とあるオタク女の嶮難。   作:SUN'S

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第21話

¥月∴日

 

昨晩、若ママさん達が宣戦布告のような台詞を吐いたかと思えば自分のことをフィーネとか叫んでドヤ顔を決めていた。しかし、私の隣にフィーネこと櫻井さんが居るのだが…。

 

それは言わない方が良いのだろうか?なんて考えながらカイザギアを解除して三人の前に立ち、若ママさん達を説得しようとしたが「裏切り者」とか「私達に近付いたのは情報を得るためだったのね!」とか叫んでいる。

 

いやいや、そんな高等テクニックをオバサンが使えると思ってるのかね?と聞けば「貴女のような底知れぬ強さを持つ人が人柄を偽るなど造作もないことでは?」と風鳴さんが会話に割り込んできた。

 

ちょっとだけ待ってね。もしかして、風鳴さんの中だと私って凄い人認定だったりするのかな?等と問えば「そうですが、なにか問題でもありますか?」と疑問を疑問で返され、なんとも言えない苦笑いを浮かべる。

 

これは天羽さんの私は凄い人って風潮してるということで良いのだろうか、べつに慕ってくれるのは大人として嬉しかったりするけど。

 

オバサンは人を騙すことだけはしないよ?

 

¥月㊥日

 

なぜか天羽さん達と映画を観ていると風鳴くん達も混ざってきた。広いとはいえ潜水艦の中だから暑苦しく感じるのは仕方ないけど、これは集まりすぎだとオバサンは思うんだ。

 

そんなことを考えていると風鳴くんが映画のタイトルを聞いてきたので「ミミック」と答え、女の子の可愛らしい悲鳴を聞きながらビールを飲むのは最高だと思えてきた。

 

ただ、天羽さんってビールを飲んでも平気な年だったっけ?なんて思いながらもゴキブリの出現した瞬間に叫び出すのは可愛い。

 

オバサンはゴキブリが出ても「出たな、害虫!」なんて言いながら殺虫剤と丸めた新聞紙で戦ってるんだけど、むしろ最近は逞しくなりすぎて殴ったゴキブリが消失しているほどだったりする。

 

しかし、ゴキブリを題材とする映画なんてコレぐらいじゃないだろうか?と考えていると櫻井さんが入室してきた瞬間、仰け反るように思いっきり後頭部から倒れた。

 

そういえば櫻井さんは虫が苦手だったような気がする。私も苦手だけど、流石にテラフォーマーズを見れば慣れる。

 

まあ、出入り口で気絶している櫻井さんの介護は私が引き受けるけど。みんな気分を害する前に退出することをオススメしておこう。

 

¥月∠日

 

ムカつく顔のオッサンが立花さん達に演説しているかと思えば流動的フォルムの化け物が地面を掘り返して出てきた。

 

オッサンはネフィリムと言っているが、あれは人造人間のはずでは?と考えてしまうのはオタクだからだろうか?

 

そんなことを考えながら立花さん達を襲おうとしたネフィリムの顎を弾き上げ、右側頭部に回し蹴りを叩き込んで吹き飛ばしてやる。ふむ、これは意外にも見た目と相反して分厚く硬い皮膚のようだ。

 

立花さん達も体勢を立て直すことは出来たし、カイザギアを忘れてきた私は退場しておくべきか?なんて考えながら起き上がったネフィリムの身体が膨張していることに驚いて思わず「きもっ!?」と叫んでしまった。

 

いや、これは仕方のないことだ。

 

いきなり大きくなるとか特撮でも一度は負けないと有り得ない設定なんだが?等と思いながらも前足を使って殴る真似事を行うネフィリムの顎を右の膝で叩き上げ、そのまま腹部を蹴り潰す。

 

それにしてもオバサンの両手や右膝が流血しているのはネフィリムが硬すぎるからなのだろうか?それとも皮膚を千切られたからか?

 

そう白髪のオッサンに問えば自慢するように聖遺物を糧として更なる強さを手に入れると語り始めた。成る程、アイツの好物は私と立花さんという訳だ。

 

ノイズの次は化け物と来たか、あんまり気乗りしないけど。とりあえず、思いっきりぶん殴っとけばぶっ倒れるんでしょ?

 

 

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