…そんなんだからみんなに嫌われるんですよ?
ということで本編です!
??「この戯けが」
その言葉とともにAクラスの集団をかき分けて1人の男が出てきた。
真司「………如月…創也」
明久「島田さん、悪い事は言わないよ。数学は避けた方がいい」
美波「なんでよ?ウチは数学しか役に立てないじゃないのよ?」
猛「奴は数学超特化だ。お前の勝てる、というか試合ができる相手ではない。数学で600点取れるなら話も別だが」
美波「じゃあどうしろっていうのよ」
真司「家庭科だ」
美波「え?」
真司「もしもの時のためにあえて穴を作ったのが不幸中の幸いだった。やつは副教科が苦手なんだ」
美波「そ、そうなの?」
真司「奴の苦手は社会系だがこれは日本語の読み書きに苦しんでいる島田さんには厳しいと思う。だけど奴がある程度低い点数で島田さんがそこそこ高い家庭科ならまだ勝ち目があるかも」
美波「じゃあ家庭科にするわ」
創也「貴様らの無駄な会議は終わったか?何をしても我には意味のないものだろうがな」
美波「高橋先生、家庭科でお願いします」
高橋「わかりました。それでは第六試合、始め!」
島田美波 家庭科 157点
VS
如月創也 家庭科 283点
真司「やっぱこうなったか」
雄二「島田では無理そうか?」
明久「島田さんを信じてないわけじゃないけど難しいと思うよ」
雄二「そうか。俺も準備しておく」
猛「あいつ言動のせいで損しがちだが、基本的に真面目な努力家だからな。副教科を除けば現状確実に勝てるのは総合科目の姉さん、兄貴、瑞希、数学の兄貴、英語の大雅、化学の瑞希、くらいだろうな」
雄二「翔子の単科でも無理か?」
猛「総合力で言えば姉さんだろうけど一つ一つで言うとバケモンみたいな点数は取れないからね。召喚獣を使えば確実とは言えないかな」
雄二「あいつ召喚獣の操作も上手いのか?」
真司「100点差以内ならひっくり返せるだろうね。元々逆境の中で生きていた人種だし」
秀吉「そう話している間にもう決着がつきそうだぞい」
雄二「なっ!まじかよ…」
島田美波 家庭科 52点
VS
如月創也 家庭科 278点
猛「5点しか削れなかったか…だとすれば万が一雄二が引き分ければ出てくるのはあいつで決まり、だな」
高橋「Fクラス島田美波、戦死!勝者Aクラス!」
真司「島田さん、お疲れ様。ごめんね、こんな役割してもらって」
美波「ウチは気にしてないからいいわよ。というかあいつ召喚獣の操作まで上手いってどうなってんのよ!」
猛「な、あいつに数学で挑まなくて良かったろ?ちなみにあいつの数学は670くらいだ」
美波「それ本当に勝てないじゃないの!」
「これで3勝3敗か」
「勝っても負けても最終戦!」
「頼むぞ坂本!」
「俺たちのために!」
「「「勝ってくれ!」」」
雄二「任せておけ」
高橋「それでは最終戦になります。代表者は前へ!」
雄二「ま、こうなるわな」
「期待してるぞ、坂本!」
翔子「………負けない」
「代表!頑張って!」
雄二「俺は勝つぞ、翔子。あいつらに約束したからな」
高橋「霧島さん、科目はどうしますか?」
翔子「………数学」
雄二「っ!本当にいいんだな?」
翔子「………雄二には負けない」
雄二「わかった」
高橋「それでは最終戦、始め!」
坂本雄二 数学 507点
VS
霧島翔子 数学 433点
「おおっ!坂本の点数が霧島さんを上回っている!?」
「嘘っ!代表が負けるなんてあり得ない!」
「坂本ー!行けるぞー!」
「負けないで!代表!」
様々な応援が飛び交う中、ある5人はそんな声に耳を傾けず、怪訝な顔をしていた。
猛「なぁ、兄貴。気づいてたか?」
真司「あぁ。明らかにおかしい。…あの顔は雄二も気付いてるな」
瑞希「あの点数はおかしいよ」
真司「瑞希も気づいていたか」
