ロリ艦隊と異世界転生司令官   作:Red_stone

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第31話 ラフィーとエルドリッジの策略

 

 

 目を開ける。

 あの後は砂浜でヤってから、風呂で砂を落としてもう一回。さらにベッドの中でもした。後半はさすがの綾波もバテかけていたが、まあそれで勘弁してくださいとでも言うようでは肉食女子は名乗れないだろう。

 ……まあ、名乗ってないが。

 

「おはよう」

 

 シーツに包まる綾波に声をかける。

 抱き寄せるまでもない。というか、すでに抱きしめている。彼女は指揮官の腕の中ですうすうと安らかに寝息を立てている。

 

「……んう」

 

 目をこしこしとこすりながら、猫のように身体をこすりつける。

 とても満足気な表情をしている。

 とはいえ、まあさすがに身体がだるそうだ。

 

「まだ疲れてる?」

 

「指揮官、どれだけ体力があるのですか? というか、2,3時間も寝てないのですよ」

 

「艦船の睡眠時間としては十分だろう。一々人間みたいに8時間も寝ている必要はない」

 

「綾波はあと1時間だけこうしていたいのです」

 

「そうか。……まあ、綾波と一緒にシーツの中でまどろむのも悪い気分ではないな」

 

 少し力を籠める。

 綾波も抱き返してくる。

 

「……」

 

「……」

 

 綾波の髪を撫でる。

 亜麻色の髪はいいにおいがする。それに、今はポニーテイルを解いて流している。この髪型も似合っている。

 しばし、見つめあう。

 

「ーー指揮官、朝ごはんができましたよ」

 

 エレバスが起こしに来た。

 昼と夜はメアが空間転移で出前を取ってくれる。のだが、まあ……返す返すも人類の科学技術では到達しえないそれを、たかが出前に使うとはなんとも贅沢である。

 さらに言えば、指揮官としてはエレバスに作ってもらった方がよいと思っているのだから。まあ、色々と状況が動いているのだから、贅沢を言っていられる状況でないと自戒している。

 

「ああ、ありがとう」

 

 声をかけて体を起こす。

 

「あっ……」

 

 綾波が残念そうな声を出す。

 

「もう少し寝ていたいのなら寝てていいよ」

 

「いじわるを言いますね、指揮官。起きますよ」

 

 ぐいっと体を伸ばす。

 シーツを跳ね飛ばすものだから丸見えだ。朝日が裸身に反射して、とても神秘的だ。

 

「……」

 

「何をそんなに。昨日、散々見たくせに」

 

 綾波はくすくす笑っている。

 どうやら意地悪をされ返されたらしい。

 ささっと着替え終わっている。早着替えは軍人の習いだ。

 

「……ふん」

 

 指揮官は目をそむけた。

 

「ふふ。冗談ですよ。いえ、指揮官が望むならいくらでも見せてあげるのですよ」

 

 腕に抱き着いてくる。

 

「……まったく。小悪魔だな、綾波は」

 

 キスをしてやると、嬉しそうに目を細めた。

 

 

 そして、朝食の席に着く。

 綾波は指揮官から離れて別の席に着く。昨日は終わって、今日は別の子の番だ。

 指揮官が決めたわけではないが、そういうルールができている。

 

「ねえねえ、指揮官。かわいい?」

 

 エルドリッジがいつもと違う服を来ている。その場でくるんと回って衣装を見せてくる。

 サンタ衣装だ、おなかは元から見せていて、しかも前は袖とつながっている。いわば裸の上にへその上までしかなマントを羽織っただけのよう格好だ。

 指揮官も大事なところが見えると一瞬期待したのだが、さすがに見えなかった。

 

「メリークリスマス、じゃないけど。変えたよ、ほめて?」

 

 一通りくるくると回った後は満足したのか抱き着いてくる。

 頭をなでてやると嬉しそうな顔をする。

 

「ラフィーは指揮官には頼らない。うん、ラフィー、指揮官に飼い慣らされない。どんなことがあっても、ラフィー、指揮官のもとに帰る、約束したから」

 

 白い衣装……ウェディングドレスで指揮官の隣に寄り添ってきた。

 そしてツンデレがツンデレしきれていない。もとから機能していないようなものだったが、後半はもうべったりだ。

 

「……ラフィーも。うん、かわいいね」

 

 頭を撫でようとするが、腕をつかまれた。

 腰のほうに持っていく。

 撫でるより抱きしめろ、ということらしい。

 

「ラフィーは、指揮官に甘えたいだなんて思ってない。うん、思ってない」

 

 柔らかい感触がする。

 小さいが確かにあるふくらみがふにふにと押し付けられている。

 一方でエルドリッジのほうはというと、何も分かっていないのか力任せに押し付けて、ろっ骨に当たっているから少し痛い。

 まあ、これはこれで好きという困った指揮官だが。

 

