寄稿文 『ドラゴンボールZ 真・超サイヤ人』 E’s story   作:Lton

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今回は、ゴジータVSベジット後の破壊神組の様子で描いた考察です。

以前あった7割台詞や、他の本編の台詞についての話題ですので、これを読んで過去話を思い返していただけたらとても嬉しいです。 

それでは、どうぞ_φ(・_・


破壊神と天使は、その戦いをどう見たか。

ーービルスの星にて

 

「それにしてもベジータの奴、良いタイミングで真に成れたもんだね。リューベと闘った後なら当然だろうけど。」

 

人間(ゴジータ)惑星(ベジット)の戦いを見届けたビルスの呟きに、ウィスが言葉を返した。

 

「あら、ビルス様気付いていらっしゃらなかったんですね。」

 

「ベジータさん、ここ(破壊神の星)で悟空さんと組手している時にはもう変身できていましたよ。」

 

「……はぁ!?」

 

言葉を理解するのに少し時間がかかってしまったビルスに、微笑んで説明する。

 

「恐らく悟空さんが界王星に瞬間移動する時を狙って変身していたんでしょう。

地球の皆さんにも気づかれないように、ほんの一瞬だけだったと思いますが。」

 

それを聞いたビルスは腕を静かに組み、少し睨みながら問い質す。

 

「……なんでお前は分かったの?」

 

ビルスは気づけなかった自分に腹を立てて不機嫌になっている、

その事を察し、ビルスの為に『分かって当然』のように明るく弾む声でウィスは答える。

 

「だって、お二人の変身していない時の気が、明らかに良くなってましたから。」

 

「一度途轍もない量を出したから通りが良くなった、とでも言いましょうか。」

 

「様子次第では修行内容を見直した方がいいかと思いまして。だからお二人に組手をしていただいたんです。」

 

「あぁ、ブルー同士での組手なんて随分珍しい事やるなとは思ったけど、そういう事だったの。」

 

浅く息を吐いた主を見て、静かな話し方に切り替えた。

 

「えぇ、おかげで悟空さんはブルーの変身負担も少し減っている事が分かりました。だから経緯を聞くつもりでしたが、その前にビルス様が聞いてくださいましたので。」

 

ありがとうございました、と軽く頭を下げるウィスを見て、鼻をならす。

 

「じゃあ、ベジータは自分の真を悟空が真になった時に見せようとしていたわけか。それで僕と組手する機会を無くしたから大人しかったんだ。」

 

いつもなら僕達の組手を見たらもっと悔しがるもんね、と少し意地悪そうに思い出し笑うビルスに、ウィスも続くが少し否定する。

 

「まぁ、悟空さんの言う通り『真をもったいぶっていた』のでしょうね。」

 

「ですがベジータさんには決して、悪い事ばかりではありませんよ。」

 

ビルスが口を結ぶ。

 

「ベジータさんは頭で考える方ですから、私の推察に悟空さんの2回目の真を見て、その運用方法を組み立てていたのでしょう。」

 

「ベジットに新しい技(ファイナルシャインアタック)を放った時のようなー」

ウィスに手を突きだし、言葉を止めさせる。

台詞を奪う形でビルスも話はじめた。

 

「真による一撃で決められる技での勝利。変身に慣れていないなら、ベジット相手に単独で勝てる手はそれしかない。」

 

「手を抜いて大体7割のブルーのベジット相手に悟空はできなかった。フルパワーを相手にベジータは一手撃てた。」

 

「真に力の差は関係なくなるとは言え、ベジットも二回目の対真・超サイヤ人だ。ベジータは真の使い方で悟空の上を取ったんだね。」

 

「ええ、その通りです。ベジータさんのお望み通り、感覚で先を行く悟空さんとの真による戦いも、この星で見てみたかったですねぇ。」

 

「そりゃ悪かったね。でも悟空も渋ってたし、そもそもやってもベジット戦ほどにはならないさ。第一そんなことしたら、お前が僕の星を直す手間が増えてただろう?」

 