康太「………情報より低い」
猛「ムッツリーニもか」
真司「俺、どう考えても結論が一つしか浮かばないんだが…」
雄二「翔子、お前本当にいいんだな?」
翔子「………言ったはず。負けないと」
雄二「…そうか」
猛「やっぱ姉さん引き分けでの和解を狙ってるね」
真司「最初からおかしいと思ったんだよ。雄二の得意な数学を選んだ時点から」
瑞希「誰も損しない結果だね」
真司「誰も損しない、か…瑞希、本当にそう思う?」
瑞希「違うの?」
真司「そうだな。はっきり言ってこの時点でもう異常なんだよ」
瑞希「どういうこと?」
真司「俺たちのクラスはどこだ?」
瑞希「Fクラスだけど…あっ!」
真司「気づいたか。そうだ、最高クラスのAクラスにとって最低クラスのFクラスに勝てないってことはあってはいけないんだよ。おそらく初日に高橋先生にそう言われてるはずなんだよ。でも翔子さんは勝つことじゃなくて負けないことを選んだ。そこには何かがあるはず…あっ!」
猛「何かわかったのか?」
真司「全ては最初から決まっていたんだ。最終戦までいった時点で既にシナリオ通りの形以外なかったんだ!」
ここまで喋ってると近くにいたからか流石に気づいた代表メンバーが近寄ってくる。
明久「それどういうこと?」
秀吉「引き分けが決まってたってどういうことなのじゃ?」
真司「今明久でもわかるように説明するよ。猛、翔子さんと雄二の関係は?」
猛「幼馴染兼夫婦だな。夫婦の方は姉さんが勝手に言ってるだけだが」
真司「いつから一緒なんだ?」
猛「長月小で暴力事件があったろ?あの少し前くらいからだ」
真司「やっぱりな。そのくらいから一緒ならある程度相手の思考が読めてもおかしくはない」
美波「どういうことなのよ」
真司「どう説明したもんか…そうだ!おい明久、雄二が学園長室に行った時お前も一緒に行ったろ?再振り分け試験の条件はなんだった?」
明久「Aクラス相手に負けなかったら、だね。要するに勝たなきゃいけないんでしょ?」
瑞希「負けないこと?…あっ!」
真司「瑞希は気づいたか。雄二は一言も勝たなければ、なんて言ってないんだよ」
美波「でも負けないんだったら勝つしかないじゃない」
真司「いいや、必ずしも勝つ必要はない。第3の選択肢があるじゃないか」
美波「第3の選択肢?」
猛「そうか!引き分けなら負けてない!」
美波「あっ!」
秀吉「そういうことなのかの!?」
康太(………コクコク)
真司「ほとんどみんな気づいたか。そう、雄二は元々引き分け以上が狙いだった。勝てるわけがないと思ってな。その企みに翔子さんは気づいた。だからこそのこの決断なんだよ。自分たちが負けずに雄二の願いを叶える、そのためだけに。猛、いい家庭に拾ってもらったな、お前は」
猛「俺にはもったいないところだよ。兄貴は?」
瑞希「そういえばシン君が引き取られた先ってどこなの?お金持ちだとは思うんだけど」
真司「お前ら名字で気づかんのか…学園長だよ、ここの」
「「え!?」」
真司「あのクソババア人に家事押し付けて自分はのうのうと趣味ばっかしやがる。俺は家政夫じゃねぇ!ってな。おかげで口だけは達者になったよ…」
猛「………苦労してんのな………」
真司「言うな…それに多分俺より苦労してんのがこの学校にいるからな」
瑞希「誰?」
真司「教頭だよ。いつもあのババアの失敗9割の実験に付き合わされてる。自分の仕事もあるのにな…俺はあの人がクーデター起こしても驚かない自信があるね。最近ストレスで髪白くなってきてるし」
明久「もしかしてあのババア長ってロクデナシ?」
真司「ババアもお前だけには言われたくないと思うが、その通りだ」
明久「なにっ!?誰がロクデナシだ!」
真司「お前だよ、お・ま・え。てか試合見なくていいのか?なんか盛り上がってんぞ?」
