ハイスクールDQM   作:コクトー

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ミラの戦い

三人称side

 カーラマインの『氷炎ぎり』が決まってじきに、フェニックスの魔方陣が表れた。

 

 そして、そこからボロボロのクレリア・フェニックスが表れた。どうやら先程のゲームのあと、直接ここに向かうようにしていたらしい。自分が勝つと信じきっていたみたいだ。

 

「クレリア様!?大丈夫ですか!すぐに治療室に」

 

「うるさい!いいからフェニックスの涙をよこせ。貴様にも預けていただろうが!こいつらは俺が直接つれていく!」

 

 負けを認めたくないらしく、力ずくで彼女たちを連れていこうとしているようだった。

 

「その…」

 

 ライラックは言いづらそうに言葉を濁す。

 

「どうした、早くしろ!俺の命令だぞ!」

 

 クレリアに怒鳴られてびくんと肩を震わせ、それから申し訳なさそうに告げた。

 

「じ、実は…こいつらの抵抗で想像以上の傷をおってしまいまして…それで…その…渡されていたフェニックスの涙はもう使ってしまいました…」

 

 うつむきながらそう告げたライラックをクレリアはわなわな震えながら殴り倒す。ライラックはそれを避けることなく受け、地面に倒れた。クレリアは彼女を踏みつけ始めた。

 

「くそがくそがくそがぁああ!!なんで貴様のような分家のくずが俺様の物を使っている!貴様が使うために渡したわけじゃねえんだぞ!俺が、こいつらを、いたぶる、ために、用意、したんだよ!」

 

 ライラックの顔を中心に体重をかけ、思いっきり踏みつけていくクレリア。ライラックの目には涙が浮かんでいるものの、やめる様子はなく、踏まれ続けているライラックも「申し訳ありません」とかすれた声で言い続けている。

 

「使えないごみめ。おい貴様ら、俺の手を煩わすんじゃねえぞ?いいからついてこい。お前らはフェニックス家のものなんだからな」

 

 踏みつけるのをやめ、壁際に蹴り飛ばすと、彼女たちに向き直った。

 

「なにを言っているのだ。あなたはやーさんに今さっきゲームに負けただろう。私たちはすでにやーさんの眷属候補。あんたたちとはもう関わりはない」

 

「そんなもの知ったことか!!俺は、上級で、純血なんだ!貴様らはただ俺の言うことを聞いていればいいんだよ!」

 

 クレリアは体から炎を吹き出しながら怒鳴る。全身ボロボロなのにもかかわらず、その勢いはなかなかに強い。

 

「あなたが言い出したことだぞ?そのレーティングゲームで負けたんだ。ただの言いがかりでしかない」

 

「だまれだまれだれぇ!あんなもの無効だ!俺が負けるはずがないんだ!」

 

「…諦めの悪い…」

 

「クレリア・フェニックス、いい加減にしろ。私たちはもうフェニックス家とは関係ない!」

 

「うるせぇんだよ!!」

 

 クレリアがカーラマインに炎を放つ。カーラマインはそれを防ごうとするも、勢いに負け後ろに弾かれた。

 それはなんとか黒歌が受け止めたけどけっこうダメージはある。仙術で治療を始める。

 

「カーラマインさんになにをするんですか!」

 

「雑魚は黙ってろ!どうせ犠牲サクリファイスにしか使えないような雑魚だろうが!あんな男がなにをしようと変わりはない。お前は俺たちの慰みものとして生きてればいいんだよ!」

 

「そんなの間違ってます!私たちはやーさんのもとで一生懸命訓練して強くなったんです!その努力を笑うことは許しません!」

 

 クレリアの言葉にミラが反応した。意識はあるが倒れているカーラマインに変わって向かい合う。

 

「うるさい!」

 

 クレリアから炎が吹き出す。ミラはそれをかわし、力をためる。

 特技『テンション』。力をため、それを重ねることで通常より一段大きな力を放つことのできる特技だ。その段階は4つにわかれており、それぞれで威力が大きくことなる。

 

「1段階だと不安ですね。もう1段階…」

 

 再び炎をかわしながら力をためる。この『テンション』は1段階上げるごとにさらに時間も増していく。そのため1段階目ほど早くたまらない。

 

「ちょこまかちょこまかと…こざかしいんだよ!」

 

 ひときわ大きな炎が飛ぶ。しかし、それをミラはなんなくかわしていく。

 ミラはこれまでの訓練で『テンション』以外にとあることを習得していた。『みかわしきゃく』だ。それはその名の通り攻撃をよけやすくするというもの。ただ、あくまでもよけやすくする程度だが、ミラは努力でそれを昇華させた。『みかわしきゃく応用』陽炎。ゆらめき、漂い、とらえることのできない陽炎のように敵の攻撃をかわす。やーさんにはできなかった応用技だ。

 

 そして二段階目テンションアップになったとき、ミラが攻撃に転じた。

地面を蹴り、クレリアに向かっていく。そして手に持つ棒のするどい突きが放たれる。

 

「突けば槍 払えば薙刀 持たば太刀 杖はかくにも 外れざりけり」

 

 ミラが愛用の棍にかわって、やーさんの薦めで新たに手にした武器、杖(・)。その一本で様々な武器の役をなす応用性に長けたものだ。棍のままでもいいと言って薦めたものだが、ミラの攻撃に見事にマッチした。形状が 似ていることもあり制御にはそんなに苦労はしなかった。棍術は中国の武術でやーさんにはその知識がなかった。一方杖術は日本の武術。どちらかといえば後者のほうが知識は多くあった。そのためミラも動きをどんどんと覚えていった。

