曰く、俺は美女三人に殺されるらしい。   作:ジェスタ

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相変わらず、誤字脱字と矛盾点があったらすみません。

暇潰し程度で読んでください。

早く中学生編と高校編が書きたいですが、たどり着けないかも泣


第3話

「定着率 96、97、98、99、100%。因子安定。拒絶反応なし。遺伝子及び体組織に変化あり」

 

「C-00のESP中枢に異状なし。バイタル良好」

 

 

「ESP移植実験 第1764回目 成功。3時間後、第1765回目を開始する」

 

とある国にある、とある豪邸。その地下深くにある薄暗い研究所。大人一人が入りそうな大きなカプセルが何台も通路沿いに並べられている。中には人間の胎児のような気味の悪い物が緑色の培養液の中で浸かっていた。

 

その奥にある更に巨大なカプセル。

白衣を着た研究員達がカプセルに繋がれたデバイスを操作し中にいるモノの状態を記録している。

カプセルに入っていたのは幼い男の子。酸素マスクと身体中に薬品を投与するためのチューブが付けられ、他のカプセルと同じ液体の中で寝ている。

 

 

 

「ボス、報告が。実験中のクローン体は全滅。コメリカ支部で暴走し、施設は消滅。やはり、クローンは使えません」

 

「そうか、ごくろうだったテオドール。もう下がっていいぞ」

 

 

男の子のカプセルの正面に立っていたスーツを着た男は、報告してきた焦げ茶色のハット帽子をかぶった部下を下がらせる。

 

白人で見た目は50代半ばの男はカプセルに右手を当て、眠っている少年を不敵に笑いながら見ている。

 

「素晴らしい。取り込んだ力に応じて、肉体を進化させる。まだ量産は出来んが、この力があれば全てを支配できる。エスパーもノーマルも」

 

約2年前、極東の島国での任務中に偶然手に入れた存在。能力不明とされていたが、その正体を知り、最終兵器として調整を行ってきた。最高位レベルのエスパーのため、洗脳には時間がかかった。が、屈服させ洗脳に成功した。

 

 

 

「怖いか、ユーリ?」

 

 

「・・・・・はい、お父様」

 

男は自分の傍らにいるドレスを着た長髪茶髪の娘に目を向ける。暗い表情で顔を下に向け少年を見ないようにしている。

 

「だが、お前がアレを支配した。なら怯える必要はない、そうだろう?」

 

「・・・・・はい」

 

娘はエスパーだった。それも高レベルの催眠能力を生まれ持っている。そのためか上の兄と違い、歪んでいるが愛された。その娘により手に入れた。

 

 

「お前のおかげだよ、ユーリ。お前のおかげで我々はこの世界を支配できる力を手に入れた。この力があれば、全ての超能力を支配することもできるだろう。本当にありがとう、ユーリ」

 

そう言いながら、娘の頭を撫でる。いつもなら父に応えることができ喜んでいた。全ては父のためにと行動していた。父の役に立てることだけが喜びだった。

 

 

 

 

「・・・・ありがとう、ございます、お父様」

 

それが苦し紛れにいえる言葉だった。父の言葉に何も感じない。彼女の中にあるのは自己嫌悪と少年への罪悪感だけだった。

 

 

 

「私は先に戻る。後で来なさい。()()()()が待ってるよ」

 

「はい」

 

優しい口調でそう言い残し、男はカプセルを背にして部屋を後にした。

研究員達も次の実験の準備のためか、男の後に続きぞろぞろと出ていく。

 

 

 

 

一人残された娘はカプセルを見上げ、中の少年を見る。

彼女にとって恩人であり、初めての友だち。

そして、いつしか家族よりも大切な人になっていた。

 

 

 

 

「・・・・・ごめんなさい、徹。ごめんなさい!お母様を助けてくれたのに、私は!あなたの心を壊して・・・・・!ごめんなさい!ごめんなさい!!」

 

嗚咽混じりの少女の声が響く。

 

涙を流しながら娘のできるのは、ただ懺悔の言葉を続けるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから、・・・・・何が『ごめんなさい』なのか、お前らもっとちゃんと言えよ!!」

 

ベッドの上で飛び起きて出た今日の第一声がそれだった。

ヤバい、今日も寝れなかった。このままだとあの三人以前に、寝不足で死ぬ。能力で肉体的には回復してるんだけど、精神的につらい。

いつもは殺される夢をずっと見させられるのだが、今回は違った。予知ではなさそうだ。

多分、普通の悪夢。悪夢じゃ困るけど。

 

ただどっちも、女泣く+ごめんなさいだった。

その謝るまでの経緯をもっと詳しく説明しろよな!

