怪獣娘(絶) 〜ウルトラマンZ参戦計画〜   作:ただのファンだよ。

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本日一話目です。

関係無いですけどシンフォギア×ウルトラマンネクサスの小説誰か書いてくれねぇかな。





バラージの矢(前編)

「───()()()()()()()()です。これからよろしくお願いします」

 

 ぺこりと、礼儀正しく礼をする美少女。うなじに掛かる長さのブロンドの髪と鮮やかな碧眼の、日本人と欧米人のイイトコだけを足し合わせた様な端正な顔立ち。主張し過ぎないけれどキュッと引き締まった健康的な身体付きは芸術的に美しい。

 男子は当然ながら、女子すら魅了させる美少女がウチの高校の制服を着て、転校生としてやってきた。

 

「………はは」

 

 急な転校生である彼女の正体は、先日地球に現れた光の国の聖女改め『ウルトラセイントティア』さん。俺と一体化してゼットライザーの中に居たんだだけど、余りにもゼットさんとの雰囲気が悪過ぎて人の姿を真似て外に出てきたって訳。

 そして今日、ティアさんは日本人とアメリカ人のハーフの留学生───という設定で、この姿は地球で見掛けた人の中から選んで髪や瞳の色を変えただけらしい。つまり、この美少女の元になった人が実在するって事。胸熱だネ!

 

『ーーー!』

「ーーーっ」

 

 担任の先生に紹介され、1限目は転校生との触れ合いって事になり、ティアさん。……今はシズクさんがクラスの殆どの生徒に包囲されて質問責めにされ、シズクさんは困惑しながらも生真面目だから一つ一つ丁寧に答えている。

 

「……気に、なるの?」

 

 “すぐ馴染めそうだな”なんて思いながらシズクさんを眺めていたらアキが話し掛けてきた。……?なんだか面白くなさそうな顔をしている。

 

「だったらゼツトも質問しに行けばいいじゃない」

「いや、何も言ってねぇんだけど」

「ふんっ、どうせゼツトもあの人に夢中なんでしょ。綺麗な人、だし………行ってきなよ、ボクは…此処で本でも読んでおくから」

 

 言ってる途中に段々と言葉尻が弱くなり、顔も伏せるアキ。

 たく、何が『おくから』だよ。そんな顔してるのに放って置ける訳ないだろ。

 

「───アホめ」

「え?わぷっ!」

「そりゃそりゃそりゃ!」

 

 俺は俯いたアキの頭を両手で掴むとわしゃわしゃと撫で回す。

 アキが「や、やめてよー!」とか言ってるが無視してわしゃわしゃし続ける。

 

「う、う〜ッ、何するの」

 

 ボサボサになった髪を整えながら、キッと睨み付けてくる。

 

「アホな事言ってる幼馴染にお仕置きしてやっただけだが?」

「むっ」

「このアホアホ娘め!……俺がお前を放って置いて一人にする訳ないだろ」

 

 自分で言うのもなんだけど、お前の為なら()()()()()()()()()()()()()。勿論、死ぬつもりなんか毛頭無いけどな!

 

「だから、な。何を気にしてるのかわかんねぇけど心配すんな。お前の頼もしい幼馴染のゼツトさんは此処に居るから」

「……うん。ボクの方こそごめん」

「いいってことよ!」

 

 アキが笑ってくれる。うん、やっぱ人間笑顔が一番だわ。

 

 

 

 むぅ〜。何故でしょう?

 デュアル様───光国ゼツト様がお隣の女性の方と話されているのを視界に入れて途端に胸が、とてもモヤモヤします。

 

「ウルティアさん?」

「……え?あ、すいません」

 

 折角向こうから接してくださっているのに私ったら上の空になってしまいました。うぅ、申し訳ありません。

 

「何見てたの?」

 

 話し掛けてきてくれた女性の地球人の方の一人が私の目線を辿る。

 ゆっくりと首を動かし、私の目線の先───ゼツト様に至った。

 

「光国君が気になるの?」

「あ、えっと、その…」

「え!何々、もしかして見惚れちゃったとか!」

「マジ?それって一目惚れってヤツー!?」

 

 キャー!と女性のクラスメイトの方々が声を楽しそうに上げる。

 

「……………マジで?」

「信じねぇ、信じねぇぞ俺ァ!」

「きっと鳥さんを観てたんだ!きっとそうだ!」

「漸く俺にも春が来るかもしれねぇって言うのに!」

「「「それは無い」」」

「き、キサマらァッ!!」

 

 男性のクラスメイトの方は頭を抱えて仰反る方、四つん這いになって地面を叩く方、窓の外を眺める方、春が来る?と言った方とそれを否定する方々。……春とは環境の変化、季節の事ですよね?実は個別で訪れるモノ、なのでしょうか?

 

「えっ…と、その、……!」

 

 そうです!別に誤魔化す必要はないじゃないですか!ゼツト様がウルトラマンだって()()()隠せば良いのです!

 

「実は、先日怪獣が現れた時にあの方に助けていただいたのです。あの方がいなければ私は此処に居なかったと思います」

「え、カッコよすぎか?」

「騎士じゃん」

美少女(ヒロイン)のピンチに駆け付けて命を救うとか主人公(ヒーロー)かよ」

「くそっ!そこに居たのが俺なら彼女は俺に釘付けだったのに!」

「「「お前じゃ無理だろ」」」

「テメェらぁーーッ!!」

 

 !!男性の方が他の方に飛び掛かりました!と、止めないと!?

