THE IDOLM@STER Glitter of Platinum   作:織部よよ

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百合の性格をわかりやすく例えると、例えばガラの悪い男数人に話しかけられたときに普通の人なら大体「怖い」「めんどくさい」「気持ち悪い」と感じて早く去るのを望むところを、百合は「面倒」と感じた後に「自分の倫理観がもう少し緩ければ話に乗ってあげたのに。彼らには申し訳ないな」と思う感じです。どこまで行っても他人には“公平”な思考をする。

ついでに言うと百合の本質は人格に集約されているので自分の体すら3割くらい「自分ではない」と感じています。あれこうしてみると結構破綻しかけ……??

ちなみになんですが百合にとって765プロの皆は「ちょっと仲のいいクラスメイト(というか仕事仲間)」くらいの認識になっています。教室では話すけどプライベートではあまり、みたいな。






ユニット

 

 

 

 

 

 

「正直な話をしよう。俺は、百合と貴音にユニットを組んでほしいと思っている」

 

「………ゑ?」

 

「………はぁ」

 

 

 

 

 

昨日、降郷村にてなんとか成功を収めた私たち。あの後私は()()()()()()()()に直面してしまったが、特に何か問題があったわけでもない。とりあえず帰ってシャワーを浴びつつ、手早くブロックタイプの例の栄養剤を放り込んで早々に就寝した。ゲームをする気力はなかった。

 

 

そして今日もいつも通りの時間に起きて、プロデューサーに呼ばれたので事務所に来てみたら、唐突にそんなことを聞かされたのだった。

 

 

「突然のことで頭が追い付かないかもしれない。これは俺の挑戦のようなものだからな」

 

「ちょ、ちょっと待ってくださる?まず、わたくしたちを選出した理由をお教えくださるかしら」

 

 

聞かずにはいられなかった。

 

だって、原作ではなかったじゃん!姫ちゃんが誰かとユニットを___とりわけこんな早期から結成するなんて……!オリチャー発動することほど予測不可能な事態はありませんことよ?!そんなことをするから配置をミスって医療オペが術師にやられて戦線崩壊するんだ……(拭いきれぬ失敗)

 

 

「あ、ああ。そっか、そうだよな。すっかり忘れていたよ」

 

 

私の内心の焦りが伝わったか、慌ててプロデューサーが説明パートに入る。なんかすみません動転して前世でやってたタワーディフェンスゲーのことを思い出してました。

 

 

「まあ、何と言うべきかな。百合と貴音、2人は『かなり似ている部分』と『全く違う部分』のどっちもあって、対比が面白いと思ったんだ」

 

『……対比?』

 

 

姫ちゃんと重なった声。

 

しっかし、対比か……確かに言われてみれば、私と姫ちゃんの容姿を見ても結構似ている気がする。どっちもロングヘアで、色素の薄い日本人離れした髪、白い肌。私は気分で髪に緩くウェーブを入れたりするので、その場合は殊更でしょう。

 

逆に相違点と言えば、最も目立つのは声質だろうか。姫ちゃんが割かし落ち着いたアルト寄り___妖艶さが前面に出ている声なのに対し、私は高く澄んだバリバリのソプラノで、どちらかと言えば天s……妖せ……少女じみた声である。うまい形容詞が思い浮かばずに誇大表現ばかりが出てしまった。てへ。

 

と言ってもそれくらいかな?

 

 

「……プロデューサーさんの言わんとすることは、なんとなく分かりますわ」

 

「ええ。ぷろでゅうさぁの言を受けて思い返したところ、確かに(わたくし)たちの間にはそういったものがあると思いました」

 

「ああ。俺がユニット結成を思い立った理由は分かってくれたと思う。2人はビジュアルも申し分ない……いや、他のアイドルをも十二分に圧倒できるし、素人目に見てもボーカルやダンスも上手いと思っている。ただ……」

 

 

そこで何やら口ごもるプロデューサー。どしたん?

