閃の軌跡if~もしも銀の叙事詩と混じったら~   作:氷桜

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Q:原作との相違点を述べよ
A:《鬼の力》をめっちゃ自覚してる

そして、ほんの少しの。
もしかしたらの食い違い。


16.変動。

 

街の住民が時折寄るような、宿と一体化した食堂。

酒場などを併設して、そちらでも稼いでいるような誰もが利用する店舗。

俺が宿泊していた《キルシェ》とはそんな店であり。

そして、試験を終えたことでそれなり以上に騒々しい店ともなっていた。

三人、と告げて手近なテーブルが開くまで待って。

それまでの間、外を眺めていれば何人かの生徒が去っていく姿が見える。

 

導力車で立ち去っていく、貴族らしい金髪の少年。

運動能力を測る試験で好成績を残していた様子の青髪の少女。

余りこの辺りで見かけない褐色肌の少年に栗色の髪をした少年が話しかける様子。

何の気なしにそれらを眺めていれば、袖を引かれ。

 

「ん?」

「リィン、空いたみたい。」

 

そんな声にテーブルを見れば、何処か手慣れていない感じを受ける少女が席を指していた。

昨日は見かけた覚えもなく、単純に巡り合わせが悪かったのかと思いながらテーブルに着く。

幾つかの料理を頼み、お待ち下さいという声に小さく頷きながら。

どう切り出して良いのか分からない、同年代の異性との対話を開始する。

 

「あー……一応、改めて自己紹介でいいか? 俺は二人を知ってるが、二人はお互いを知らないだろ。」

 

どうにも居心地というか、妙な空気を漂わせていたのはそれが理由なのだろうと思いながらの発言。

一対一が二つならば会話はできるが、発生するのは知り合いの知り合いと言った立ち位置。

それなら同性同士知り合ってもらった方が絶対に早いのだから。

二人は互いを見て、妙に間隔を取り合うようにしながら頷いた。

それを見て、野生の獣同士のような幻視をした気がするが多分気の所為だろ。

確かにフィーは猫っぽいが、未だ知り合って数日のエマがどんなのかは予想もつかないし。

 

「フィー、フィー・クラウゼル。 今は……この街に住んでる、でいいのかな?」

「エマ・ミルスティンです。 田舎に住んでいて……ちゃんとした勉強がしたくて、此処を受験しました。」

「勉強?」

「ええ。 生憎日曜学校も余り通えないような場所でして。」

 

そうすれば、二人は勝手に話し始める。

フィーの場合は立ち位置、今までの積み重ね的に親しい同性も殆ど作れなかったのだと思ってはいたが。

エマの場合はどうなのか、と聞こうとして――――。

 

『我が片翼よ。』

『……また急だな、どうしたんだよ煌翼(ヘリオス)。』

 

いつの間にか、姿を現した金髪の偉丈夫の声に意識を傾けることになった。

 

『以前言ったな、様々な事象が絡み合って位相が違う世界に紛れてしまったと。』

『ああ……一年は経ってないが、お前と出会った時のやつな。』

 

忘れたくても忘れられない。

疑問が解決し、その倍以上に疑問が膨れ上がった日のことなのだから。

 

『俺から片翼に告げておくことが一つある。』

『……告げておくこと?』

『そうだ――――極めて単純で、故に常に心構えを要する事だ。』

『大分今更な感じはあるんだが。』

 

そんな文句は聞かないように。

目の前の二人の会話が、鏡を介した別の世界での話にも聞こえるような状況で。

至極当然のように、俺の力はその言葉を告げる。

 

『大きな変動要因……いや、言い方を変える。 《至宝》が介入したことでの、()()()()()()()が迫っている。 上手く扱え。』

『は?』

 

一体何を、とこの一年で何度言っただろうか。

そして、彼奴と話していると周囲への感覚が薄れてしまうのだと何度体験したのか。

にも関わらず。

ばしゃり、と言う物音と。

頭から被った妙な熱と、その直後に感じた全身の濡れた感覚に焼かれる状況。

 

「熱っっ!???!?」

「す、すいません~!?」

 

頭から、恐らくはスープを被る羽目になって。

目の前の二人は目を白黒としながら、焦るように少し遅れて動き出し。

運んでいた、見知らぬ店員――――()()()()()()()()()は、大慌てで対処に回り出した。

 

 

※※※

 

『――――()()()、気付かないか。』

 

そんな光景を、自分とは関係無さそうに眺める内面の男性(ヘリオス)

知っていることはそう多くなく、新たな予言が時折内側の獣経由で流れてくる程度。

だからこそ、俯瞰した光景なのではあるが。

 

『あの少女の足取りは、まず間違いなく……。』

 

その内容を、片翼(リィン)に告げることはない。

言ってしまえば、無意識下の当人の判断なのだから。

――――気付いて当然だと。

いつかの誰かに語り掛けるように、それ相応の期待を掛けながら。

目の前の喜劇を、眺めているだけだった。

 

 




ワー、ダレダロウナー

他シリーズからヒロイン1~2名追加しても良いと思います?

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  • どうせだしキャラ入れ替えれば?
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