ハイスクールDQM   作:コクトー

26 / 59
試合後の出来事

 

 

やーさんside

「ん…ここは…」

 

「お目覚めですか。八草様」

 

 俺が目を覚ますとそこは知らない場所だった。そしてグレイフィアさんが側にたっていた。

 

「俺は…はっ!そうだ!ゲームは!」

 

「あのあとリアス様がリザインし、ライザー様の勝利となりました」

 

「なっ!」

 

「お二人の結婚式が7日後に開かれます」

 

「……」

 

「八草様はそれでよろしいですか?」

 

「………」

 

「サーゼクス様より伝言を預かっています。『もし今回の結果に不服ならば取り戻しにこい』と」

 

「……元よりそのつもりです。なぁグレイフィアさん、ライザーの眷族でフェニックスの涙を使ったのは何人ですか?」

 

「女王、ユールベーナ様とライザー様の二人ですが?」

 

「じゃあ俺とライザーの試合見えるか?細かいとこまでくっきりと見えるやつ」

 

「?見えますが、反省でもなさるのですか?それともライザー様の弱点でも?」

 

「いや、あの野郎、ルール違反してやがる」

 

「?それはいったい?」

 

「………フェニックスの涙を一人で三回使いやがった」

 

「……それは本当に?」

 

「間違いないと言いたいが確証がない。だから確認したいんだ。俺の目が間違ってないかどうか」

 

「すぐに準備します」

 

 それ五分後、病室で俺とグレイフィアさんはそのシーンを見た。はっきりと写ってやがった。普通に見ているだけじゃわからないように巧妙に隠そうとしながら飲む姿が。拡大してライザーだけを常に移し続けてようやくわかるくらいだった。おそらくあの場で見ていた上級あくまでも魔王とかそれくらいじゃないと気づかないと思う。

 

「これは…」

 

「なぁグレイフィアさん、この映像、結婚式で流せるようにしてくれませんか?必ず結婚式に殴り込みにいきます。そこでこの証拠を突きつけて、その上であいつを倒す。そしてリアスを取り戻す」

 

「……わかりました。私も昨日の襲撃といい今回のルール違反といい怒っております。どうかリアス様をお願いします」

 

「あぁ。他のみんなには伝えないでください。俺は準備をします。結婚式当日はどこで開かれますか?」

 

「私が魔方陣でお送りします。部室に来ていただければ」

 

「ありがとうございます。聞いてたな?露さん」

 

『バッチリヨー。さっさとこいヨー』

 

「あぁ。すぐいく。グレイフィアさんまた7日後に」

 

 俺は空間に入る。今回のことで吹っ切れたよ。俺はもう俺だ。『俺』じゃない。欲しいもんは欲しいんだ。やりたいことはやりたいんだ。隠してどうする?我慢してどうする?

 

「露さん…」

 

『今からすぐやるよ。地獄をみるよ』

 

 露さんもいつもと違い目がマジだ。嬉しいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一週間後、結婚式当日となった。

 

 部室に来ると、そこにはグレイフィアさんとイッセーがいた。

 

「やーさん!お前今までどこに!」

 

「イッセー今回は俺の戦だ。譲れ」

 

「はぁ?なにいってんだよ?二人で部長を助け出すぞ!」

 

「悪いな。許せ『ラリホー』」

 

「なにを!やー…さ…ん…」

 

 『ラリホー』でイッセーを寝かしつける。悪いなイッセー。巻き込むわけにはいかないんだ。

 

「グレイフィアさん、お願いします」

 

「映像は既に会場に準備できています」

 

「わかりました。じゃあ…俺の戦だ。もう引かねぇ」

 

 俺は魔方陣でとんだ。

 

 

 会場は豪華なものだ。今歩いている廊下にもそこかしこに装飾がある。と、ここだな。

 

「なにをしている?ここは立ち入り禁止だ」

 

「さっさと帰れ」

 

「『ラリホーマ』」

 

 おそらく警備員の二人を眠らせる。邪魔はさせん。

 

ドガァァアアアン!!

 

「「!?」」

 

 俺は扉を殴り飛ばした。これで少しは目立つかな?

