魔法少女リリカルなのは ガンダムブレイカー 【リメイク】 作:文房具
どういう事なんだ。
俺がザクⅡを見たときに、最初に思ったことがこれだ。
別にザクⅡの形や装備にはおかしなところはない。問題は、ヤツらがふわふわ飛んでいる所だ。1年戦争時のモビルスーツは、自由飛行なんてできなかったはずだけど。
俺自身、そのことを考えてガンダムで飛ぼうとは思ったことがない。まあ、下手にジャンプしたら人目に着くという事もあるけど。
「なんだろう、あのロボットは……」
ユーノも俺とは理由は違うが、首をかしげている。
ユーノが知らないってことは、やっぱりこの世界にはいないはずの存在なのか。それとも、ユーノが知らないだけで、もともと存在するものなのか。
神様はイレギュラーだって言ってたから、おそらくは前者だろうが。
とりあえず、そんなことはどうでもいい。
やっと撃破ポイントが稼げるのだ。サクッと倒してしまおう。
「え? ジュエルシードじゃないの?」
今度は、なのはが首をかしげる。
なのはの疑問はもっともだ。なのはは、ジュエルシードが現れたと聞いたからここに来たんだから。
「あ、うん。あの4本足の方は現住生物を取り込んだジュエルシードなんだけど、あそこにいるロボットは、違うっぽいんだよね」
ん? 今のユーノの発言に気になるところがあったぞ。
「現住生物を取り込んだって、どういう意味だ?」
「えーっとね、簡単に言えば、その場所に住んでいる知能のある生物を取り込んだってこと」
「取り込まれると、なんかデメリットがあるのか?」
「強くなってるってことと、怪我をさせちゃうと、ジュエルシードを封印した後も身体に残るところかな」
「ち………そうか」
俺は無意志の内に舌打ちしていた。状況は芳しくないな。
怪我をさせちゃダメってことは、昨日みたいに風穴を開けて動きを止めることはできない。つまり昨日よりも格段に難易度が上がっているってことだ。
ザクⅡがいることで、俺はそっちの対処に回らなくてはならない。
よし、今回のジュエルシードはなのはとユーノに任せよう。この中で一番戦闘能力が高いのは俺だろうし、俺はジュエルシードの封印ができない。だったら、なのはの封印の邪魔になるであろうザクⅡは、俺が倒した方がいいはずだ。
「ユーノ。できるだけ、なのはのサポートをしてやってくれ」
「え? いや、いいけど、悠斗はどうするの?」
「俺か? 俺は……」
不敵に笑いながら告げる。
「あの得体の知れないヤツらに、ご退場願うさ」
ユーノSIDE
「あの得体の知れないヤツらに、ご退場願うさ」
「え……でも……」
僕は悠斗のその提案にすぐには賛同できなかった。
最初は1人でもジュエルシードを封印しようと思っていた。
でもそれは、実際には無理で、1回だけでもこの世界の人に手伝ってもらおうと思いであったのが、なのはと悠斗だ。
なのははとてつもない魔法の才能、悠斗は不思議なロボットに変身できる。
2人はこれからも手伝ってくれると言ってくれたが、まだ二人を危険な目にあわすのには抵抗がある。
でも、実際、悠斗の提案は正しい。
なのはは、昨日魔法を知ったばかりで、まだ封印しかできない。僕は体調が万全じゃないし、もし万全だとしても、僕には直接的な戦闘力はあまりない。
「……わかったよ、じゃあ、気を付けて」
僕は悠斗を信じることにした。
悠斗SIDE
「じゃあ、なのは、ユーノ、ジュエルシード封印よろしく」
さてと、行きますかね。
俺はガンダムを展開してザクのほうに歩き始める。ある程度近づくと、ザクは俺の事をモノアイでとらえる。そして、そのままザクマシンガンを発砲してきた。
「おっと!」
不意を突かれる形になったが、しっかりとシールドで防御する。
「そっちがその気なら容赦しないぜ」
スラスターをふかして横に移動しながら、ビームライフルを立て続けに発射する。腹部を撃ちぬかれた3機のザクは、そのまま爆散する。
ここで頭のパーツの機能について説明しておく。
頭のパーツの内側には基本的にセンサーやレーダー、機体状況などが表示される。
さらに、それらのデータをある程度機体に反映させることができるため、俺のような素人でも動きながら、さらに、目標が動いていても的に当てることができるというわけだ。
もちろんこの機能は、性能のいい機体のものの方が精度が高い。
あ、そうだ。
ためしにスラスターを噴射しながら、上方向に飛んでみる。そして、そのまま低出力でふかし続けると、その場に滞空できた。
なるほど、つまり、ザクⅡが飛べたのはおかしいことじゃなくて、この世界のMSは基本的に空を飛べるのか。これだと、可変機の意味がさらになくなる気がするな。まあ、変形しないとヤツらも飛べないけど。
戦闘中だし、このことを考えるのはもう少し後でもいいか。
