怪獣娘(絶) 〜ウルトラマンZ参戦計画〜 作:ただのファンだよ。
それとアンケートの結果、前書きの『〇〇登場』は有りの方針でいきます。アンケートに答えていただきありがとうございます。
【宇宙忍者】バルタン星人登場!?
GIRLS本部にてピグモンが書類を手に持ち廊下を歩いている。
その顔には隠し切れない疲れが浮かんでいた。
「はぁ…」
「大変ね、ピグモン」
「……エレエレ」
ため息すら溢すピグモンにエレキングが声を掛けた。
「どうだった?」
「どうだったも何も、怪獣襲来なんてわかる訳ないじゃないですかー!」
今にもむきー!とでも言いそうな程の怒りを爆発させるピグモンにエレキングはやれやれと肩を竦める。
実はピグモン、というより日本中のGIRLSの各代表と日本政府のトップによる緊急会議が行われ、怪獣娘が怪獣襲来の原因なのでは?とイチャモンを付けられていた。
特に怪獣が現れた現地であり、GIRLSの本部である此処は日本政府から風当たりも強く、散々言いたい放題言われた挙句今後の対処法を求めてきたのだ。
現在、巨大怪獣相手に戦闘が可能なのは日本在住の怪獣娘の中ならゼットンぐらいなモノだろう。だが、それも“可能”なだけで怪獣を倒せるかどうかというと話は別だ。正直な所ゼットン一人の力じゃ怪獣を相手に勝利する事は出来ないだろう。
「シャドウを相手にするのとは話が違うんですのに…」
「そう、ね」
シャドウ、人類の敵にして怪獣娘が倒すべき天敵。シャドウが相手なら大きくても精々十数メートル。実力のある怪獣娘なら十分に戦える相手だ。
たが、先日の巨大怪獣はおよそ五十メートル。スケールが違い過ぎるのだ。
「はぁ……、巨大怪獣の対処法を考えて政府と全GIRLS支部に通達しろだなんて無茶ですよぉ」
「………」
エレキングもお手上げらしく小さな案すらも出てこずに黙する。
「せめてあの巨人───ウルトラマンさんと対話が出来ればいいのですが」
「ウルトラマン、ね」
現状、唯一怪獣に勝てる存在が先日怪獣と共に現れた新たなウルトラマン。嘗て地球の怪獣退治に手を貸してくれた光の巨人と同族と思われる存在。
「取り敢えず、何とかその場凌ぎのものでもいいから何か考えないといけないわね」
「ですぅ〜」
そんな会話を廊下の突き当たりから聴いている人影が一つ。
「………っ」
ゼットンだ。
彼女は先日拾った一枚のメダルに目を向ける。もしかすればこれがあのウルトラマンへと通じる手掛かりになるかもしれない。だというのに報告する気にならない。このメダルを手放したくなかった。
「……!」
胸をチクリと刺す罪悪感を感じながらゼットンは何処かへと姿を消した。
──同時刻──
『本日のニュースです、〇〇日に出現した巨人を政府は『ウルトラマン
GIRLS本部の休憩室でボク、そして友人のミクちゃん(ミクラスの怪獣娘)とウインちゃん(ウインダムの怪獣娘)の三人でテレビに映るニュースを見ながら雑談を繰り広げている。
「ウルトラマンZね〜、ウルトラマンNじゃなかったんだ」
「だから言ってるじゃないですか。アレはNじゃなくて倒れたZですって」
「でもNに見えるじゃんかー!」
「それは、そうですけど」
ミクちゃんとウインちゃんの会話を聴きながらボクはあの巨人の───ウルトラマンZの背中を思い出していた。大切な人と重なったあの背中を。
「……ちゃん、アギちゃん?」
「え?」
「大丈夫ですか、何だかぼんやりされてた様ですが?」
「う、ううん。大丈夫」
「本当ですか?もしかして何処か怪我を?」
「検査は受けたんだよね?」
心配してくれる二人にボクは何でもないと言いながら話題を逸らす。
内容は“また、怪獣が現れたらどうしようか?”というものだ。
「て、言っても私達に任せてもらえる事なんて避難指示ぐらいなんだよねぇ。あーあー、私もレッドキング先輩みたいに強かったらなぁー!」
「そうですね。変身出来ると言っても私達はまだ新人。出来る事も任せられる事も限られてますからね」
「でも、いざという時はボク達がみんなを守らないと……!」
「うん!」
「ですね」
ボク達は手を重ねて決意する。ボクがみんなを、ゼツトを守るんだ!
