やーさんside
俺は黒歌と教会に向かっていた。
教会につくと、そこには部長と朱乃さんがいた。
「あら?やーさん遅かったわね」
「部長たちも来たんですか?」
「えぇ。上に確認していたわ。上も独断であると判断たわ」
「ですので私達もうごけます」
俺がアザゼルと交渉している間に悪魔の上層部に確認をとっていたらしい。
と、そこに三人の堕天使か現れる。
「貴様ら、なんのようだ?」
「あなたたちこそ、私の領地でずいぶん暴れてくれたわね」
「ふん、知ったことか。さっさと死ぬがよい!」
堕天使は光の槍を放つ。
「『メラ』」
俺のメラがその槍を打ち落とした。堕天使はまさか落とされるとは思っていなかったのか驚いている。
「あら?ぼーっとしていていいの?死になさい」
リアス部長の滅びの魔力が直撃する。
三人の堕天使はあっという間に消えてしまった。残ったのは数枚の羽だけだ。
「急ぎましょう。乗ってください」
俺達はドラゴンで教会に突っ込む。壁がなくなるが気にしない。
「これがあれば私は無敵よ!」
なにをいってるんだ?
「それはどうでしょうか?」
現れたとき、既にアーシアは倒れていた。間に合わなかった…。
「おいそこの堕天使、貴様がアーシアを殺したのか?」
「えぇ。その通りよ。少し悪い気はしたけどね」
心のそこから腐ってるわけではないのか?
「許さねぇぞ!レイナーレ!」
イッセーか。ここは俺が出る幕じゃないかな?
「やーさん!ここは俺が倒す!こいつは許さねぇ!」
「わかった。なら少し手伝わせてください『バイキルト』」
俺はイッセーに攻撃力上昇の呪文をかける。
「サンキューな。レイナーレ!お前は俺がぶっ飛ばす!」
イッセーは籠手を出した。
「『
「これは龍の籠手じゃねぇよ!目覚めろドライグ!来い、『
『Boost』
二倍になる。
「さぁレイナーレ、待ってろよ。絶対にぶっとばしてやるからな」『Boost』
「諦めなさい。光は悪魔には猛毒。身をもって味わうといいわ!」
レイナーレが放つ光の槍がイッセーを襲う。なんとかかわそうとするイッセーだが、かわしきれずかすっていく。『Boost』
そして何本目かを避けたとき、すぐそばに来ていたもう一本がイッセーに刺さった。
「イッセー!!」
「ごふっ!はぁ、はぁ、くそ…いてえなぁ…。体が動きにくいわ。なんでだろうな」『Boost』
「あぁ神様…って悪魔になったからそれじゃダメか。なら魔王様かな?魔王様、どうか一発でいいから、俺にあいつを殴る権利をくれ。力がほしいとかは言わねぇ。ただ、誰にも邪魔されず、あいつをぶん殴る権利がほしい」
その間にも赤龍帝の籠手の効果でイッセーの能力はどんどん二倍になる。
『Explotion!』
突如としてレイナーレの顔色が変わる。
「な、なによ?この魔力は!上級悪魔?いえ魔王にも匹敵する!なんなのよこれは!」
「歯ぁくいしばれよ。俺の一撃は、かなりきついぜ?」
イッセーがレイナーレの肩を掴む。そして反対の腕を大きく引き、全力の一撃を叩き込んだ。
どがぁぁぁぁあああああん!!!
レイナーレは教会の壁を突き破り飛んでいった。
イッセーの勝ちだ。
「イッセー!やーさん、仙豆を!」
「どうぞ」
俺は予め準備しといた仙豆を渡す。
リアス部長がイッセーに食べさせると、少しゆっくりではあるが穴がふさがっていく。そして完全に塞がった。
「すげーなやーさんのそれ」
「あぁ俺の神器ですから。『
「部長、つれてきました」
小猫がレイナーレを引っ張ってきた。
「朱乃、水を」
「りょうかいですわ」
朱乃さんが作り出した水をレイナーレの頭にかける。それでレイナーレは目を覚ます。
「気分はどう?堕天使さん?」
「最悪よ。でも、ここにはまだ三人の堕天使がいる。彼女らがこれば」
「三人なら既に羽だけよ?これ。あなたならわかるでしょ?」
部長が羽をレイナーレに見せる。レイナーレの顔が絶望に染まる。
「それとね、彼の神器、龍の籠手じゃないのよ。彼が言った通り、
「そんな強力な神器が!?そんなの信じられない!」
「現に見せたじゃない。ここまでとは思わなかったから私も驚いたけど。ねぇイッセー、あなたはどうしたい?」
レイナーレの体がビクンと震える。
「俺は」
「イッセー君!お願い、助けて!あなたならこの場の全員を倒して逃げ出せる!わたしはまだ愛を受けてない!それなのにまだ死にたくない!」
「俺は…俺は彼女を許せない。アーシアを殺したんだから…」
レイナーレの顔が絶望に染まる。
「そう。なら消えなさい。私の下僕に手を出した罰よ」
リアス部長の手に滅びの魔力が集まる。…ここで殺させては少しまずいな。『まもりのきり』
リアス部長の一撃をきりがうける。全員が驚いて俺を見る。
「やーさん?これはいったいどうゆうつもり?場合によっては」
「待ってください。そろそろなはずですが…」
「待たせたな、八草」
その場に
俺と黒歌以外は驚きで固まっている。
「こいつがグレモリーの領地で暴れてたやつか?」
「もう三人いましたが既に死にました。とゆうかなんであなた自身が来てるんですか…」
「まあ気にすんな。お前と接点があるやつなんか俺意外だとバラキエルくらいしかいないだろうが。おい、お前がここで暴れてたリーダーか?」