理解できないんだよ!

 

あのおっさん誰だよ?声が黒幕感半端ないんだけど。

具体的には、サングラスと手袋付けて「シンジ、大人になれ」って言いそうなんだけど。

あっ、もしかしたら、マダオか?

 

あとあの子。ゴスロリチックなドレスを着た女の子。

お父様とか呼んでいたからあの二人は親子なのか?

 

 

 

 

全然、似てねぇー!

 

せっかく死なない夢かと思ったら、変な夢だし、マジふざけんな!

 

 

この2年間まともに寝ていない。このままいけば、小学生で廃人になっちゃうよ。

なんか、精神回復の超能力とか、ポジティブ思考になれる超能力持ってる人いないかな~。いたら速攻で奪う。

 

話は変わるけど、俺は相手に催眠は掛けられるが自分には掛けられない。

実は、超能力無効化?みたいな能力を手に入れていたらしく、超能力検査の時はそれを使ってごまかしてる。

エスパー狩りならぬ社会貢献活動に勤しんでいる時は、相手の能力を見て品定めしてから無効化、ボコっている。

この能力の便利なことは、相手の無効化と検査逃れが出来るのに加えて、自分の能力はそのまま使えるということだ。

 

まぁ、どれくらいの範囲が有効かは試したことないからわからないけど。

ただし、この能力。

なぜか、自分自身でヒュプノとか記憶改変とかしようとすると攻撃されたと勘違いして無効化してしまう。

テレポートは出来るけど。

だから、夢を見ないように自分自身を催眠しようとしても失敗する。

 

他人のも無効化するから、昔通院していた病院でヒュプノ使いのナース?みたいな人に診てもらったら、能力が使えなくて相手がめっちゃ焦ってた。こっちが催眠で何とか落ち着かせたけど。

 

にしても・・・・・あの顔は、ヤバかった。

 

 

 

 

 

「げ!?もうすぐ7時かよ、学校だり~」

 

机の上の時計の針は7時に迫っていた。まだ、休日には程遠い。明日も明後日も学校に行かなければ、と思うと憂鬱になる。

 

 

 

 

「サボろっかな~。別に、家には誰も居な「ダメだよ徹クン!そんなのワシが絶対に許さな、ムグッ!」・・・・・え?」

 

 

 

今、何か聞こえてような・・・・?

 

 

声がしたのはドアの近く。一見誰も居ない。

が、何か空間が歪んだように透明な人型のシルエットがそこにはあった。それも二人。取っ組み合ってる。

 

 

『局長!バレたらまずいですって!』

 

『放せ皆本!ワシは、ワシは今度こそ!あの子とあの子の未来を守らなければならんのだ!立派な大人になるまで今度こそ守ると誓ったのだ!学校は絶対にサボらせん!』

 

 

うわ~いるよ。いつものゴツイおっさんいるよ。無線で会話しても聞こえちゃうんだよな、能力で。

なんか人増えてるし。誰だ?新人?身長は・・・180くらいか?やせ型筋肉質。声も若い男性。

 

何、ガチで新人?人手不足が叫ばれてるこの現代で、俺の監視に人員補充するなよ!もっと有意義なことに使えよ!?

 

 

 

『まずいです局長!こっちずっと見てます!』

 

『なんと!やはり姿と気配を消しても、あの子に対するワシの愛は消しきれなかったか!桐壺帝三、一生の不覚!!』

『何言ってんだよアンタ!?』

 

何が愛だよ!?そんなの知っらねぇーよ!マジで不法侵入で通報するぞ!

そんなことしても無駄だとは知ってるけど。独り暮らしもばれたらまずいし。

 

あと、名前バレてるけどいいの?

 

流石にこれで見つけたら後々面倒になりそうだから。

気付かないフリしよ。この2年間、ノーマルの小学生として振る舞ってきた俺の迫真の演技力、とくと見よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「アレ、ナンカ、キノウセイダッタミタイ?ハヤクゴハンタベテ、チャント、ガッコウニイカナイトー」

 

 

どうだ!これが、俺の長年培ってきた演技力だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『どうやら、ワシの愛は届かなかっ・・・・ワシらのことはバレてないみたい、だね・・・・』

 

『局長、ものすごく落ち込んでいますね。あと、バレてます』

 

 

何で悲しんでんだよ!?喜べよ!?あと、新人さん。バレてないってことにしてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『本日の天気は晴れ。関東全域雲一つない快晴になるでしょう!洗濯物はよく乾くので、布団なんかも干せちゃいますよ~!』

 

リビングでニュースを見ながら朝食にトーストしたパンを食べている。

今日のお天気お姉さんはテンション高いな~。

 

ポジティブになれる超能力かな?

