茅場!テメェは俺を裏切った!   作:やってられないんだぜい

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期間が空いた作品書く時主人公の言葉遣い忘れて大変だよね

 森を抜けたファインとシリカは互いにホームに戻る事はせず近場の宿に泊まる事にした。

 

 「シリカちゃーん!」

 

 宿を目指し歩いていると男4人に声を掛けられた。ファインの知り合いでは無い。恐らくシリカの知り合いだろう。

 

 「聞いたよ!ソロになったんだね!僕達とパーティ組もうよ!」

 

 彼女が元のパーティを脱退した事が既に知れ渡ってるなんて、中層の情報網はどうなってるのか。それともわざわざあの情報屋にでも頼ったのだろうか。だとしたら凄い執念だ。

 

 しかし、彼女にはやらねばならない事がある。彼等に時間を構っている暇は無い。シリカは悪印象を与えない様に一生懸命頭を下げて誘いを断る。

 

 「あの……すいません。お話は嬉しいんですけど、しばらくこの人とパーティーを組む事になったので、ごめんなさい。」

 

 シリカにそう言われたリーダー格の両手剣使いはファインを見定め、険しい顔付きに変わる。取り巻き達も同様だった。リーダー格であろう両手剣使いがシリカを咎める

 

 「シリカちゃんってこんなのが趣味だったのかい?悪い事は言わない。やめておきな」

 「え?」

 「え?じゃないよ。だってそいつ武器装備してないって事はあいつに憧れてる異常者だろ。君はそんな奴といるべき子じゃない」

 

 彼はファインを嫉妬から貶してる訳じゃない。自分達が選ばれなかった事に思う所が無かった訳じゃないが、これはあくまで善意からくる忠告だ。この世界では異常者のトレードマークである「素手」。言わば、不良の道に進もうとしてる(シリカ)を引き戻そうとしているだけである。

 

 (異常者に憧れてるっていうかその異常者が俺なんだけどな)

 

 しかし、シリカは反論する。

 

 「違います!悟空さんはあんな人達とは違いますよ!悟空さんは迷いの森で彷徨ってたあたしを助けてくれた人、恩人です!武器が無いのは途中で耐久値が切れただけです(未確認だけど)!それなのに悪く言わないで下さい!!」

 「シリカちゃん……」

 (シリカちゃんは良い子だな。優しくて思いやりがある。データ上の存在でしかない相棒(ピナ)が死んだ事を心の底から悲しめるのがその証拠だ。今回だって身元不明の俺を庇ってくれた。でも、ごめんな。君があんな人達と言った人達が慕っている異常者……その正体は俺なんだ)

 

 心優しいシリカに和むファイン。それと同時に、もし自分の正体を知ったら彼女はどんな反応をするのか怖くなる。

 

 彼等は話せば分かる人の様で、ファインを悪く言った事を謝罪し、頭を下げる。

 

 「悪かった、事情も知らず犯罪者なんか呼んで。こんな事言い訳にもならないんだが、つい最近俺の友達もあいつらに酷い目に遭わされたもんで少々敏感になってしまった。すまん」

 「いや、悪いのは俺だ。謝らないでくれ」

 

 彼が話の通じる相手の様で助かった。シリカも胸を撫で下ろす。しかし、それはそれとして、また新たな問題があった。

 

 「だけどそれとこれとでは話が別だ。抜け駆けは良くない。彼女にはこっちが元々声掛けてたんだ」

 「それについては尚更悪くないだろ。彼女が誰とパーティー組むか、それを決めるのは彼女。俺でもあんたらでもない」

 「何?」

 「それに俺はいつまでもパーティを組むつもりはない。大事な用が出来たからパーティを組ん出るんだ。用が終われば解散するつまりだから、その後は好きにしてくれ。だから用事が終わるまではあまり邪魔してほしくない。勿論、好きにしろって言っても彼女の意思を優先しろよ」

 「なんだよその大事な用って」

 

 察しの悪い彼に頭を掻くファイン。彼等はシリカとパーティーを組みたいのに、何故彼女の違和感に直ぐ気付かないのか。

 

 「用は用だ。2、3日で終わる。それじゃ」

 「おい!ちょっと待て!」

 「しつこいな。ちょっと失礼」

 「えっ///」

  

 しつこい彼等に痺れを切らし、ファインはシリカに一声かけると彼女をヒョイっと抱き抱える。俗に言うお姫様抱っこだ。彼に抱き抱えられるのは2回目のシリカだが、森を駆け抜けた時の風の気持ちよさとは違い、どこか暖かく感じた。

 

 

 

 

 〜〜〜

 

 

 

 

 彼等の姿が見えなくなるとファインは足を止めた。

 

