龍の怪獣は結界を張り、旅館を襲い始める、復活したフェイト、なのは、アルフ、ユーノが組んで龍の怪獣と戦い、善戦するが、龍の隠された能力の前に敗北してしまう。
絶体絶命の時、彼女達の前にカイの変身したウルトラマンオーブが駆けつける。
オーブの出現は旅館の外に避難していた人達も気付く事ができ、人々は困惑の声を上げる。
「なんだ、あれ!?」
「巨人...!!?」
「また化け物だぁぁぁぁ!?」
「何が起こっているんだ...?!」
そこに養育館の子ども達を連れた士郎が旅館から出てきて、恭也達の元にやってくる。
「子ども達が、ハァ、ハァ、逃げ遅れていた」
「やっぱり、それはそうとなのはは!?」
「.....見つけられなかった、だが....あそこには」
士郎がオーブの方を見る、それに釣られて恭也達もオーブを見る、士郎達はそのスケールに驚くと同時に微かに恐怖を感じるが、逆に子ども達は目を輝かせて巨人の名前を叫んだ。
「「ウルトラマン!!!」」
「え?」
「「ウルトラマンオーブだよ!!!」」
子ども達の発言を聞いて恭也はそんなわけ無いと思い、子ども達に話し掛ける。
「良いか、ウルトラマンは創作物だ実在する訳がー」
「!? 恭ちゃん!!」
美由希が恭也にスマホを見せる、そこにはウルトラマンオーブの画像が出ており、恭也は画像のオーブと旅館にいるオーブを見て驚愕する。
「これは....嘘だろ...!?」
「本当....どうなって...」
「これだけは言える...」
士郎がオーブを見ながら話す。
「あの巨人が....俺達の命運を握っているって事だ....」
(.....なのは)
士郎は娘のなのはを思う、この緊急事態でなお会えていない娘、不安や焦燥はあったが士郎は妙に落ち着けていた。
(あの巨人.....ウルトラマンオーブ....奴に対して無知故の恐怖はあるが、それ以上に安堵の気持ちが生まれる...何故だ)
「ウルトラマン...」
士郎は小さく呟く。
オーブはなのは達を守るように立ち構える、龍もオーブを見て唸る。
[ぐるぉぉるぉぉ!!]
「シュォォォ!!」
龍がオーブに向かって炎弾を発射する、オーブはそれを手で払い龍に向かって走り出す、そして飛び蹴りを龍に食らわす。
龍は衝撃で後退し、オーブはすかさず追撃でパンチとキックを食らわせ、さらに首筋にチョップを食らわせる。
龍は痛みで悲鳴を上げオーブから距離を取る、オーブも一端距離を取って構える。
龍は連続で炎弾をオーブに向かって撃つが、オーブは右手で円を描きシールドを展開して防ぐ。
炎弾が効かない事を理解したのか、龍はオーブに突撃してきて、オーブに向かって腕を振り抜く、オーブはそれを回避して龍の脇腹にチョップを食らわせる、だが龍は怯まず尻尾で攻撃してくる、オーブはそれを受け止め、そのまま龍を背負い投げする。
龍は反動を利用して、地面に叩きつけられるのと同時に地面に潜りオーブの手から逃れる。
オーブはそれを見て驚くがすぐに構える。
(地面に潜ることができるのか...どこから襲ってくる)
オーブはじっと構えて龍の攻撃を警戒する。
なのはとフェイトはそれを見て少し心配になる。
「オーブさん、大丈夫かな..?」
「....」
なのはとフェイトが心配する用にオーブに顔を向ける。
オーブは神経を集中させる、パチパチと周りの炎が燃え盛り、微かに風がなびいていた。
カイは異空間の中で目をつぶり龍の気配を探す。
(感じろ....奴の殺気を...敵意を...奴が襲ってくるのは....!!)
「.....俺の左後ろだ!!!!」
オーブが左後ろに回し蹴りを放つと、瞬間その場所ぴったりに龍が出てきて、オーブの蹴りは見事龍の顔面に直撃し龍を吹っ飛ばす。
それを見てなのはとフェイトは驚きの声を上げる。
「す、すごい!!攻撃を当てた!!」
「....強くなってる」
(動きが洗礼されてる、さっきとはまるで別人....一体何者なの、あなたは)
なのはとフェイトが驚いているのをよそに、オーブは吹っ飛んだ龍に追撃しに行き、龍の顔面に拳を放つが、何か分厚い物にオーブの拳は止められる、オーブはそれを殴ったせいで拳を痛める、その瞬間オーブは突如現れたカニのハサミに殴られて吹っ飛ぶ。
吹っ飛ばされたオーブが龍を見ると、龍は全身を甲羅で覆い右手にはデカいカニのハサミが出来ていた、龍はオーブに向かって吠える。
[ガァァァァオオオ!!!]