───その時だった、GIRLSにあの宇宙人がやってきたのは。
「……チラッ。よし、大丈夫」
街の裏路地から姿を表す俺。
え?なんでそんな所から出てくんだって?まぁ、簡単に言えば俺はついさっきまでゼット
ゼットさんと対話出来るあの空間『インナースペース』って言うみたいだけど、あそこへの光の入り口『ヒーローズゲート』は俺がゼットさんと一体化してウルトラマンゼットになってる事を隠してる以上見られるのはまずい。だからこうして
ゼットさんとした会話の内容?それも簡単に言えば今回の怪獣騒動の発端だ。
ゼットさんが元々居た宇宙の存在に宇宙中でデビルスプリンター、とかいう邪悪な因子によって凶暴化した怪獣達。その対策として開発されたのがウルトラゼットライザーとウルトラメダル。でも、そのゼットライザーが先日倒した怪獣ゲネガーグに奪われ、ゼットさんがゼットさんの師匠のウルトラマンゼロさんと一緒に追いかけたけど、異次元に繋がる穴にゲネガーグと一緒に呑み込まれてこの地球にやってきた、らしい。
スケールがデカい、流石ウルトラマン、話が宇宙級の話だったわ。
あ、あとウルトラマンゼットさんの年齢が5000歳と俺よりも遥かに年上な事を知った俺は敬意を込めてゼットさんと呼ぶ事にした。……ゼットさんはなんか慣れない感じだったけど5000歳ってウルトラマンの中では若い方なんだろうか?
「あと、変身はギリギリまで追い込まれて俺とゼットさんの気持ちがグッと出来上がってからじゃないとできない、か。色々制限が有るんだな。ま、いいか!それより今は何して時間を潰すかの方が重要だしな!」
現在の俺の服装は高校の制服姿。学校帰りにアキと一緒にGIRLSに寄って別れ、またアキが出て来たら合流、で一緒に帰る。
何やらまたいつでも怪獣が現れてもいい様に一緒に帰る、だとか。完全に保護対象なんだよなぁ。
「まぁ、俺がウルトラマンゼットに成れるとかアキも知らないし」
怪獣娘はどんな怪獣の魂を宿していたとしても普通の人とは比べ物にならない力を持ってるからどっちが頼りになるかって言えばアキの方なんだろうけど。なんて言うかなぁ…つい最近まで隣で話しながら歩いてたのに急に守ってあげるって態度されてもなぁ。100パーセント善意だし嬉しいっちゃ嬉しいんだけど複雑だ。言葉にできない事がモドカシイ。
……まぁ、いいや。暇だしなんか動画でも見るか。折角だし何か怪獣娘関連の動画でも…お、大人気キングジョーの動画だ。それもライブ配信!
暗い茶色の腰まで届く長髪に空色の瞳、端正な顔付きに抜群のプロポーション。そしてそのプロポーションを大きく露出させる
「いやー!きらっきらっですね!!」
「……んあ?」
公園のベンチに座ってライブ配信を観ていると、近くから大きな声が聞こえた。つい声の方に振り向くと俺みたいにベンチに座ってスマホを見ている黒いスーツに紫のネクタイの成人男性。
……何見てんだろ?
「おや?」
あ、拙い。目が合った。
「…!!君は」
なんかヤバそう。よしならば今すぐ退散!逃げるがかt
「君もキングジョーさんのファンなんだね!?」
◇しかし 回り込まれて しまった。
いや、実際に回り込まれた訳じゃないけど。兎に角、なんか面倒くさそうな人に捕まってしまった。
「キングジョーさんはイイ。ぜひ共に夜明けのコーヒーを飲みたいものです」
「な、なるほど…?」
それから十五分以上に亘って『キングジョーさんの此処がイイ by.JJ』を聞かされる羽目になった。いや、まぁ、この人、マジで話し上手で俺も何度かなるほどって感心できる箇所もあった。ちょっとねっとりした話し方が玉に瑕だけど。
気が付けば互いに連絡先交換してたし。
「いやー、ありがとうゼツト君。僕の話を最後まで聞いてくれる人は少なくてね。……最近大好きな友達もなんだか冷たくて」
しょんぼりした様子で話すJJさん。
それはその友人相手にもキングジョーさんの話ばっかしてるからでは?
