実は、ゴリラは理不尽だとかよく理解できない(善意だとか良心だとかと言う意味)悪事とみなした物事を突きつけられるとガチムチゴリラへとランクアップすると言う裏設定がありまして…メタイことこの上ねぇな…まぁ、ゴリラのジレンマですね。
ゴリラにはある悪癖があった。
それは存在そのものが理不尽であるために力技で物事を解決しがちな点である。
無論それに限らず悪癖というのはゴリラ以外の人間含めて往々にあるものである。
がしかしゴリラは理不尽にも普通ならそうならないことさえもねじ曲げてそうなるようにするだけの力を持っている。
彼は実際のところ年齢7歳のゴリラであるし、無意識下で体に精神が引っ張られることもまちまちであった。
そして、その引っ張られがちなものの中で最も悪い意味で大きな影響力を発揮するのが精神の不安定、つまり感情のコントロールが一時的に幼稚になり思考の大人びている状態と相まって酷い錯綜を生むことがあるのである。
ある意味で彼の行使できる武力との等価交換的な色合いもあり、謎は多い。
問題はコレが今まさに起こっていると言うことである。
しばしば仕事の外回りで武力を行使していたためにソコの楔が緩くなっていたそこへ唐突な侵入者、ドアがダイナミックバイバイし、人の頭部(めちゃグロ)を見たくもないのに見せられた。
理不尽への理不尽な反駁がこのゴリラの力そのものを象徴しているなかで、これらの事柄はすでにゆるゆるだったクレイジーガチムチゴリラへの楔が外れるのには十分過ぎたのである。
この侵入者にはゴリラによる圧倒的な理不尽の嵐が倍返しでプレゼント(強制)されるであろう。
そして、最大のゴリラによる理不尽は侵入者のチャラチャラとした格好と沢山のタトゥー、更には派手派手なピアスなどなどの外見に触発されお節介にも学級委員的な更生しなきゃの精神に侵されてしまい、ゴリラがその通りに行動してしまう状態にあるということであろう。
チャラいはゴリラにとって最悪の可燃剤であった。
「お父さんはそんな格好許しませんよ!いい加減に更生シナサイ!!」
…学級委員じゃなかったわ。
「!…俺の父親じゃねぇだろお前…」
つまらないもの発言以降ダンマリであった侵入者は親というワードに反応してついうっかり"反論"してしまった。
「さっきから訳のわからねぇことをいいやがってぇぇぇ!!!ヤァァロォオォォぶっ更生してやぁぁぁるぁぁぁぁ!!!」
もはや災害である。
たまげたなぁ。(諦観)
お前は父親じゃない発言から約二十数秒。
父親というよりもはやベネ○ットである。
ついでに言うと残念ながらゴリラの脳内の父親像は巨人の星よろしくの強権独裁であり反論した時点でイロイロと終わりである。(遠い目)
侵入者、可哀想にな…
わずかに俯いて体を震わせていたゴリラは理不尽な激情に染まった顔をやおら正面を見据えるようにあげた途端の大咆哮。
ことここに限り侵入者は無罪である。勝訴。
が、しかし理不尽にも反論を許す気のない自称父親は止まらない。
瞬間、その巨体が宙を雷光の如く突き抜けた。
目標物への愛の鉄拳制裁(笑)は特大の火球の如く終始苛烈を極める。
ゴリラ、お前いつ親になったんだよ…(困惑)
「さっきから礼儀のれの字もなっていない息子だ!お父さんがぁ!肉体指導で品行方正に矯正してくれる!そんな子に育てた覚えはないぞ!」(*ゴリラは彼女すらいたことがありません)
ベごぉぉぉんっ!メギャッッ!!
「⁉︎ッッぅゔ…!!」
全力による右腕の大振り
→ピコンッ!対象の頸椎、顎、頭蓋骨の左側面に重篤な裂傷と粉砕骨折!!さっそく決まったぁぁぁ⁉︎(実況は作者がお送りします)
「全く!一体全体どう言うつもりだ!こんなに自分の体を傷つけて!許せん許せん!親からもらった体を大切にせずに穴を開けたら物を埋め込むとはぁ!これでもくらえええぃ!」(暴論を正論でコーティング)
クァンッッ!めこっべごごべごべごっっ
「シィッ……!フッぐぅううぅ⁉︎……フッ!!っっ⁉︎…ガッっ⁉︎」
顎目掛けての左の返しの拳を赫子が出てきたことで戻すと、すぐ様に力が漲らせた脚による攻撃に移った。
顎から腹部を目標にとらえたゴリラは膝を突き刺す勢いで得意の突貫を見せた。
直撃。
体を覆い守るように展開された赫子は段ボール細工の如くしなじなと弱々しくひしゃげた。
→ピコンッ!おおぉぉ!!!顎に第二撃かと思いきや膝蹴りダァァ!!あまりの衝撃に咄嗟に迎撃しようとした赫子がベコベコにひしゃげました!どうやらドアの恨みは根深かったようです!
「うぉおぉぉおおおぉ!お前はそれでも私の子供のつもりかーー!いい加減にしろ!その姿はどうしたのだ?ずいぶん血だらけだが…まさか⁉︎また喧嘩か?ユ"ル"ザン!」(マジキチサイコパス発言)
ドガガガガガガがッががが!!!