「グラウンドシェイカー!」
EXアクション、グラウンドシェイカーを発動。このEXアクションはブーストタックルのように、薄紅色のエネルギーを纏うものだ。ただしその部分は足限定で、エネルギーの出力もブーストタックルのものより格段に上である。
「セイハー!!」
空中に飛びあがった俺は地面付近にいるザク、合計10機の中心に向って、某仮面のヒーローのようにキックを放つ。
地面への着弾の瞬間、足に収束していたエネルギーを開放。俺を中心とし、全方位に拡散して、周りにいた10機を残らず吹き飛ばす。
「よし、武装変更だ」
――武装パーツ、ガンダムハンマー コスト30――認証
俺の手に、鎖つきのとげとげハンマーが現れる。
敵は残り7機。
俺はシールドを消して、自身の体を回転させて勢いをつけ、鉄球を叩きつける。頭を吹き飛ばされたザクを、すかさずビームサーベルで突き刺す。
その時警告音が鳴り、後ろからヒートホークで切りつけようとしているのが分かる。俺はそれをかがんでよけ、相手はそのままサーベルにつっこみ腹から両断される。
残る5機は固まっている、良い的だ。
バルカンを連射しながら近づき、ハンマーのフルスイング、からのビームサーベルで撃破する。
「とりあえず終わ……ってないみたいだな。全く初戦闘でこの機体とか」
警告音に従いそちらを見ると、ザクⅡがいた。ただし、ただのザクⅡではない。ボディーカラーがピンクとワインレッド。頭部にはアンテナブレードがそびえたつ。ガンダムファンでこの機体を知らないものはいないだろう名機。
シャア専用ザクⅡである。
「見せてもらおうか。連邦軍のモビルスーツの性能とやらを」
名言ありがとうございます……じゃなくて、なんでシャアボイスが聞こえてくるんだ!? もしかして、専用機にはエースパイロットのAIが積んであるとかそういうやつか?
そんなことを考えている場合ではない。シャアザクはかなりのスピードで俺に近づいてきている。余計なことを考えてしまったせいで、ビームサーベルを振り下ろすのが遅くなってしまった。
中途半端に振り下ろされたサーベルは、ヒートホークで受け止められ、腹部に重いけりが入る。それはさながら、劇中のあのシーンを再現しているようだ。
「ぐぅ……!」
そんなシーンまで再現してもらわなくてもいい。その反動でガンダムハンマーもビームサーベルも手放してしまった。持ってさえいれば自在に武器の変更はできるが、手放せば無理だ。
すかさず俺はブーストタックルで距離を取る。
さて、さて、さて。どうしようか。相手はシャア専用ザクⅡ、ザクとはいえ、先ほどとは段違いの強さだ。
撃破ポイントは20ほどある。せっかくだ、何かパーツを開放してみるか。なるべくどの状況でも対応できる機体……あれがいいな。
――GAT-X105 ストライクガンダム――パーツ解放
ストライクガンダムのパーツを開放。残りの撃破ポイント10を使い装備可能なコストを上昇させる。これで装備できる総コストは510。ガンダムハンマーの30の分を差し引いても、2つまでストライクガンダムのパーツに変更できる。
――左腕パーツ、GAT-X105 ストライクガンダム コスト90――認証
――バックパックパーツ、GAT-X105 ストライクガンダム(ソードストライカーパック) コスト90――認証
――装備可能総コスト510 選択パーツ合計コスト510――展開
初の実戦でのパーツ変更。それに伴い、俺の背中、左腕に変化が現れる。背中には身の丈を超える大きさの刀『対艦刀 シュベルトゲベール』。左肩には『ビームブーメラン マイダスメッサー』腕には小さい青いシールド。
ソードストライクの武装のみを取り出した特殊形態である。
背中からシュベルトゲベールを取り外し、ビーム刃を形成。一気に近好き横なぎに振るうがあっさり避けられてしまう。
当らなければどうという事はないってか? だったら、当たるように近づいてもらうまでだ。
青いシールドの内臓兵器であるアンカーを射出し、シャアザクの足に絡め、そのまま引き寄せる。
あせるな、シュベルトゲベールはザクⅡ相手にはほとんど一撃必殺だ。確実に当てることのできる状況を作り出せ。
「ハンマーブロウ!」
これはグラウンドシェイカーの拳版。殴って、殴って、殴り飛ばす。
「なにぃ!」
シャアが焦った声を出す。
「らぁぁぁぁ!」
体勢を崩したシャアザクをシュベルトゲベールが貫く。
その一撃が決定打となり、爆発する。
終わったな。
装甲を解除すると、ちょうどなのは達もジュエルシードを封印し終えたところだった。
装備可能な総コスト 510
使用可能な機体のパーツとコスト
ガンダム 50、ストライクガンダム 90
撃破ポイント 100