ロリ艦隊と異世界転生司令官   作:Red_stone

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第10話 綾波との逢瀬

 

 

 とりあえず、2日間はこの場所で野営することとなった。

 他はその後に決めればいい。

 そういうことで、期せずして大自然の中で何もしない時間ができた。もっとも指揮官はというと、冒険者はもちろん避難民にも関わる気はないけども。

 指揮官が考えるのは艦船のことだけだ、傷心の娘なら手籠めにできたかもしれないけど、それは所詮IFの話だ。気にしないから、そんな未来はあり得ない。

 

「ちょっと、付き合ってほしいのです」

 

 そう言われて、綾波についていく。

 あいかわらずユニコーンは子供たちと遊んでいるし、長門とエレバスはそんな子供たちを見ている。

 保護者気取りだが、本来の保護者達は打ちひしがれて途方に暮れているのだから仕方ない。

 ちゃんとやれ、と言うのは簡単だ。しかし彼女たちの故郷は氷に閉ざされて、先も見えぬ世の中だ。絶望の中で、血も繋がっていない子供たちを救えと言うのは酷だろう。

 子供たちでさえ敏感にそれを感じ取り、逆に不安を忘れるかのように騒いでいる。完全に迷惑にしかなっていないが、世の中の全てが悪意で回っているはずもない。

 悪意でなくとも、人を傷つけることはある。

 もちろん、指揮官には知るつもりもないことだ。

 

「ーージン〇ウガ狩り、手伝ってほしいのです」

 

 綾波にそう言われて、草むらに座り込んでプレイする。

 黙々と狩っていると、綾波が背中合わせに移動する。ぴったりとくっついて体温も感じる。

 緑豊かな草原で、背中合わせの甘酸っぱいシチュエーションだが、やっているのはゲームというなんともチグハグ具合だ。

 

「ーー」

 

「ーー」

 

 黙々と作業を続ける。

 遅く流れる無為な時間、けれど嫌ではなかった。

 

「……指揮官、なにも聞かないんですか?」

 

 ぽつりと、それだけ口にした。

 

「言いたいことがあるなら話してくれると思って、ね。何か、話したいことがあったんだろう?」

 

 指揮官は人の心が分からないわけではない。興味がないだけだ。

 だから、綾波についてはよく見ているし、分かる。そんなものは当たり前のことだろう。身内なら気遣うし、好きな人は目で追ってしまう。それは悪者でも善人でも変わらない。

 

「はい。分かっていたのですね」

 

「遊びたいだけなら、ラフィーも誘うだろう?」

 

「……ふふ。全部、お見通しですね」

 

「そうでもない」

 

 また少し、空白が流れる。

 狩られるモンスターの悲鳴がbgmに流れた。

 

「艦船の生まれた意味は、戦うことにしかないのですか?」

 

 艦船。綾波も、そして他の子もこの姿で生まれてくる。赤ちゃんの時代、などというのは存在しない。

 ゆえに意志を持っていても、生まれた意味にはどうしても作られた目的と言うのが関わってしまう。

 好き合った男女の愛の結晶として子供が生まれる……それは艦船には遠い世界の出来事だ。

 

「……製造目的としては、そうだろう。この身体も、力も、全ては戦うために与えられたものだ」

 

 そして、ある意味ヤっちゃったから生まれた、みたいな人間らしいものでもない。

 セイレーンと戦うための戦力として生み出され、親などいない。求められるのは戦うことだけだ。少なくとも、製造を指示した権力者たちにとっては数で数えられる駒でしかないだろう。

 

「でも、綾波は戦うのは好きじゃないです」

 

「戦いは嫌いか?」

 

「いいえ。嫌い、じゃありません」

 

「……そうか」

 

「--でも、指揮官は楽しんでいたでしょう? 戦うこと、ぎりぎりの戦いで生死をかけることが好きなように見えました」

 

「確かに。……否定はできんな」

 

 苦笑する。あのときはアドレナリンが異常なほどに湧き出して、生まれてから一度も経験したことのないほどの充足感が胸を焼いた。

 それを指して、愉しんでいたと言われたら反論はできない。

 もっとも、人間だった時は片鱗すらも見えなかったから、艦船の身体を得た影響だろうが。

 

「綾波も、”そう”なったほうが良いですか? 艦船として、あなたの隣に立つのがふさわしいのが鬼神ならーー」

 

 苦しそうに胸中を吐露する。

 綾波はステータスも強力であるが、特筆すべきは艦歴の方であろう。鬼神とまで呼ばれた戦の鬼は、今もなお彼女の中に宿っている。

 だが、しかし彼女となった艦船は人の心を持っている。

 

 ゆえにこそ戦うだけでいいのか、と問う気持ちがある。

 その気持ちが大きいからこそ、ニートになったと思いきやアイドルになってみたりと極端から極端に振れるのだろう。

 要するに自分探しで色々試して、どれもしっくり来ていないからまた別のものに手を出す。

 

「……好きにすればいい」

 

 けれど、指揮官はそう言うだけだ。

 

「綾波は……綾波は二度と誰かを失いたくない。戦うと、誰かがいなくなってしまう。嫌なのです、そんなのは」

 

 想像したのか、ぽろぽろと涙がこぼれる。

 氷竜と戦った時、指揮官は狂った笑みを浮かべていても決して楽勝ではなかった。むしろ、綱渡りで……文字通りに落ちたら死んでいた。

 最後に落ちたのは、ゴール後だからリカバリーが効いただけの話。

 口さが悪い者なら生き残ったのは運が良かっただけと言うだろうし、客観的にその見解が間違っているとも言いきれない。

 

