とあるオタク女の嶮難。   作:SUN'S

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第14話

♯月ゑ日

 

今朝、私はコソコソとベランダから入ってこようとする雪音さんを捕まえてコスプレのことを問い詰めると「船に頼まれて…」と返ってきた。

 

とりあえず、その船って何処にあるの?

 

こんな可愛い女の子に変態みたいなタイツを着せて深夜徘徊を強要するところなんて潰れてしまえばいい。まあ、雪音さんが自分から望んで着てる訳じゃないことは分かったのは良かったけど。

 

こういうのは私や櫻井さんに相談するのよ?等と話しながら出来立ての白米を淡い桜色の御茶碗に盛っていると天羽さんが磨りガラスを押し開けて寝室から出てきた。

 

雪音さんが二日も居なくなって天羽さんの暴走を止める人が居ないから思いっきりボディを殴って失神させたから怒ってるのかな?

 

そんなことを考えながら卵焼きをフォークで刺して美味しそうに頬張る雪音さんが可愛くて仕方無い。

 

たぶん、雪音さんの可愛さの極みに到達してる女の子なんだ。そうとしか考えられないし、そうとしか思いたくない。それどころかご飯粒を口元に付けるせいで更に可愛さが際立っている。

 

♯月℃日

 

天羽さんが仕事でクリーニング店から少しの間だけ離れることになったのだが、絶望したように俯いて洗濯物を受け取りに来た人がビビって逃げ帰ることが増えた。

 

どうにか改善しようと風鳴さんに相談したら「その程度のことで奏が落ち込むはずがありません、なにより貴女の前で元気を無くすなどあり得ない」と言われてしまった。

 

しかし、そんなことを言われても私は君達より歳上なだけで人生経験も豊富って訳じゃないんだよ?なんて考えながら洗濯物を畳むのに苦戦している雪音さんにシワを伸ばすところから教える。

 

まあ、そういう仕事なのは理解してるよ?私だったら直ぐに止めるだろうけど、それに私は天羽さんがテレビで活躍してるところを見たいな。

 

べつに無理して仕事する必要はないんだよ?それでも天羽さんが頑張ってきたことを自分で否定するのはダメなことなのは分かるよね?

 

それじゃあ、天羽さんが頑張って帰ってきたら一緒にお風呂に入ってあげよう。いや、そんな喜ばれても困るんだけど、オバサンの贅肉だらけの身体なんて見るだけで吐き気を催すかもよ?

 

いや、私は太ってないし、むしろ他の人より鍛えてるから身体は引き締まってるよ。

 

♯月▼日

 

なぜか私は立花さん一緒にとツヴァイウィングのイベントを囮として完全聖遺物の護送を行うことになったけど、立花さんは櫻井さんの乱暴な運転に慣れることを覚えようか。

 

しかし、風鳴くんはヘリで見守ってるらしいけど。どうやって見守るつもりなのだろうか?なんて立花さんと話しながら左右に揺れ動く車内でエチケット袋を構えて座るしかやることはない。

 

そんなことを考えていると謎の浮遊感に襲われ、エグい衝撃を受けながら車の外に放り出された。ノイズって物理攻撃とか出来たのか…。

 

ちょっとだけ切れた額の傷を押さえながらドライバーを装着しようと服の中に手を入れるが、ドライバーが見当たらない。

 

もしかして、風鳴くんがコッソリと持ち出したのだろうか?なんて思いながらポケットの中に入っていた非常事態のために用意して貰っていたドラゴンフルボトルを振ってからノイズをぶん殴る。

 

櫻井さん曰くドラゴンフルボトルは聖遺物の起動のために必要な特定の音波を振ることで発生させるそうだ。あんまりドラゴンゼリーと変わらないような気がする。

 

しかし、あんな高いところから私達を見下ろす雪音さんはすごい。私は高いところは苦手だから格好付けるために登ろうとは思わないし、なによりスカートだと下着が見えてしまう。

 

まあ、この年でスカートなんて履かないけど。

 

 

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