緑谷出久は光と雪の守護者   作:雷神 テンペスタ

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第2話になります!
原作の退学クライシスの後になります。



視点は出久、美奈、出久、第三者目線の順です!

光と雪の守護者初の他の視点になります!


標的2 もう1人の幼馴染

『出久…おれ、引っ越す事になっちゃった。』

 

『たけしくん…どうして!』

 

『…父さんが言うには家の事情だって…約束しよう!出久!またどこかで再会しようぜ!」

 

『うん!約束だよ!たけしくん!』

 

『それと…勝己とは仲、元に戻しとけよな!鳴とも!』

 

『う、うん…』

 

懐かしい夢を見ていた。かっちゃんとなっちゃんとは別に幼稚園から一緒だったもう1人の幼馴染との約束…彼もどこかで元気にしてるだろうなぁ。彼は…山本武くんは僕とかっちゃんのギクシャクしていた仲を取り持とうとしてくれていたけど、かっちゃんは僕に話しかけようともしてくれなかった。結局かっちゃんとの関係性は何も発展しないままだった。…ここに引っ越す時もかっちゃんにもなっちゃんにも黙って行っちゃったしね。

 

「ーーーー出久様、おはようございます。」

 

「…は、颯那!?」

 

目を開けたら、颯の顔がどアップでそこにあった。近!?って僕の部屋鍵閉めてた筈…あぁ、彼女はピッキングが得意だったね。彼女がこの部屋に住み始めてもう2日が経った、一昨日颯と一緒に登校して、ツナと合流した時に何で一緒にいるのと聞かれて、颯が経緯を説明したら、急にツナの目に光がなくなって、脛をげしげし蹴ってきて、耳に口を近づけて…

 

『…獄寺さんに手を出さないでよ?』

 

と言われた。…意味がわからなかったよ…。そのあとは、普通になって、ツナは颯の事をはやちゃんと呼んでいた。そして学校に行った後だった。颯とツナの活躍によって、根津っていうイビリ教師が学歴詐称という事実がわかり、解任された。転校2日目でそんな出来事を起こした颯那はクラスメイトに質問攻めにされた。そんな颯那は僕の顔を見て…

 

『これはどうすればいいでしょう…出久様』

 

と困り顔で僕の事を様呼びで言うもんだから、今度は僕が颯との関係の事に聞かれた。その時は何とか切り抜けたけど、あれ以上の心労はなかったよ…

 

「…出久様?」

 

…それと僕の住んでるマンションには、1人では暮らすには多いけど部屋が3つある。颯は僕の部屋の前にある部屋になっている。…リボーンにははぐらかされたけど、お父さんはボンゴレファミリーのなんなんだろう?このマンションも高級そうだし。…静岡の方の家もこんなのにすればよかったのに…いやお母さんがこんな感じのマンションだったら萎縮するのか、それともお母さんにはマフィアの事を内緒にしてるのか分からないけど…

 

「……出久様、無視しないで。」

 

「……あ、ご、ごめん!」

 

「朝食できてる。早くしないと冷めるよ。」

 

「う、うん!」

 

「まだ、そんな喋り方なんだね。」

 

「…」

 

まだ女子と喋るのは慣れてないんだよ!…なんて言えるはずなく、僕は起き上がった。颯は即座に部屋から出ていった。そういう常識はあるのに何でピッキングとかするわけ?まぁ羞恥心があるだけいいか、羞恥心も常識外れだったらきつかったかも…女の子と1つ屋根の下で住んでる時点でもきついのに…

 

「出久様…冷めるよ。」

 

「わ、わかったよ!!」

 

やばい少し怒ってる!あと、ご飯は颯が作ってくれている。僕は一人暮らしを将来するだろうという理由で引越しする前からお母さんの特訓で作れるようにはなってるけど、颯が作る事になった。理由は部下だかららしい。別にいいって言ったんだけど、そこは譲らなかった。って言ってる場合じゃないか。僕は着替えてから急いで出てからリビングのドアを開けるとそこには朝食が置かれていた。今日の颯の朝食はシンプルに白ご飯と目玉焼きと味噌汁だ。僕は椅子に座って、目玉焼きを最初に食べた。口の中に入れたら半熟した黄身が口の中に広がって、うまさが広がった。

