魔法少女リリカルなのは ガンダムブレイカー 【リメイク】 作:文房具
俺は家を出たが、すぐに立ち止まった。なのはがどこに行ったのか、まるで分らないからだ。
いや、落ち着け。
あんな風に飛び出していったからには、何か理由があるはずなんだ。
仮定の話として、たとえば怖いもの――――幽霊とかお化け?―――を見たとしたら、なのはの性格上、おそらく外じゃなくて、士郎さんか桃子さんのところに行くだろう。外に行く理由にはならない。
ってことは、ほかの何かだな。
最近、俺たちの周りで起きた変わったことと言えば、昼間のフェレットくらいだけど……行ってみるか、そのフェレットを預けた動物病院に。
急いで病院に向かうと、そこには、白い服を着て杖を持った女の子……つまるところ、なのはがいた。それと、なんかもじゃもじゃした変な怪物も。
そしてその怪物が、なのはの頭上に飛び込んできてる。
「展開!」
――頭部パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――胴体パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――右腕パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――左腕パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――腰パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――右足パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――左足パーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――バックパックパーツ、RX-78-2ガンダム コスト50――認証
――武装パーツ、ビームライフル コスト30 ガンダムシールド コスト30――認証
――装備可能総コスト500 選択パーツ合計コスト460――展開
ガンダムのパーツ一式を認識して展開する。
一瞬光りに包まれた俺は、次の瞬間にはRX-78-2ガンダムの姿になっている。
「ブーストタックル!」
そのままEXアクションを使う。薄紅色のオーラを纏った俺は、一時的に出力が上がったブーストを生かし、体当たりする。
薄紅色のオーラは触れたものを弾き飛ばす効果があり、多少の攻撃なら防げるため、距離を取りたいときにも使える。
「なのは、大丈夫か?」
「え……え? ユ、ユウ君?」
なのはは目をぱちくりとさせている。無理もないか、こんなロボットが突然現れて、知っている人の声でしゃべりだしたら。
「まったく、とんだトラブルに首を突っ込んでくれちゃってさ。ま、とりあえず話はあの怪物を倒してから……」
「待ってください。それはダメなんです」
アレ? どこから声が? もしかしたら、フェレットがしゃべったのか?
「あれはジュエルシードの魔力によってできた思念体です。いくら壊しても復活してしまいます」
本当にしゃべってるし。あ、もしかして、原作が始まったのか?
魔法少女になら、こういったマスコット的なやつも出てきそうだし。
あ、また突っ込んできた。けど、直線的過ぎていい的だ。ビームライフルを発射して動きを止める。
あ、ダメだ、風穴はあくけど、すぐに元に戻るな。
「じゃあ、倒す方法はないのか?」
訪ねると、
「あります」
そんなつぶらな瞳をしているくせに、あっさりと言ってくれるじゃないか。
「どうすればいいんだ?」
「彼女の持っている杖で封印をするんです。そうだ、あなたのそれは魔法ですか?」
それ? ああ、ガンダムのことか。
「いや、これはMS。科学の力で作られた兵器だ。だから封印なんて出来ないぞ。そもそも、封印なんてどうやるんだ?」
「心の中に浮かんだ呪文で封印をするんです」
なんだその抽象的な方法は。まあ、魔法少女っぽいっていえば、魔法少女っぽいけどさ。
「了解した。それじゃあ、なのは、封印しやすいように敵の動きを止めるから、からその隙に封印よろしく」
「わかったの」
目の前の怪物の修復はもう済んでおり、いつでも飛び出せるように少し前かがみになっている。
頭部のバルカンを撃ちつつ相手の行動を阻害する。威力は低く、牽制程度ではあるが、これで十分に動きを止められる。
ビームライフルをかまえ、EXアクションを始動。
「ミラージュショット」
その言葉と共に、手に持っているビームライフルに変化が現れる。半透明の分身体が3つほどあらわれ、それらは自分の持つ本体に連動して、ピンク色の光線を吐きだす。
さらにもう一方の足も切り裂き、完全に動きを止める。
「いまだ、なのは!!」
「う、うん、いくよ!! リリカルマジカル………ジュエルシード、封印!!」
なのはが、その呪文を唱えた瞬間、杖から桃色の帯が発射され、怪物を包み込んだ。
怪物が消えて、青い石が出てきた。あれがジュエルシードってやつなのかな。その青い石がなのはの持っている杖に吸い込まれる。
俺はガンダムの装甲を解除してなのはに近寄る。
「お疲れ、なのは」
「あれ、終わった……の?」
「はい、あなた達のおかげです」
と、ここで気づいた。パトカーの音が聞こえてくる。俺たちの周りには、何が起こったんだという惨状が広がっている。地面は陥没し、塀は壊れ、電線は引きちぎれている。
明らかに自然災害じゃない。
極めつけは、さっきの爆発音。
これは少し拙いかな?
「ユウ君、これってまずいんじゃ……」
「確かにそうだな。俺としても、この年で警察に目をつけられたくはないかな。よし、早いとこ逃げよう」
俺たちは急いでその場を後にする。
後に残ったのは、めちゃめちゃに破壊された道路だけだった。
あれから少したち、家に帰っている。
「すいません、ご迷惑をおかけして」
フェレットが口を開いた。まぁ、迷惑……ではあったかな。
「うんうん、そんなk「まったくだよ」ユウ君!?」
やっぱりという感じでうつむいている。
だってそうだろ。もし俺がいかなかったら、なのはは、大怪我をしていたかもしれないのだ。あれ? そういえば。
「なのは、なんでこのフェレットが助けを求めてると思った?」
「えっと、今日見た夢の中とあの林の中で聞こえた声が同じだったの。それでその声と同じ声が部屋の中で聞こえてきて……それで……」
分かりにくいな。まあ、簡単に言えば、
「要するに、夢と林の中と部屋の中で聞こえた声が一緒だったから、部屋を飛び出したってことだな?」
「うん、そうだよ」
林の中で声が聞こえた時にあのフェレットを見つけたから、部屋の中で聞こえた時もあのフェレットだと思った、ってとこか。
んで、問題は……
「なんでなのはに助けを求めたんだ?」
問題はそこだろう。
「あの……言い訳に聞こえるかもしれないんですが、別になのはさんに助けを求めた訳ではないんです。ただ、なのはさんの魔法の才能が大きかったみたいで……」
つまり、なのはを狙っていたわけではない、ってことか。ここら辺にしておこうかな。
「まぁ、いいや、もう済んだことだし。俺の名前は櫻井 悠斗。そっちは? あ、ちなみに敬語はやめてくれ」
「あ……僕の名前は、ユーノ・スクライアで……だよ。ユーノが名前」
「ユーノ君かぁ、私の名前は高町なのは、なのはだよ」
「うん、よろしくねなのは、悠斗」
これからどうなることやら。
ここまで考えたところであることを思い出す。
「そうだ、なのは」
「何?ユウ君」
「俺もだけどさ、こんな時間に家を出たから、多分帰ったら叱られるぞ」
「え……そんな……みんな気づいてたの?」
「気づかないわけないだろ、あんなには派手に家から出といて」
俺たち2人の足取りは重くなったとさ。
装備可能な総コスト 500
使用可能な機体のパーツとコスト
ガンダム 50
撃破ポイント 0