「それにしても、JJさんがキングジョーさんが好きなのはよくわかりましたけど、どうしてそこまで好きになられたんですか?」
また長い話になりそうな予感はしたが、実際まだ暇なのも事実なので聞いてみる事にした。
「……僕はヒカリが好きなんだ」
「光?」
「そう、ヒカリさ。さっきも言っていた友人なんだけどね、彼はどんな時でも真っ直ぐで誰かの為に本気に成れるヒカリみたいな人なんだ。僕にはどうやってもできる気がしない」
「………」
空を見上げるJJさん。
俺は黙って続きを待った。
「世の中にはほんの少しだけいるんだ。どんな困難や悪意に倒されても、諦めず立ち上がり立ち向かえる様な人が。そう言う人こそヒカリ、と呼べると思うんだ。僕も彼のそんな所を妬んで喧嘩別れした事もあるんだけど再開した時、彼は喧嘩した事も覚えてないって言って手を伸ばしてくれたんだ。その時思ったんだよ。『嗚呼、彼こそヒカリなんだ。きらっきらな心の持ち主なんだ』ってね」
「そのきらっきらっな光がキングジョーさんからも感じられたと?」
「そう言う事だよ。彼女の真っ直ぐな瞳を見た時、テレビ越しでもわかるきらっきらっなヒカリを感じたんだ。それから僕はキングジョーさんの事を調べた。調べれば調べる程彼女のヒカリに惹きつけられたんだよ。本当に大切なものは目には見えないのさ」
「………」
「友人の彼の様に言うなら
「見える物だけ信じるな…ですか」
“本当に大切なものは目には見えない”、“見える物だけ信じるな”。
なんだか、深い言葉だな。
「あと、純粋に容姿が好みってのも大きな要因だね」
「台無しですよJJさん」
「ハハハハハ」
それからも他愛もない会話を続けた何かとキングジョーさんの会話に持っていこうとするJJに少し呆れつつも友人、と言っても良い関係になれた、と思う。
「あ、ヤバい。すいませんJJ、俺ちょっと時間が」
「ああ、いいよいいよ。僕の方こそ長い間話に付き合わせてごめんね」
「いえ、楽しかったですし大丈夫ですよ」
「それは良かった。ほら、時間がないのだろう?早く行ってきなさい」
「すいません、失礼します」
やっべ!思ってたより話し込んじまった。今から急げば約束の時間に間に合うか?兎に角走れ!
「………ゼツト君。君にも素質、あると思うよ」
「ああ、無理。間に合わない絶対!」
もう五分以上本気で走り続けてるから足が限界。もう走れねー!
