茅場!テメェは俺を裏切った!   作:やってられないんだぜい

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 前回の簡単なあらすじ!アスナ可愛い!以上

 では本編どうぞ!


 ボス戦

 ボス攻略当日、悟空はパーティーを組んでいるキリト達と話し合っていた。

 

 「なぁ本当にスイッチしなくていいのか?」

 

 内容はスイッチをするかどうかと言う話だ。まずスイッチはソードスキルによる硬直状態中の攻撃から身を防ぐための対策である。だが悟空はソードスキルを使っていないので硬直しないから必要がなかった。しかもスイッチするとコンボが途切れボーナスが貰えない。それはソードスキルがないこの状況では痛手だ。それにダメージをくらうとは思えない。

 

 俺達のボス攻略での役割は取り巻き達の相手になった。理由としてはパーティー人数が不足しているというがそれが本当の理由に思えなくてならない。まるで何か別の訳がありそうだ。

 

 

 とうとうボス部屋まで辿り着いた。ディアベルが皆を鼓舞してドアを開ける。中は真っ暗でよく見えないが奥にボスである『インファング・ザ・コボルドロード』と思えるものが玉座に座っていた。少し進むと周りの景色が明るくなりボスが玉座から降りる。そして取り巻きと召喚された。

 

 「攻撃開始!」

 

 とうとうボス戦が始まった。ディアベルの指示は的確にダメージを加えていく。その間、悟空達は取り巻きの相手をするのだが基本的にキリトとアスナが1体倒す間に悟空が2体を倒すかんじだった。

 

 (これだけの戦闘能力があればファインをボスにぶつけた方が効率がいいはず。正直勿体ないな)

 

 ボスはHPが残り僅かになると今持っている武器を捨てた。これは会議であったボスの情報通りだった。皆も情報と一致してることに安堵する。その時ディアベルが飛び出した。

 

 「下がれ!俺が出る」

 

 全員で挑めばいいのにディアベルは1人で戦おうとした。そして飛び出す際にキリトの方を見て笑う。そして新たな武器を取り出すがそこに問題があった。

 

 (はっ!あれはタルワールじゃなくて野太刀。ベートテストと違う)

 「駄目だ!全力で後ろへ飛べ!」

 

 ボスは先程とは違い敏舜な動きでディアベルを翻弄し一太刀を浴びせ…られなかった。

 

 「何やってんだ馬鹿!」

 

 悟空がボスの動きを読み即座にディアベルを抱えて退避した。そしてディアベルをキリトの元へ連れてく。

 

 「ディアベル、今あんたへの説教は後だ。そこで見とけ。キリト、アスナ頼むぞ」

 「君は?何をする気だ」

 

 ディアベルは悟空が何やるか気になる。先程の動きは半端な動きではなかった。それに武器なしが何か出来るとは思えない。

 

 「決まってるだろ。ボス攻略だ」

 

 そう言って悟空はボスへ駆けていく。その速度はとてつもなく速く、すぐにボスである『インファング・ザ・コボルドロード』までたどり着く。そこからは圧倒的だった。敵の攻撃を一太刀も浴びずに攻撃を繰り返す。振り下ろしてくる攻撃も腕を殴ることで防ぎなおかつコンボも続く。しかしそれには完璧なタイミングで行わなければ失敗する可能性がある。しかしそれをやってのける。

 

 「これで終わりだ!」

 

 悟空は最後までダメージを浴びずに倒しきった。しかしディアベルを救う際にコンボは1度途切れたのでまた1からやり直しだ。

 

 (ふう、やっと倒せたか。それにしても一撃によるダメージ少ないな。それにコンボボーナスも途切れたし、まあ人助けだししょうがないよな)

 

 そんな悟空に3人が駆け寄ってきた。

 

 「すげぇぜファイン。思わず見惚れちまったよ」

 「ええ、凄かったわ。お疲れ様」

 「みごとだった。congratulation。凄すぎだぜあんた。武器も使わずに倒しちまうなんてな。この勝利はあんたのものだ」

 「素手の方が慣れてるだけだよ」

 

 悟空は謙虚に返すが周りも認めたのか拍手が起こる。1人を除いて。

 

 「なんでや!」

 

 キバオウだった。その発言により拍手は止む。

 

 「なんで、なんでディアベルはんに伝えてなかったんや!」

 「は?何言ってんのあんた?」

 「そうや!自分はボスの攻撃が分かってるように戦ってたやないか!もし最初からその情報を伝えてたらもっと攻略しやすかったやないか」

 

 その言葉に周りもヒソヒソと話し出す。何故伝えなかったのかと。だが悟空からしてみればそんな言われはない。当たり前だが悟空はベートテスターではない。しかし他の人からしたら情報を隠し持って横取りしたように思えたのだ。

 

 「きっとあいつベートテスターだ!だからボスの攻撃パターンを全部知ってたんだ!知ってて隠してたんだ!他にもいるんだろ!出てこいよ!」

 

