なんやかんやで約1年ぶりの御無沙汰。
まさかの般若面の事実が発覚したチュートリアルから早くも2週間が経過した。
この間、外部干渉による問題解決は皆無であり、既に2000人もの
此処まで来ると憐れにすら思えてくるものだ。過信が最大の命取りだってハッキリ解んだね。
それとは別に見たくもない場面に直面する事が多かった。
このゲームに閉じ込められた事による恐怖による錯乱だ。
泣きわめく、徒労に終わるオブジェクト破壊なら可愛いものではある。
酷いと思ったのは身投げ…………自殺である。
脱出を試みたのか開始3時間でアインクラッドの外周区から飛び降りたプレイヤーが居た。
直後、私の般若面に『DEAD 00214/10000』と表示され、まさかの犠牲者が表示される仕様になっていた。
それを境に犠牲者のカウントアップは止まらなかった。それも一々通知される謎に困窮を極めた謎仕様に私の精神状態は摩耗していった。
ここ数日はそのカウントアップは落ち着いており、ようやくというかの安寧が訪れている。
このまま保ってくれると良いというのは私の願いでもある。
これ以上死者通知が鳴り止まないのであれば確実に私の精神は壊れ、マトモに攻略……それ以前に生活する事すら困難だろう。
それを払拭するべく私はフィールドに出てレベリングを繰り返していた。
この一ヶ月で狩ったモンスターの数は計り知れない。というか、数えるのが億劫になったのだけど。
御蔭様で私の今のレベルは17。この層の安全マージンレベルを優に超えている……どころか普通にこの層のレベル上限を超えている。上限のレベル……13を超えたあたりから経験値入手が緩やかになっていたが、このレベルに達している事でどれだけフィールドで狩りまくっているかはお察しのとおりである。
さて……今日はどうしたものか。
そう考えているとき、メッセージが入る。
相手は……サツキか。
2週間前に別行動として活動しているはしているが、朝昼夕晩深夜帯の1日5回に毎日欠かさずにメッセージを送ってきている。それも内容も内容だけに私は
「過保護かっ!!」
そうツッコんだのは悪くない。悪くないったら悪くない。ここまで来ると若干ウザったく思えてきたりする。
以前、ディアベルさんとの武器取引の仲介役で会談したキバオウさんにポロっと愚痴ったら同情された。
それがどうやらディアベルさんにも伝わったらしく、第1層攻略後に私がマスターのギルドを設立するらしい。ギルド名は『
……………………色々と大丈夫か?このギルド名。某汎用人型決戦兵器とは無関係だろうけどさ。
まぁ、仲間となり得る人が増えたので良しとしよう。うん。
さて話を戻そう。……内容は、なんだろうか。えっと、ナニナニ??
どうやら、私と会わせたい人がいるようだ。私はサツキに指定されたカフェに赴くことにした。
第1層の主街区に位置するカフェに到着した私。
サツキは……まだ来てないようだ。
来るまでただ待っているのも勿体無い気はする……けど、少しじゃなくてかなり眠い。
メッセの整理とかしようかなーとか思ったけど、無理!
少しくらい寝ても大丈夫……だよね? 睡眠PKの観点は不明だけどさ。
そう思考を巡らせるよりも身体は正直だったらしい。
私はオブジェクト化したクッションに身を委ね眠りに堕ちていた。
約束の時間前になりスヌーズ形式のアラームに叩き起された。
サツキはまだ……来てないようだ。来る前にクッションを片付けておこう。
見つかったら絶対にメッセ飛ばされる回数増える。それだけは勘弁して欲しい。絶対に睡眠時間削れるだろうしストレスの素になりかねないからね。
暫く珈琲らしき飲み物的な何かを飲んで目を覚ます事にする。効果があるかは知らないけれども気分的にはマシになるから問題はない。
珈琲らしき物を飲み干した私は一つ背伸びをする。大分眠気は覚めたっぽい。
良かった、良かった。これでサツキにどやされずに済む。
説教が始まると長いんだよね、
「あの~……考えている途中に悪いんだけど、ちょっと良いかな?」
サツキに対する愚痴というか悪口で思考が彼方へ飛んでいた私は突如聴こえた声で現実へ。
ビックリした私が声のした方向へ視線を向ける。
そこに居たのは私と同年代位の銀髪で琥珀色の瞳が特徴的な女性プレイヤーだった。
「あっ……ハイ。大丈夫ですよ?」
テンパってしまったのかは知らないけれども無意識に丁寧語になってしまう私である。あと、語尾のイントネーションが上がっている気がしないでもない。
「えっと、大丈夫。リラックスして? いつもと同じでいいから!」
「は、ハイ……ありがとう、ございます……」
まさかの初対面の人にフォローされてしまう事態に発展。何やってんだ私は。情けないったらありゃしない。
私が落ち着いたところで改めて女性との会話が始まる。
「こんにちは、ソラちゃん。 私、貴女と一度会いたかったの」
「え、私と……? 何で??」
女性は発言と同時に突然琥珀色の瞳を輝かせて嬉しそうに私の両手を握って上下に激しく振っていた。
私は発言の真意と行動の突飛さに戸惑っていた。だって、何が何やらさっぱりなんだもん。
「あっ……ゴメン。つい、嬉しくなっちゃって……」
「それは構わないんだけど……貴女と初対面だよね? 私」
私の言葉を聴いた女性プレイヤーはえらくショックを受けているようだった。
「えっ……覚えて、ないの?