なら、すぐに奪う。

 

 

あの後、透明人間たちは退散したらしい。カメラも盗聴器もあるんだから来なくていいだろうに。

 

今のところ学校には来ていないが、あのおっさんならやりかねない。気付いていない振りをするのも大変だ。

 

 

 

 

『次のニュースです。今日で、あの「神野事件」から2年が経ちました。神奈川県横浜市神野区で起きた大爆発テロ事件。死傷者はなかったものの、爆心地となった化学工場の半径5キロを消滅させ、区内外に大きな傷跡を残しました。今もなお、復興作業が続いています。警察と内務省特務機関超能力支援研究局 B.A.B.E.Lは、エスパー犯罪組織が関与していると発表していますが、依然として、犯人逮捕には至っていません』

 

 

 

そんなことあったけ?自分のことで精いっぱいだから気付かなかったわ。

 

「ごちそうさまでした」

 

食器を片付け、ランドセルを背負う。今日は燃えるごみの日なので台所でまとめた大きなゴミ袋を持ち玄関に行く。

 

「行ってきます」

 

その声とともに家を出て、鍵を掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「北条くん、おはよう」

「ウース、北条」

「おはよー、北条」

 

「お、おはよう」

 

クラスに入った途端、みんな挨拶してくる。嬉しいけど、今日も朝から疲れてるからあんま声出したくない。

 

 

 

「おはようございます、北条君」

 

「おはよう雲居さん。風邪、大丈夫?」

 

席につくと隣の席の女子、雲居さんが挨拶してくれた。この前のナイトウォッチ議論の時は、風邪で休んでた。

 

「ありがとうございます。北条君も体調大丈夫ですか?疲れてるみたい」

 

「えっ?ああ、昨日寝付けなくて。心配してくれてありがとう」

 

雲居さん、めっちゃいい人!優しいし、困った時は助けてくれるし、透視しても悪いこと考えていないことはわかった。

この荒廃した現代に、こんな天使な人はいないだろ!

 

 

「あっ、今日の図工の教科書忘れちゃった!どうしよ~」

 

「あっ、俺、見せるよ」

 

「ごめんなさい北条君!私、また忘れ物しっちゃた・・・・ウゥ・・・ウ・・・・」

 

「気にしないで、こっちもいつも助かってるから」

 

涙目になる雲居さん。雲居さんは、いわゆるドジっ娘らしい。走ればすぐ転び、調理実習では砂糖と食塩を頻繁に間違え、頭はいいけど、すぐにドジを踏んでしまう。

 

 

 

 

 

そこが可愛い。マジ癒されるわ~。

 

 

 

 

 

「そういえば北条君」

 

 

「うん?どうしたの?」

 

いい人な雲居さんのためならなんでも答えます!ガンガン聞いちゃって!

 

 

 

 

 

「リミッターなんてつけてどうしたの?」

 

 

前言撤回。雲居さん、勘のいい子は、嫌いよ。

 

 

俺の右手にはいまだに野上さんに付けられた忌々しいリミッターがあった。テレポートで取ろうとしたたら、右手首の皮を持ってかれそうになり仕方なく諦めた。

再生できるけど、痛いのは嫌。

 

 

 

「あっ!ホントだ!右手になんか付けてる!」

「なにこれ!もっと見せて見せて!」

 

雲居さんも一言にみんな集まってきた。ま、マズイ。これで俺が高レベルエスパーだということを広められたら、めんどくさいことに・・・・・!

 

 

 

 

 

「カッコいい!」

「おしゃれ!」

「どこで買ったの?」

 

 

 

あっ、ウチのクラス、純粋な子が多くて助かった~!これは有耶無耶にできそうな気がする。

 

 

 

 

「北条くん。これ、高レベルエスパー用じゃない?もしかして、高レベルエスパーになったの!?」

 

花井さん忘れてた!!この子もエスパーだった!低レベルだけどリミッターのこととか他の子たちより詳しいはずだ。

最悪、レベル1のサイコキノになったって言おうとしたのにミスった!

