とある三兄妹のデンドロ記録:Re   作:貴司崎

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前回のあらすじ:エレメンタル少女「お前がワシのマスターになるんじゃよ!」兄「えぇ……」


エレメンタル少女との契約

 □<クルエラ山岳地帯>廃砦 【黒土術師(ランドマンサー)】レント・ウィステリア

 

「ならば御主がワシを《従属契約(テイム)》すれば良い。それがすんなりいけばワシに御主への拒絶の意思が無い事を証明出来るじゃろう。契約すれば行動もある程度縛れるしな。今ならゴーレムもついて来るぞ」

『GOO』

「……はぁ?」

 

 いきなり山賊団の拠点に大量のゴーレム軍団が攻め込んで来たので、止む終えずミュウちゃんと月影さんと共に砦内に潜入して囚われている人質を救出しようとした俺は、現在何故か表のとは別種っぽいゴーレムの肩に乗ってドヤ顔をかましている【リトル・ネイチャーエレメンタル】の()()()()少女にテイムを迫られていた……いや本当にどうしてこうなった?

 ……ゴーレム襲撃のドサクサに紛れて地下に囚われていたケリーさん含む商隊員の人達を救出する事には成功し、彼らに事情説明した上で(《真偽判定》があるから楽だった)月影さんの<エンブリオ>である影の中に入って貰って後は脱出するだけだったのだが……。

 

(そしたら、いきなり二階から馬鹿げた出力の魔力が放たれたからな。……最悪ここに攻めて来たゴーレム軍団の親玉がいる可能性もあったから二人には救出した人達を連れて先に逃げて貰い、俺は偵察と最悪足止めも兼ねてここに来たんだが……)

「むむ、これでもワシは今のレベルこそ低いが将来性は多分凄いからお買い得じゃぞ。今なら三食昼寝とオヤツ付きでそこそこ働いてやろう!」

「図々しいヤツだなオイ」

 

 そんな事を言う目の前のエレメンタルに思わず突っ込んでしまったが、コイツからは『悪意』の類いは感じないんだよなぁ……それにミカが『大変だろう』といった場所に態々俺を向かわせたって事は、俺がここに居るのが“この状況を打破する重要な要素”になるって事だからな。

 ……ここでコイツをテイムするのが『ソレ』に当てはまるってのはありそうだが、まずは少し質問してみるか。余り時間は無いが……。

 

「ところで、さっき発せられた莫大な魔力はお前がやったモノか?」

「ん? ……ああアレか、そうじゃよ。裏手からゴーレムの精鋭別働隊がやって来ていたから倒したんじゃ。一体一体が亜竜級じゃったから切り札を使わざるを得なかったがの」

「切り札だと? ……そのゴーレムと言いお前のステータスでどうやってアレだけの魔力を……」

「それに関してはこの【魔神石】を使ったんじゃよ。これ一つに大体百万くらいの魔力が蓄積されているのでな。……これとゴーレムの動力炉に使ってるのを合わせて後二つしか無いがの」

「MP百万⁉︎」

 

 俺の質問に対してエレメンタル少女は何故か口の中から虹色の石を取り出してそう答えた……いやなんでそんなデタラメな代物を持ってるんだよ! どう考えても低レベルエレメンタルが持っていい物じゃ無いだろうが! 怪しさが一気に増したぞ。

 

「なんでそんな物を持ってるんだ……というか、本当にお前は一体何者なんだ」

「ん? ああ言っておらんかったな。……この【魔神石】は()()()()()が作って今のワシに持たせておいた物なんじゃよ。ワシは所謂『転生体』と言う奴じゃからな」

「転生体……? どっか異世界から転生したとかか?」

「異世界? それは“化身”の領分じゃと思うが。……ここで言う『転生体』と言うのは、一部の上位自然系エレメンタルが持つ『死んだ際に記憶や能力の一部を次に生まれるエレメンタルに引き継がせる』スキル《輪廻転生(リインカネーション)》などで前世の記憶やスキルを引き継いで居るモンスターの事じゃよ。めちゃくちゃ希少なんじゃ」

 

 成る程成る程、つまりこのエレメンタル少女は前世で上位エレメンタルだったから強力な魔力を操れた……などと言うとでも思ったか。その《輪廻転生》と言うスキルでは()()()()()()()()()()()()()()()()()だろうに。