「くそ、そんな事出来たのか....せめて龍かカニかどちらかにしろよ..!!」
オーブが苦言を吐くと、龍は突撃してきてオーブにハサミを振り下ろす、オーブはそれを左横に飛んで避ける、そしてすぐさま龍に蹴りを入れるが龍はびくともせずにオーブは逆に足を痛める、龍は凪払う用にハサミをオーブに向かって振る、オーブはそれをもろに食らいその場で一回転し地面に落ちる、オーブはすぐに起き上がり龍から距離を取る、ある程度離れると、腕を横に伸ばしそして頭の横に持ってくる、するとオーブの腕に光輪が出来る。
「スペリオン光輪!!!」
オーブは光輪を龍に向かって投げるが、光輪は龍の甲羅にあっさり防がれてしまう、龍はそれを見てニヤリと笑いオーブに突撃してくる、オーブはそれを見て考える。
(成程、あの甲羅スペリオン光輪じゃ傷一つ点かない位には硬い......あの甲羅を破るには...
「ジュア!!」
オーブは腰を落とし右手を腰に持ってきて握りこぶしを作る、そして息を整える、龍はお構い無いにオーブに突っ込んできてハサミを振り抜く、オーブは左腕でそれを受け止めて、握った右こぶしを龍の胸に置いた。
「発勁!!!」
オーブは龍を突飛ばし、龍はその衝撃で吹っ飛び血を吐く。
なのはとフェイトはそれを見て驚く。
「ダメージが通った!?」
「一体何を!?」
なのは達が驚いてるなか、旅館の外でオーブの戦いを見ていた士郎はオーブのした事が理解できた。
「あれは、浸透勁!?」
(しかもあの動き、中国に居るアイツそっくりだ...どういう事だ!?)
龍はオーブのした発勁が理解できずに混乱する、オーブはそんな龍に対して指差して得意気に言う。
「一つ勘違いするなよ、これはウルトラマンの能力じゃないぜ、人間が長い時を使い作り出した、人間の技だ!!」
(やっぱり発勁が効いた..! 発勁はパンチで放たれる力を相手に長く伝える技、予想どうりオーブのパンチから放たれる力は、奴の甲羅を通って奴の体内にダメージを与えられた!!)
「しゃあ、行けるぜ!!」
龍はオーブの言葉を理解してか理解しないでか、オーブに突っ込んでくる、オーブはどっしりと構えて龍の攻撃を捌き、もう一度胸部に発勁を叩き込む、再度龍はダメージを食らい更に混乱する。
オーブは冷静に龍の攻撃を捌きながら何度も龍に発勁を叩き込む、そんな攻防を何度も繰り返す、端から見ればオーブが圧倒的に優勢だが、オーブ自身は焦っていた。
カイは異空間の中で冷や汗を流しこの状況をどうするか、頭をフル回転して考えていた。
「くそ、発勁が効くのはわかったが...決め手にはならないか!! このままじゃ先に時間切れになりそうだ......ん、そうだ」
カイは異空間の中である事を思い付く。
「発勁はパンチから放たれる力を長く伝える技、もしかすると...いや、やってみる価値はある!!」
カイは異空間でオーブリングを掲げる、すると光がカイを包み、光が収まると紫に光っていた異空間から、黄色に光る異空間に変わり、カイはウルトラマンタロウのカードを手に取る。
「タロウさん!!!」
[ウルトラマンタロウ! トゥア!!!]
カイがタロウのカードをオーブリングにリードすると、カードは赤い粒子となり、カイの左隣にウルトラマンタロウとして現れる、カイは続いてウルトラマンメビウスのカードを手に取る。
「メビウスさん!!!」
[ウルトラマンメビウス! セアッ!!!]
カイがメビウスのカードをオーブリングにリードすると、カードは白い粒子となり、カイの右隣にウルトラマンメビウスとして現れ、カイは力強く叫ぶ。
「熱いやつ.......頼みます!!!!!!!!!」
[フュージョンアップ!!!!]
[ウルトラマンオーブ!!! バーンマイト!!!!]