 

 

「どうされましたか、ぷろでゅうさぁ」

 

「……いや、これは俺の問題だからいいさ。とにかく、現段階での案ではあるが「ちょっとお待ちになって?」……どうした、百合?」

 

 

いただけない。非常にいただけない。6話で痛い目を見たのを忘れたのか。いやこのときはまだ時系列的に6話ではないけれども。

 

とにかく今の口ごもりのスルーは見過ごせなかった。

 

 

「“報連相”。報告、連絡、相談ですわ。恐らくユニットの話はまだ認可が下りていないのであくまで現在の時点での案でしょうが、もし通ればその瞬間からわたくしたちはチームですのよ。仕事上、何か不都合や心配事があれば遠慮なく言ってほしいのです」

 

 

そう、このプロデューサーは少しばかり自分で抱える癖がある。それは主に6話を中心に随所に現れていたが、それもまあプロデューサーとアイドルという立場上心配をかけさせないためなんだろうなとは薄々思っている。

 

けど、そうはさせない。挫折を与えないという点ではもしかしたら物語に障害が出てしまうかもしれないけれど、それでも____いや、それ以上に、プロデューサーの発案で姫ちゃんと3人で歩みを並べるのが、ほんの少し楽しみになって来たのだ。当然、私が真の意味で他人とそんなことが出来るかと言われればあまりそうは思えないが。

 

 

「そうですね。ぷろでゅうさぁも百合も、そして(わたくし)もまだ未熟です。1人で抱えてしまっては焦って空回りしてしまうでしょう」

 

 

と、姫ちゃんも同じことを考えていたようだ。成程、案外私と姫ちゃんは考え方も似ているのかもしれない。

 

プロデューサーは、私たちの言葉を受けてやや茫然としていた。がすぐに再起動する。

 

 

「………はは、そうだな。2人の言う通りだ」

 

 

プロデューサーはそこで一旦言葉を切り、今度は渋面を作って重々しく口を開いた。

 

 

「………実は、2人のデビューをなるべく大々的に……電撃デビューなんてのを理想とはしているんだが、いかんせん俺の経験値や人脈が足りなくて、難しい状況にある」

 

「……どうして、大々的にする必要があるのですか?」

 

 

姫ちゃんが、ひどく素朴に疑問を投げかけた。かく言う私も似たような考えだけど。

 

初めに感じたのは、「別に大々的にやらんでも良くね?」だった。確かに、いくら私たちのビジュアルがぶっちぎりで能力も低くはない(姫ちゃんは高すぎるが)という最低限注目はされそうなユニットではあるけど、そもそも無名すぎて人目につかないという本末転倒な事態が起きてしまう。そのあたりは正直、人前に出る回数を増やさねばどうにもならない感はある気がするんだけど……。

 

 

「ああ。俺も最初は順当に実績を重ねに行くのでもいいと思った。だけど、敢えて最初から注目を浴びることが出来ればそれは大きなアドバンテージになるんじゃないかと、そう考えたんだ………もちろん、机上の空論であることはわかっているが」

 

 

成程ね。言われてみれば面白いと思う。「驚異のビジュアルを誇る無名事務所のアイドル2人が衝撃の出現!」的な感じだろうか。面白いのは確かに面白いけど、そんなうまいこと行くわけないしなぁ。売り込みにおける見た目アド、という点であれば希望はなくはなさそうかな?

 

 

「……そういうことでしたら、如何にして上のものに目をかけていただけるようにするか、(わたくし)たちで考えましょう」

 

 

こういうとき、姫ちゃんはとても頼もしい。しっかりと建設的な意見を述べることが出来るから。下手な大人よりも遥かに中身のある濃い会議が出来ることだろう。

 

とはいえ私も黙ってはいられない。参加しよう。

 

 

「そうですわね。運よく誰か有名なプロデューサーの目に留まったりとかするかもしれませんわよ?当然理想論ではありますが」

 

「……まあ、無きにしも非ずって感じだが」

 

「結局のところ、営業という点に関しては数うちゃ当たる戦法になるのには変わりませんが、案の1つ……まあ一縷の可能性として頭の片隅に置いておくくらいが良いですわね」

 

「そうだな、他に現実的なルートを考えた方がいい」

 