 「ここまでくれば大丈夫かな?ごめんね、急に」

 「い、いえ//大丈夫です//それより、すいません。迷惑かけちゃって」

 「いや、大丈夫だよ。それより凄いだったな。シリカちゃんって人気者だったんだ」

 「そんな事ないです。マスコット代わりみたいなもんですよ。それなのにいい気になっちゃって……あんなことに……」

 

 ピナの事を考えると涙が込み上げて来る。それを見たファインは彼女の両頬を両手で挟む。

 

 「泣く場面じゃないよ、辛いかも知れないけどまだ死んだって決まった訳じゃない。泣くのは全てが終わったら、ピナを抱きしめるときだ」

 

 ファインは彼女に笑いかける。シリカも弱気の自分とおさらばする様に涙拭き、力強く頷く。

 

 「いい目付きだ」

 「あら、シリカじゃない」

 

 そんな時、彼等に声をかけたのはシリカを森に置き去りにした張本人ロザリアだった。彼女は2人に近づくと意外そうな表情を浮かべてファインを見る。

 

 「へぇ、間に合ったんだ。感謝しなさいよシリカ。私達が教えてあげなきゃきっと間に合ってなかったわよ」

 「え?」

 

 仲良くなかったロザリアがそんな事するなんて想像もしなかったシリカが驚く。しかし、彼女の辞書に罪悪感なんて言葉は存在しなかった。

 

 「よく言うな。教えたんじゃなくて俺の剣幕にビビって堪らず吐いただけだろ。まぁ確かにあんたらがいなきゃ助けられなかったのは本当だしな。それについては感謝する」

 「………まぁいいわ。そんな事より、ペットのトカゲちゃんはどうしたの?あんなに仲良しだったのに。もしかして囮にして自分だけ助かったとか?やっぱり所詮データ上の存在だものねぇ〜」

 「違います!ピナは私にとって大事な友達です!」

 「でも現にトカゲちゃんは死んであなたは生きてるんでしょ?なら同じようなものじゃない」

 「そ、それは……」

 

 ロザリアの言葉にシリカは言い返せなくなる。それは彼女自身がその通りだと認めてしまっているからだ。彼女の言う通り、過程はどうであれピナは死に、自分は生き残った。そう思うと涙が込み上げてきそうになる。

 

 そんな時、ファインがシリカの肩にそっと手を置いた。

 

 「大丈夫。君は囮になんかしてないさ。囮なんて言葉認めたらそれこそピナに怒られるぞ」

 「悟空さん……」

 「それに、まだ終わってない。可能性は残ってる」

 「そう…ですよね。泣くのはピナを生き返らせた時って決めたばっかなのにダメですね私」

 「ふっそうだな」

 「……そこは否定して下さいよ、酷いですね」

 

 軽く笑い合う2人。その2人をまるで若いリア充に嫉妬する三十路過ぎの独身女性のように睨みつけるロザリア。

 

 「そう言う事でロザリアさん、失礼します。私達時間ないんで」

 「時間ないって……まさか《思い出の丘》に行く気?あなた達のレベルで攻略なんか出来るの?」

 「知らない」

 「え?」

 

 ロザリアの問いに意外な回答を出すファイン。

 

 「知りもしないダンジョンを攻略出来るかどうかなんて答えられる訳ないだろ」

 「なら、死ぬかもしれないのにわざわざシリカの為に手を貸すんだ。可愛い子の為に見栄を張るって訳ね、馬鹿馬鹿しい」

 「困っている人を助ける事が馬鹿馬鹿しいとは思わないな。それに元々誰かを助ける為に身につけた力だからな。それにこんな小さい子を見捨てる訳にはいかないだろ。それじゃ」

 

 そう言ってロザリアに背を向ける。

 

 「せいぜい頑張ってね」

 

 

 

 

 

 

 宿屋の前まで行くとファインが中に入らず立ち止まる。

 

 「どうしたんですか?」

 「俺はこれから《思い出の丘》の情報を貰うためにある人物と会うから君は先に休んでて。明日の朝ロビーに8時集合で」

 「え、私のためにそんなの悪いです。せめてここの料理奢らせて下さい」

 「別にいいよ。金は有り余ってるし。じゃまた明日、おやすみ」

 「そう言う話じゃ………いっちゃった」

 

 自分の話も聞かずに走り去るファインにどこか寂しさを覚えるシリカは1人食事を済ませて早めに床に着いたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………このゲームは死人からメッセージがくるのカ?もし偽物なら痛い目にあってもらうゾ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 皆さんお久しぶりです。

 ワタクシ、ただいま帰還しました。本当に何ヶ月ぶりの投稿でしょうかね?久しぶりすぎて忘れちゃいました。それどころかハーメルンすら最近見てなかったんでコメント大量に溜まっててビックリ。因みにこの作品以外も含めてですけど。

 なんでこの作品から執筆再開したのはsaoに最近ハマった友達がいて映画見に行くって言ってるから。そんな感じですね。

まぁこれからも気分で投稿していくので温かい目でで見守って下さいくだ。
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