龍もなのは達も突然オーブが燃え盛った事に驚く、オーブは自身を包んでいる炎を振り払うと高らかに叫ぶ。
「紅に燃えるぜ!!!」
オーブは黒、白、赤、紫、とカラフルな姿から、赤を基調に白と黒と金色のラインが入った角の生えた姿に変わり、見ていたなのはとフェイトはオーブの変化に驚く。
「オーブさん...あんな姿になれるんだ」
「どれだけ謎を秘めてるの!?」
オーブはそんな事気にせずに腰を落として構える、龍はオーブの変化など気にせずにオーブに突っ込んでくる、オーブは右手を腰に持ってきて、その手に炎を纏う。
「一か八か...食らえ!!!!」
龍の振り下ろしてきたハサミを避けて、オーブは炎の纏った拳を龍の腹部に置き、思い切り吹っ飛ばす。
そして龍は体内から爆発を起こす、それを見てオーブはやってやったとガッツポーズをする。
「しゃあ、成功!!!」
オーブがした事は簡単な事である、オーブの使う発勁は拳から放たれる力を長く伝え相手の体内を攻撃する技、そこでカイはバーンマイトの放つ炎の力を発勁の要領で龍の体内に送り込めないかと考えたのである。
結果は大成功、バーンマイトの放つ炎のエネルギーは龍の甲羅を通り、龍の体内を容赦無く爆炎で焼いたのである、これはカイがここ二週間で死ぬ気で鍛え手にいれた人間の技とウルトラマンの力を掛け合わせた、
オーブは両手に炎を纏い構える、龍は燃え続ける自身の身体に驚愕し動くのが遅れる、オーブはその隙に龍の懐に入り、連続で発勁を叩き込む、一撃ごとに龍の身体は焼かれて龍は苦しむ、そしてオーブは右手にありったけの炎を纏いそのまま龍を殴る、炎を纏った右手は甲羅を砕き爆発と共に龍を吹っ飛ばし、龍は悲鳴を上げる。
[グギャァァァァォオオオォオ!!!!???!]
「シュェア!!!」
オーブは追撃に龍に向かって飛び、タロウの技であるスワローキックを放つが、突然龍が右腕に纏っていたハサミが巨大な長剣に変化してオーブは叩き落とされる。
「ジュェアッッ....ぐぅ!?」
オーブが龍を見ると、龍の全身を覆っていた甲羅は無くなっていたが、変わりに右腕に巨大な長剣が付いていた。
オーブはそれを見て考える。
(成程、全身を覆っていた甲羅を解除し、その分の甲羅を武器として作り直したって事か)
[ギャァァァアアア!!!]
龍は長剣をオーブに振り下ろし、オーブは後ろに飛んでそれを避ける。
カイはそれを見てこのままじゃ不利だと判断する。
「そっちが武器なら、こっちだって!!」
カイは異空間でオーブリングを掲げる、すると光がカイを包み黄色に光る異空間から、青色に光る異空間に変わり、カイはウルトラマンジャックのカードを手に取る。
「ジャックさん!!!」
[ウルトラマンジャック! シュア!!!]
カイがジャックのカードをオーブリングにリードすると、カードは緑色の粒子となり、カイの左隣にウルトラマンジャックとして現れる、カイは続いてウルトラマンゼロのカードを手に取る。
「ゼロさん!!!」
[ウルトラマンゼロ! エェィヤ!!!]
カイがゼロのカードをオーブリングにリードすると、カードは水色の粒子となり、カイの右隣にウルトラマンゼロとして現れ、カイは静かに力強く言う。
「キレの良いやつ.......頼みます!!!!!!!!!」
[フュージョンアップ!!!!]
[ウルトラマンオーブ!!! ハリケーンスラッシュ!!!!]
オーブが光を発して、龍となのは達はまた驚く。
オーブは、青を基調に黒と赤と白が入った身体と頭に二本のトサカが追加された姿に変わる、そしてまた高らかに叫ぶ。
「光を超えて 闇を切る!!!」
龍はお構い無しに長剣を振るが、オーブの頭に生えた二本のトサカから青色の刃が出てきて長剣を弾く、そして二つの青色の刃はオーブの前で回り、オーブがそれに手を入れると先端に二つの刃が付いた槍『オーブスラッガーランス』がオーブの手に握られる。
龍は再度オーブに向かって長剣を振る、オーブは冷静にオーブスラッガーランスでそれを弾き、高速で龍に接近して龍を斬り付ける、龍は驚きながら長剣を振るが、オーブはオーブスラッガーランスでそれを弾き龍を凪払う、龍はフラフラしながらオーブから離れる。
しかし、オーブは逃がさない。
「回復の隙は与えない!!」
オーブは加速すると、全方位から連続で龍を斬り付ける。
それを見たなのはとフェイトは驚愕する。
「なんて、スピード!!」
「...私より...速い」
「っっ....頑張れぇぇ!!! オーブさぁぁぁん!!!!」
なのはは驚きながらもオーブを応援する。
その声を聞いてか、オーブは龍の懐に入りオーブスラッガーランスを腹部に突き刺す、そして刃部分と持ち手の間にあるレバーを一回引く、するとレバーの上についていた玉が回る、そしてオーブはレバーの下についているボタンを叩く、そしたらエネルギーが刃に貯まり、オーブは龍を斜め上に持ち上げて叫ぶ。
「オーブランサーシュート!!!」
するとオーブスラッガーランスの刃部分からビームが放たれて、龍は空に打ち上げられる。
オーブは龍が打ち上がるのを確認すると、オーブから光が発せられて全身を包み込む。
[スペシウムゼペリオン!!!!]
