの得物を構える。

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

 

 すると、木の陰からふらふらとした足取りで神父たちが現れた。

 

 ・・・・・・数は・・・・・・二十人はいるな。

 

 神父たちにゼノヴィアがエクスカリバーの切っ先を向ける。

 

 

「堕天使に組する異端者ども。神の名のもとに断罪してくれる!」

 

「あの世で懺悔なさい! アーメン!」

 

 

 イリナもエクスカリバーの切っ先を向けるが、神父たちは何も言わず、光の剣や拳銃を取り出す。

 

 ・・・・・・なんだ?

 

 俺は神父たちに何か妙な違和感を感じていた。

 

 

「・・・・・・明日夏、おまえも感じたか?」

 

 

 槐がそう訊いてきた。てことは、槐も何か違和感を感じたということか・・・・・・。

 

 ・・・・・・なんなんだ、この違和感は?

 

 俺は改めて神父たちを見た。

 

 すると、よく見ると、神父たちは全員白目をむいており、口からよだれをたらし、明らかに正気とは思えない形相をしていた!

 

 

「「はぁッ!」」

 

 

 ゼノヴィアとイリナが飛び出した!

 

 

「待て、ゼノヴィア、イリナ! こいつら、何かおかしい!」

 

 

 俺は慌てて叫ぶが、二人は聞き耳持たず、神父に斬りかかる。

 

 神父たちは光の剣で二人の斬擊を受け止めるが、エクスカリバーに歯が立つわけなく、あえなく光の剣ごと二人のエクスカリバーに斬られた。

 

 あっけない・・・・・・。なんだ? 俺と槐が感じた違和感の正体はなんだ?

 

 

「はッ!」

 

 

 イリナがエクスカリバーを紐状にして鞭のようにしならせ、神父の一人に向かって伸ばす!

 

 そのままイリナのエクスカリバーは神父の胸を貫いた。

 

 胸を貫かれた神父はそのままガクッと崩れ、倒れようとした瞬間──。

 

 

「なっ!?」

 

『──っ!?』

 

 

 胸を貫かれた神父が突然立ち上がってイリナに飛びかかった!

 

 

「きゃっ!?」

 

 

 予想外のことで呆気にとられていたイリナはそのまま後ろに押し倒されてしまった!

 

 

「なんで!? 急所を貫いたはずなのに──ッ!?」

 

 

 わけもわからず叫ぶイリナを狙って、神父の二人が拳銃の照準を合わせていた!

 

 その瞬間、イリナを狙っていた神父二人の額がライニーの銃撃で撃ち抜かれた!

 

 

「なっ!?」

 

 

 ライニーが驚愕の声をあげた。

 

 当然だ。額を撃ち抜かれた神父が()()()()()()()()()()()()()()()からだ!

 

 

「どうなってやがる!?」

 

 

 ライニーの叫びはこの場にいた誰もが胸に抱いた疑問だった。

 

 

「くっ!」

 

 

 ゼノヴィアがイリナを助けようと駆け出す!

 

 

 ガシッ!

 

 

「何っ!?」

 

 

 だが、ゼノヴィアに斬り殺されたはずの神父たちがゼノヴィアの足を掴んでゼノヴィアの足を封じた!

 

 

「クソッ!」

 

 

 さらに神父の一人がゼノヴィアに組み付き、ゼノヴィアの動きを完全に封じてしまった!

 

 

「はぁッ!」

 

「十の型──斬り嗣ぎ舞!」

 

 

 槐とユウナが飛び出し、ユウナが十字架を刀に変えてイリナを狙っていた神父二人の首を撥ね飛ばし、槐はゼノヴィアの動きを封じていた神父たちはバラバラに切り裂いた!

 

 

Attack(アタック)!」

 

 

 俺も身体強化をして飛び出し、イリナに覆い被さっていた神父を蹴り飛ばした!

 

 

「『魔剣創造(ソード・バース)』!」

 

 

 すかさず、木場が魔剣を地面に突き刺し叫ぶと、無数の魔剣が出現し、神父たちを貫いた!

 

 

「嘘!?」

 

 

 すると、ユウナの驚愕した声が聞こえ、俺たちは一斉にそちらに視線を向ける!

 

 なんと、ユウナに首を撥ね飛ばされたにも関わらずに動く神父二人がユウナに銃口を向けていた!

 

 

「一の型──疾風!」

 

 

 そこへ槐が斬り込み、神父二人の腕を斬り飛ばした!

 

 

「二人とも離れろ!」

 

 

 俺は叫ぶと同時にありったけのバーストファングを神父二人に投擲した!

 

 槐とユウナが神父二人から離れると同時に神父二人をバーストファングの爆発が襲う!

 

 爆煙が晴れると、そこには首を失い、爆発で無惨な姿になってもいまだに動き続ける神父二人がいた!

 

 木場の魔剣で貫かれた神父たちも平然と動いていた。

 

 

「どうなってるの!?」

 

 

 イリナがエクスカリバーを構えながら叫ぶ。

 

 神父たちの正気とは思えない姿、明らかに死んでるはずの状態になっても動き続ける異常さ。

 

 まさか!

