【ぬら孫】双子の兄妹は我が道を行く【奴良リクオ】【氷麗】   作:月華綾響

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黒崎 綾響
(クロサキ アヤネ)

時空を司りし女神。最高神でもある
普段は人間の姿で様子見を見に来たりする事が多く、奴良家では女神の姿(翼は仕舞っている)で居る

身長179.9と割と高身長のFカップでスタイル抜群。イケメン顔な為に男装したら一見分からない。スカートを好まない

ぬらりひょんを弟子に持つ。鯉伴に剣術を教えてるのはこの人。後に遠野で力を付けるリクオにも指導する。遠野妖怪達から慕われている。義娘である珱姫や乙女、雪麗等といった女性陣には絶対優しくする。しかし、いくらリクオの幼馴染と言えども家長カナのその身勝手さから極度の嫌悪感を抱いている

戦闘能力
鵺なんか一撃で終わらせられる程に計り知れない強さを持つ

しかし、物語を知る者として手を出す気はない。精々、鍛える事位

同じく時空の神の弟が居るが、それはまた後程…


"あの人"と呼ばれし者、何度目かの再会

何かを唱えたかと思うと、桜吹雪が巻き起こる。

 

「うわっ!?」

 

「きゃっ」

 

急にその桜が散り、風が止むと誰かが立っていた。

 

「あ、なたは…」

 

「師匠、お久し振りですな」

 

師匠と呼ばれた者はゆるりと瞼を上げる。

 

「…ふむ、随分と老いたな。ぬらりひょん」

 

「ほっとけ!!」

 

「ふっ…鯉伴も久しいな」

 

「お久し振りです、綾響殿」

 

「綾響様!」と抱き付く若菜を優しく抱きとめる。

 

「若菜も、元気だったか?」

 

「はい、元気でしたわ。綾響様」

 

双子はポカーンとしている。

 

「水月も久し振りだな、元気そうで何よりだ」

 

「は、はい!」

 

「君が大翔だな。優菜達から話は聞いているよ」

 

「は、はい」

 

「…して、俺を呼んだのは何故だ?ぬらりひょん」

 

「いえ、双子と会っていただきたく思ったからですわい」

 

「…ふーん、お前の事だから"アイツ"も来てくれたらとか思ってたんじゃねーの?」

 

ギクッと目を逸らすぬらりひょんに冷たい視線を送る綾響。

 

「綾響様!お義父さんよりも私や双子ちゃん達と一緒にゆっくりしませんか?」

 

「それもそうだな。若菜、ちょっとごめんな」

 

「え?ひゃっ…」

 

「こっちの方がいいだろう?」

 

「んもう、綾響様ったら//」

 

クスクスと笑い、若菜を姫抱きしたまま歩き始める綾響の後ろをついて行く双子。鯉伴は溜息を吐き、ぬらりひょんをジト目で見る。

 

「親父」

 

「な、なんじゃ」

 

「…よくお袋に捨てられなかったよな、ホント」

 

「うっ、珱姫がワシを捨てる訳ないじゃろ!?」

 

「いや、綾響殿が男だったらアウトじゃ…」

 

「…言うな、鯉伴」

 

落ち込むぬらりひょんを慰める鯉伴であった。

 

 

暫くして──…

 

 

部屋で楽しく話している4人の下に首無が様子を見に来ていた。

 

「おや、綾響様。お久し振りです」

 

「やあ、首無。元気そうで何よりだ」

 

「それにしても、何故此方に?」

 

「ぬらりひょんに呼ばれたから来た」

 

「総大将…(遠い目」

 

クスクスと笑い、首無に「放って置いて構わん」と伝える。

 

「リクオ様は学校に行かれましたが、帰りを待ちますか?お会いされてないのでしょう?」

 

暫し考え込み、首を横に振る。

 

「いや、今は会うべきではない。リクオが覚醒したら連絡してくれるか?」

 

「分かりました」

 

「綾響様、もう行かれるのですか?」

 

"まだ居てほしい"と目で訴えかける若菜の頭を撫でて立ち上がる。

 

「ごめんな、若菜

…水月、大翔。お前達の後悔しない道を進むんだぞ」

 

「「はい!」」

 

双子の返事に満足したように頷き、空間を開く。

 

「じゃあな」

 

空間の中に入ると消え去った。

 

「綾響様は相変わらずのようですね」

 

「ふふ、それがあの人だもの」

 

「綾響様、あの頃と変わらない姿だった…」

 

不思議そうに首を傾げる水月。

 

「時間の流れが違うから、仕方のない事よ」

 

ニコニコと楽しそうに言う若菜。

首無は苦笑しつつ思い掛けない言葉を言う。

 

「綾響様は総大将の師であらせられますが、話によれば当時と全く変わらぬお姿なのだとか…」

 

「え、そうなのか!?」

 

驚きの声を上げる大翔に頷く首無。

ぬらりひょんと鯉伴が部屋に入って来た。

 

「総大将、二代目も来たんですか」

 

「師匠の話だったらワシ等の方が詳しいじゃろ」

 

「綾響様はお帰りになられましたよ?」

 

「知っとるよ。連絡が来たからのぅ」

 

「親父がお袋に捨てられなかったのが不思議でならねぇ…」

 

「あら、どうして?」

 

「綾響殿が居るなら親父と夫婦にならなくても良くないか?」

 

「あ、確かに…」

 

うんうんと納得したように頷く。ぬらりひょんは恨めしそうにジト目で鯉伴を見る。

 

「…鯉伴、お前はどっちに着いてるんじゃ」

 

「ん?俺は昔から綾響殿だけど?」

 

落ち込むぬらりひょんに苦笑しつつ、水月はふと思った事を言う。

 

「でも、それだと二代目も同じ事が言えるのでは?」

 

「…何も言えねぇ」

 

ぬらりひょんの隣で同じように落ち込む鯉伴。


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