ハイスクールDQM   作:コクトー

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テロとの戦い1

やーさんside

「…いやこいつらがやるよ」

 

 多くの魔法使いたちがいるグラウンドで俺の後ろに魔方陣が2つ浮かび上がる。そのうち一個から3体のモンスターが出てくる。

 『まどうスライム』。スライム系モンスターの中でも攻撃魔法に特化したモンスター。その分物理攻撃は残念だったりするが問題はない。

 

 まどうスライムたちが俺たちの前に陣取って魔法使いたちと相対する。

 

「なんだそいつらは?まあいい。おいお前ら、やっちまうぞ!」

 

 指揮官っぽい魔法使いが声を上げる。

 

「まあそんなあわてんなよ。まだ残ってるんだから」

 

 そう。まだ魔方陣は一つ残っている。先ほどのまどうスライムのものとは大きさが桁違いの大きさだ。だが若干光が弱くなにかが出てくるような感じはない。

 俺はその状態で手を合わせ言葉を紡ぐ。

 

『ここに呼ぶは密林の隠者

 その体は木々を倒し

 敵をつぶし

 土地をかえる

 密林よりその身を起こせタイラントワーム』

 

 魔方陣が光り輝きその中心から巨大な頭が現れる。

 

 『タイラントワーム』はランクDのモンスターだが、1体しか召喚できない上、こいつを召喚している間他のモンスターは限られた種類の中から1種類しか召喚できない。それというのも、タイラントワームを含む数体のモンスターは『Gサイズモンスター』というくくりになる。それに類するモンスターたちはすべて巨大な体を持ち、強大な力をほこる。そのかわりに1体しか召喚することができないし多くの魔力を消費する。それでも召喚するだけの価値がある。それがGサイズモンスターたちだ。

 

 タイラントワームを見た魔法使いたちは驚愕の色を隠せないでいた。そうしている間にもタイラントワームはその体を魔方陣から出していく。

 そんな中、最初に声を発していた魔法使いがはっとして周りを鼓舞する。

 

「おいお前ら!相手がでかいならその分魔法は当たりやすいんだ。魔法をぶつけまくればきっとこいつだって倒れる。でかさなんか気にすんな!」

 

「だ、だが、こいつ…一体何メートルあるんだよ!?」

 

 タイラントワームはグラウンドにいた魔法使い全員を囲んでもなおその体が魔方陣から出てきており、今はすでに2週目に入っている。そして全員が動かないまま2週分と少し囲んだときその体の終わりが出た。

 

「ぜ、全隊魔法準備!」

 

 魔法使いたちが慌てて魔法を放つ。火や水や雷などさまざまな攻撃がタイラントワームの体を捉える。たいしてタイラントワームは微動だにしない。

 

「は、ははは、なんだただの木偶の棒ではないか。皆のもの!その調子だ!どんどん打て!」

 

 まったく反撃しないタイラントワームを見て指揮官が勢いづく。それを見て他の魔法使いたちも調子を取り戻し次々と魔法を放つ。時々俺たちの方にも飛んでくるが、それはまどうスライムが撃ち落とす。

 

「ね、ねえ動かないんだけど大丈夫なの?やっぱり私やろっか?」

 

「大丈夫だって。そろそろかな」

 

 ここでタイラントワームが動いた。巨大な体をうねらせて魔法使いに突っ込んだ。それによって半分が食われたり潰されたりした。うわー召喚しといてなんだけど容赦ねえ…。

 タイラントワームが動かなかったのには理由があった。それは持っているスキルの問題だ。タイラントワームには『ウトウト』というマイナススキルが存在する。それが発動してしまえばしばらく動かないのだ。実際こいつを従えるために戦った時にもこのスキルは発動して、その間にバイキルトを積みまくっていたのが勝因の一つだったりする。

 

 今の攻撃を運よくくらわなかった魔法使いたちが、頭を再び浮かせたタイラントワームの方を見て動きが止まる。その頭があった場所には潰されている人間だったものが散らばっていた。それでも大半は食べられてしまったためもともといた人数より圧倒的に少ない。

 タイラントワームは雑食でなんでも食べようとする。そのため体内に多くのモンスターがいるといわれている。実際にどうなのかは食べられたものしかわからないが腹の中から悲鳴らしきもの音が聞こえてくるので間違いないだろう。

 

 再びタイラントワームが残っている魔法使いたちに狙いを定める。

 それを見て魔法使いたちは慌てて逃げ惑う。中には転移魔法をつかおうとしているものもいるがそれらはまどうスライムの放つ呪文で攻撃されて逃げれないでいた。そんな中にタイラントワームが突っ込む。またしても多くの命が舞った。

 残った魔法使いはざっと見る限り5名。その全員がなにかもうあきらめた感じだ。その残った5名もタイラントワームが喰いつくした。これで殲滅完了だ。

 

「さて、終わったな」

 

「なんというかひどいね」

 

 ヴァーリにまでそう言われる始末。まあわかってはいたけど…。

 

 そんなとき、アザゼルさんが女性悪魔と校舎から出てきた。

 

やーさんsideout

 

 

 

 

木場side

 イッセーくんと部長が部室に転移して、やーさんとヴァーリさんがグラウンドへと飛び立ってすぐ、サーゼクス様がアザゼルさんにたずねた。

 

「ねえアザゼル、結局禍の団カオス・ブリゲードとは一体何なんだい?」

 

「テロ組織だよ。ただ、その組織のトップがやべぇ」

 