 

「颯の作った物はやっぱり美味しい。料理ってどこで教わったの?昨日聞けなかったけど。」

 

「向こうで教わってた。元隊長が、グルメで色々な料理をさせられた、あと元隊長は元王子?」

 

「情報が渋滞してるよ?そういえば、颯のイタリアにいた時の暗殺組織ってどんななの?」

 

「…そんな事より、早く食べて登校時間になる。」

 

誤魔化された。まぁ隠し事の一つや二つあるか、そう思いながら、僕は朝食をかっこんで、1回部屋に戻った。

 

「…言えない。ヴァリアーはボンゴレの直属なんて事」

 

颯が沈んだ表情でそんな事を言っていたと知らずに…

 

ーーーーー

 

僕と颯はマンションを出てから、昨日帰りにツナから一緒に登校しようと言われていて僕達はツナの家に向かっていた。

 

「あっ!出久と颯ちゃんだぁ!おはよぉ!」

 

声が聞こえ、後ろを振り返ったら山本さんが手を振りながらこっちに来ていた。

 

「お、おはよ。や、山本さん!」

 

「おはよ」

 

「美奈って呼んでってばぁ!今日も2人で登校なんだね!」

 

あれ?今日なんで山本さんここにいるんだろう?僕や颯、ツナは帰宅部だから登校は通常だけど、山本さんはテニス部に所属してるからこの時間帯にいるのって珍しい。テニス部は野球部とかと一緒で朝練があるって言ってたのに。なんで僕がそんなこと知ってるかって?山本さんが教えてくれたんだよ。学校の事を教えてくれたついでに。

 

「きょ、今日、山本さん部活は…?」

 

「!!…今日は休みだよ!」

 

ん?一瞬だけ、辛そうな顔になった?すぐにいつもの笑顔に戻ったから、気のせいなのかな?

 

「そ、そっか。」

 

「じゃ、私先行くね〜!」

 

そう言って、山本さんは走って行った。元気そうだからやっぱりさっきのは気のせいかな。

 

「…出久様行こ。」

 

「え、あ、うん」

 

山本さんが来てから妙に静かだった颯が言ってきた。そういえば山本さんと話したことなかった気がする。昨日の件も山本さんは家の事情で来てなかったし。それに颯は山本さんが走っていった方を見て睨んでるようにも見えるけど、なんなんだろう?

 

「…『蒼燕(そうえん)の剣士』がいたなんて。初日に気付くべきだった。」

 

「何か言った?」

 

「…言ってない。10代目の家行こう。」

 

小さな声で何かを呟いていたから聞いたら、また誤魔化された。…気にしなくていいのかな。僕と颯はツナの家へと向かった。

 

ーーーー

 

私は、走って学校の近くまで来ていた。出久にはああ言ったけど、本当は部活はある。でも私には他にやる事があるから、顧問に言って休んでいた。

 

「それで話って何?リボーン」

 

私は振り向きざまに私の後にやってきた人物に話しかけた。私の話し方が違う?あぁ…出久やツナの前にいる時は、あの性格の方が動きやすいからそうしてる。殺し屋である私を隠す為ってこともあるけど。

 

「流石は、蒼燕だな。」

 

「呼んだのはあんたでしょ?それで何?」

 

昨日家でくつろいでいたら、矢文が飛んで来たからびっくりした。この時代に矢文だよ?

 

「お前もヴァリアーからの刺客だろ?」

 

「……」

 

リボーンからの言葉に言葉を詰まらせた。当たってるからこそ何も言えない。アルコバレーノの名は伊達じゃないか。

 

「沈黙は肯定ととるぞ?」

 

「…そうよ。」

 

私は諦めたようにリボーンに言った。私の本業は暗殺部隊所属の殺し屋。幼い頃に父から教わった時雨蒼燕流という剣術と個性を駆使しながら戦ってる。それと出久には言ってないけど、私は、あの人の幼馴染でもある。まぁ出久は、私の事を男と思ってただろうけどね。武って名乗っちゃってたし。