 

 開いた入り口から悠然と会場内を歩く。

 

「おい誰か!あいつを叩き出せ!」

 

 誰かが叫ぶ。

 

「俺は!リアス部長の『兵士』八草信玄だ!」

 

 会場の空気が震える。

 

「リアスを取り戻しに来た!先日のレーティングゲームは無効である!」

 

「「「「やーさん(やー兄さん)!」」」」

 

「悪いなみんな、これは俺の戦いだ。手出し無用で頼むよ」

 

 ざわつく会場の中で落ち着いていたサーゼクス様が代表するように聞く。

 

「八草くん?何を言っているのかな?歴史と威厳のある神聖なレーティングゲームの結果になにか文句があると言うのかな?」

 

 そうだそうだと会場から声が上がる。今の言葉使わせてもらおう。

 

「その神聖なレーティングゲームを汚したフェニックス家の三男、ライザー・フェニックスの行動を証明し、リアス部長は取り戻します」

 

 あえてフェニックス家というのを強調して言う。これで大物が食いつけばいいが。

 

「うちのライザーが何をしたと言うのだ。貴様は不様にもライザーに負けた身であろうが。ここにいるすべての悪魔が見ていたことだ」

 

「たしかに俺はライザーの一撃を受けリタイアしました。しかしそのときには既にライザー・フェニックスの不正は行われていました」

 

「何を言ってるんだ!話にならん!下等な負け犬め!誰か!やつを連れ出せ!」

 

 ライザーが吠える。しかし、それをサーゼクス様がなだめる。

 

「まぁまあ、話だけでも聞いてみようじゃないか。彼はおもしろい子でね。人間だったとき、七歳にも関わらず僕とセラフォルー、二人の魔王に直談判にくるくらいだからね。それも正論だけで。それに君はなにもしていないのだろう?ならすべて終わったあとに笑ってやればいい」

 

 うわーそれ言われたらなんも言えないわな。反論したら何かした証拠になるし。

 

「ありがとうございます。サーゼクス様。失礼かと思いますが俺が今回の件を証明するためにサーゼクス様、ならびにフェニックス卿に対していくつか質問をさせていただきたいのです。よろしいですか?」

 

「僕はかまわないよ。フェニックス卿は?」

 

「許してやろう」

 

「ありがとうございます。では今回のレーティングゲームのルールにあった、『フェニックスの涙の使用は2つまで』。これに関してお聞きします。サーゼクス様、これは両チームに2つのフェニックスの涙が配られるということでよろしいですか?それとも各陣営で用意してこいということですか?」

 

「それはわしが答えよう。前者だ。わしは確かに両チームに2つのフェニックスの涙を用意して支給するようにした」

 

「ライザー・フェニックスへの支給は直接と思われます。リアス部長へはどのように?フェニックス卿の眷族の方が届けるということであってますか?」

 

 フェニックス卿は首を横にふる。

 

「いや。ライザーが自分が直接渡すとわしに言いに来たからな。それもよいと判断し、当日ライザーに4つとも渡したよ」

 

「説明ありがとうございます、フェニックス卿。ではリアス部長、それを受けとりましたか?」

 

「いえ…受け取ってないわ。そもそもライザーと会ったのは日時を知らされたときとゲームの終盤だけよ。朱乃たちも」

 

「ライザー・フェニックス、なにかありますか?」

 

 ライザーは顔を歪ましてなにも答えない。

 

「この反応からわかると思いますがライザー・フェニックスはフェニックスの涙を渡さず4つ持ったまま試合に挑みました」

 

「おいライザー、本当か?」

 

 フェニックス卿が真剣な表情で問う。

 

「……はい。試合前に接触することができず渡せぬままゲームとなりました」

 

「ではリアス部長に渡すはずの2つはどこですか?」

 

「それは」

 

「存在しないでしょう?あなたはゲームの中ですべて使ったんだから」

 

 俺の言葉に会場が再びざわつく。ライザーの顔はさらに歪んでいく。

 

「な、なにを根拠に言っている!ただ貴様が一人でいっているにすぎないではないか!」

 

「では今ここでフェニックスの涙の行方を言ってくださいよ。ゲームにもちこまれた3つ目と4つ目の行方を」

 

「そ、それは俺の」

 

「ちなみに、ごまかしても無駄ですよ」

 

 おおかた『俺の部屋』とか『俺の使用人に渡した』とか言って別のを用意させようとでもしていたんだろう。

 

「映像に残っています。こちらです」

 