 ……自分が転生体という発言に《真偽判定》は反応しなかったが、コイツは『自分の前世が高位エレメンタル』だとか『自分が《輪廻転生》で転生した』とは言ってないからな。

 

「……で? お前は《輪廻転生》とやらで転生したわけじゃ無いんだろう?」

「そうじゃよ。正確には《輪廻転生》とかを参考にした別の方法で転生したんじゃ。……前世のワシは自分が死んだ時の為にこのエレメンタルの肉体を用意しておってな、自身の死亡時に記憶と精神を写す様にしておったんでな。【魔神石】も万が一の為に入れておいただけじゃ」

 

 それでその辺りを問い質したらエレメンタル少女はあっさりとそれを認めて、詳しく事情を説明し出した……嘘をつかずに意図的に情報を伏せて相手をミスリードさせる騙しの手口だとも思ったが、その割にはやり方が雑だったし悪意も感じないから深読みし過ぎたか? 

 

「それで? 【魔神石】なんてヤバい代物を作れるんだったら前世では相当なモンスターだった筈だろうに、何故俺のテイムモンスターになりたがって居るんだ? それだけの実力なら自由に生きられそうなものだが」

「それはこの世界の事を甘く見過ぎじゃろう。今の貧弱な器では【魔神石】があっても何処かで死ぬ……と言うか、この山を無事に降りられるかどうかも怪しいしな。……ワシが()()()()()のが良い証拠じゃろ」

 

 ……まあ、このエレメンタル少女が転生してるって事は、相当なモンスターだったらしい“コイツの前世”も死んでしまったって事だからな。

 

「だから、今のワシが長く生きる為にも庇護者が欲しいんじゃよ。……この肉体も潜在能力高めに作ったからレベルを上げれば“ハイエンド”までは行くじゃろうし、これでも前世では長い時を生きてきて相応の経験と知識を蓄えて来たから色々と役に立つぞ。……例えば現在()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とかの」

「⁉︎ 何か知っているのか?」

「うむ、今から大体600年ぐらい前の所謂『三強時代』と呼ばれている時期、この<クルエラ山岳地帯>は<山岳国家クルエラ>と言う国だったんじゃ。確かそこでは豊富な地脈の魔力を活かした都市結界やゴーレム運用によって防衛を行なっていた筈じゃから、多分現存している施設かマジックアイテムか何かが暴走しているのでは無いかの。……あの時代の物品は『先々期文明』の次ぐらいで、『聖剣王の時代』と同じぐらいに暴走や<UBM(ユニーク・ボス・モンスター)>化が多いからな」

 

 エレメンタル少女の説明だと、ゴーレムの名前に【クルエラ】と付いている上に地脈を介して<クルエラ山岳地帯>全域でコントロールされている様なので、おそらく国家規模で作られたマジックアイテムか何かの仕業である可能性が高いらしい。

 ……また、ゴーレムの造形や命名が明らかに人の手による物なので、自然発生的なゴーレムでは無く人間か人間が作った物が関わっている可能性が高いだろうとの事。

 

「後、ゴーレムからは僅かだが生物への恨みの様な物を感じ取ったから、古戦場やらに溜まった怨念が原因の一端かもしれんな。……昔の器物が怨念でモンスター化するのは良くある事じゃし」

「ふむ、確かこの<クルエラ山岳地帯>は山賊の名所とか呼ばれていたな」

「ここの地脈には『淀み』の様な物を感じるし、そうして殺された者達の怨念が溜まっていったのかもしれん。昔も<山岳国家クルエラ>はあの時代の国家のお約束として【覇王】の配下と激しい戦いを繰り広げおったし……まあ、最終的には山頂にあった首都を、前線に出て来た【覇王】によって()()()()()()()()()()()()()んじゃけどな。今は谷間の通行路になっとる」

「何それ怖い」

 

 それはともかく、ここまで詳細に事情を話した以上は本当に自分を売り込みたいだけなんだろうな……ミカが俺をこっちにやった事を踏まえても、あのゴーレム達をどうにかするにはこの少女の力が必要なのだろう。

 ……と、そこまで考えていた時に【テレパシーカフス】にミュウちゃんからの連絡が入った。

 

『兄様、こちらは無事に脱出を完了。月影さん、やって来た結奈さんと利奈さんと共に辺りにいたゴーレム達を倒して今から脱出するところなのです。そちらはどうですか?』

「こっちはちょっと名状しがたい事になっているが、あのゴーレム達について知っていそうなヤツを見つけたからそっちに連れて行くかもしれん」

「お! テイムじゃな! テイムしてくれるんじゃな!!!」

 