「一体だれなのですか?」

 

「二天龍をも上回る龍って言えばわかるか?」

 

「「――――――――!!!」」

 

 僕たち全員の顔が驚愕の色に変わる。二天龍をも上回る龍。そんのは2体しかいない。

 

「まさか…無限の龍神オーフィスか!?」

 

「そのまさかだ。やつらがどういうう方法をとったかわからんがオーフィスをトップに据えてその力を分け与えらえている」

 

 アザゼルさんが説明を始めた時、会談を行っていた部屋の一角に魔方陣が現れた。

 

「レヴィアタンの魔方陣…」

 

 誰かがそうつぶやく。

 しかし、現在のレヴィアタンであるセラフォルー・レヴィアタン様は今この場にいる。つまりこの魔方陣で転移されてくるのは……

 

「ごきげんよう現魔王のサーゼクス様」

 

「カテレアちゃん…」

 

「先代レヴィアタンの血を引く者。カテレア・レヴィアタン。これはどういう事だい?」

 

 サーゼクス様の問いにカテレア・レヴィアタンは答えた。

 

「旧魔王派の者達は殆どが『禍の団カオス・ブリゲード』に協力する事に決めました」

 

「新旧魔王サイドの確執が本格的になった訳か。悪魔も大変だな」

 

 アザゼルさんはどこか他人事のようだが警戒は崩していなかった。

 

「カテレア、それは言葉通りと受け取っていいんだね?」

 

「サーゼクス、その通りです。今回のこの攻撃も我々が受け持っております」

 

「クーデターか……カテレア、何故だ?」

 

「サーゼクス。今日この会談のまさに逆の考えに至っただけです。神と先代魔王がいないのならば、この世界を変革すべきだと、私達はそう結論付けました」

 

「オーフィスの野郎はそこまで未来を見ているのか?そうとは思えないんだがな」

 

 アザゼルさんの問いかけにカテレアは息を吐く。

 

「オーフィスは力の象徴としての、力が集結するための役を担うだけです。彼の力を借りて一度世界を滅ぼし、もう一度構築します。そして……新世界を私達が取り仕切るのです」

 

「……天使、堕天使、悪魔の反逆者が集まって自分達だけの世界、自分達が支配する新しい地球を欲した訳か。それのまとめ役が『ウロボロス』オーフィス」

 

「カテレアちゃん!どうしてこんな!」

 

 セラフォルー様の叫びにカテレアは憎々しげな睨みを見せる。

 

「セラフォルー、私から『レヴィアタン』の座を奪っておいて、よくもぬけぬけと!私は正統なるレヴィアタンの血を引いていたのです!私こそが魔王に相応しかった!」

 

「カテレアちゃん、私は……」

 

「安心しなさい、今日ここで貴方を殺して私が新たな魔王となります。オーフィスに新世界の神となって貰い、残りの『システム』、法、理念等は私達が構築する。――――貴方たちの時代は、ここで終わりです」

 

「カテレアちゃん……。わ、私は!」

 

「話を聞く気はありません。偽りの魔王の言葉などね。それより、私達としては、アザゼル。貴方には味方になって貰いたい」

 

「「「「!?」」」」

 

「……どうして俺なんだ?サーゼクスとかの方が真面目だろうと思うが」

 

 うんうん、とこの場で動ける全員がうなずく。

 

「サーゼクスは、仲間にはならないでしょう。今の魔王としては、私達を見逃すわけにはいかないでしょうしね。それに、貴方は墜ちた理由さえ除けば立派な人材ですので。カリスマがあり、同族だろうと容赦なく罰する。また、未来ある者達を見抜く目もある。そして、神器にも深い造詣を持つ……本当に欲しい存在なのですよ」

 

「……ほう、そうかい。そいつは興味が湧くねぇ」

 

「では、仲間になってもらえませんか?正直な所、新しい世界での神器に当たるものの研究は貴方が中心となって進めていきたいのです」

 

「悪いがやめとくわ。いやまあ、確かにお前達の誘いは魅力的だ。でもな、個人的には今のサーゼクス達に乗った方が楽だ……争いに使う時間を、俺は研究に使いたい」

 

「なるほど…。それもまたいいでしょう………どうしました?アザゼル」

 

 

「いやよ、さっきからミカエルの視線がどうにもきつくてよ。お前を倒して、味方だって事を証明しないといけないらしい」

 

「では、闘いますか。セラフォルー、あなたを殺すのはあとです。……戦場は外で良いでしょう」

 

 悪魔の羽を広げ、夜空へと羽ばたいていった。

 アザゼルさんも羽を出し、カテレアに続いて飛んでいく。

 

 僕はそれをただ見ていた。

木場sideout

 

 

 




どうもコクトーです

お久しぶりです
『明久一行』を見てくれてる方はまだまってください
ネタが浮かびません…
『イチカと一夏』はたぶん今月中には…

ついに登場Gサイズ!!
予想は当たったでしょうか?
タイラントワームです
ジョーカーで初めて見た時ガチでビビりました
でも2度目ではなれました(笑)



また、『小説家になろう』様でオリジナル小説始めました!!
『俺が勇者じゃ救えない!?』
略して
『俺じゃない』
http://ncode.syosetu.com/n9730cf/
よかったら読んでやってください。
ちなみにむこうでもコクトーです

しばらくオリジナルのほうに集中するかもしれませんがこっちもちゃんと書くのでお待ちください

ではまた次回
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