 

「獄寺、気づいたみたいだぞ。お前の正体」

 

「舞鬼姫とは時々仕事で一緒だったしね。ヴァリアーとは一緒にはいたけどそんなに話さなかった。出久とツナに負けて部下になったのは驚いたけど。」

 

「お前もツナの命狙うんだろ?」

 

「まぁ、隊長の命令だし。」

 

「まさか、2人も刺客を来させるとは…、ザンザスも本気らしいな。」

 

「さぁ、私は何も教えてもらってないし、それも舞鬼姫も同じじゃない?ボスや幹部連中の考えなんて分からないわよ。」

 

「…そうか。それでお前は出久に言うのか?お前が殺し屋だって事を」

 

リボーンも分かりきってる事言うんだね。

 

「…言えるわけないじゃない?幼馴染の男の子が実は女の子でそれに殺し屋でしたって。ツナの暗殺が済んだら、さっさと帰るつもりだし。」

 

「……そうか」

 

ボルサリーノのソフト帽を下げ目を隠したリボーンは、そう言って、どこかに歩いて行った。…私の事もツナの守護者にするつもりだったの?あの様子はそうだと思うし。何で引いたのかは分からない。何か企んでるわけじゃないでしょうね。私はそう思いながらも、学校に向かって行った。

 

 

ーーーーー

 

 

あれから時は過ぎて、昼休み。ツナが山本さんに屋上に呼ばれ、ツナは向かって行った。

 

「颯…僕。ちょっと嫌な予感するから行ってくるね。」

 

「…わかった。けど、気をつけて。」

 

颯はそう言って笹川さんと黒川さんの元へ向かい。何かを話していた。僕はそれを見てからツナの後を気づかれないように追った。そしてツナは屋上に着き、屋上の入り口を開けた。僕はそっと見た。あれ?誰もいない?山本さん先に行ったはずなのに、どこにもいなかった。

 

「ツーナ。」

 

ツナがキョロキョロしてる時に山本さんの声が聞こえ、ツナは入り口の上を見ていた。ツナは驚いた顔をしていた。一体何を見たんだ?

 

「悪いんだけね〜。死んで?」

 

「え!?」

 

意味がわからないんだけど!?山本さんの姿が見えた。音もなく飛んでツナの少し遠い所に降りてきた。

 

「どうして!?」

 

「うーん?舞鬼姫も来たでしょ?理由はそれ。」

 

舞鬼姫!?それって颯那の通り名?まさか、山本さんも暗殺者!?

 

「ど、どうして君が!?君も半年前に転校して来たはずだよ!?」

 

「……」

 

山本さんは黙って、刀を両手で構えながらツナの方に走り出した。っていやいや!?いきなり開始なわけ!?颯那の時もそうだった気がするんだけど!?ツナは丸腰なのに!?僕は咄嗟に入り口から出てツナを庇って、ツナを退かした。そして前を見たら山本さんの刀は僕の顔の寸前に来ていた。危なかった!?

 

「出久!?」

 

「……やっぱり、来たんだ。出久」

 

山本さんは苦笑いしながらそう言ってきた。山本さんはわかってたの?僕がここに来るって。

 

「退いて」

 

「ど、退くわけないじゃないか!」

 

正直言うと、物凄く怖い。身体はガクガクしている。けどツナを守れて良かった。

 

「…はぁ、出久は変わってないなぁ。」

 

「え?」

 

「こっちの話…」

 

バキューン!!カキン!!

 

「とっとっと!いきなりね。リボーン?」

 

すると、音が聞こえ。山本さんが持っている刀に何かがぶつかった。山本さんは横を見てそう言っていた。僕はそっちを見たらリボーンがいた。

 

「相も変わらず、ツナは情けねーな。暗殺者如きに」

 

「リボーン!またお前の差し金だな!?」

 

「残念だが。山本の件は俺も今朝知ったばかりだ。」

 

ツナがリボーンにそう聞いたけど、リボーンは否定した。信じられないよ!?