 ……俺の会話を耳聡く聞き付けたエレメンタル少女が目を輝かせながら催促してくるがスルーしつつ、ミュウちゃんとの通話と続けていく。

 

「……とにかく、今から向かうから」

『分かりまし……待って下さい兄様! ……また新しいゴーレムが、今度はこの近くの地面から生成されているのです! 数は三百以上!!!』

「なんだと⁉︎」

「……ふむ、ゴーレムを地脈を介しての遠隔生成かの。やはり地脈の自然魔力を使っているか」

 

 そうしたらミュウちゃんが更なるゴーレムの増援が現れたと報告すると同時に、エレメンタル少女は()()()()()()ここからでは見えない外のゴーレムの発生を感知してみせた。

 ……やっぱり、この状況を優位に進めるにはこの少女? の力が必要になりそうだな。

 

「分かった、俺の方はヴォルトも居るし単騎でも脱出は出来るから直ぐにここを離脱してくれ「ああ、あのゴーレムから逃げるならさっさと山を降りる事をオススメするぞ。この山の地脈とリンクしている以上、山さえ降りれば追ってこない筈じゃ」……こっちの情報提供者曰くこの山岳地帯を降りればゴーレムは追ってこないらしいから。とにかくケリーさん達を無事にギデオンに送り届けるのが最優先だ」

『……分かりました、兄様の方もご武運を』

 

 その会話を最後に通信が切られた後、外の方から砲撃音と爆発音が聞こえ始めたので向こうの戦闘が始まったと察した俺はこちらの“案件”も手早く済ませる事にした。

 

「そんなにテイムして欲しいんならテイムするし三食昼寝お菓子付き生活が欲しいならくれてやるが、とにかく何か事件が起きた時にはしっかりと俺のテイムモンスターとして働いてもらうぞ。まずはこの山のゴーレムへの対処だ」

「無論だ我が主人よ。……御主の協力があれば地脈を介してゴーレムを操っている『何か』の位置を探れるだろうし、そいつを倒すなら残りの【魔神石】の使用も行うぞ」

「それならいい。……じゃあ《従属契約》だ」

 

 ……そうして俺は新たなテイムモンスターとして謎のエレメンタル少女(+彼女製のゴーレム)との契約を行い、クエスト達成の為にこの“魔の山”と化した<クルエラ山岳地帯>のゴーレム達へと挑む事になったのだった。

 

 

 ◆◆◆

 

 

 ■<クルエラ山岳地帯> ??? 

 

 どこかの廃砦で【リトル・ネイチャーエレメンタル】の少女が言った通り、現在では<クルエラ山岳地帯>と呼ばれているこの場所には、かつて<山岳国家クルエラ>と呼ばれる小国があったのだ……そこは山岳地帯にある国故に生産力や規模こそ小さかったが西と東を結ぶ交易の中継点として栄えており、また南にあるレジェンダリアとの交易も行われていた。

 また、山の強力なモンスターに対抗する為に兵の質は高く、当時所属していた【山賊王(キング・オブ・ブリガンド)】を筆頭に山での戦闘に慣れており、更にレジェンダリアから輸入した魔法技術である地脈に流れる上質な自然魔力を活かした防衛装置──ゴーレムの運用に長けていたので小国ながらかなりの戦力を持っており、通商路の維持管理や地の利を活かした防衛戦術で総戦力で上回る他の小国を退けたりとそれなりに名を知られていた国だったなのだ。

 ……まあ、最終的には当時の西方小国のお約束として【覇王】に滅ぼされたのだが、それでもその配下(【覇王】的には手が空いてなかったから適当に向かわせただけ)を何度も退けるなど武勇に優れた国だったのである。

 

『……前線基地奪還の為に向かわせたゴーレムの八割は沈黙。追加戦力として【クルエラブリガンド・ゴーレム】【クルエラソルジャー・ゴーレム】【クルエラメイジ・ゴーレム】計三百体と【クルエラグレイトブリガンド・ゴーレム】二十体を作成。前線基地周囲の戦力への攻撃を開始』

 

 そして山賊達が根城にしていた廃砦も元々は<山岳国家クルエラ>が作った前線基地の一つであり、“【クルエラ】のゴーレム”を生み出し操っている『何者か』は既に廃墟になっているそこを奪還しようとしていたのだった。

