とあるオタク女の嶮難。   作:SUN'S

19 / 28
第19話

ゎ月≫日

 

昨日、私は装備を受け取るために海岸沿いの防波堤で待っていると宇宙戦艦ヤマトみたいな潜水艦が浮上してきた。

 

正直に言えばビビって逃げ出そうかと思ったけど、櫻井さんが格好付けながら潜水艦の上に立っているのを見れば意外と落ち着ける。所謂、癒やし効果というヤツなのだろうか?

 

そんな他愛もないことを考えていると小さなアタッシュケースを放り投げてきた。よく見ればスマートブレインのメーカーロゴが刻まれている。櫻井さんのことを思わず二度見してしまった。

 

まあ、それほど驚いてしまう代物なのは確かだ。

 

それにしてもカイザギアを選抜した理由を聞きたい。ひょっとして、あれなのだろうか?櫻井さんは私の性根が腐ってると装備を渡すことで伝えたかったのか?等と考えながらカイザギアを眺める。

 

これは私でも装着することを躊躇うアイテムだ。好きなジャンルなんだが、このベルトを着けた殆んどの人間が灰になってアッサリと死んでるんだよね。

 

ゎ月◇日

 

たぶん、五日ほど経過した頃だろうか?私は立花さんが仮面ライダーの再放送を見て感激していることを藤尭くんに聞いた。

 

今時の若い女の子はプリキュアとか魔法少女とか恋愛ドラマとかばっかりだと思ってたのは一種の偏見だったようだ。しかし、今年の再放送は仮面ライダークウガのはずなんだが…。

 

そう考えると立花さんってクウガと共通するところが多いような気がするけど、あんな苛酷な戦いには参加して欲しくない。むしろ立花さんは笑顔の可愛い女の子だから戦いより恋に生きてほしい。

 

そして、出来ることなら私にも出会いを作ってもらえると更に嬉しかったりする。いや、まあ、流石に学生を紹介されても困るんだけどね?

 

そんなことを階段の近くに配置された扇風機で遊んでいる月読さんと暁さんに言おうかと思ったが、二人とも日本人っぽい苗字と名前だけど、立派な外国人だったことを思い出した。

 

ひょっとして偽名だったりするのか?なんて思いながらもノイズの出現を伝える警笛が聞こえてきた。重苦しい溜め息を吐き出し、ゆっくりとカイザギアを装着する。

 

それにしても私がカイザなのが風鳴くんのチョイスとは信じられなかった。あれか?櫻井さんと殴り合ってるところを見たからなのか?

 

ゎ月〓日

 

早朝、久しぶりに現れた天羽さんが膝の上を陣取るせいで身動きが取れない。若い子って良い匂いなのは分かったけど、オバサンは自分が臭いのでは?と考えちゃうからやめてね?

 

そんなことを言えば苦笑いを浮かべながら「臭くないよ、どっちかと言えば落ち着く匂いだし」と私は臭くないと否定してくれた。うぅ、それだけでオバサンは嬉しい。

 

そう泣き真似をすると櫻井さんが呆れたように醤油煎餅を噛み砕きながら「クリーニング店の店主が臭いとか有り得ないわよ?」と言ってくれたが、私の醤油煎餅を食べるのはやめてくれない?

 

しかし、私の家って意外と人が集まってくるのね。雪音さんは学校とはいえ学生寮じゃなくて私の家で生活してるし、天羽さんは気付けば居座ってるし…。

 

べつに出ていけとか言わないけど、美人や美少女が多すぎてオバサンのメンタルはズタズタのボロボロだよ。なにより三人との格差社会に泣きそうだ。

 

まあ、そんなことは置いておくとして、ツヴァイウィングを襲おうとした謎の集団のボスが若ママさんだったことに驚愕した。

 

この前は二人の子供を引き連れて仲良く笑ってたのに、どんな事情があったとしても小さな子供に危険なことをさせようとするのは最低だ。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。