「……とはいえ、(わたくし)はあまりあいどるの業界とやらに詳しくはありません。申し訳ございません……」

 

「いや、いいんだ。元はと言えば俺もまだ知らないことだらけなんだから。改めて口にすると、割と無茶なことを考えてるな、俺は……」

 

「いいえ、わたくしも何となくですが、ここを制すれば大きく躍進できそうな予感がしていますわ……さて、わたくしたちにも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()………あ」

 

 

そこまで呟いて、一人だけ心当たりを思い出す。テレビ関係の会社ではないけれど、規模としては決して小さくないところ。更に、私たちの少なくともビジュアルにおいては確実に評価してくれるような、ほぼ理想的な人を。

 

 

「百合、どうされました?」

 

「……少し、電話をすべき人がいるのを思い出しましたので席を外しますわね」

 

 

2人の反応も待たずに事務所の扉を開けて外に出る。そして手早くガラケーを取り出して電話帳にアクセス、目当ての人にかける。今の時間ではもしかしたら繋がらないというのも十分にアリエール……もといあり得るけど、出たらラッキーだ。

 

私の憂慮に反して、数コールほどですぐに繋がった。

 

 

『もしもしィ?百合ちゃんから電話してくるなんて珍しいわねン?』

 

「もしもし、確かにそうかもしれませんね……」

 

 

連絡したのは掛川さん。

 

 

「突然ですが、1つ“もしも”の話に答えていただきたいのですが構いませんか?」

 

『なにナニ、いきなりどうしちゃったのン?』

 

「____もしも私が唐突に『次の雑誌の表紙に出させてほしい』と言ったら、掛川さんはどうされますか?」

 

『………百合ちゃんのことだから、何か事情があると思ってまずは話を聞くわねェ。ンでも、個人的にはまた百合ちゃんの魅力を存分に引き出すチャンスが出来るから楽しみではあるわねン』

 

 

……思ったより好意的な反応が返ってきた。立場上もっと渋るかと思ってたけど、どうやら私のことは結構本質的に評価してくれているらしい。ありがたい。

 

 

「そうですか、ありがとうございます、ではもう1つだけ……もし前からちょくちょく話に出していた四条貴音さんを撮れるとなったら、どうします?」

 

『そ~んなことがあればアテクシも本気を出すしかないわねン?!この掛川正美、100%……いや130%の力でとっても魅力的に撮らせていただくわァ?……でも、その話をしてくるってことは、もしかして………』

 

「ええ、おおよそ見当はついていると思いますが、もしかしたら掛川さんの力を貸していただくという形になるかもしれません。詳しいことはまだ未定ですが」

 

『……そうネ、そういうことなら、まずは貴音ちゃんに会ってみたいわねン!近々時間を取れるかしらン?』

 

「………え、良いんですか?」

 

『あら、こう見えてもアテクシ、人を見る目はあるのは知っているでしょウ?百合ちゃんと貴音ちゃんのビジュアルなら会社内でもどうにか説得させられそうと判断したまでよン。たった1年半だけだけど貴方を撮り続けたこのアテクシが言うんだから間違いないワ!』

 

 

……やっば、涙出そう。なんなんだこの人頼りになり過ぎでしょ。これで私がまっとうな性格をしていたらもしかしたら惚れていたかもしれない。そんなことは万に一つもないが。

 

とにかくどうやら希望が見えてきたっぽい。自分の声がちょっと上ずりそうだ。

 

 

「……ありがとうございます。それでは貴音さんと……私のプロデューサーにも話しておくので、日程の候補が出次第また連絡させていただきますね」

 

『了解よン。それにしてもアテクシすっごく楽しみだわァ!それじゃあまた近々ねン!』

 

「はい。それでは」

 

 

電話を切る。

 

ほとんど明確な光明にテンションがあがって駆け足になる。

 

事務所の扉を勢いよく開ける。蹴り飛ばすくらいの勢いで。

 

その勢いのままに2人の座っているソファまで急ぐ。

 

そして、にやけた表情筋をなんとか押さえつけて猛然と告げた。

 

 

 

 

 