「あら!私の心配をして下さるんですか!ビルス様にしては珍しい。」

 

―そこは『これは一本取られたました!』って言うと思ったのに―

苦虫を噛んだような顔になるビルス。

 

「違うわ!昼寝の時間までにお前がちゃんと直すか不安なだけだ!!」

 

その言葉を聞いても楽しそうに笑うウィスに、ビルスは不貞腐れずにはいられない。

 

このままだとまた寝所に行ってしまうので、ウィスは話題を戻すことにした。

 

「しかし、この星でベジータさんの真が悟空さんに確認されなかったのは、本当に良かったのかもしれません。」

 

ビルスも、不快な気持ちを押さえて話を聞く。

 

「ベジットはお二人が揃っていないと成立しない存在。片方しか知らない情報というのは、合体している以上あり得ない。」

 

「だから、あのベジットは真・超サイヤ人という変身を知らない存在にしかできなかった。逆説的に、悟空さんが真に成ったターニッブさんとの戦いの記録も、彼に反映される事は無かった。」

 

それを聞き、何かに気づいた顔をするビルス。

 

「そういえばブロリーには反応してたけど、ターニッブには特別なかったよね。惑星の意思ならあっても良さそうなのに。」

 

「惑星の意思にとっても、ターニッブさんは『ただのサイヤ人』だったんでしょうね。だから、知らないベジットにとってもそうでしかなかった。」

 

「……ふーん、まぁリューベなんて最高の奴がいるなら致し方ない所もあるけど。あのターニッブにまで?……自分の惑星の住人を認めないのは感心しないな。」

 

何かを見通したかのような眼をするビルスを、静かにウィスは見つめる。

 

「惑星の意思は完璧にベジットでしたからね。だからこそ、ベジータさんが真になった時に『驚いた』なんて言うべきではありませんでした。」

 

「悟空さんもとっくにベジータさんが真に変身できる事に気付いていたのにも関わらず漏れたあの言葉は、お二人に『このベジットは今現在の自分達の合体ではない』と悟らせるには十分すぎます。」

 

「惑星の意思は人間同士の『信頼』に負けた事に、果たして次までに気付けるのでしょうかね。」

 

「さぁね、次に惑星がなるやつ次第じゃない。…………ん?おいウィス。」

 

惑星の意思が自分で気付く可能性は無い――とほのめかして表した主人が、その格式高さを急に潜めた事に疑問符を浮かべる。

 

「はい?どうされました?」

 

プライドを刺激するような事は言っていないはず、と会話を思い出すウィスだが……。

 

「今お前悟空はベジータが真に変身できる事が分かってたって言ったけど、それって何時だ?」

 

「……この星で組手しているときには、恐らく。」

 

しまった、そこからまたこの話題に戻ってしまうのか。

これではまた不貞寝しに行ってしまうかもーと予想するウィスだが、ビルスは驚きも怒りもせず、普通に聞き返した。

 

「ふ~ん。……一応聞くけど根拠は?」

 

「……リューベが去った時、ベジータさんは『エネルギー切れから真で決める作戦』だったのにと悔しがっていましたが、悟空さんは発言に驚いていませんでした。」

 

「つまり真を作戦に組み込める状態であるような、私と同じ予測(隠れて変身)を既にしていたから、戦いをお譲りしたのかと思いまして。」

 

「ふ~ん。」

 

予想と全く違うビルスの反応に、無言になるウィス。

 

しばし場が静かになるが、腕を組んだビルスがポツリと呟いた。

 

「ベジータが知ったら悟空殺されそうだね。」

 

「あらー。」

 

悟空さん達の贔屓が良いほうに出てくれた、ウィスはそう思うことにするのであった。

 

 

 

……なお、破壊神と天使には知られないことだが、夢の世界にてこの事がばれてしまう。

その際の二人の様子は……

 

「カカロットーーー!!!」

 

「わーー!うぁーーーー!?!」

 

大体予想通りである。

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