「絶対、嫌なのです。綾波は、どんなことがあっても指揮官のもとへ帰るのです、でも、指揮官がいなくなったら……綾波は……!」

 

 ゲームの中で、彼女が操作するキャラが死んでいた。

 

「気にするな」

 

「……え?」

 

「ああ、今のはおかしいか。なに、気にしすぎるなと言いたかった。我々の製造目的は戦うことだが、別に戦うことが好きになれずとも構わんだろう。義務は果たすものだが、縛られるものではない。……なにか、別の生き甲斐を見つけた方が張り合いも出るというものだろうさ」

 

 指揮官はゲームを横にやった。

 

「それでいいのですか? 私たちは戦うために生まれた艦船なのに、別のことに夢中になっても」

 

 ゆれる瞳には涙が浮かんでいる。

 よほど、悩んでいたのだろう。

 

「夢中になりすぎて義務を放り出せば、ダメ艦船だがな」

 

「……ふふ。一日20時間ゲームをしてたら、ダメ艦船になってしまいますか?」

 

「ああ、ダメ艦船だな。だが、綾波がそうなるなら養ってやろう」

 

 さらりと言い放った。

 

「ーーッ!」

 

 彼女はびっくりして、飛び上がった。

 不意打ちで、顔が赤くなってしまう。彼女の薬指に光る指輪は望んで受け取ったものだから、少なくとも綾波にはあれほど幸せなときはなかったから。

 

「指揮官、それは卑怯です」

 

 一緒に居られるならそれもいいな、と思ってしまう。

 

「そうか? ……いや、まあ、その通りだな」

 

 もちろん、すれ違っている。

 綾波のほうは言うまでもないが、指揮官としてはなぜか湧いて出る食料を渡すくらいで養うは言い過ぎだと思った。

 まるでヒモが食べ物を分け与えているみたいな情けなさがある。

 

「……変なこと、聞いてもいいですか?」

 

「どうぞ」

 

 綾波はいまだに無意味にボタンを押し続けている。

 ゲームに夢中になっていると言うポーズ。実際はゲーム画面なんて見ていないのに。

 

「指揮官は、大きな……いえ。普通のおっぱいはどう思いますか?」

 

「……? いや、普通なら普通だろう?」

 

「聞き方が悪かったのです。指揮官は平坦なおっぱいが好きでしょう? それなら、綾波は少々育ちすぎではないかと、そう思ったのです」

 

 悲しそうにぽよぽよと自分の胸をもむ。

 綾波はどう言いつくろってもロリの外見だ。だが、胸はほどほどに育っている。横から見えてしまうような服を着ているからよく分かる。

 

「ーー。ーー。ーーロリコン扱いは確定か?」

 

 指揮官はやっとのことで声を出した。

 

「え? だって、結婚した子は駆逐艦みたいな子ばかりじゃないですか。ユニコーンはもちろん、エレバスだって駆逐艦扱いされたことはあるはずですよ。長門はまあ、あれでも特別なお方なので面と向かって言われることはありませんが」

 

 まあ、とどのつまりは全員駆逐艦で、ロリだ。

 艦種が違っても外見は同様なのだから、言い訳はできない。

 

「いや……まあ、そうだな」

 

 それでも、指揮官は言い訳を探して視線を左右に泳がせる。

 

「まあ、ユニコーンも胸は大きいですけど、一番子供っぽいのは彼女ですし。だから、ちょっと心配なのです」

 

 綾波は本当に悩んでいるような表情だ。 

 

「……そうか」

 

 指揮官は動揺でまともに話を返せていない。

 

「あ、でも実はそんなに心配してないのです。指揮官、よく綾波のおっぱい見てるのです。綾波のも対象内ですよね?」

 

「……ッ!」

 

 絶句した。

 

「あれ? どうしたのです? なにかありましたか?」

 

 ぐるっと正面に回り込んできた。

 下から覗き込むような彼女は、服が前に垂れて先っぽが見えそうになっている。

 けれど、本人は本気で心配しているだけだ。

 

「ーーッ!」

 

 なんとも無防備で、何も考えていない無邪気な表情。とても魅力的だった。

 襲ってしまいたくなるくらいには。

 

「……指揮官?」

 

 甘い香りがする。

 触れそうなほど近くに唇がある。

 

 誘惑に心が動いて、そして。

 

「ーーッ!」

 

 欲望にあっさりと屈して彼女の唇を奪った。

 たっぷりと1分間は味わって、彼女を離してやる。

 

「……あ。もう、終わりですか……?」

 

 とろんとして見上げるその瞳に欲望がうずいて。

 

「ーー」

 

 思わず押し倒してしまった。

 

「……指揮官。あの……どうぞ?」

 

 戸惑ったように揺れる瞳。けれど、嫌がってはいなくて。

 むしろ、もっとしてほしいと、端で小さく指揮官の袖を引っ張っている。

 

「そういうこと言うと、酷いことされるぞ?」

 

 嗜虐心、欲望その他……指揮官は特に抑える気はなかった。

 人として最悪だが、指揮官の価値観はそこにはない。この子たちが喜べばそれでいいーー今回は自分の欲望だが。

 呼吸と共に上下する小さいが、しっかりと存在を主張する胸を掴んだ。

 

「ーーわ」

 

 彼女は少しだけ、驚いたように目を見開いて。

 

「よくわからないけど……ちょっと嬉しい、です」

 

 心地よさそうに目を閉じる。

 指揮官はそうしている間にも彼女の身体に好き放題をしていく。

 

「指揮官は、嬉しいですか?」

 

「……」

 

 言葉も返せないくらいに夢中になっていた。

 

 綾波もそれを見て、笑みを浮かべる。

 

 

 




 指揮官がとうとうロリに手を出したお話。
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