「わたくしたちの成功は、もうそこまで見えていますわよ」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「……確かに、会社の規模と雑誌の人気ぶりを考慮すればテレビ関係でなくともいい、いや寧ろ期待値が高いな。凄いじゃないか!」

 

「人のつながりとは、思わぬところで思わぬ方向に転がることもあるのですね」

 

 

詳しい内容はまだ決まってないため本当に簡潔なことしか話せなかったが、2人の反応は私の想像した通りだった。

 

割と表向きかつ現実的な最終手段、「コネ」。まさか私の交友関係がこんなところで光明をもたらしてくれるとは思わなんだ。姫ちゃんの言う通りである。あまり人を信頼しない____というより自分への信頼より他人への信頼が著しく低い私でも、やはりフェチズムだけは確かなつながりを作ってくれていたらしい。

 

結論:掛川さんは神。

 

 

………という私の本性が割れるような話は伏せた。あたりまえ体操~♪古いな。

 

 

さて。

 

 

「そういうわけで、お2人ともが空いている日を教えてくださいな。特にプロデューサーさんは」

 

「そうだな……お、1週間後の土日ならどっちも空いているぞ。その日は貴音も特に予定はないことになっている。そこ以外だと……あ、2週間後も、空いているな……」

 

 

ああ、プロデューサーの言葉が尻すぼみに……!元気出してプロデューサー、ここを越えればそれも改善されるかもしれないんだから!次回、プロデューサー死す……いや死なせねえよ?脳内で何をやっているんだ私は。

 

 

「わかりました。そのように伝えておきますわ。とりあえず断られることはなさそうですが、別の案も考えておきましょうか」

 

 

 

 

 

その後も数十分ほど検討を重ねた。私たちの声は、さっきまでと違って結構やる気に満ち溢れていたように思える。

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「それにしても、本当に百合は不思議ですね」

 

「?何がですの?」

 

 

あの後「とりあえず掛川さん待ち」で行こうということになり、そこでお開きになった。それからお昼ご飯を食べに行こうという話になったのだが、プロデューサーは仕事が残っているそうで一緒に食べることは叶わなかった。強く生きてバネP……。

 

そんなこんなで、姫ちゃんと2人で____ラーメン屋にいる。当然だよね。

 

私が頼んだのは普通のチャーシューメン(味噌変更オプション)。対して姫ちゃんが頼んだのは……なんだっけ、普通の醤油ラーメンになんかよくわからないオプションを色々つけたやつ。名前だけでお腹いっぱいになりそうな感じだったよ……。今はラーメン待ちだ。

 

それにしても、私のどこが不思議だっていうのさ姫ちゃん。私なんてただ自分の容姿に惚れ込んでいろいろ遊びまくっている一般人なのに……と思ったけど本心を全部秘匿してたわ。そりゃそう見えるわ。

 

 

「自分の強さを理解し、成功を収めたというのに違う分野にも足を進めていくその強かさ……かと思えば童女のような雰囲気を醸すこともあると、他の方たちも口をそろえて不思議な魅力があると言っていました」

 

 

……???

 

なんか、過大評価されてる……??

 

 

「そ、そうですの……そこまで凄いことはしていませんのに」

 

 

事実、私は自分の名声などにはあまり興味がない。いや全くないわけじゃないしなんだったらエゴサもちょくちょくしてたけど、私としては楽しくかわいく綺麗に居られればそれでいいのだから。

 

だがどうやら周りの人からはミステリアスに思われているらしい。私は姫ちゃんじゃねえんだぞ。ここまで似たような評価を受けているとそのうちファンの人から「ジェネリック四条貴音」とか呼ばれるに違いない。身長も胸囲も一回り小さいし。私は医薬品でもない。

 

 

「かく言う(わたくし)も、百合の生い立ちにはとても興味が湧きますが」

 

「……貴方とは違って、わたくしは一般家庭の生まれですわよ」

 

 

マジマジ。なんなら両親どっちとも頼りになるし結構有名な人達らしいし。今はどっちも引退しちゃって半ば隠居みたいな暮らしをしてるけど。それで2人合わせて年収4桁万円近いってんだから本当にうちの親は謎が多い。