 放たれた突きがクレリアをとらえると、クレリアの右肩が一時的にではあるが吹き飛んだ。それもすぐに回復してしまったが、クレリアは驚きを隠せないでいた。

 

(まだたりない…やっぱり4段階まであげないと…)

 

 ミラは今の攻撃でリセットされてしまったテンションを再びあげる。その間も炎は次々と飛んでくるがミラはそれをかわす。

 『みかわしきゃく応用』を使っているミラが、クレリアの攻撃をかわせるのは理由がある。それは試合のダメージと疲労から苛立っているクレリアの攻撃は大雑把で狙いも定まっていないことだ。それを逆手にとり、避けなくても当たらないようなものははなから動かずに力をためるのに使う。それにより効率よくテンションをあげていける。

 十数度とかわしてためるのを繰り返したとき、三段階目『ハイテンション』となった。

 

(あと一段階…そうすれば『スーパーハイテンション』になる…それならば倒せるはず!)

 

 特技『テンション』の最終段階となる四段階目『スーパーハイテンション』。自身の出せる最大限の力を半強制的に引き出す技。その分使用後の反動も大きいのが欠点でもある。

それをミラはなんとか修得していた。

 だがそれは諸刃の剣。失敗してしまったら反動と相手の反撃でやられてしまう。さらに言えばなにかしらの拍子にテンションが解けてしまっては大きな隙となる。やーさんでもテンションが解けるときはある。ミラなら尚更だ。

 

 それからも幾度となくクレリアの攻撃がミラを襲う。安定しない炎が壁を焼く。部屋の温度もわずかながら上がっている。それでもミラは汗一つかかず、目の前の敵に、そして自分自身に集中していた。

 

 そしてふいにミラの動きが止まった。そこにクレリアの炎がとぶ。しかし、それはミラに当たる寸前に消え去った。

 

「なにっ!?」

 

「…『スーパーハイテンション』。一撃で決めます。クレリア、私たちはあなたのものじゃない」

 

 ミラの両足が地面を力強く蹴る。そしてまっすくにクレリアのもとへと進む。それをクレリアは出せる最大の炎で迎え撃とうとする。お前なんかもう要らないとでも言うように。

 

 炎の中に突っ込んだミラがその炎をかき消して飛び出す。

 

「私たちは…やーさんの眷属です!!」

 

 ミラの杖がクレリアの中心を撃ち抜く。クレリアは胴を消し飛ばされながら後ろへと弾かれる。反動で膝をつくミラと同時に壁にぶつかり倒れるクレリアの意識はなくなった。

 

「…はぁはぁ。やりました…これでわたしたちは」

 

「あぁ。もうフェニックスには縛られない」

 

 ミラの呟きに黒歌に肩を貸してもらいながら歩くカーラマインが答える。それを聞き終えて安心したのか、それまでの疲労が一気にきたのかミラはどっと汗を吹き出し意識を飛ばす。それを白音が支え背中に背負う。

 そしてやってきたユーベルーナにクレリアとライラックの後始末をまかせ彼女たちはやーさんの家へと転移した。

三人称sideout

 

 

???side

 俺は治療を終え、自室で休んでいた。

 

「くそくそくそくそ…やつさえいなければ…こうなればフェニックス家の権力を使って…」

 

 計画を立てる。あのくそみたいな下級さえいなければこんなことにならなかったはずなんだ!絶対に許さない…。

 

 そんなとき、みたこともない魔方陣が表れた。

 

「何者だ!」

 

 そこに現れたのは仮面にマントをまとった謎の男。魔力が感知できないところを見るとおそらく人間か…。

 

「さて、クレリア・フェニックス。お前はやり過ぎたよ。あれだけ圧倒的な破壊を見せてもなんともならないのではとも思わなかったわけでもないが…まだまだ俺は甘いな。こんなんじゃ家族なんか守りきれない。もっと貪欲に、冷酷に、家族に仇なすものは許さない」

 

 なにやらつぶやく男。だがこの話の端々に出てくる内容は…

 

「おい貴様、今日の下級の」

 

「空間解放」

 

 突如として俺の下の地面に穴が開く。俺は翼を開く間もなくその穴に落ちた。

 

 

「くそが…どうなってやがる」

 

『ようこそヨー』

 

「…魔女?」

 

 穴に落ちたと思ったら真っ白な空間に出た。そこにローブに横に長い頂点がしたに垂れた帽子をかぶった女がいた。

 

『露さんヨー。ちょっと怒ってるヨー』

 

「露さん、俺のセリフとらないでよ…。さて…みんな出てこい」

 

 空間のありとあらゆる場所に魔方陣が浮かぶ。そこからは次々とモンスターが出てくる。

 

「ここでは俺の魔力以外制限とかねえんだわ。みんな………やれ」

 

 

 

 

 

 

 そこで俺の意識はなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「モンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖いモンスター怖い……」

 

 その後自室でその一言を呟き続けるクレリア・フェニックスが見つかったのだがまた別のお話。

 

クレリアsideout




どうもコクトーです

スランプ脱出できてません
そしてだんだんと設定がわからなくなってきました…

賛否の割合が0.0001:9.9999ぐらいかなーとか思ってます

オリキャラのライラックはもう出ることないでしょう(クレリアも)
むしろクレリアがでてきたことが奇跡ですので

次回の途中から原作に戻ろうと思います

そういえば原作買おうと思って本屋にいったんですよ
なんで1357と奇数巻が売ってないのさ!!!??
そして大学が忙しく買うのはあきらめました……


まだまだゆっくりになります
明久一行のほうが少しかけたからそっちあげるかも…
ではまた次回
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