 その言葉にみんな周囲を疑う。まるでベータあがりを炙り出すかのように。それを見た悟空は呆れてしまう。

 

 「はぁ、揃いも揃って何言ってんだか」

 

 悟空はため息をつきながら言う。それを聞いた人達は皆悟空を注目した。

 

 「何がおかしい!」

 「何って色々とおかしいだろ。まず俺はベートテスターじゃないし」

 「嘘をつくな!ボスの攻撃パターンを知ってたじゃないか!それが何よりの証拠だ!」

 

 それに釣られて周りも悟空を非難しだす。キリト達は心配そうに悟空を見ていた。

 

 「ボスの攻撃に関してだけどあれはただの見て動いただけ」

 「なっ⁉︎そんな訳ないやろ!」

 「あんた達は知らないかも知れないけどな。このゲームは良くできてるんだよ。現実に腕を動かす際に動く筋肉などを忠実に再現してる。だからそれを見ればどう動くかなんて分かる」

 

 その言葉に一同は驚きをかくせない。筋肉の動きで相手の攻撃が分かるなんてそんなのフィクションの世界だけだ。そんなの現実ではありえない。

 

 「そんなに信じられないなら試してみるか?ここにいる全員でかかって来てもいい。全部避けられるし」

 「舐めやがって!お前なんかワイ1人で十分や!」

 

 キバオウが悟空に立ち向かっていく。周りは止めるが聞きもしない。もし攻撃を喰らわせたらオレンジプレイヤーになってしまう。そんなことキバオウは怒りにより忘れているが。

 

 〜数分後〜

 

 場は静まり返っていた。確かに2人とも立っている。しかしキバオウは一撃も悟空に浴びせることは出来ていない。

 

 「はぁはぁはぁ」

 「もういい?これで分かったでしょ、あんたは一生やったって俺には勝てない」

 

 悟空はそう言うと次の階層に向かって歩きだす。だが何か思い出したかのように振り返る。

 

 「後言い忘れたけどさこれ以上ベートテスターのこと悪く言ったりしたら怒るよ。元ベートテスターの人だって必死になって生きているだよ。それにボス攻略するたびにこんな難癖つけられるなら俺はこれから1人でボスと戦う」

 

 悟空は先程のラストアタックボーナスで手に入れた『コート・オブ・ミッドナイト』を装備して言う。その圧倒的強者感に誰も何も言えなかった。そして最後に付け加えるように言う。

 

 「それに元ベートテスターを悪く言うなら俺を標的にしろよ。なんせ俺は

SAOの製作に関わったからな!だが俺が死んでもこのゲームは止まらない。闇討ちがしたいならいつでもどうぞ。負けるつもりは毛頭ないがな」

 

 その言葉に驚愕を隠せない一同。ここに元凶の1人がいるのだから。しかし立ち向かえなかった。先程の強さ、そして自分達の体力的にも勝てる見込みはなかったからだ。悟空は皆を置いてドアを開ける。皆は悟空がこの場を去った後いつか絶対に悟空を倒すと奮起していた。そんな中、アスナだけが悟空の後を追いかける。

 

 

 階段を登るとすぐに悟空がいた。悟空は足音で分かったのか振り向いた。

 

 「何の用?」

 「貴方、本当にSAOの製作に関わったの?」

 

 アスナは見定めるように悟空を見る。悟空はアスナの目を見て本当のことを言っても良さそうな気がした。いや、1人は真実を知ってもらいたかったのかも知れない。なんせここからは1人だから。

 

 「本当だよ。まぁデスゲームのことは知らなかったし体術を参考にしたいと言ってきたから見せただけだけどね」

 「何よそれ、ほとんど関係ないじゃない。それに体術?」

 「リアルで俺武道家やっててさ。どこからかそれを聞きつけて訪ねてきたんだよ。茅場晶彦が」

 「だからあんなに強いんだ。でもどうしてそれならあんな紛らわしいこと言ったの?」

 「あのままだと元ベートテスターの肩身が狭いままだ。そこで目の前に強大な敵が現れたらどうする?」

 「その敵を倒そうと一つになる?」

 「そう。俺と言う敵を作ることでベート達の壁を破壊したんだ」

 「でもそれじゃ貴方の居場所が」

 「なくなるだろうな。でもいいんだ。君が知ってくれている。それだけで頑張れるよ」

 

 その言葉にアスナは昨日の晩のことを思い出してしまい顔を赤くする。そんなアスナを見て笑顔になる。そして悟空はパーティを解散するのだがアスナにフレンド申請をする。

 

 「これは?」

 「フレンド申請。嫌ならいいんだけど、もし何かあったら連絡して。すぐに駆けつけるから」

 

 そう言って悟空は1人で階段を登る。その後ろ姿をアスナは見続けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




 アスナとだけは繋がりを取っておきたい悟空であった。はぁこの後の展開どうするかな。

 次回!分かりません。

 ご愛読ありがとうございました。ではまたね!

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