 

「……リボーンの言う通りよ。私はリボーンに呼ばれてここに来たわけじゃない。それは舞鬼姫と同じさっきの答えになるけど。私は、10代目候補の顔を知らなかった。でも舞鬼姫が出久と話していたのを聞いて、私はツナが10代目とわかったの」

 

そういう事だったんだ。…でもそれなら疑問に残る事がある。

 

「何で今日にしたの!?」

 

「この2日は舞鬼姫がツナの傍にいたし、出久もいた。するタイミングがなかったけど昼休み前に私の所属してる隊長から連絡が来たの。今日中に消せって。だから今しか無かった。」

 

山本さんは、淡々とした口調で語った。事情はわかった。上司からの命令なら遂行しなくちゃいけない…けど!

 

「ツナを殺させる訳には行かないよ!!」

 

僕は山本さんに向かって、4歳の時にいじめっ子からいじめられっ子を守った時のように拳をあげながらそう言った。

 

「…出久ならそう言うと思ったよ。その構えあの時と一緒だなぁ。」

 

「さっきも言ってたけど。…僕と山本さんってどこかで会ったことあるの?」

 

「…気にしないで。」

 

そう言って山本さんは、向かって来た。って事は!?

 

「んじゃ、殺し再開な」

 

「「やっぱりね!?」」

 

デジャブなんだけど!?どうする!颯那の時みたいな事は出来なさそうだし!?刀に拳で立ち向かうのって、相当きついんだけど!?

 

「《時雨蒼燕流》“攻式一の型”車軸の雨!!」

 

山本さんは刀を両手で持ちながらこっちにどんどん近づいてくる!やばい!

 

「死ぬ気で戦え。」

 

バキューーーン

 

リボーンの声が聞こえ、僕の額には違和感を感じ、最初の時の切れたような感覚になった。

 

「死ぬ気でツナを守って山本美奈を倒す!!」

 

僕はそう宣言した後、向かって来た山本さんの刀を蹴り、山本さんが怯んだのを確認したら、後ろを振り返りツナをお姫様抱っこしてから、扉の近くにツナを置き、山本さんの方へと向かった。山本さんは再び刀を構えていた。

 

「死ぬ気で山本美奈を倒す!」

 

「…出久とは戦いたくないのに。」

 

山本さんは、何かを呟いていたけど、僕は気にせずに拳を叩きつけた…って!?僕、女の子になんて事してるんだよ!?でも、山本さんはそれを避けた。よく見ると刀を鞘に納めていた。いつの間に!?さらに僕は捲し立てるように拳を叩きつけた。それも山本さんは避けている。…すごい!?

 

「はぁ。はぁ。あっ、戻った。」

 

死ぬ気モードの時間が終わって僕は、元に戻った。

 

「死ぬ気モードは終わったみたいね。今度こそ。ツナを始末するわ。」

 

「ひぃぃぃ!!」

 

そう言って、山本さんはツナを見た。刀を再び構えていた。ゆっくり歩いて山本さんは歩いていた。そういう訳にはいかない!!僕は咄嗟に走って、ツナの前に出た。

 

「そんな事は僕が許さないぞ!!」

 

昔にもやった事がある。かっちゃんと他2人が弱い者いじめをしているのを見て、僕は咄嗟にその子を助けようとして、かっちゃんと他2人に立ち向かった。結果はズタボロにされたけどね。それでも昔も今も力はないけど、それでも守りたいモノはあるんだ!

 

「…そこをどいて。」

 

山本さんは何故か、悲痛な顔でそう告げてきた。

 

「退かない!」

 

「ツナが死ねば、あなたもボンゴレから解放されるのよ?」

 

「例えそうでも、退かない!」

 

僕がさらにそう言うと、山本さんは構えていた刀を下げ、さっきの悲痛な顔から怒りに満ちた顔になった。

 

「…何でよ。どうしてよ!出久はいっつもそう!!他人の事ばっかり考えて!自分の事は何も大事にしてない!!昔からそうだった!!」

 

山本さんは、そう叫んだ。…どういう事!?昔からって!?僕は山本さんに会った事は無いはずだし。そもそもなっちゃん以外(そのなっちゃんも今は疎遠中)の女の子と喋ったことはない。