 

「アホらし、それよりも続き聞かせてよ」

「え?あのままにしていいのですか?」

「気にしなーい気にしなーい、そんな事より続き続き!」

 

 えっと、大丈夫なんでしょうか?…あ、無事収拾がついたみたいです。

 

 

 

 男子の奴らが大乱闘始めたりと一悶着あったけど、まぁ、気にしない。シズクさんもすっかりクラスの仲間入りだな、

 

「───ねぇウルティアさんは何処に住んでるの?」

「あ、はい!今は───()()()()()()()()()()()()()()()()()

「ゴバッフッ!?!?」

『『『……ゑ?』』』

 

 クラスの素っ頓狂な声と俺が吹き出すのはほぼ同時だった。シズクさん以外のクラス全員の視線が俺に集中する。先生はニタニタと笑いながら俺を観ている。畜生!クソ教師め!!

 

「 ゼ ツ ト ? 」

 

 おっと、隣のアキが怖いぞォ。ならば選択肢は一つしかないな!うん、無い!!

 

「先生!身の危険を感じたので早退します!!」

 

 逃げろォ!?俺は先生の返事を聞く前に全力ダッシュ。教室から飛び出した。

 

『ヤツが逃げたぞ!!

『追って捕まえ尋問しろ!!』

『裏切り者に死ヲォォオ!?!』

 

 後方から妬みと怨念が込められた野郎共の怒声と足音が聞こえる。だが奴らなんかは問題にならない。

 本当の問題、それは!

 

「ゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツトゼツト」

「ぴぃぃーー!?!?」

 

 (ハイライト)を失った瞳と無表情、更にぶつぶつと呟きながらで追い掛けてくるアキそのものだ!

 うぉー!怪獣娘状態ならともかく普段のお前は運動苦手な筈だろォオ!?なんで腕を伸ばせば届くか届かないギリギリの距離にいんだよ!?しかも一向に引き離せない!!

 

「最近こんなんばっかじゃねぇかぁぁぁぁああああ!?!!?」

「逃がさないよ」

 

 あ

 

 

 

 

 

『ふふ、くふふ、クフィーヒヒヒヒヒ』

 

 宇宙空間、ヴェンタリスタ星人の宇宙船(正確には寄生されたバット星人の宇宙船)にて、宇宙船に搭載された宇宙中からバット星人が捕獲しミクロ化した怪獣が内包された、数あるボックスの内一つを取り出す。

 

『えっと、なんて言ったっけ?……ああ、そうだ。確か、蠱毒だったね♪』

 

 “蠱毒”

 簡単に言えば、何種類の毒虫を一つの壺に入れて喰らい合わせ、最後に生き残った毒虫が最強の毒虫とする儀式の一種である。

 ヴェンタリスタ星人の手に持つボックスはその蠱毒が行われ、たった今、中の怪獣が最後の一匹となった。

 

『それじゃあ、早速行っておいで〜。……そしてあの忌々しい邪魔者を殺しておいで』

 

 ボックスから解放された怪獣が宇宙船からエネルギーフィールドに覆われて射出されたのだった。

 

 

 

 

「ひでぇ目にあったぜ」

『すみません。私が不用意な発言してしまった所為で』

「いや、まぁ、はい。次から気をつけましょう、ね?」

『……はい』

 

 場所はインナースペース。クラスの男子に追われ、女子に追及され、そして何よりアキにボロボロ(比喩表現)にされて流石に疲れた。まぁ、最後はティアさんがなんか上手い感じに記憶を消してくれたお陰で難を逃れられたんだけど。

 兎に角、今俺は人間態のシズクさんではなく、本来の姿のティアさんと向かい合っていた。ゼットさんは俺の背後に立ってティアさんと距離を離している。

 ………うーん。やっぱり雰囲気が悪い。

 

「あ、そうだティアさん。()()、もう一度見せてもらってもいいですか?」

『え、あ、はい。わかりました』

 

 ティアさんが胸の、カラータイマーに両手を重ねる。光が漏れ、手を胸から離すと彼女の手には光の塊があり、光が散ると彼女を追う宇宙人の目的の一つであるソレが姿を現した。

 やっぱり何度見ても石で出来た矢印みたいな杭…にしか見えない。ティアさんの話だとコレはバラージって名前の惑星で見つかった伝説の超兵器。伝説では嘗て多数の怪獣に襲われたバラージを、胸に深紅の耀きを灯し白銀の身体を持った神秘の巨人が怪獣を殲滅し、最後に遺してくれた『矢』…らしい。

 

「でも、やっぱり只の石ですよね」

『はい、私達では扱う事は出来ませんでした。ですが敵の大連盟の手に渡す訳にもいかない為、私達が受け取ったのです』

「へぇー」

 

 ぺたぺたと石兵器を触る。感触、石。硬さ、石。温度、石。

 

「割れば中から真の姿で出て来たりしませんかね?」

『だ、ダメです!ダメですよ!?』

「あはは。冗談ですよ、冗談!」

『………本当、ですか?』

 

 じっとティアさんが見詰めてくる。あはは、なんだか人間態(シズクさん)の姿がティアさんと重なって見えるぞ。それもジト目で。ふむ、

 

「可愛い」

『………。ふぇ!?』

「うん、やっぱり可愛い」

 

 見える、見えるぞ。赤面しておろおろするシズクさんの姿が重なって見えるぞ!

 

『むぅ〜』

(いふぁ)い、(いふぁ)いですてぃあさん」

 

 ティアさんにムスッとした表情で頬を抓られた。




ティアさんは地球の言語を一生懸命勉強して完璧に離せる様になりました。
ティア「オル○ゥル語、と呼ばれる言語が一番難しかってです」
ゼツト「いや、それは日本語───てかこの世界(ウルトラマン)の言葉じゃないよ!」
ティア「え?」(衝撃的な顔)
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