「……は、はい!あ、あ、あ、アザゼル様!?」
「なんで堕天使の総督がこんなところに!?まさか今回のことを受けて私達を殺しに来たのかしら?」
リアス部長が警戒しながら構える。
「リアス部長、おちついてください」
「そうだぞ、落ち着け、グレモリー。俺はこいつに呼ばれたから来ただけだ。それと、この堕天使の処分は八草に一任するからな」
「あ、アザゼル様!これを見てください!」
レイナーレはトワイライト・ヒーリングをアザゼルに見せる。
「これはトワイライト・ヒーリングか?」
「は、はい!アザゼル様のために」
「誰がそんな命令した?」
「え?」
「俺はそんな命令はだしてねぇ。こんなことをした時点でもうお前のことは知らん。貸せ」
アザゼルはレイナーレからトワイライト・ヒーリングをとる。
「こいつはそこのシスターのか?戻すぞ」
アザゼルはおもむろにアーシアに近づき神器を入れ直した。
「これで少しは生きられるんじゃないか?」
「あなたはいったいなんのつもり?」
「ん?だから八草に呼ばれただけだっつの、面倒くせーな。それより八草、『豆』くれよ。研究させてくれるんだろ?」
「はい。これでいいですか?木自体は渡せませんから豆だけで」
「楽しみだな~。早く研究したいぜ。それじゃいくからな。八草、そいつ頼んだぞ」
「わかりました」
「じゃあな」
アザゼルさんは帰っていった。
みんないまだにポカンとしている。
「リアス部長、そうゆうわけなのでこの堕天使は俺が預かります。いいですか?」
「え、えぇ」
「それより八草君、きみ堕天使総督と知り合いだったのかい?」
「はい。昔バラキエルさんに会わせてもらって連絡できる札をもらってたので。これでも黒歌のはぐれ悪魔を解除するのにアザゼルさんにつれてってもらって魔王に直談判しましたから」
「事実にゃん。私もそこにいたからにゃ」
「私もいました」
「お父さんにどこかにつれていってもらってたけど、まさか総督と魔王のところだなんて…」
「私は…どうしたらいいの?」
三者三様の反応だ。レイナーレはアザゼルに捨てられたという事実から目が虚ろになっている。
「リアス部長、俺はとりあえず彼女をつれて家にいきます。詳しい話は明日します」
「わかったわ。納得できなければ私はそいつを消滅させに行くわ」
「わかっています」
俺はレイナーレを抱き抱え、魔方陣で家に飛ぶ。黒歌と小猫も後をついてきた。
残された四人のなかで、突然リアス部長が言った。
「イッセー、アーシアを転生させるわ」
「部長!?」
「シスターを転生させれるかはわかんないけどやってみる価値はあるわ。それに回復系の神器はかなり貴重よ。それが眷族になるんだもの。私にも利があるわ」
「いいんですか?」
「えぇ。イッセーはどうしたい?アーシアを助けたい?それとも」
「助けたいです!」
「いいわ。じゃあやるわよ」
結果、転生は成功した。こうしてアーシアはリアス・グレモリーの眷族として生き返った。
そして場所はやーさんの家に。
いまだ落ち込んでいるレイナーレを三人は囲んでいた。
「やーくん、こいつどうする気にゃ?」
「やー兄さん?」
「俺は…」
一呼吸おいていう。
「俺は、二人からしたらふざけてると思うかもしれないが、彼女を家族として迎え入れようと思う」
その言葉に、二人だけでなくレイナーレを驚く。
「なにをいってるのにゃ!?」
「そうですよ、こいつはアーシアを」
「それはわかっています。ですが…俺は彼女が心の底から悪にはまっているとは思えない。会話のなかにも、行動にも時々出ていた。なにより俺がそうしようと思ったのは最後の言葉だ」
「「最後の言葉?」」
「あぁ。『愛を受けてない』。レイナーレ、君が今回みたいなことをしようと思ったのは、一人が辛かったからじゃないか?」
レイナーレはビクンと反応する。図星らしい。
「他人からの愛を求めた。その結果思い付いたのがこれだったんじゃないか?強い神器を手にいれれば神器好きのアザゼルなら喜んでくれる。そう思ってやったんじゃないか?」
二人は無言で見守る。
対してレイナーレは、涙を流していた。
「えぇ。私はずっと一人だった。生まれた時から堕天使で……誰もいなかった。周りより魔力が強くて、恐れられた。そして離れていった…。ドーナシークも、カラワーナも、ミットルテも同じだった。みんな、一人が嫌だった。だから…愛がほしくて……誰でもない、仲間からの愛がほしくて…」
俺は気づいたら彼女を抱き締めていた。
二人も止めるそぶりも見せなかった。
「レイナーレ、辛かっただろう。寂しかっただろう。でも、もういい。もういいんだ。これからは俺が、俺達がいる。俺達が愛をやる。俺達の愛で包み込んでやる。これからまた変わっていこう。お前は…俺達の家族だ」
二人も周りからレイナーレを抱き締めた。
少しずつでいい。レイナーレの孤独を埋めていこう。
それからしばらくレイナーレは泣き続けた。これまで長い間ため続けた涙をすべて流しているかのように………………。
やーさんsideout
どうもコクトーです。
レイナーレ生存です。
過去の設定は勝手に考えさせてもらいました。
生まれてからずっと一人。
自分はそうではなかったのでわかりませんがとてもつらいと思います。
ではまた次回