怪獣娘(絶) 〜ウルトラマンZ参戦計画〜 作:ただのファンだよ。
蒙古撃退してたり、サマーキャンプinホラーしてたり、休日出勤してたりしてました。
あと、誤字報告ありがとうございます&ウルトラ申し訳ない(二度目の土下寝)
侵略者バルタン星人によるGIRLS襲撃。この事件は政府によるGIRLSを、怪獣娘の評価を著しく低下させる事態となった。
襲撃からたった数分で無力化され、中にはベテランの怪獣娘が複数名居たというのに。そして何より最強の怪獣娘のゼットンの敗北、それが決め手となっていた。
政府はGIRLSに責任追及を行い、世の怪獣娘反対派の人間はこれをチャンスとテレビや雑誌、様々なマスメディアを要して怪獣娘を批判し排他的な呼び掛けを行った。そして納得し怪獣娘を毛嫌いする人がちらほらと現れ始めた。
だが一般人の大半は、この怪獣娘の批判する声に不満を募っていた。常に何処で何を話し合ってるのかわからない政府なんかよりも、より身近な存在で、尚且つ事故や事件が起きた時は自分達の為に動いてくれる怪獣娘を擁護する一般の声も多数上がっている。
現在、インターネットなどではどこもかしこも怪獣娘の話で持ちきりだった。少しでも批判的なコメントでもすればより多くの肯定派の人達に袋叩きにされる事など日常茶飯事になっていた。
その一方でウルトラマンに対する評価は肯定する声こそ溢れているが否定する者は一人もいなかった。
人間というのは現金なもので50メートルある巨人でも危険な存在なら恐れ、守ってくれる存在なら受け入れられる。何も知らない人達からして重要なのは自分達にとって有益か有害か、それだけだった。
そしてGIRLS襲撃事件から早一月が過ぎた頃、東京渋谷の上空に毎日とある時間になると雨も降っていないというのに虹が見えるという異常現象が起きた。
「いいですか皆さん!!」
毎度お馴染みGIRLS東京支部。その会議室にて五名の怪獣娘が集合していた。
ピグモン、ゼットン、エレキングの三人に、どくろ怪獣の怪獣娘であり大怪獣ファイト初代チャンピオン『レッドキング』、そして大怪獣ファイト期待のルーキーにして古代怪獣の怪獣娘『ゴモラ』。
ゼットン、エレキング、レッドキング、ゴモラの四名はピグモンの言葉を待つ。
「はっきり言って私達にはもう後がありません。異星人によるGIRLS無力化、その影響で日本政府の人達は私達の存在意義を疑っています」
「はぁ!?なんだよそれ!」
ピグモンの言葉に声を荒げたのが、レッドキングだ。
鼻先に絆創膏を貼り、『レッド』キングなんて名前を持ちながら黄色の無骨な
「落ち着きなさい」
そして怒るレッドキングを宥めるエレキング。彼女は冷静に事実を事実のまま受け止めている。もしくは事前からピグモンに話を聞いていたのかもしれない。
「お前は悔しくねぇのかよ!何も知らねぇ奴らに好き勝手言われた挙句に、俺達怪獣娘を否定されてんだぞ!!」
「だから落ち着きなさいと言っているでしょう。それにバルタン星人の時に私達は何も出来なかった、その事実は変わらないわ」
「でもよ!!」
バルタン星人の停止光線によって止められた者にピグモンやエレキングは勿論だがレッドキングも含まれていた。彼女はバルタン星人に背後から停止光線を浴びせられ何も出来ずに止められていた。
面倒見の良い姉御肌な性格の彼女は何の力も無い職員は勿論、後輩の怪獣娘を守る事が出来なかった事を悔しく感じていた反面、バルタン星人に果敢に挑んだ後輩達を誰よりも誇らしく思っていた。
そんな怪獣娘達を批判する政府に人一番反感を抱いていた。
「これ以上無駄な議論に時間を割くつもりはないわ」
「なんだと!」
たがエレキングはそんなレッドキングの激情を切り捨てた。
「ちょちょちょっと待ってストップ!ストォォップ!!」
「離しやがれ!!いい加減我慢ならねぇ!!」
「キャッ!」
頭部の両側面に対で二本、額にも一本、合計三本の角に灰色の髪。身体に宿す怪獣と同じ様な腕と脚、そして尻尾を備え、何故だかスク水に似た
その態度が一層レッドキングを刺激し、とうとうレッドキングが拳を振り上げた。
「……そこまで」