「えっ……」
女性プレイヤーの言葉に固まる私である。
どうして……貴女が
何処かで面識がない限りこんな事無いはずなんだけど……。
「『
それに対する私の答えは『ある』。
仮定が間違ってなければだけど……彼女は私の幼馴染だ。
「もしかして虹架……なの??」
私が恐る恐るだけど女性プレイヤーのリアルネームを口にする。
「そうだよ! もう、奏茄鳳ちゃん思い出すの遅すぎだよっ!」
どうやら私の仮定は正解していたらしいが、虹架は相当ご立腹だった。
「本気でゴメンって。 まさかこんな所で再会するとは思わなかったもの」
「それはこっちのセリフだよ。 まさか超がつくほどの人見知りな奏茄鳳ちゃんが居るなんて思ってもなかったよ」
「まー、それもそうだよね。私の性格だとね……」
虹架の指摘に苦笑の私である。
事実なだけに否定できずにそうするしかない。
その後暫く私と虹架は昔話に花を咲かせていた。
この瞬間はこれまでの磨り減った精神状態に癒しが与えられた気がしたのは錯覚では無いと断言できる。
だって、私がこんなに笑顔になって誰かと話すのってSAOに囚われてから初めてだったからね。
「あれ、そういえばサツキはどうしたんだろう? 確かまだ来てなかったよね?」
会話の途中で思い出した様に私がサツキの存在を虹架に尋ねた。
決して日頃の過保護さで溜まった鬱憤の報復とかではない。…………多分。
「あぁ……そういえばサツキ君が私を紹介する筈だったよね」
「そうだったハズ……ドタキャンとか絶対無いよね。 サツキに限って」
「そうだねー。 基本、そういうところは律儀だもんね。 サツキ君」
「そうそう。 誰かに強制連行されてんのかしら……」
私はポロっと溜息混じりに漏らした。
サツキはああ見えてかなり押しに弱く、他の人に流されがちなところもあったりする。
「なんかね、アルゴさんに強制連行されたらしいよ」
「あぁ……やっぱり。アルゴ姐相手じゃ抵抗できないわな」
アルゴ……このアインクラッド内でかなり有名な情報屋の女性プレイヤーであり顔に髭のようなペイントとフットワーク軽さから『鼠』の通り名を持っていて、その性格は情報屋らしい性格といえばいいのかどうかは知らないけれども押しが強い一面がある。
私もしばしばアルゴ姐の餌食になるのだがそれ以上に餌食になるのはサツキで、最早『アルゴ姐の生贄=サツキ』と噂されるレベルなのだ。
そして今回も犠牲になっているようだし、サツキは今頃アルゴ姐に馬車馬の如く働かされているに違いない。
そんなサツキを心の片隅で『ご愁傷様』と一瞬労いつつも私は引き続き虹架との会話に花を咲かせたのだった。
それから暫く雑談していたが、楽しい事の過ぎ行く時間は早いものであっという間にお別れの時間。
私は別れ際に虹架のプレイヤーネームを教えて貰った後にフレンド登録を互いに行い、虹架――レインと再び会うことを約束した。
レインの方もすごく嬉しそうに私の約束を快諾したので、『是』だとは思いたい次第である。
レインと別れて私は自分の宿に戻ることにした。
その際嬉しさのあまり、周囲に気を配れていなかったのだろう。
前方の曲がり角から右折してきた紅色のフードを目深く女性と勢いよくぶつかった。
「あっ……ごめんなさい。 私、前を見ていなかったから…………え?」
「こちらこそ、前が見えづらいから御互い様…………嘘」
ぶつかった拍子に女性のフードが取れて素顔が露わになってそれを見た私が戸惑いの声を上げる。
そしてフードの女性も私の顔を見た途端に戸惑いの声を発した。