 

 

「マジかよ!北条が高レベルエスパー!?空とか飛べるの?」

 

「じゃあ、レベル6ってことか?スゲー!めっちゃ少ないんだろ?」

 

「だったら、特務エスパーになれるんでしょ?スゴーイ!」

 

 

 

ま、まずい。このままだと、彼が、

 

 

 

 

 

「どういうことだよ北条!?お前、俺たちを騙してたのかよ!?」

 

ハイ来たー。東野君来たー。あー、一番めんどくさいことになってきた。エスパー嫌いな東野君。クラスにもう一人エスパーがいることが分かれば反発するよね~。

 

 

 

仕方ない、やるか。

 

 

 

「違うよ、東野君。コレ、リミッターじゃないんだ。ただのアクセサリーだよ」

 

「何言ってんだよ!?花井が言うんじゃリミ「ただの、アクセサリーだよ」・・・・・・ただのアクセサリー・・・・・」

 

 

東野君の眼の光が消えてゆく。俺の言葉を復唱する。東野君だけじゃない、花井さんやクラス全員が、同じ状態になっていく。

 

 

 

催眠能力/ヒュプノ

相手に暗示や洗脳を行うことが出来る能力。相手の脳に働きかけ化学物質を操作して考え方なんかも変えてしまう。

あんま使いたくないんだよな。変な矛盾点とかあったら説明するのがだるいから。

 

 

「そう、これは友達にもらったんだ。けど、外せなくなっちゃってさ。作った人に取ってもらう予定なんだ」

 

「・・・・・なんだ、ただのアクセサリーかよ。早く言えよな」

 

「ゴメンゴメン。そんなわけで俺はノーマルだから、もうすぐ先生来るからみんなも戻って」

 

 

「そうだな、先生来るし」

「なんだノーマルか~」

「誰だよレベル6って言ったやつ」

 

 

東野君が席に戻ったことをきっかけにみんな解散していく。あと数分もすれば先生も来るし、調度いいだろう。これで変なトラブルに巻き込まれずに済むはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・そっかあ、友達に貰ったんだね、そのアクセサリー」

 

「!?・・・・・あっ、うん。そうだよ」

 

隣にいる雲居さんの声に一瞬、背筋が凍った。

いつもの和やかな雰囲気とは全然違う。まるで、人が変わったように冷たい声だ。

あれ?もしかして、催眠が効いてない?

 

 

「その人、男の子じゃないよね?女の子だよね?女でしょ?違う?そうだよね?ねぇ?」

 

「じょ、女子だけど。そ、それが、どうかした?」

 

あ、なんか前にも似たようなことがあった気がする。

 

 

「ううん。何でもない。そっか、・・・・・北条君、優しいから仕方ないよね。そうだよね。仕方ないよね・・・・・。仕方ない・・・・・」

 

「あのー、雲居、さん?」

 

その日、雲居さんはずっと何かをブツブツ言い続け、それが一日中続いた。

俺は、隣の雲居さんのせいで生きた心地がしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、もう無理!限界だ!家も学校も疲れる!死ぬよこれ!」

 

夕日を背にして、俺は下校していた。

今日は一層疲れた。まさかの伏兵、雲居さん。これからは注意しないと。

 

もうすぐ自宅のマンションが見える。だが、帰宅ではなく次の勤務先に行く気分だ。

 

なにせ帰ったら絶対ラスボス、野上さんが待ち構えている。

 

 

外から自宅に電気がついているのがわかれば、野上さんが確実にいる。

 

第二ラウンドか・・・・・。

 

 

 

そしてついに、マンションの前についた。見上げて電気が付いてれば野上さんだ。

 

ええい、ままよ!

 

 

 

「もう人生ハードモードすぎなんだよ!ちくしょう、が・・・・・あれ?付いてない?」

 

もうどうにでもなれと思いっきり自分の部屋の窓を見上げると、明かりがない!

 

 

 

「・・・・・おっしゃあ!今日は少しリラックスできる!ヤッホー!今日のごはん、何にしよっかな~。カレーだな!バターチキンカレー!前に作ろうとしたら、野上さんがご飯作ってんだよな。材料は買ってあるから後は・・・・・・・あれ?隣がついてる。あそこ、前まで空き部屋だったはずだけど」

 

見れば、ウチの隣の部屋に明かりが付いていた。そういえば少し前に新しい人が入ったって管理人さんが言ってたな。

 

 

 

「まぁ、俺には関係ないし!気にしなーい、気にしなーい!」

意気揚々と鼻歌とスキップをしながら俺はマンションに入っていった。

 

 

 

 

この後の悪夢を知らずに。




相変わらず、進んでなくてすみません。語彙力と文才なくてごめんなさい。
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