美波「え?あ、本当だ」
美波が見たスクリーンには…
坂本雄二 数学 60点
VS
霧島翔子 数学 58点
秀吉「なっ!?ここまで接戦じゃと!?」
真司「引き分けに持っていくには最後の一撃までにある程度点が近くなきゃいけない。だからだろうな」
「勝て!坂本!」
「負けないで!代表!」
雄二「翔子、これが最後だ。ここを逃すと後戻りは出来ねぇぞ」
翔子「………私は負けない」
雄二「はぁ…翔子、いつから気づいてた?」
翔子「………何のこと?」
雄二「あくまでシラを切るつもりか。ならいい」
繰り広げられる意味深な会話に流石に疑問を感じたのか、Aクラス側からは頭の上に疑問符が浮かぶ。一方Fクラスは…
「坂本ぉ!とっとと決めちまえ!」
「美少女と会話なんて羨ましいぞ!」
「殺したいほど妬ましいィィィ!」
…うん、まぁ、あれだ。うん。よく言えばいつも通りだな。
雄二「翔子、一つだけ言っておくぞ。俺は他人に同情されたくてこんなことを始めたんじゃない。そんなことで勝ってもやり遂げたとは言えねぇな。」
翔子「………っ!」
雄二「努力してこそ、苦労してこそ、やり遂げたってことなんだよ!本気でかかって来い!」
雄二のこのセリフに、何かに気づいたAクラス側からついに声が上がる。
「代表ってあんな不良みたいな人のために手加減してたの?」
「だとしたら落ちぶれたね」
「いや、洗脳されてたのかもよ?」
真司「何も知らねぇクズが!黙って観戦しやがれ!テメェらが好き勝手言えるほどあいつらの関係知ってんのかよ!雄二が何を思ってここまでしたのか!翔子さんがどれほどの思いでこの決断したのか知ってて言ってんだろうな!ああ!?」
これらの声に黙っていられるわけがないのがこのお人好しである。完全に頭に血が上っているのか、暴言が目立つ。
瑞希「シン君、落ち着いて」
真司「いくら瑞希の頼みでもこればっかは黙ってらんねぇ。テメェらみてえな選抜にも入れない雑魚が好き勝手喋ってんじゃねえよ!死にくされ!」
「そこまで言うのならアンタは知ってんでしょうね!?Fクラスにしか入れない程度の頭で私たちのことバカにして!」
真司「わかんねぇよ!わかんねぇから黙って見てたんだ!これ以上黙らねぇと俺1人でテメェら殲滅してやろうか!?」
「アンタもわかんないんなら黙っていなさいよ!豚は豚らしく豚小屋に引っ込んでなさいよ!」
真司「あぁ、わかったよ!そんなに死にくさりてぇならふさわしいところに送ってやるよ!数学オリン…」
パァン
当然ここまで言い合えば彼女が黙ってないわけで…
真司「っ!瑞希、何すんだ!」
瑞希「いいから落ち着いてよ!シン君、いくらカチンときたからってそこまで言ったらあっちの人たちと一緒だよ?」
真司「すまねぇ、瑞希」
瑞希「確かに向こうの言い方も悪かったけど、あそこまで言っていい理由にはならないよ」
真司「じゃあ黙ってバカにされてろって言うのかよ」
瑞希「こういう時のシン君てバカになるよね笑笑」
真司「なんとでも言えや」
瑞希「誰も我慢しろ、なんて言ってないよ。暴言はダメだからこうするの。ちょうど今は試召戦争中だしね。高橋先生!ちょっと向こうがうるさいので全員と私とで召喚獣のバトルしてもいいですか?操作の練習もしたいですし」
真司「っ!そういうことかよ!先生、みず…姫路さんだけでは心許ないので俺も行きます!」
高橋「構いませんが…」
真司「じゃあお願いします!」
その言葉とともに急遽始まることとなったAクラスVS真司、瑞希の戦い。Aクラス戦はどうなってしまうのか!
まだ終わらない…
書きたいことが多すぎるんですかね?
…自重する気はありませんがね笑
それでは次回予告!
ついに始まった最後の戦い!雄二の思いはどうなるのか?
次回『決着!最後の戦い』
奇跡を起こせ!!