ゴリラの進化は留まるところを知らない!
彼は自身のカラダの意味を求めてきました。
理不尽なチートはありません。
あるのはゴリラと不滅のLoveです。
私の体は淡々と変化を受け入れている。
何の抵抗も何の拒絶もない。
ただただ自分のありのままの行く末に身を委ねている。
自分の体なのに特に冷徹である自らの心中にはやや愉快さを覚える。
先日、功善と語らい、ロマとヤモリの一味と共に微睡みを嗜んだ。
私は前々から感じていた自身の肉体に対する疑問を一度封ずることとした。
早々に破られるにおいが臭いがどうでも良い。
私の心持ちの問題である。
私のカラダは確実に常軌を逸した完成を目指さんとしている。
私の身体は私の心を残して成り立っているかのようだ。
身体とは心と体である。
しかれども、今の私に操を手繰ることの出来るは自身に宿る芯のみとなった。
私のカラダはもはや私を頑なに傷つけまいと丹念に引き絞られる鉄の如き強靭を顕にしている。
私は自らの肉を、この社会に、人間に打ち捨てられたヒトの片割れたるグールの糧として与えることを一つのあり方と認めた。
稀有、奇怪、奇特、独特、様々な言葉で尽くす必要はない。
私くらいの変わり者がいてもいいのではないか、そう思い、その通りにしたまでである。
私の生まれた日本、現代日本の求めるヒトは唯一無二のナニカであった。
である、と言うだけで生存を快く受け入れられる時は既に廃れ、あくまでもそのヒトのもつナニカを求め、結局はそのヒトには関心が希薄な時代であった。
何かをする、何かがあるという古代からの優越を求める思想に駆られて誰もが万物をかき混ぜ、物色に励んだ。
強迫観念は排斥を生んだ。
上昇志向、向上心、上に行くほど霞む自分自身。
何かに惑いながらも混沌と享楽のもと便利で物質的豊かさに気を窶した。
煌々と街はうねり、ヒトの行く末は一寸先といえども闇である。
現実はあるかもわからない将来と、均一の整形された子孫に丸投げするのだ。
私は疲れていた。
それがどうだ今はゴリラとして命を燃やしている。
私に比べてグール達のなんと逞しいことか。
私はモノを食える。
モノへと変えられた命を自身に継承することを万人から認められている。
否定などされることはなく、哀しみもせいぜいである。
しかし彼らは違う。
いっときの平穏すら、大多数のヒトの偏見と命の天秤がふざけたおかげで踏みつけられてしまう。
彼らは喰うことを最悪な罪であると判決を下され、命をつなぐことへの免罪符を与えられることがなかった。
理路整然とした矛盾のもと、ナチス的熱狂が生んだ残酷との酷似をヒトは鼻で笑い否定する。
命は食い食われることで継承される。
私は今のところソコから外れよういうのである。
ロマに初めて齧られた時、確かに痛みを感じていた。
私の痛みは自身の生命と身体の調和を象徴するものである。
今の私はつい先日から痛みがない。
私は自身の身体の変容の究極として命と肉体と心の乖離を認めざるを得ない。
私はゴリラだ、これからの永きに渡り私の眼前で起きようと言う悲劇を破壊するためには持ちゆる手段の一切合切を吐き出すつもりである。
私は自身のカラダを傷つけられないことに気づき、すぐさまロマに頼んだ。
彼女の赫子に自ら貫かれることでまとまった肉塊を得ようと考えたのだ。
彼女はどこか戸惑っていたが私の願いを聞き入れたてくれた。
結果は成功。
私の体は頭を残して地に沈んだ。
体は傷つくことがなかった。
床に手をつき体を確かめたが衝撃以外はなにもなかった。
代わりに足元に1キロはあろうかと言う肉塊が蹲っていた。
ロマに食べてもらうと私の味がするらしい。
私の体は進化を遂げた。
私を唯一のナニカへと押し上げたのだ。
私のカラダは傷を拒み流血を断固として拒んだ。
骨は軋むことすら無かった。
腕の噛みキズはそのままだが、体調は頗る満ちている。
十分に飯を食い自身の身を削るイメージを浮かべ掌を皿の上へと向ける。
私のゴリラアームは遂に300キロカロリーあたり1キロのゴリラ肉を掌から生成する異能を手にした。
私はどうなってしまうんだろう?
追加の肉を生成するためにバナナを頬張りながら今日もかんがえる私であった。
最早世界はゴリラのカラダを万能の超生物へと昇華させるつもりのようです。
ヒトの肉を掌からポンっといった具合で召還する筋肉モリモリゴリラの爆弾です。
300キロカロリーはだいたいデカいおにぎり1個分くらいです。
Wiiなんとかゼリー1つでは少し足りませんね。
ちなみに、作者はバナナを食べると腹を壊します。