それは飛行訓練中に起きた悲劇だった。
グリフィンドールとスリザリンとの合同授業で。
緊張したネビルは先生が笛を吹く前に地面を蹴って飛んでいく。
が、6メートルほど飛んだ辺りで真っ逆さまに落ちていく。
『【スポンジファイ!】〈衰えよ!〉』
落ちた後を想像した私はそうならないように、ネビルが落ちるであろう地面の所にスポンジみたいに柔らかくする魔法をかける。
『ネビル!大丈夫か!?』
駆け寄ってきたマダム・フーチと共にネビルの体を見る。
『折れてる箇所は無さそうだけど、医務室行こうか』
「私が医務室に連れていきます。その間、誰も動いたらいけませんよ!!アレキウルス、見事な起点でした。グリフィンドールに10点」
ネビルは先生に連れていかれた。
あの調子じゃ、1日で復活するだろう。
「リーナ!ナイスよ!」
「ネビルが怪我なくて良かった」
『そうと決まった訳じゃないけどね。あのまま落下してたら、悪かったら死亡してたもん。それだけは避けないとっと思ったからね』
死亡という単語に青ざめるロン。
「これ、見ろよ!」
ドラコが持っていたのは今日の朝ネビルの叔母さんから送られてきた『思い出し玉』というものだった。
何かを忘れていると、赤く光るものだ。
「マルフォイ、こっちへ渡せ」
友人のネビルが大切にしていたものを粗末に扱うマルフォイにロンは掴みかかろうとするが、グラップとゴイルに睨まれているので動けずにいた。
「だったら、ウィーズリーここまで来いよ!」
ドラコはふわりと箒に飛び乗り、空に浮かぶ。
「くっ...。卑怯だぞ!」
「ロン、ここからは僕に任せて」
今にも飛びたしそうなロンを片手で制するハリー。
「ダメよ!ハリー。貴方箒にも乗ったことないでしょ!?」
『ハーマイオニー、落ち着け。ハリー、いざとなれば助けるが、無茶するな』
「うん、わかった」
ハリーは、箒に跨り強く地を蹴る。
ドラコと対面するも、ドラコは唖然としているようだ。
「渡せ、マルフォイ。出ないと箒から突き落とすぞ」
「へぇ、そうかい?だったら、取ってこい!!」
ドラコはそういうや否や、持っていた玉を天へ振り下ろす。
それを見たハリーは、地面へ真っ逆さま。
もし、失敗した時ように「スポンジファイ」を地面に掛けておく。
ハリーは地面スレスレで玉をキャッチし、水平に立て直し、草の上に転がり込むように着陸した。
『思い出し玉』をしっかりと手に握りしめたまま。
「ハリー・ポッター!!」
上の方で見ていたマクゴナガル先生が走ってきた。
「どこも怪我をしていませんね?少し話したいことがありますのでこちらへいらっしゃい」
先程、ハリーの名前を呼んだ声とは反対に優しい声でハリーを城へと連れていく。
「無様だなぁ、ポッター。皆ポッターが退学するかどうか賭けしないか?」
「退学しないわよ」
『同じく退学しない』
ほぼ、グリフィンドール生は退学しないと思った人が多かった。
自分と同意見がスリザリン生しか居ない事に憤慨しながら、ドラコはクラップ達を引き連れて、城に入っていった。
ハリーが連れていかれたあと、各寮に戻るよう言われた。
時は過ぎ去り、夕食時。
帰ってきたハリーはロンに質問攻めされていた。
ハリー曰く、「クィディッチのシーカーになった」と。
クィディッチのシーカーで1年生は100年ぶりだとウッド(グリフィンドールのキャプテン)が言ってたそうだ。
双子達が喋り終わったあと、クィディッチのシーカーになることとなった原因が現れた。
「最後の晩餐会?ポッター」
『残念だね、ドラコ。退学じゃなくて』
「...今夜魔法使いの決闘をしないかい?杖だけを使う決闘さ」
「僕が介添人をする。そちらは?」
「クラップだ。真夜中でトロフィー室にしよう。あそこならいつも空いてるしね」
そう言ってドラコはスリザリンの所へ戻って行った。
「魔法使いの決闘って?」
それを知らないハリーはロンに質問をする。
海老を揚げたやつを食べていると向かいにいたハーマイオニーがこちらに来て、ハリーとロンに話していた。
「聞くつもりはなかったんだけど、あなたとマルフォイの話が聞こえちゃったの...。夜うろつくのは絶対ダメ。捕まったら何点減点されるか考えてよ...。リーナも何か言ってよ」
『透明呪文を覚えていたら大丈夫なのだかな....。ハリー達、まともに予習とかしてないから覚えてないだろ?』
ハ「透明呪文!?貴女そんなの覚えてるの!?」
『..まぁ、覚えてるよ。数時間では覚えられないだろうな。いざとなれば私が掛けられるから安心しな』
夕食を食べ終わり寮へと戻る。