やーさんside
俺は、ユーベルーナの案内でフィールドに転移した。
フィールドは森を挟んで二つの塔があるフィールドだ。その塔がそれぞれの陣地であるが、正直俺には関係ない。俺の駒は『
相手はおそらくだがこのフィールドを完全に把握している。下手するとどこかに細工でもしてるかもしれない。なんとなくだけどあいつならやりかねん。
『今回のゲームの審判を務めさせていただきます、ライザー・フェニックス様の女王《クイーン》のユーベルーナです。どうぞよろしくお願いします』
ユーベルーナのアナウンスが響く。さて、俺も準備に入るか。
『今回のゲームは、クレリア・フェニックス様と八草信玄様による非公式のゲームとなります。よってゲームの撮影は行いません。また、このゲームにおいて八草様とクレリア・フェニックス様それぞれのリタイア判定は厳しいものとなっておりますのでご了承を。それではルール説明に入ります』
なんかすごいこと言ってんだが…。リタイア判定が厳しいってことは普段ではリタイアするようなダメージを受けてもリタイアしないことだ。当然再生できるフェニックスが有利になる。こりゃとことん向こう側に有利な仕様だろうな。
『今回のゲームはサバイバルゲームとなります。勝利条件は相手の選手全員をリタイアさせること。王を倒すことが勝利条件ではありませんので注意してください。また、相手の塔内に入ると同時にプロモーションが可能となります。フェニックスの涙の使用制限はありませんが、各陣営で用意した数となります。支給はありません。そして八草様に関しては、
なんか初耳の要素があったんだが…。フェニックスの涙自分で用意しろってふざけてんだろ。相手は無限コンティニューって言ってるようなもんじゃねえか。はぁ…。
その後五分間俺はゆっくりとくつろいでいた。
『時間になりました。ゲーム開始です』
アナウンスとともにゲームが始まった。
今回の俺の目的はただ一つ。もう手を出したくなくなるくらい圧倒的な破壊を見せつけて勝つこと。そのためにも今回、決して使うことはないだろうと考えていた作戦を実行することにした。ドラゴン禁止がなかったらドラゴン軍団で蹂躙するのもありかと思ったがそれはできない。それもこの作戦を使おうと思った一つの理由でもある。
「魔方陣セット」
俺は塔の屋根に登り、5つの魔方陣をセットする。実質攻撃するのはそのうちの2種。残りの3種のうち1種は俺と一緒に空で待機。2種は攻撃する2種を運ぶために出している。
「さて、やるぞお前ら。圧倒的破壊を見せつけろ」
Fランク2種、Eランク2種の合計36体のモンスターが飛んでいく。俺はそれを塔の上空で4体の『ヘルコンドル』とともに見守る。
それからほどなくして18組のモンスターが配置についた。中心に4体。それを大きく取り囲むようにして2重に円をなす陣形。フィールド全体にちらばったそれらは、いつでも攻撃を開始できる。相手も気づいてはいるだろうがなにもしてこない。たぶん女王にプロモーションさせるのを優先させるという判断だろう。でも…
「その判断は間違いだな。塔なんてあるから面倒なんだ。全部なくしてしまえばいい。」
そして空に向けて軽く『イオ』を放つ。空が光る。作戦開始だ。
やーさんsideout
クレリアside
「さて、どう調教してやろうか」
俺はゲームのことなんか考えていなかった。どうせ俺が勝つのに変わりはない。俺の個人的なつてからあの八草とかいう転生悪魔をよく思わないやつを集めて、一時的に交換《トレード》をしておいた。そいつらの駒の中で最も強いやつを集めたんだ。おかげで今俺の眷属は半数ほどがもともと他人のもの。そいつらもあいつを凹したいと言っていたからちょうどいい。ルールも俺のいいように変えてもらった。どうせやつはフェニックスの涙を用意はできまい。対する俺は家で作ってるのだからいくらでも用意できる。現にここには30こ持ち込んだ。眷属に1人1こずつもたせ、俺が残りをもつ。フェニックスの再生の力に加えフェニックスの涙による超回復。しかも相手は1人。負ける要素が見当たらない。
それにしてもあいつは眷属候補とかいうバカげたことをいっていたがその面子は実に興味深かった。そんなに多くはなかったが、全員美女で体つきも申し分ない。性格はまあ俺好みに調教すればいいとして、使うのが今から楽しみだ。
『ゲーム開始です』
ゲームが始まった。俺が出した命令は1つ。兵士は全員なによりもプロモーションを優先させろ。それだけだ。全員で相手の塔を目指して進ませる。相手がなにかしてこようと気にしなくていいから進めと言ってある。いくらここが普通より狭いフィールドでもあいつ1人で全体をカバーはできない。しかも、このフィールドを作るにあたって森の入り口あたりに相手の塔付近につながるゲートを設置させてある。それを使えばゲーム開始から1分もたてば兵士は全員が女王になれる。そうなればあとはただの作業だ。全員で1人を蹂躙する。
やつはフィールド全体に広がるようにして空を飛ぶモンスターを飛ばしてきた。おおかたどこに敵がいるのか見極めるための偵察だろう。そいつが攻撃されればそこに敵がいるとわかる。ではわからないようにするためにはどうすればいいか。簡単だ。攻撃しなければいい。俺はそれを放置した。
そして空が光った。
クレリアsideout
やーさんside
作戦開始。空を飛ぶ『ホークブリザード』と『はなかわせみ』がそれぞれが持っていたモンスター、『ばくだんいわ』と『ばくだんべびー』を落とす。そしてホークブリザードたちは空高く羽ばたく。
それなりの高さがあったから落としてから攻撃まで若干のラグがある。その間では戻ってくることは不可能だ。だが、高度を上げるくらいはできる。
―――――――――――――――――――!!!!!
フィールドが破壊(爆発)にのまれた。
『………クレリア様の女王1名、騎士2名、戦車2名、僧侶2名、兵士8名リタイアです』
たぶんだが相手の王もこのゲームを見ているフェニックス家の悪魔も全員が何が起こったかわからないだろう。
ゲーム開始からおよそ数十秒。空が光って直に、爆音とともにフィールドが荒野へと一転したのだ。そして同時に告げられるリタイアした眷属たち。
これを可能にしたのは俺には使えない、モンスターだからこそ使える最強の攻撃呪文。魔力消費は少ないものの、自身の命を犠牲にして発動する、圧倒的な破壊の呪文。その呪文の名は
「『メガンテ』。『ばくだんいわ」と『ばくだんべびー』の捨て身の攻撃だ。でも、まだまだ終わらない」
もどってきたホークブリザードとはなかわせみがヘルコンドルの背に乗っているばくだんいわとばくだんべびーを抱えて再び飛び立つ。完全に荒野と化したフィールドで狙うはただ一点。クレリア・フェニックスがいる、もともと相手の塔があった場所だ。
フィールド全体に散っていたためもどってくるのはばらばらだ。さらに、もどってきたものからすぐに次をかかえて飛び立ち、相手にむけて落としてくる。
その後も、数秒おきくらいにすさまじい爆音と、声にならない悲鳴がフィールドに響き渡った。
『…クレリア・フェニックス様リタイアです。全員のリタイアを確認しました。八草様の勝利となります』
ゲームは終わった。
やーさんsideout
どうもコクトーです
さて、感想の返信でもあった『ばくだんいわ』登場です
圧倒的な破壊といえばメガンテだよね♪
オリジナルはもう少し続きます
三大会談早くいきたいけど…
賛否両論どちらもお待ちしています
※作者のメンタルはそこまで強いわけではありません
次もオリキャラ登場!?
ではまた次回