 ……何故そんな事になったのかと言うと、これまたエレメンタル少女の推測通り『何者か』の正体はかつて<山岳国家クルエラ>に所属していた【像将軍(ゴーレム・ジェネラル)】を始めとしたゴーレム使い達が作り上げた『地脈を利用したゴーレム作成の魔道具』だったからである。

 

『……その近辺にいる<UBM>と人間のパーティー一団に向かわせたゴーレムも半数が撃破。追加で()()()()()()()()を作成して対応』

 

 その魔道具が作られたのは当時の【像将軍】が将軍系超級職に於ける共通の悩み──《軍団》スキルによって使役する配下の数を用意できない事を解決しようとした事が発端である。

 他のモンスターと比べれば資材があれば作成出来て、魔力を用いたインスタント召喚も可能な種別があるゴーレムは数が用意しやすい方ではあったのだがそれでも3000以上を用意するのは至難であり、《軍団》で使役できる数が上がる毎にどうしてもパーティー枠に大量の空きが出来てしまったのだ。

 ……そこで【像将軍】を始めとするゴーレム使い達は『地脈に流れる自然魔力を蓄積・使用してインスタントのゴーレムを作成・使役する魔道具』を開発したのだ。

 

『……第一、第四、第五前線拠点のロストを確認。各()()()のゴーレムによって周囲に存在する敵性生物の掃討を開始』

 

 その魔道具は国土に於ける地脈の魔力を運用する為に地中深くに埋められ首都に居る【像将軍】が操作する仕組みになっており、作成されるゴーレムのステータスは最大でも亜竜級下位程度だったが【像将軍】の配下になる事で《魔像強化》レベルEXが乗る仕組みになっていた。

 更に地脈を介する事で山岳地帯の任意の場所にゴーレムを遠隔生成する機能や【像将軍】の使役可能範囲を国土内限定で大幅に広げたり、更に地脈を用いた探知機能や作った【偵察隊(リコノイター)】のジョブスキルを応用したゴーレムと視覚を同調させる機能なども兼ね備えていたのだ。

 ……これにより山岳地帯内部限定だが使い捨ての偵察隊を幾らでも作成可能になったお陰で攻め込んでくる敵陣の調査がやりやすくなったり、敵軍の背後や側面からゴーレムを作成して不意打ちに向かわせると言った戦術が可能になったので、<山岳国家クルエラ>の防衛能力は大幅に上昇する事となった。

 

『……山岳中腹部に住んでいたゴブリンの群れの掃討を確認。引き続き戦力補充の追加ゴーレムを()()生成して次のモンスター群生地帯は移動』

 

 まあ、そんな風に山岳地帯の防衛とゲリラ戦に特化した<山岳国家クルエラ>でも、流石に山脈ごと斬り裂ける【覇王】相手にはどうしようもなくあっさりと滅ぼされたのだが、運が良かったのか地中深くに埋め込まれた『ゴーレム作成魔道具の本体』は首都が両断された後も無事だったのだ……最も首都が消滅した事で指示を出す者が居なくなったので“自動的に地脈の魔力を集める”以外の機能は停止し、その存在は国家機密として秘匿されていた為に存在を知る者も居なくなってしまったので長い間放置されていたのだが。

 ……ここで終わればただ無意味に地脈の自然魔力を集めるだけで終わったのだが、やっぱりエレメンタル少女の予想通り地脈に染み込んだ戦争で死んだ者達や<クルエラ山岳地帯>となった後に山賊に襲われて殺された者達の怨念を取り込んだせいで徐々にその在り方を『呪われた魔道具』として変質させて行ったのだった。

 

『……北部に於ける亜竜級地竜の群れとの戦闘でゴーレムが全滅。()()()()()()及び【クルエラソードマスター・ゴーレム】を三十体生成して対応』

 

 取り込んだ怨念が『殺された人間』のモノだった事、そして怨念によって元々魔道具に組み込まれていた『自国の人間には手を出さないセーフティ』と『敵対対象を倒し国家を守る為の戦術をインプットしたゴーレムの自動操作プログラム』が変質した事で、『<山岳国家クルエラ>を守る為、<クルエラ山岳地帯>に存在する国家に所属しない生物全ての殲滅』を行動基準とする呪われた魔道具へと生まれ変わってしまったのだ。