 広い壁に俺とライザーの戦いのなかでのライザーが写る。

 2度隠すようにして煙の中で飲む姿。そしてそのあともう一本飲み、その瓶をもって俺らに高笑いする姿。言い逃れできまい。

 

 と。そのときフェニックス卿から殺意を向けられながら言われた。

 

「貴様が我々フェニックス家を陥れるために映像に細工したのではないか?たしかにこれは隠しながら飲んでいるほんの数秒の出来事だが私を含めた多くの上級悪魔が直に見ていたのだぞ?」

 

「それはありません。フェニックス卿」

 

 グレイフィアさんだ。

 

「病室に八草様へ勝敗を伝えにうかがったときに頼まれ、そのまま病室で行いました。彼にそこで細工をすることも幻術等で私をごまかすこともできないのは確認済です。また、そのとき彼は魔力も使っておりません。すべて事実でございます」

 

「ライザー・フェニックス、なにかありますか?」

 

 会場の皆の視線がライザーに向く。そのほとんどは非難と疑惑の視線だ。ここで下手に反論しても逆効果だろう。

 黙りこむライザーにかわり、フェニックス卿が話をきりだした。

 

「ライザー、後で俺の部屋にこい。八草といったか?何が目的だ?」

 

「俺の願いはただ1つ。リアス部長の婚約の破棄だけです」

 

「やーさん……」

 

「しかし八草くん、今ここにいない悪魔は納得しないんじゃないかな?その度に同じ説明をするきかい?」

 

「いえ、そのつもりはありません。ですので一つ提案があります」

 

「提案?」

 

「はい。俺とライザーで決闘をします。レーティングゲームでは反則をしたとはいえ、公式な勝敗はライザーの勝ち。ですので俺がライザーに勝てばリアス部長の婚約を破棄してください」

 

「負けた場合は?」

 

「俺が死にます」

 

「「!?」」

 

「やーさん!?何を言って」

 

「リアス部長、俺はそれくらい本気です。安心してください。必ずあなたを連れ去ってみせます」

 

 そこに一人の男の声が響く。

 

「はん。貴様のような転生悪魔ごときにライザーが負けるわけがないだろう?おおかた試合前の奇襲とかてめぇが反則してあんな結果になったんだ。でなきゃ『不死鳥(フェニックス)』であるライザーが負ける分けねぇよ」

 

 クレリア・フェニックス。フェニックス家の二男。ライザーよりもさらに傲慢な態度だ。その上こちらが反則していると根拠もなしに言っている。

 

「もしお前が勝ったらライザーの眷族も全員つれてけよ。まぁそれはありえんがな。なぁライザー」

 

「そ、そうだ。あのときは油断しただけだ!俺が、この俺が貴様ごときに負けるわけがないんだ!!」

 

 ライザーの態度が戻り始める。イライラしてきた。むかつくなぁ。

 

「あなたの言葉に反論するようですが、レーティングゲーム前日、奇襲をしてきたのはフェニックス家でしょう?」

 

「襲撃?なんのことだい?」

 

 サーゼクスさんが尋ねる。あれ、知らないんだっけか?

 

「私から。レーティングゲーム前日、リアス様によばれ行ってみたところ、フェニックス家からの依頼ということでリアス様の眷族を襲った輩がおりました」

 

「それはわしも確認した。フェニックスの紋章の魔方陣が使われたということで調べたが使用人の一人がやっていた。すでに処分は済ましてある」

 

「それと、眷族の方ですが、ライザー・フェニックスの元を離れるという方がいたら俺が引き取って新たに王が現れるまで鍛えます。戻りたいと言えばすぐに戻します」

 

「ふん。俺の眷族にそう思うやつがいるとは思わんがな。おいお前ら!そうだよな!」

 

 一ヶ所に集まっていたライザーの眷族に皆の視線が向いた。

やーさんsideout

 

 

 




どうもコクトーです


勝手にライザーの兄をだしました
クレリア・フェニックス
ライザーの性格悪化バージョンを考えてくれれば十分です
今後出ることはあるのかな?


それと感想で言われましたが、本来ドラゴンには翼はありませんでした
脳内で自由なかっこいい翼をつけておいてください




前話でもいいましたが今後更新が遅れるかもしれませんが気長にお待ちください



ではまた次回
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。