閃の軌跡if~もしも銀の叙事詩と混じったら~   作:氷桜

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最後の一人を出せる機会……。
尚当SSでは原作死亡キャラとか過去死亡キャラが生存していたりする可能性があります。


10.来客。

 

『リィン、元気? 私はいつも通り。』

 

そんな文章から始まる、何枚かに亘る手紙。

所々の文字が掠れているのは、落ち着いた場所で書いたものではないからだろうか。

それでも、十二分に読めるのだから気にするようなことでもない。

 

「……いつも通り、って書くのはどうかと思うんだけどな。」

 

そんな苦笑いを浮かべながら、今日届いたばかりの手紙を読み進めていく。

未だに戦場にいること。

《赤き星座》というもう一つの有名な猟兵団との仲が悪化し始めていること。

リベールで起こっていた異変はある程度収まったらしいが、代わりに妙な現象が起こり始めているらしいこと。

そんな、この場所にいるだけでは知り得ない情報の宝庫。

そんな合間に挟まれる、今何をしているのか、早く会いたいと言ったような事柄。

 

こんな手紙が届き始めたのは、クロスベルから帰ってから一月ほどが経ってから。

それから一月に一回か二回くらいのペースで届き続けて、けれど俺から返す当てもない。

正確に言えば、一度送ったけれど送った相手が既にそこに居らずに戻ってきてしまったから。

受け取るだけで、未だに元気だということを知れるだけのものへと成り果てていた。

 

『探しに行く、という選択は?』

『流石に無理だ、手紙の遅延ですらああだったんだぞ?』

『偶然、という可能性も考えていいと思うがな。』

 

そんな事を言い出せば全てが偶然で解決できるだろう。

向こうが元気な証は受け取った。

送られてきた封筒に手紙を収め、纏めて入れてある箱の中へと落として蓋をする。

何となく大事なものとして、ぞんざいに扱うのを拒否したかったのだ。

 

こんこん、と音が鳴る。

失礼致します、との声の主は、聞き覚えが有りすぎるような彼女のもので。

がちゃり、と扉を開けた先には予想通りのスーパーメイド。

 

「リィン様……おや、何かされていたのですか?」

「いや、いつものです。 どうかしたんですか、シャロンさん。」

 

日々を過ごすにつれて、最初に抱いていた違和感が少しずつ自分のものへと変わっていった。

同一化している、とでもいうのだろうか。

以前から知っていることを、当然のように自分のものとして受け入れられる。

精神性に少しでも余裕が出たのは、多分。

二人と一人のおかげであったのは間違いなかった。

 

「いえ、それが……。」

 

そして、シャロンさんの次の発言を待てば珍しくはっきりしない何かを口にしている。

モゴモゴ、というよりは何と説明していいかを迷うような口ぶりで。

珍しいな、と思いながら。

 

「どうかしたんですか?」

「……いえ、私の……()()の知り合い、のようなものが尋ねてきまして。」

 

その発言が出てくるまでにも、妙に時間が必要で。

そして、その内容自体が普段の彼女であれば出ることではなかったから余計に。

 

「……え、場所教えてたんですか?」

 

つい、そんな言葉が出てしまった。

何かから逃げてきたとばかり思っていたから、誰にも伝えていないものだとばかり。

……いや、仮にそうだとしても俺に話を持ち出す理由がわからない。

 

「いえ、お互いに運が悪かったというか……探しものをしていて、とでも言うのでしょうか。」

「探しもの……?」

「旦那様方は少し手が離せないらしく……その、不躾で申し訳ないのですが。」

 

そこまで言わせた時点で、立ち上がった。

普段から世話になっている姉のような相手の困りごと。

そして、仮にも貴族の名前を持った男性として。

 

「いえ、構いませんよ。」

「申し訳有りません。」

「普段からお世話になってますし……まあ、大量にある借りを一つ、ということで。」

 

そう、照れくさそうに呟けば。

それに同じように笑みで返し。

 

「……でしたら、私も何かでお返しさせて頂かないとでしょうか。」

 

そんな事を、呟いて。

移動しようとして――――明らかな、違和感にそこで気がついた。

屋敷の外、入口あたりを眺めるようにしている煌翼の姿。

疑問を聞こうとして……小さく首を振って、取りやめた。

どうせすぐに、分かることなのだからと。

 

……結局、それが正しかったのかは。

聞くだけ無駄だったという意味合いも合わせ、未だに分からないことではあるのだが。

他シリーズからヒロイン1~2名追加しても良いと思います?

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  • どうせだしキャラ入れ替えれば?
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