光が引くとオーブスラッガーランスは消えて、黒、白、赤、紫、のカラフルな姿に戻り。
龍を見ながら、右腕を上に左腕を横に伸ばす、すると光のエネルギーがリング状にオーブの前で出来上がる、エネルギーが貯まるとオーブは力強く叫んだ。
「スペリオン光ぉぉぉぉ線!!!!!!!」
オーブが龍に向けて腕を十字に組むと、右手から光線が発射される、龍は抵抗で炎弾を何発も放つが、スペリオン光線はものともせずに龍に向かっていき、遂に龍に直撃する、スペリオン光線は龍の再生が追い付かない程に龍の身体を破壊していく。
[ギャァァァアアアオオオオォォアア!!????!??!?!!?]
その叫びを最後に龍は空中で爆発し、その活動を完全に停止した。
それを見ていたなのはは驚く。
「倒した...すごい、オーブさん」
なのはが驚いていると、フェイトがアルフを抱えて立ち上がる、なのはは咄嗟にフェイトを見る、するとフェイトは小さくかつなのはに聞こえるように言った。
「ありがとう....それとごめんね」
「フェイトちゃー」
なのはが言い終わる前にフェイトは空を飛ぶ、なのはは追いかけようとするが、体力が限界で動けなかった。
オーブが龍が爆発した空を見上げていると、オーブの顔のすぐ横を黒い影が通る、フェイトである。
(フェイト!?)
フェイトは身体に無理をいって素早く空を飛び、空の爆煙から落ちてきたジュエルシードを回収する、オーブはフェイトに駆け寄ろうとするが胸のカラータイマーが鳴り始める。
(っっ、時間か!?)
「あなたも...」
「!」
フェイトに声を掛けられ、オーブはフェイトを見る、フェイトはペコリと頭を下げる。
「....ありがとう」
「...フェイト」
それまで言ってフェイトはどこかへ飛んでいく、オーブは追おうとはせずに、それを見届け星の輝く空を見上げる。
「....シュワッチ!!」
そしてオーブも空に飛んでいった。
旅館に取り残されたなのはは、疲れからか前のめりに倒れるが、一人の少年がそれを受け止める、なのははその少年を見て驚く。
「カイ君!?」
「大丈夫、なのはちゃん?」
そう、なのはを受け止めたのはかおりをおんぶしたカイだった、なのははカイがここにいることに混乱していた。
「カイ君なんでここに!? それに背中のかおり先生は!?」
「あぁ~、俺達逃げ遅れちゃって...隠れてたんだ、そして外に出たらなのはちゃんがいたって訳」
「そ、そうなの?」
「あぁそうだ!!!」
「そ、そうなんだ」
カイの半ばごり押しの力説に、なのはは一先ず納得する、なのははカイに支えられて立とうとするが、痛みがなのはを襲う。
「っっ...!!」
「大丈夫なのはちゃん!?」
「だ、大丈夫..」
「.......嘘だね」
「え?」
カイはなのはの足を見て、かおりを背負ったままなのはをお姫様抱っこする、なのはは突然の事に驚く。
「ちょちょちょ、カイ君/////」
「無理しちゃだめだ......見た感じ骨折、最低でもひびは入ってる...そんな状態で歩いたら悪化するかもしれないだろ?」
「で、でも/////」
「大丈夫さ、俺は怪我してないし、こんな事態なんだ素直に甘えて良いよ」
「!....甘える」
「なのはちゃん?」
「/////」
意識してか無意識でか、なのははカイに少し強く抱きつく、カイは特に気にせず地面に寝ていたユーノを何とか右手で持ち、旅館の外に向かって歩く。
カイは歩きながらフェイトについて考える。
(フェイトの身体もかなり限界のはず...心配だ、最後の飛行もかなり無茶したはず、フェイト...なんであそこまで宝石にこだわるんだ)
数分後、龍が消滅し結界が無くなったことで警察や救急車等が駆けつけ、カイとなのはは旅館の外に出ることができ、かおりとなのはは優先的に病院に送られた。
こうして、この旅館の従業員達や宿泊客の人達を巻き込んだジュエルシード事件は終わりを迎えた。
ついでに、なのはをお姫様抱っこして連れてきたカイは恭也にめっちゃ睨まれた。
カイ「はぁー、せっかくの旅館台無しだったな」
子ども達「「オーブ本当にいたもん!!!」」
カイ「まぁ、みんな無事で万々歳か....ん、だれか来た」
フェイト「ど、どうも」
カイ「え、フェイト?」
次回「血の繋がらない家族」