 

「…あ。」

 

山本さんは、しまった。という顔をして、動きがフリーズした。フリーズした山本さんを横目に後ろのツナの方を見たら、気絶していた。とりあえず僕はツナを扉の近くの壁に置いて、まだフリーズしてる山本さんの前に立った。

 

「もう喋ってもいいんじゃねぇか?山本」

 

そして、黙っていたリボーンがフリーズしてる山本さんに話しかけた。山本さんは顔をふって、リボーンと僕の方をそれぞれ見始め、ため息を吐いた。

 

「…最初に謝っておくね。ごめん。…ふぅ、出久。山本武は、私なの。」

 

…山本さんが…武くん!?

 

「う、嘘だ!だって、武くんはちゃんとち「言わないで!!」とにかくあれは付いてたよ!!」

 

「…あれは幻覚でやってたの。」

 

「…妙な納得が…いやそれはいいんだ!!本当に君が武くんなの!?」

 

僕は妙に納得はした…それでも僕はさらに聞いた。再確認のために。

 

「本当なの!じゃあ昔の出久の事話そうか!?出久の初恋の相手がな「キミハホントウニタケシクンダネ」片言にならなくてもいいじゃない。」

 

僕の初恋の人を知ってるのは、武くんだけだし、武くんが人に言いふらす事しない事知ってる僕にとっては最大の証拠になってる。

 

「…こんな形だけど久々だね。出久」

 

「こんな再会の仕方だとは思わなかったけど…、どうして暗殺者に?」

 

僕は彼女に聞いた。彼女は少し沈んだような顔をして、考えているようだった。そして僕の方を見た。

 

「私がイタリアに引っ越した事覚えてるよね。」

 

「うん」

 

「その時に父から今の所属してる組織の事を聞いたの。父もその組織の一員だったみたいだし。つまりは成行きで殺し屋になったの。なんの話も理由もなくただひたすらに。今の隊長からはお前は生まれながらなの暗殺者だぁ!とか言われてるけど。」

 

僕は話を聞いて、なんとも言えない感情になった。だって彼女は何も感情のない表情で淡々と話していたからだ。すると僕の隣を何かが通った。

 

「…やっぱり来たのね。蒼燕の剣士。」

 

そこを見ると、颯那がサバイバルナイフを彼女の首元に寸前まで突き立てていた。ちょ!?

 

「やっぱ来たかぁ。舞鬼姫。ねぇこれどけてくれない?」

 

「…出久様や10代目を襲ったやつの言う事…聞くと思ってる?」

 

「それもそっかぁ…あぁー…でも私戦意喪失したから負けてるよ。」

 

「…ほんとに?」

 

颯那が訝しげに僕の方を見た。僕が頷くと、颯那は首元に突き立てていたサバイバルナイフを下ろした。

 

「んあぁ!舞鬼姫が負けた理由がわかった気がするなぁ。」

 

「……殺されたいの?」

 

「そんなに殺気立つとお肌に悪いわよ?」

 

「…殺す」

 

「ちょ!何で収まったと思ったらまた喧嘩してんの!?」

 

とツッコミを入れたのは、さっきまで気絶していたツナだった。いつの間に起きてたんだろ。

 

「ま!これで私も向こうに帰ったら殺されちゃうから、出久の部下になるから!」

 

「いやどっちかっていうと、ツナの部下じゃ…」

 

「そうだけど、戦意喪失させたのは出久でしょ。」

 

彼女の言う事も最もか…ってマフィアになるつもりないのに納得しちゃったよ。

 

「…うるさい鮫が怒るよ?」

 

「それを言うならあんたは王子が怒るよ?」

 

「……」

 

うるさい鮫?王子?王子は颯那が前の組織にいる時の上司だって聞いたけど。

 

「鮫って?」

 

「…リボーン、言ってもいいの?」

 

彼女はリボーンに確認を取った。けどリボーンは帽子で目を隠して。

 

「まだ時期じゃねぇ」

 

「って事でまだ言えない。いつか話す時が来るよ!」

 

またはぐらかされた。まぁ…いつか教えてもらうらしいし。いいか。

 

キーンコーンカーンコーン!