 ……そうして変質して僅かな自我を得掛けていた所に地脈を介して『国土内で二体の<UBM>の反応を検知』してしまった事によって、その魔道具は<山岳国家クルエラ>を守る為、そして“敵”を滅ぼす為に完全な非人間範疇生物(モンスター)として覚醒する。

 

『……現在稼働中のゴーレム()()()()()による国土内の生物の殲滅戦は順調に進行中』

 

 そして既に滅んだ国の産物であるが故にその在り方が唯一(ユニーク)であると世界(システム)に認められた魔道具は逸話級<UBM>【山核型骸 クルエラン・コア】となり、それによって得た《ゴーレム・クルエラアーミー・クリエイション》のスキルと6()0()0()()()()()()()()()()()()()を使って<クルエラ山岳地帯>に存在する敵性生物の殲滅を開始した。

 ……<クルエラ山岳地帯>で理不尽に殺された者達の怨念(願い)を受けた【クルエラン・コア】は、その魔道具としての在り方通りにその命令(怨念)を遂行して、この場所からあらゆる理不尽(生命)を排除する為に動き続けるのだった……。




読了ありがとうございました。

兄:新しいテイムモンスターをゲットした
・尚、控えめに言ってちょっとヤバいレベルの厄ネタテイムモンスターな模様。

【リトル・ネイチャーエレメンタル】:人間のお菓子は気に入ったらしい
・前世では“そういった物を食べる事は出来なかった”ので、今世の肉体に食事の機能をつけたのは正解だったと思ってる。
・ちなみに【クルエラン・コア】の正体をほぼ看破出来たのは『自然魔力の感知が非常に得意』だった事と、前世で『特殊な物品が長い年月を掛けて怨念に晒されて変質する所を数多見てきた』からでもある。

輪廻転生(リインカネーション)》:強くてニューゲームが出来るスキル
・……と言う訳では無く、このスキルを習得している自然系エレメンタルが死亡した際、その場の自然魔力に自身の記憶やスキルの情報を溶け込ませる感じのスキル。
・それによって以後その場で発生する自然系エレメンタルが低確率でその記憶やスキルを得て生まれてくる様になる効果であり、どちらかと言うと種族全体の質を上昇させるのが主な用途のスキルである。
・エレメンタル少女はこのスキルを始めとする記憶転写やら何やらのスキル群を参考にして、“前世の彼女”が作り上げた『完全に記憶と人格を転写する』スキルによって生み出された。

【山核型骸 クルエラン・コア】:デンドロお約束『暴走する昔のアイテム』
・ゴーレム5000体の生成・使役とか逸話級ランク詐欺に見えるかもしれないが、これは600年間蓄積した魔力を湯水の様に行使している所謂『決戦型』のスタイルだからで、このペースの全力戦闘を続けると一ヶ月程度で魔力切れになる。
・まあ、山岳地帯の状況次第でペース配分出来るだけの知性と判断力はあるし、元となる魔道具がレジェンダリア系の“意思があるエレメンタル系列”の技術で作られたので成長性もあるのだが。
・《ゴーレム・クルエラアーミー・クリエイション》は魔道具に登録されていた様々な種類のゴーレムを生成して、<クルエラ山岳地帯>内限定で最大5000体まで同時に使役出来るスキル。
・最大で亜竜級のゴーレムまで生成出来るが一度に使役出来る亜竜級ゴーレムの数には限度があるので、基本的に下級ゴーレムとの連携戦術で行動させている。
・更に山岳地帯の地脈から地上の様子を探る《レイライン・サーチ》や、山岳地帯の地脈を介してゴーレムの遠隔生成・感覚の同調・自然魔力の吸収を行う《レイライン・コネクト》などの魔道具だった時の機能も強化された上で健在。
・他には吸収した自然魔力をMPの最大値を超えて蓄積出来る《魔力超過蓄積》のスキルを持っているが、本体は只の魔道具のままなので動く事も出来ず直接戦闘能力が皆無なのが欠点。
・だが、そもそも本体は地中深くに埋まっているので手出しが難しく、既に<山岳国家クルエラ>が存在しない以上その場所を知る者はまずいない為に探す事自体も困難になっている。


読了ありがとうございました。
ちなみに【像将軍】はゴーレム使役に特化した超級職の中でも“数”に特化したヤツ。そしてエレメンタル少女の前世はまだ秘密。
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