「ゔぅごだべばぶやむでざじぐぐぜげげげぅごごごごぶべべ⁉︎⁉︎」
目にも止まらぬ速さで繰り出される鋼の如き拳が侵入者の意識と肉体そのものを文字どうり削り取っている。
黙々と時に咆哮を交えながらひたすらに目の前の存在に拳を叩き込む。
一撃一撃がグールと言えども巨大なハンマーにより体を打ち据えられたと感じるほどの破壊力が伴う凶悪な攻撃である。
日頃飄々としていそうなその若い侵入者はすっかりと苦悶の声を堪えられないほど追い詰められてきていた。
→ピコンッ!うわぁ…ひたすらに超高速によりその以上なフィジカルを最大限活かすかのような拳による打撃を…ひたすら打ち込んでます。はい。コイツはひどい。全身ボロボロじゃぁないか。
「くそう!なんでわかってくれないんだ⁉︎父はこんなにお前のことを思って言っていると言うのに…!愛が足りないってことか!なる程!俺の愛を受け取れぃ!」(哀が足りないんだよなぁ)
めきょっ!どゴォっ!どかっ!どぢっ!どぐんっっ!
「ゔぅっ!ぐぶぇ!ぐぉっ!………」
先ほどまで赫子によって辛うじて立っていたボロきれのような体はすでに限界を逸した状態にある。
すでに立ち上がる力も体を再生する時間もなく、ひたすらに拳を打ち付けられる肉の的に従事せざるを得なかった。
拳が見舞われるたびにビクっビクっとしなる肉塊である。
→ピコン…(マジ引き)……うん。私には布団に人がくるまったくらいの大きさの肉塊をひたすら殴っているようにしか見えませんね。言えることは…うん、それだけ。
「……ぉ、トウサン…かぁ……ーーー」
しばらくして、散歩から帰ったロマがお隣の異変に気付いてゴリラ宅を訪れた。
ゴリラの変貌に驚くも、うろんの母に変形したことにより体格差を埋めて隙をついたことで取り押さえることに成功した。
侵入者は半壊した部屋の隅で無事に鎮座しているオンボロ冷蔵庫のタッパーからゴリラミートをロマが取り出して与え一命を取り留めた。
30分後、意識を取り戻したゴリラはロマからの説明と侵入者から教えられた衝撃の事実に頭を抱えていた。
「はぁ〜ごめんね!ワタシが説明ほったらかして買い物なんかに行ってたせいで…それはともかく、お互い色々と誤解があったみたいだけど、無事で何よりだよ…アハハ…」
「ご、ごめん。いやそれだけじゃ済まされないのは理解してるんだけども!本当にすまない!!まさか、あの頭部がマネキンの頭にマスクを被せたものだとは思わなかったんだ!……ほ、ほんとうにスマナイ…うぅ。」
「……」
「ね、ねぇウタ〜。こうしてゴリさんも本当に申し訳なく思ってるんだしさぁ、ね?このことはお互い水に流して明日からお隣同士仲良くしようよ!ね!ゴリさんもそう思うよね?」
「お、おう!勿論だ!あっ、無論君が私に何を意図してあんなものを渡してきたのかは詮索しないよ!うん!」
「アンタがハトなのに面白い奴だって聞いたから会いたいと思って来たんだ。だけど、ここに住む前に一週間監視してる内は何にも面白くなかった。…だから折角だし大胆に挑発してみたらどうなるかな?って考えてあんなことしたんだよ。」
「へ?監視?挑発?面白い奴?……ろ、ま?」
「へぁ⁉︎あ、あぁぁあそういえば〜久しぶりにウタと会ったせいで口が軽くなってたかもなーーー、わーわーわー…ごご、ごめんなさい言っちゃいました。」
「…肉の配給のことは私にとっても喰種にとっても大切なことだから他の喰種に話してもいいけど、私とロマの仲がいいとか言う話はしないと約束した気がするのだが…ましてやハトだと言うことに関してはご法度なのだが…」
「ゴメンナサイ」
「はぁーーっい。まぁ良し。私が変になったのは多分色々許せる範囲を逸脱してたんだろうな。うん。とにかく、ウタさん、本当に申し訳ありませんでしたー!!」
なぜああなってしまったのか…ほんっとうにこのカラダは益々謎が深まるばかりだ。
「……いいよ。もう気にしてない。」
「むしろ、君が面白いヤツだったことがよくわかったよ。」
「それじゃ、これから宜しくねゴリ君。暴れてたらちゃんと止めてくれると嬉しいな。」
「え?ウタ、おまちょ…あーいっちゃったよ…ふむ、一先ず一件落着でいいのかな?よかったねゴリさんどうにかなって〜…ごりさん?」
ん〜何か引っかかってら気がする。
許してもらえたのは何よりだけど…ピアスとタトゥー…派手派手…ビジュアル系チックな見た目…強力な赫子(一応一撃をひしゃげつつも受け止めているので)…そして暴れる…外からきた喰種…
「暴れる?……あ°」
あー、知ってるやつだわコレ。
しかもどおりでなぁ、確かに派手派手やんちゃボーズな見た目だったけどまだ若いし、所々違うかったし、私は正気失ってたし…うん、特徴全部合致するね。
つまり、お隣さんのウタって…最近20区に入ってきたやつの凶悪な方ジャンジャンジャン……
あぁもうめちゃくちゃだよ!
段々人生哲学からやばいゴリラの話になってきている気ガス。
ま、いいか!
次回、ウタさんとゴリさんが再会。