「先に連絡だけ入れとくか」
少し遅れると連絡しようとスマホが取り出した瞬間、ピコンと通知音が鳴る。目を向ければUNITE*1が来たみたいだ。相手は、
───内容は一言、『たすけて』と。
「……は?」
『続いてのニュースです。国際怪獣救助組織、GIRLSの本部に襲撃が行われ、中の職員などと一切連絡が取れない事態に陥ってるとの事です。日本政府は、これを以前の怪獣事件と何かしらの関連性があると判断し自衛隊を派遣したとの事です』
「………、アキィッ!!!!」
俺は全力で走り出した。もう走れないと思っていた足は驚く程の力を引き出し、過去最高の速度で走れた。
「すぐに助けにいくぞアキ!」
『フォッフォッフォッフォッフォッフォッ』
「このやろう!」
大きなハサミの両腕、セミの様な顔をした異形の人型にミクちゃんが殴り掛かる。けど、
「うわっ!って、すり抜けた!?」
「違いますミクさん!それは幻覚です!」
『フォッフォッフォッ』
「っ!今度こそ!」
不気味な笑い声を響かせながらボク達が相手にしているこの異形の存在───異星人は施設内に突然現れると職員、それと他の怪獣娘さんをハサミから放った赤い光線で次々と
ボク達もバルタン星人を止める為に戦ってるけど、光線の他にも分身を作ったり、ゼットンさんみたいに瞬間移動したりと豊富な能力で翻弄されていた。
『フォッフォッフォッ』
「!?アギさん危ない!」
「え?あっ!』
ボクの後ろに現れた異星人にいち早く気付いたウインちゃんがボクを突き飛ばした。その直後、ウインちゃんに赤い光線が直撃しウインちゃんの動きが止まった。まるで時間が止まった様にぴくりとも動かない。
「〜〜〜!よくもウインちゃんをー!!」
「あ!ま、まってミクちゃん!?」
「てりゃー!!」
ミクちゃんが右腕を大きく振りかぶってパンチを放ち、異星人に直撃した。ミクちゃんは「やった!」と喜ぶけど。
「そこから離れてミクちゃん!」
「……え?」
ミクちゃんのパンチを受けた宇宙人が煙の様に解けて消えて、その後ろに立っていた本物の異星人が赤い光線をミクちゃんに向けて放ち、今度はミクちゃんが止められた。
「そ、そんな…」
『フォッフォッフォッ』
異星人が笑いながら近付いてくる。ボクは恐怖に後ろに退がろうとして躓いて尻餅をついた。それでも座ったまま退がり、やがて壁に追い込まれる。
「な、なんで、こんな事を、するの……?」
『フォッフォッ……』
「……あれ?」
異星人の姿が、消えた?…どうして?
「『私は、バルタン星、の者だ』」
「ッ!?」
停止していたウインちゃんが突然喋り出した。でも身体は未だに動いていない、口だけが勝手に動いている様に感じる。
「『私は、この者達の、脳髄を使って会話、している』」
今度はミクちゃんが話す。こちらも口だけが動いて、ううん、動かされてる。
「なんで、こんな事をするの?」
もしかしたら話が通じるかもしれない。ボクは淡い希望を込めて聞いてみた。
「「『私の目的は二つ。一つはこの
ミクちゃんとウインちゃんの二人が同時に喋り出す。
それよりも地球を手に入れるって、それはつまり。
「侵…略…」
「「『そうだ。私はこの地球の原住民を全て消し去りこの星を私の物にする事にした』」」
「そ、んな、事。……出来る訳ない!!」
ボクは目の前の侵略者に気持ちだけでも抵抗する為に強気に出る。
未だに足に力が入らなくて立てずにいるボクが睨み付けても滑稽なだけだと思う。でも、これがボクが精一杯出来る事だった。
「世界中には沢山の怪獣娘がいるんだ!お前一人なんかでどうにかするなんて無理だ!」
「「『その為の君達だ』」」
「………え」
「「『私のもう一つの目的、それは君達カイジュームスメを捕らえ、私の尖兵として扱う為だ。この星の住人は『イノチ』なんていう理解できない物を守ろうとする。それが同族なら尚更』」」
「……あ、ああ」
理解した。この侵略者がどれほど悪意を持ってやってきたのか、どれほど恐ろしい策を練って現れたのか。
恐怖に、涙が、流れる。声が出ない、奥歯がガチガチと鳴る。
「「『それに、私は調べた。『ゼットン』、最も強いカイジュームスメが此処に所属している事を。奴を捕らえ私の兵として利用すれば、例え他のカイジュームスメが戦う事を選択したとしても負けはしない』」」
「あああ!あああぁぁあ!?!?」
侵略者バルタン星人が現れる。腕のハサミをボクに向け、ハサミを開いた。
やだ、ヤダ、ヤダヤダヤダ!?怖い恐いコワい助けて助ケてタスケテ!?!?
「助けてよ、ゼツト」
アキちゃん、ハードモード過ぎん?
あとやっぱりJJさんのキャラ掴みにくい!!
怪獣娘世界線版に寄せるつもりで書きましたが違和感しか無い。面白いキャラなので今後もちょくちょく出したいんですけどね。
あ、あとジャグラーさんではないです。唯のそっくりさんです(断言)