とあるオタク女の嶮難。   作:SUN'S

17 / 28
第17話

=月[日

 

私の親友こと櫻井了子は表向きは死亡扱い、今は日本政府が保護するという形で落ち着いたけど。どういう訳なのか、私と櫻井さんが殴り合っているところをネットで見付けた。

 

あの場所は民間人は入ることは出来ないとか聞いてたんだけどな?なんて考えていると風鳴くんが不意打ちとはいえ私達のことを庇い切れなかったことを謝ってきた。

 

いや、むしろ百を越える鞭を捌き、私達を守ってくれましたから感謝してます。それに、腹部と肩の怪我は櫻井さんの拗らせた初恋のせいですし…。

 

今後は私も二課の厳重な監視を受けるって聞いてたんですけど。私を見下ろしながら困ったように頬を掻く風鳴くんを見上げつつ「そこまでヤバそうなこと、私ってやっちゃってます?」と聞けば「いや、その、なんだ、ハッキリと言ってしまえばシンフォギアを纏った人間を生身で倒すなど有り得ないことなんだ。つまり、あれだ、実験対象として他国が狙っている可能性もだな…」と言われた。

 

成る程、要するに私は全世界から人間核兵器みたいな存在扱いされてるんだな。

 

=月¥日

 

早朝、私の細胞と結合している聖遺物の正式名称を話すという櫻井さんのところに向かっているとチョココロネみたいな髪型の女の子が誰かの名前を叫んでいるのが見えた。

 

どうやら迷子の子供を探しているようだ。

 

しかし、その若々しい美肌で子持ちとは羨ましい。私なんて三十路を迎えたのに浮わつくような話すら出てこねぇ…。

 

そんなことを考えながら暁切歌月読調というハイセンスな名前の子供の名前を呼びながらチョココロネの若ママさんと一緒に歩いていると「マリアぁ~っ!」と叫ぶ声が聞こえてきた。

 

しかし、若ママさんと似てない子供なのは何故だろうか?ひょっとして再婚した男の人の連れ子だったとか?等と考えながら再会できたお祝いとしてクレープを奢ってあげた。

 

最近は世知辛い世の中だし、みんな助け合わないと生きていけないんだよ。私なんて親友と殴り合ったり、親友の恋路を邪魔したり、お店が倒壊してたり、いろいろとエグい仕打ちを受けてる。

 

そうクレープを美味しそうに食べる三人を見ながら思っていると若ママさんが「ありがとう、できればお礼がしたいのだけれど」と言い始めたが「困った時はお互い様ですよ」と言いながら手を振って若ママさんの提案を断る。

 

=月≧日

 

早朝、私の体内を巡る聖遺物は「ネフシュタン」ということが判明したけど。あんまり害は無いのかな?なんて思っていると「ネフシュタン」の特性である「超速回復」を強制的に行っているそうだ。

 

まあ、簡単に言えば無尽蔵のスタミナを搭載した決戦兵器みたいな感じらしい。それと天羽さんの使ってる時限式の肉体的損傷を治す薬品も作れるとか言っていた。

 

そういえば戦闘する前は首筋に液体みたいなの刺してたけど。あれって薬だったのか、ただのアドレナリンかと思ってたけど、いつもハイテンションで暴れてたような…。

 

それと風鳴くん用に作成するとか言っていたクローズマグマナックルの色がヴァーミリオンに変色しているのは何故だろうか?

 

そんなことを考えながら爆破されたドライバーの代用品を作るために血液を寄越せとか言ってきた。あと「ネフシュタン」は完全聖遺物だから男性でも装着することは出来るそうだ。

 

まあ、なにが言いたいのかと言えば風鳴くんもノイズをブッ飛ばせるようになったわけだ。私の立場って一般人の協力者だったはずなのに気付けば風鳴くんと一緒に最高戦力扱いだよ。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。