すいません
黒歌side
「さすがにえげつないにゃ…」
私たちは特別に作られた個室で見ていたのにゃ。試合前は不利な条件を多くつけられてどうなるかと一抹の不安もあったけど試合が始まってやーさんが召喚したモンスターを見てすぐにわかった。
あっ終わったにゃ…と。
たぶんこれを感じたのは私だけじゃないはずにゃ。白音もレイナーレもそうなはず…。
「あのモンスターは見たことがないな…。あの飛んでいるのは『ヘルコンドル』と『はなかわせみ』か」
「あと『ホークブリザード』もいますよ。運ばれているのは…岩?」
ミラとカーラマインはそういえば
「あれは『ばくだんいわ』と『ばくだんべびー』です。やー兄さんのモンスターの中でもトップクラスの危険モンスターです」
白音が説明を入れてくれた。やーさんが模擬戦でだしてもなにもさせずに速攻で倒し切るモンウターのうちの二体。その戦い方ゆえに普段召喚されることはまずなく、訓練のために召喚するのも絶対にみんながいなくなってから。勝者のいない模擬戦をひたすら繰り返して成長させるモンスター。
「普段見ないがそんなに危険なのか?見たところなにか強力な『特技』をもっているわけでもないのだろう?それに素早いとも考えられないし…」
「あいつらの恐ろしさはそんなんじゃないにゃ。一撃の破壊力がやばいのにゃ」
「あれは絶対に受けたくないです」
「私もいやよ。あれは出た瞬間に倒しきらないと間違いなくやられるわ。あるいはすぐに距離をとるか」
「距離をとったら白音と黒歌さんは攻撃できのくないですか?基本仙術って近接格闘中心ですよね?」
「あー距離をとるのは遠距離攻撃とかじゃないのにゃ。あっ『イオ』にゃ」
「たぶん合図ですね。始まりますよ」
「始まるとはなにが…」
カーラマインがそこまで言ったところで破壊が始まった。
フィールドが爆発に飲まれる。そしてアナウンスで相手の王以外全員のリタイアが告げられた。二人はポカーンとしている。
「モンスターのみ使える最強の攻撃呪文、というより自爆呪文にゃんだけど『メガンテ』。あれを使って戦うのがあの二体なのにゃ。だから範囲外まで逃げるかやらせる前に倒すのにゃ」
そしてほどなく追撃が始まり、ほどなくして残る王もリタイアした。
「勝っ……た?」
ミラが疑問形で言う。ちゃんと勝ったよ…。
さて、これでフェニックス側ももう手を出そうとは思わないと思う。あれだけとの攻撃を見せつけられてさらに手を出す勇気は私ならない。
やーさんがフィールドから転移したのを確認して、私たちも転移を待った。たぶんユーベルーナがやってきて転移をしてくれる手はずになっているだろうと考えてそれを待っていたら、そこにフェニックス家の魔方陣が表れた。
「どうも、フェニックス家分家血筋、ライラックです。この度はまぁ面倒なことをしやがりましたね」
口が悪く、柄も悪そうな少女が出てきた。私たちは苛立ちを感じながらも今後会うことはないとどうでもよかった。
「てなわけでみなさん屋敷にいきますよ。みなさんには調教を受けてもらいます。フェニックス家に逆らわない奴隷になってもらうために」
「何をいってるの?今やーさんが勝ったじゃない。私たちはやーさんのよ」
「何言ってんですか?こんなの無効に決まってるでしょう?そもそもあの男は下級の転生悪魔。クレリア様に反抗した時点で罪なんですよ。罪人風情が対等だとか思ってんじゃないですよこのゴミともが」
「そんなのおかしいではないか!これはクレリア様も納得した上でのレーティングゲームだ。今さら何を言おうと」
「いつ納得したのですか?そんな証拠はありませんよ?」
「このゲーム自体が納得した証拠ではないのですか」
「あーうるさいですよ下級。あんたらはどうせフェニックス家の慰みものなんだからさっさと来いっつってんでしょうが!」
ライラックの体から炎がでる。分家とは言えフェニックスなのだ。
その炎を見て警戒を一層強めた私たちだったけど、カーラマインが前に出て皆を制した。
「…みんな、ここは私にやらしてくれ。これは私たちのけじめだ」
「カーラマイン…」
