とあるオタク女の嶮難。   作:SUN'S

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第13話

∞月≦日

 

昨晩はコスプレ姿の雪音さんと遭遇してしまった。あんな露出の多いタイツを着るなんて櫻井さんの影響を受けすぎてるのではないだろうか…。

 

いや、雪音さんの趣味に口出しするのは良くない。人の趣味は多種多様なものだ。

 

なにより格差の違いを改めて実感して、私は酷く悲しい思いだった。どうすれば雪音さんのような胸部装甲を作れるんだ。

 

そんなことを考えながら偶然にも居合わせていた立花さん達は困惑したように立ち止まっていた。そりゃあ、知り合いのオバサンが露出の多いタイツを着た女の子と一緒に居たら引くよね。

 

なんとか私の要望じゃないのは立花さん達にも分かって貰えたけど、櫻井さんの笑いを堪える顔は殴りたくなるほどムカついた。

 

どう考えても櫻井さんの趣味なのに、私が犯人みたいに思われるのは酷いと思うんだよ。まあ、雪音さんの意外な趣味を知れて良かったけど。

 

あんな時間にタイツで出歩くのはやめてほしい。どこからどう見ても露出狂だった。知り合いの女の子が露出狂なんて私は嫌だからな?

 

∞月▼日

 

早朝、櫻井さんのお誘いでドライブすることになったのだが、その理由を問えば「最近はノイズとの戦いに備えて訓練ばかりだったから」ということだ。

 

それなら私なんかより立花さん達を連れて遊びに行ってあげれば良いのでは?なんて思いながら後部座席で爆睡している雪音さんをバックミラー越しに見る。

 

やはり「寝る子は育つ」という諺は本当のことなのだろうか?等と櫻井さんに問えば「そうね、女性ホルモンの分泌量は変わるんじゃないかしら?」と答えてくれた。

 

しかし、三十路を迎えるオバサンの胸部装甲を底上げする方法なんてシリコン以外にあるのか?そんなことを考えながら唸っていると櫻井さんが海岸沿いの駐車場に車を止め、飲み物を買いに行くことになった。

 

熱中症対策のために車内のエアコンは起動しているが、雪音さんを一人にしても大丈夫なのだろうか?いつも私や櫻井さんに張り付いているのに…。

 

まあ、問題はないはずだ。

 

そんなことを確かめるように一人で考えていると櫻井さんが「こういうキーホルダーって無性に買いたくなるのよね…」と言いながらドラゴンの巻き付いた剣のキーホルダーを見ていた。

 

うん、それは分かるんだけど。

 

そんな唸ってまで悩むものじゃないと思うよ?

 

∞月〓日

 

なぜか全身の筋肉が痛い。

 

やっぱり、三十人ぐらい余裕とか調子乗って洗濯物を洗ったせいかな?今日から洗うのは十人ずつ小分けにすることを心掛けるか。

 

まあ、この全身甲冑を洗ってとか意味不明な洗濯物を渡してくるような変人よりマシなのは確かだけど。あんまり洗濯物が多いのも感心しない。こういう洗濯物を渡すときはポケットの中身を確認することが大事なのに…。

 

最近は財布や紙幣が入ってることが多い。

 

どうすればお金を忘れるのだろうか?なんて考えながら洗い終わった洗濯物と財布を紙袋の中に入れて受け取りにきたお客さんに説教する。

 

はあ、どうして赤の他人の私が説教しないとダメなのだろうか?こういうのは奥さんとかシッカリしてそうな女の人に任せればいいのにバカなのだろう?

 

べつにお客さんをバカにしてる訳じゃないけど、もう少しだけ危機感というモノを覚えてほしい。最近はノイズの警笛も増えてるのに、どうして逃げるのが遅れるのか。

 

そんなことを考えながらクリーニング店の奥の部屋でテレビを見ている天羽さんに問えば「さあ?アタシの服をアンタが洗うところを見るのは好きだけど、他のヤツのことなんて知らないかな」と良く分からない言葉が返ってきた。

 

 

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