 

そう、私はちょっと人より裕福な家庭に生まれたしがない一般女性、更にはこの世界における堂々たる部外者だ。それは変わらない。

 

 

「百合は底が知れませんね」

 

「その言葉、そのままそっくりお返しいたしますわ……」

 

 

あ、2人分のラーメンが来た……って姫ちゃんのラーメンやば。野菜の量半端ない。食べきるんだろうなあ……()

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

特に何事もなく美味しく完食した(←!?)私たちは店を出て、家までの帰路に着く。

 

 

「そういえば、百合は休みの日は何をしているのですか?」

 

「わたくし?そうですわね……大体休みの日はダンスかゲームですわね。特にやることもないですし」

 

 

正確に言えば、あるにはある。もしくはないわけではない。しかしまあ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。多分こっちに来てから自分を着飾ったりゲームしたりが多かったからだろうなあ……。

 

とは言え、最近は特にダンスやゲームが多いというだけで、写真を撮るのも紅茶の研究をするのも別に飽きたわけではない。ただ外に行かなくなったりレッスンが忙しいだけ。そう、それだけ。駄目じゃん。

 

今は時期が時期だけど、秋冬になったら温泉巡りしたいなあ。出来れば一人で。

 

 

「……休みなのに、だんすをしているのですか?」

 

「ええ、まあ。わたくしにとってダンスやボーカルは仕事であると同時に趣味でもありますの。特に研究は、ですが」

 

 

端的に言おう。ゲームは目を労わって長時間できないために、割と暇を持て余していたのである。ゆえにダンスをついつい研究してしまうのである。後は近場のカフェ巡りくらい。そう考えたら結構いろいろ趣味があるよね私って。

 

 

「真面目ですね」

 

「まさか。それよりひ……貴音さんは何をしていらっしゃるのです?」

 

 

あっぶね。姫ちゃんって呼ぼうとした。

 

 

(わたくし)は、月を眺めているときが最も深い時間だと感じるのです」

 

「……それ夜だけですわよね?日中はどうしていらっしゃるのです?」

 

「それはとっぷしーくれっとです」

 

「この話題振ったのそっちですわよね!?」

 

 

ペースがつかめなさすぎるわ姫ちゃん。天然か。いやそれでも憎めないからいいけどさ。私もあんまり興味がない……というか知ろうとは思わないし。

 

そうこうしているうちに、そろそろ姫ちゃんと道を分かつ場所まで来たようだ。

 

 

「あら、もうこんなところまで来ていたのですね。それでは、今日はこの辺りで」

 

「本当ですね、それでは百合、また明日」

 

「ええ、また明日」

 

 

 

 

 

そう言って私は道の右側に建っているそこそこの大きさしかない3階建てアパートに、姫ちゃんは道の左側にある少し大きめの5階建てのマンションにそれぞれ足を進めた。

 

 

 

 

 

…………はい、そうですね。

 

昨日起こった事件。それはなんと「姫ちゃんとご近所さん」だったのである……!!

 

 

これは正直、びっくりした。だってあの人家にいるシーンが一切書かれなかったもの……それがこんな目と鼻の先なんてそりゃびっくりして猿でも二足歩行して出店のうどんをすするレベル。

 

 

ただ私も姫ちゃんも思いのままに振る舞うタイプなので、意外と帰宅時間は被りにくかったりする。仕事もあんまり被らないからね。

 

未だに微妙に信じられない現実を噛みしめながら自宅の玄関の鍵を開けた。

 

 

「ただいまですわ~」

 

 

まだ時刻は14時ほど。特段やることもないので、いつものようにダンスしに行きますか。

 

 

 

 

 

結局今日も今日とてダンスとゲームくらいしかしなかったけどまあいいか。

 

 

 

 

 

 





これからのスタンスというか、百合と貴音とプロデューサーの関係性みたいなのが出来上がりつつある話。いわゆる繋ぎです。

次回は4話分、つまりげろげろな台所的なサムシングです。とにかく各話で百合をどう動かすかが楽しくて仕方がない。



次話で百合のビジュアルが公開できます。というかします。
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