 

 

「こいつら、はなっから死体なのか!?」

 

『──ッ!?』

 

 

 俺の言葉を聞き、皆ハッと驚いた。

 

 それしか考えられなかった。こいつらは元々死体で、誰かによって操られてるのだとしか・・・・・・。

 

 

 パチパチパチパチ。

 

 

 当然、拍手音が俺たちの耳に入った!

 

 音が聞こえたほうに視線を向けると、暗闇からゆっくりと拍手しながらこちらに歩いてくる男がいた。

 

 

「ご名答ですよ」

 

 

 男は拍手しながら俺を称賛した。

 

 野戦服の上から白衣を着たメガネをかけた若い男性だった。

 

 こいつは!

 

 

「──カリス・パトゥーリア!」

 

 

 槐が男の名を憎々しげに叫んだ。

 

 樹里さんが見せてくれた写真と同じ顔なので間違いなかった。

 

 こいつがS級はぐれハンターのカリス!

 

 

「はじめまして。私はカリス・パトゥーリアといいます。以後、お見知りおきを」

 

 

 丁寧にお辞儀して挨拶をするカリス。

 

 俺はカリスに訊く。

 

 

「こいつらを操ってるのはおまえか!?」

 

「いかにも」

 

 

 肯定したカリスにイリナが怒りを露にする。

 

 

「死者を操るなんて、命の冒涜だわ!」

 

 

 イリナの怒りを受けてもカリスは肩をすくめるだけだった。

 

 

「とは言いますが、この死人を操るすべは、あなた方が崇める神がもたらしたものですよ」

 

「なんだと!?」

 

「嘘よ!」

 

 

 カリスの告げた言葉が信じられなかったゼノヴィアとイリナが驚愕した。

 

 俺はその正体を口にする。

 

 

「・・・・・・神器(セイクリッド・ギア)か・・・・・・」

 

「ご名答。『死の傀儡(コープス・マリオネット)』──死者を操る能力の神器(セイクリッド・ギア)ですよ」

 

 

 死者を操る──胸くそ悪い能力だな!

 

 

「嫌悪感を表しているようですが、私はこの能力はとても素晴らしい能力だと考えてますよ」

 

 

 カリスが自身の考え語り始めた。

 

 

「どんなに優れた人間も死んでしまったらおしまいです。そんなのもったいないじゃないですか。優れた能力が死によってあっさり無価値になってしまうなんて。中には『悪魔の駒(イービル・ピース)』によって悪魔へ転生する人もいるかもしれませんが、全員がそうなるわけじゃない。ですが、この能力を使えば、死したあとでもその能力を活用できます。こんな素晴らしいことはないじゃないですか」

 

 

 死した者の能力を無駄にしないなんて聞こえのいいことを言っちゃいるが、やってることは死んだ者の意思を無視して神器(セイクリッド・ギア)の名のとおり、傀儡、操り人形にしてるだけだ。

 

 

「──とは言っても、完全に生前の能力を発揮できるかと言うと、残念ながらできていないんですがね。なにせ、彼らの肉体を動かすのはあくまで私ですからね。操作系ゆえの欠点ですね。ですから、私は彼らが完璧に生前の能力を発揮できる方法を模索しているのですよ」

 

「・・・・・・じゃあ、そのために!?」

 

 

 俺の問いかけに、カリスはうなずく。

 

 

「ええ。私が多くの人々に手をかけたのは、そのための実験体にするためですよ。おかげさまで、実験の過程でこのような能力に目覚めました」

 

 

 そう言うと、カリスは指を鳴らした。

 

 すると突然、神父たちがうめき声のような叫びあげ始めて苦しみだしていた!

 

 

「──禁手化(バランス・ブレイク)

 

 

 カリスが静かにつぶやいた瞬間、神父たちの体に異変が起こった!

 

 ある者は上半身が異様に隆起しだし、逆に下半身が異様に隆起した者がいたり、ある者は片腕だけが膨れ上がったりと身体に異様な変化が出始めていた!

 

 

「・・・・・・禁手(バランス・ブレイカー)・・・・・・!」

 

 

 以前、イッセーがライザーとの一騎討ちの際に見せた神器(セイクリッド・ギア)の奥の手!

 

 イッセーは左腕を犠牲にすることで一時的に発現させていたが、こいつのは紛れもなく本当の禁手(バランス・ブレイカー)

 

 

「これが私の禁手(バランス・ブレイカー)。『死傀儡師による狂演劇(コープス・クレイジー・パペットショー)』。死者を操るだけでなく、このように、死体の改造、さらには──」

 

 

 見ると、神父たちの傷が塞がっており、斬り飛ばされた腕や首さえも切り口から肉がせりあがって再生していた!

 

 

「このように、失った部位さえも容易に修復することができるようになりました」

 

 

 まるで子供が自分の自慢なおもちゃをみせびらかすかのように振る舞うカリス。

 

 狂ってやがる!

 

 明らかに倫理観が破綻している目の前の男に対して俺は迷わずそう思った。

 

 他の皆も同様の思いを抱いていそうな表情をしていた。

 

 

「さて、雑談はこのへんでいいでしょう。あなた方は皆、能力が高い。能力が高い実験体は多くても困りませんからね」

 

『──ッ!』

 

 

 俺たちは一斉に身構える!

 

 それと同時に、異形な変異を果たした神父たちが一斉に襲いかかってきた!

 

 

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