「はぁ…何をいってるの?あなたみたいなただ炎の宿る剣を使うだけのやつに負けるわけ無いじゃない。あなたの力はクレリア様から聞いてるわ。戦いかたもね。あなたの炎じゃあ私の、フェニックスの炎は越えられない。わかったらさっさと屋敷に行くからついてきなさい」
カーラマインは剣を構える。それを見てライラックは呆れるように首をふる。
それに対してカーラマインは剣に蒼い・・炎を宿すと、瞬時にライラックに肉薄する。そのままライラックを切り裂く。
とっさに身を傾けて回避しようのとしたライラックだが、避けきれずに左腕を切り裂かれる。痛みはあるものの、別に問題はないと見下すような目でカーラマインをにらむ。
カーラマインは一旦後ろに飛んで距離をとる。炎は一旦消えており、普通の剣に戻っている。
「スピードには若干驚いたけど無駄なことよ。腕を切り落とされても、ほらこのとおり………」
ライラックは自分の切られた腕を燃やし尽くし、断面を見つめる。どうせすぐに復活するのだからどれだけ切ったところで無駄だと。そうたかをくくりながら。
しかし、腕はいつまでたっても復活しなかった。
5秒がたち、イライラが募る。
10秒がたち、疑問が浮かぶ。
15秒がたち、焦りが生じる。
20秒がたち、怒りに変わる。
「もう!なんなのよ!」
ライラックは服のポケットにしまっていたフェニックスの涙を取り出して腕の断面にかける。すると、そこから腕が再生する。腕を軽く動かしてきちんとあることを確かめると、カーラマインに先程とまるで違い、怒りの視線を向ける。
「なにをしたのよ!」
「ただ切っただけだ。『かえんぎり』を私なりにアレンジしてな。炎の質を変えることで破壊を停滞させることになんとか成功したんだ」
『かえんぎり応用』常砕。カーラマインのあみだした『特技応用』で、炎を操ることにたけたカーラマインだからできる応用。切った断面に炎を薄く停滞させ、回復効果を妨害する。実は効果は30秒なのでフェニックスの涙をつかわなくてもあと少しだったのだがそれを知る方法はなかった。
「まだまだ終わらんぞ。あんたを倒して、フェニックスとの繋がりを絶たせてもらう」
カーラマインの剣が再び蒼い炎を宿す。
「ふざけるなぁぁあああ!!」
カーラマインに先程より巨大な炎が襲いかかる。カーラマインはそれを蒼い炎で防ぐ。そしてまたも肉薄すると再びライラックに切りかかる。まずいと判断しているのか、完全に距離をとってかわす。だが、それに追い討ちをかけるようにカーラマインの剣が襲う。
今度は右腕を切り落とした。
ライラックは右腕の断面から炎を噴出する。それは少しの間つまっているようだったが、すぐに普通になり、腕が戻る。どうやら停滞させた蒼い炎を吹き飛ばしたようだ。
しかし、その代償は大きいようでライラックはかなりの魔力を消費してしまった。
「下級風情が………調子に乗るんじゃない!」
ライラックの炎が蛇のようにうねりカーラマインを襲う。それを切って防ぐカーラマインだったが、何本か切り損ね体に当たってしまう。
「ぐっ。きついな…早く終わらせよう」
剣が炎を宿すのではなく、剣そのものが青白くなる。さらに微量ではあるが炎も浮かんでいる。
カーラマインは己の中の『
『ひょうけつぎり』と『かえんぎり』の併せ技『氷炎ぎり』。切った断面に蒼い炎を停滞させ、さらにそれを凍りつかせる。凍った炎を崩すことは容易ではなく、氷を溶かそうとしても炎の力が邪魔をし、炎を消そうにも氷が邪魔。『ひょうけつぎり』の苦手なカーラマインが、昨日もらったやーさんのアドバイスを元に生み出した特技。それはまさに対
「くそくそくそくそくそ…」
切られた右肩から炎を出そうとするもうまくいかず、ただ魔力を消費していくライラック。カーラマインは肩で息をしながらそれを見る。
ライラックが諦めたように見えたとき、再びフェニックスの魔方陣が表れた。
黒歌sideout
どうもコクトーです
だいぶ遅れてしまいました
活動報告でも言いましたが、スランプです
全く書けません…
アイデアが出ても文章にできないんですよ…
これからも遅れていくと思います…
温かく見守ってやってください
今回は主人公出ませんでした
黒歌sideといっても名目だけですしね
きちんといるよ!ってことを示したかっただけです
ではまた次回