「あ、明日菜お姉ちゃん……??」
「か、奏茄鳳ちゃん……??」
どうやら私の衝撃の再会と云う名の邂逅は続くみたいだ。
色々と進まずこの時期となったこの作品。
最悪年一更新なまである。
そうとならん事を祈るばかりである今日この頃。
そして最早この作品が『三次創作』としてのスタンスが消失して『二次創作』に昇格しそうな勢いが普通にあった今日この頃。
次回はどうなることやらそれは神のみぞ知ることだったりしたりするんじゃないかな。
それでもお楽しみにしていただけると嬉しいです。
それでは、最後にソラちゃんのプロフ載せてお別れなの。ではでは。
天宮 奏茄鳳(あまみや かなほ) / ソラ(Sola)
身長:156cm(開始時)→160cm(ALO)
体重:42kg(開始時)→44kg(ALO)
B-W-H:77-53-79(開始時)→80-57-82(ALO)
生年月日:2008年7月25日
容姿はホロリアのキリト(女)とほぼ同一の銀髪で三つ編みのサイドポニー(右側)+青メッシュ(17層あたりでアスナに入れられ、その後リアルでも気に入った模様)瞳はアクアブルー
血縁関係:アスナ
幼馴染:サツキ、キリト、リーファ、レイン
超えられない壁:アルゴ、リズベット
初戀:???
親友:サチ、フィリア
ライバル:???
妹みたいな愛玩:シリカ、セブン、ユイ
親交深めたい:シノン
ユウキ、ランの扱いは後々
クライン以外は『頼りになる人』認識。クラインは『基本反面教師』
性格:危ない意味で純粋。些細な事でトラウマを持ちやすい。
アインクラッドで茅場から送られた般若面の謎機能によって人が死亡する事象に激しい拒絶を見せ、重度なトランス状態になり行動の際は自分の死も厭わなくなる。(あのPoHにでさえも『crazy』と言われ、ラフコフ全員が相手にしたくないと口を揃える程)
茅場曰く、「ここまで脆い少女は初めてだ」とのこと。それもあってかMHCPが複数付けられることになる。
人見知りも激しく初対面で自分から話しかける事は皆無で親戚で集まった時には明日菜の後ろに隠れる程で明日菜・和人・颯樹・虹架達の奮闘で少しは改善した。朋もそれに参加したが荒治療すぎて逆効果だった。
そんな彼女が『誰かを窘め(怒る)事』だったり自分の感情を表に出すということはその対象に心を開いている証拠である。
Exスキル:剣聖
習得条件:片手直剣マスタリー+カタナマスタリー+クイック・チェンジマスタリー
『蒼月の般若面』を装備中に『TranceCord:NOVA』を発動させる。
スキル効果:所持スキル効果UP(×150%/12秒)、STR,AGI Burst(×120%/12秒)
スキルデメリット:発動後にAGI,STRが半減し、TPが0になる。
スキル(他):体術・料理・裁縫・調合(料理と裁縫はカンスト)
所持武器:プロレッシブ・ノヴァ(リズ作)、絶刀・月華(57層LA)
所属ギルド:天の福音(EVA)ギルドマスター
※第1層でキリトが断ったアニールブレード譲渡イベに応じたのがソラちゃんで使者であるキバオウさんにアッサリ武器を50本渡して怪訝に思われて自分の心情を話すことになり、キバオウさんが感動して『何時でも力になる』と言って別れた。
その後、ディアベル達に話が伝わって第1層攻略後にギルド設立となった。
尚、ソラちゃんはギルマスを拒んでいたが、外堀は埋められていたので引き受けた。
ギルドホームはソラちゃんの希望で第1層にある。
★巻波彩灯様から戴いたソラちゃんの支援絵です★
↓↓↓
【挿絵表示】