「離せよ」
振り上げられた腕をいつの間にかレッドキングの背後に立っていたゼットンが掴み止め、レッドキングはそんなゼットンを横目で睨み付ける。
「さ、ピグモン。本題を話して」
「……はぁ、わかりました」
すぐ近くで睨み合っている(睨んでいるのは片方だけだが)二人を無視してエレキングはピグモンに続きを促し、ピグモンも溜息を吐きつつもレッドキングはゼットンが止めてくれると信じて話し出す。
「つい最近、渋谷の空に見える謎の虹の調査を依頼されました」
「依頼?何処から?」
「国連からです」
「「「「!!」」」」
ピグモンの言葉に全員の視線が集中した。ゼットンすらも驚いた様子でピグモンに目線を向けていた。
「より正確に言うならば国連から依頼を受けた政府から、ですけどね。でもこれは、落ちた私達怪獣娘の評価を戻す。いや、以前よりも更に上げる事も可能な筈です。逆に今回の依頼を失敗すれば」
「本当に終わりって事ね」
「はい。なので絶対に失敗できません」
「なら成功させればいいんだろ?だったら善は急げだ!行くぞ!!」
レッドキングがピグモンやゼットン達に背を向けるが、次のエレキングの言葉でピタッと停止する。
「作戦内容も聞かずに何処に行くというの?」
「………」
レッドキングは何も言わずに元の席に戻り、目を閉じてむすっとした顔で腕を組んだ。ほのかに頬が赤くなっているのはきっと気のせいではないのだろう。……可愛い。
「「「「…………」」」」
「……ん」
皆の視線が集まる中、続きを早く話せと促すレッドキング。
頬の赤みが少し増した。
「えー、コホン。これより依頼と作戦の内容について説明します。まず今回の事の発展に至った理由ですが。ついさっきも言った通り謎の虹の調査です」
「虹の?」
「はい。どうやらあの虹の座標から異常な磁波が感知されたみたいでして。調べてみた所、以前の巨大怪獣とウルトラマンZが出現した穴。あれと場所が一致し、樹海の異次元空間へと繋がっていたみたいなんですよ」
「異次元空間…」
「はい。今回発見した異次元空間は何が待っているかわからない未知の塊です。一説ではあの異星人はこの異次元空間を通ってやってきたと言われています」
「「「「!?」」」」
ピグモンが話した作戦内容。それは自衛隊と共に異次元空間へと侵入し調査する事。
「調査内容は異次元空間の規模、空間内の生命体の有無、そして異次元空間の先について。この三つです」
「異次元空間の規模はそのまま、どれ程の広さかを調べる。次に異次元空間内の生命体の有無。それはつまり」
「
「「「「……」」」」
異次元空間内に怪獣がいるか?それは大きな問題である。仮に怪獣がいて異次元空間から街に出て来た時、ウルトラマンZと共に現れた怪獣の様に大暴れするかもしれない。
ウルトラマンZが現れて戦って貰えばいいという意見もあるだろうが、そもそもウルトラマンZが来てくれる保証は無いのだ。それにウルトラマンZが来たとしても街で戦闘すれば少なからず被害は出る。
「そして最後、異次元空間の先についてですが」
「……先?」
ピグモンの言葉にゼットンが返した。
「はい。もしかすれば異次元空間の先、そこはウルトラマン達のいる次元に繋がっている可能性があります」
「!?」
「ゼットン?どうかしたのか?」
「………何でもないわ」
ゼットンは手の中にある一枚のメダルを見詰める。
「ゼット様…」
「という訳で、今回この場に呼んだのは他でもありません。異次元空間の調査を貴女達四人にお願いしたいんです」
「なるほどねー。だからあの新人の子達は呼ばれてなかったんだね」
「作戦は三日後です」
「なんだ、すぐじゃないのか?」
「何の準備もしないで行くつもりだったの?…呆れた」
「お前はいつも一言余計なんだよ……ッ」
「まぁまぁ、落ち着いて。…ね?」
「………」
額に青筋を浮かべ口端がぴくぴくと揺れているレッドキングと、意にも介していない様子のエレキング、そしてレッドキングを宥めるゴモラに“心此処にあらず”といった感じのゼットン
このメンバーで大丈夫なのかと心配になるピグモンが小さく一つ溜息を吐いた。