 

「「「「あっ」」」」

 

 

ーーーーーーーー

 

「ボス!颯と美奈が裏切ったというのは本当ですか!」

 

山本美奈が出久の部下になった。数週間後のイタリア郊外の鬱蒼とした森。その奥深くにひっそりと存在する、大きな古城にて。とある組織の8人の幹部とその首領の会議が開かれていた。しかし会議とは言っても、1人が動揺して、怒鳴り声を出してるだけで他の7人の幹部とその首領は平然としていた。

 

「……」

 

「ボスゥ!!」

 

なかなか答えない首領に男は痺れを切らして叫び出した。

 

「るっさいなぁ。あいつらからの定期通信が来てないからそういうことじゃん?」

 

「それか死んだのかもです」

 

ナイフを磨いていた金髪で目が隠れている少年がうるさく言う男に向けてそう言った。その向かい側にいる金髪でお下げをしている少女も口を挟んでいた。

 

「むぅ!貴様の部下だろ!!嵐部隊の長が何を言っている!」

 

「うししッ。知らねぇっつの、だってオレ、王子だし。」

 

少年は、ニヤニヤと受け流し、我関せずだった。

 

「貴様もだ!雨部隊の長は何も言わないのか!」

 

男は次に銀髪長髪の男に怒鳴り出した。しかし長髪の男はキレ顔になって。

 

「ヴォォォォイ!!さっきからしつけーんだよ!!」

 

そう叫ぶ長髪の男には刀がついており、それをさっきから叫んでいる男に向けて突き立てた。これでいよいよ本格的な戦闘の気配が、濃厚に漂い始めた…その時だった。

 

「るっせェ…カス共!!」

 

首領の男がそう叫ぶと、漂い始めていた戦闘の気配が飛散した。まさに鶴の一言。首領がゆっくりとその紅い目を開くその様子に、とある幹部は満足気に笑い、とある幹部は畏怖の念を込めた視線をむけた。

 

「……クソ爺への復讐の材料が揃っただけだ」

 

 何千、何百という流血のもとに輝くその目は、ひたすらに積年の憤怒と野望をのせて、ギラギラと光る。

 

「ザン様この事わかってたんですか?」

 

お下げの少女が驚いたように首領の男に向けて、そう言った

 

「……おい」

 

「うん、ボス。僕から説明するよ」

 

首領の男が幹部の1人である赤ん坊に一言かけると、赤ん坊は、話し始めた

 

「颯と美奈には、とある仕掛けがあってね。アイツらがジャッポーネの10代目候補の元にいる限り、そいつの情報はこちらに筒抜けなのさ。…アイツらが死なない限りね」

 

「そうなんですか。それは納得です」

 

「あ、そうなのねぇ!」

 

道理であの二人が始末されないんだなと長髪の男、金髪少年、うるさい男、赤ん坊以外の幹部は納得していた。

 

「しかし!颯那が死ねば意味はない!!」

 

しぶとく食い下がるうるさいの男に、それこそ笑える話だと、少年が白い歯をみせて笑った。

 

「アイツが、颯が死ぬわけねーじゃん。王子の部下だってこと、忘れんなよ……しししっ」

 

「美奈もだァ!!あいつは俺が育てた部下だァ!そう簡単に死ぬと思うな!!」

 

少年と長髪の男は、たとえ裏切られようと、自分の部下がそんなヤワじゃないと信じていたのだった。

 

 




雷神「てなわけで、ヒロアカ更新です!」

銀「次はドラえもんだな。」

雷神「YES!では次回もお楽しみに!」

【2021年3月3日追記】

雷神「えぇ突然の思いつきで、赤髪の少女からヒロアカキャラに変えました。」

銀「お前は忍術学園の学園長か!って誰になったんだ?」

雷神「ステ様大好きっ子です。」

銀「…あのイカレ女かよ!?」

雷神「ヒロアカ要素をちょっと混ぜないと出久だけになっちゃうしね。」

銀「ヴァリアー編まで長いだろうに。」

雷神「頑張りますっ!」

黒曜編で出久に戦って欲しいのは?

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