「……さて、これだと食べられないな」

 

 両腕をしっかり確保されてるから、動けない。

 振りほどく、という選択肢はなかった。しかしエレバス作ってくれた食事を無駄にする気もない。

 まあ、出前だったら捨てても惜しくないと思ったかもしれないが。

 

「指揮官はこまったさん。一人じゃ食べられないなら、ラフィーが手伝ってあげる。……はい、アーン」

 

 腕を確保したまま箸でサラダをつまむ。

 ちなみに、本日の朝食はそれとパン、そして個人の好みに合わせた飲み物だ。

 指揮官はコーヒー、エルドリッジはオレンジジュースで、ラフィーはというとなんとコーラである。

 まあ、指揮官が許すのだから仕方ない。

 

「ああ、ありがとう」

 

 はぐ、と食べた。

 こういうのはこの子たちが好むから、指揮官も慣れてしまった。もとより恥とかそういうものに疎い指揮官ではあったが。

 ラフィーは当然とばかりに同じ箸でサラダを取って食べる。

 

「エルドリッジも……やる」

 

 わっしとパンを掴んで指揮官の口に押し込んだ。

 

「……むぐ。……ぐ」

 

 さすがにしゃべれない。

 あわあわと慌てている他の子を目で制す。

 

「指揮官、うまいか?」

 

「エルドリッジ、あまり押し込むのはやめてね?」

 

 指揮官は押し込まれたパンを無理やり飲み込む。

 息苦しいが、まあ死ぬことはない。

 だが、エルドリッジには何も分かっていないようだ。

 

「……?」

 

 不思議そうな顔をしている。

 

「まあ、いいか」

 

 諦めてしまった。

 

「はい、指揮官」

 

 エルドリッジが黒い飲み物を近づける。

 香りが違う、その違和感に気付いた瞬間には液体が流し込まれている。

 

「……っぐ。けほ。……ごほっ!」

 

 炭酸だった。

 つまりは同じ黒い飲み物でもコーラの方だ。

 何食わぬ顔で今しがた指揮官に流し込んだコーラを口にしているあたり、ラフィーも確信犯だろう。

 

「まったく、いたずらものめ」

 

 おかえしとばかりに尻をもんでやった。

 まあ、ラフィーは一瞬目を細めた後嬉しそうな顔をするだけだったが。

 

 

 

 そして、朝食が終わったころにメアがやってくる。

 ユニコーンや長門と一緒に砂浜で遊んでいる。

 綾波はごろごろしながらゲームをしている。

 

 指揮官はというと、縁側でまどろんでいた。

 もちろん、エルドリッジとラフィーと一緒に。

 

 エルドリッジは指揮官と離れたくない様子だが、暇を持て余して手遊びをしている。

 指揮官はそれに適当に付き合ってやっている。今は指揮官の左手を突っつくのに忙しい様子だ。

 一方でラフィーはというと、指揮官の膝に頭を載せて惰眠をむさぼっている。

 

「……平和だな」

 

 一昨日辺りも同じセリフを呟いた気がする。

 結局は十二神将のうち3つを落す大騒ぎに発展したわけだが。

 

 そして彼らの残りは8、指揮官たちは7人だから、これ以上失えば数の有利を失うこととなる。

 もはや彼らは戦力の逐次投入などという愚かなことはしないはず。

 ……来るなら、全員でだ。指揮官はそう確信していた。

 それこそ後方支援が得意とか回復タイプだとかで前に出れないことはあるだろうが、それでも戦力としては一単位だ。二回に分けて襲ってくることはない。

 

「彼らが動くにも時間がかかるだろうしな。今のうちにゆっくり楽しんでおくのが吉かな……?」

 

 膝の上でくつろぐ彼女たちにじっとりとした視線を向ける。

 今日はどっちにしようかな、という最低な視線である。

 しかし、ラフィーは喜んでいるし、エルドリッジはエルドリッジでまったく分からないなりに遊んでもらえるなら幸せとしか思っていない。

 

「指揮官、今日は二人一緒で」

 

 がばりと起き上がって言い放った。

 エルドリッジはまったく気にせずに手遊びを続行している。

 

「……それは、そういう意味? なぜ?」

 

「順番待ち、キライ」

 

「順番って……別に昼と夜で分けてもいいんだよ?」

 

 気遣いみたいなことを言っているが、普通に最低な言動である。それこそ、とっかえひっかえでしかない。

 メンバーが完全に固定されているのは救いか誤差か。

 

「それに、エルドリッジもそれでいいの?」

 

「うん? ラフィーがそっちのほうがいいって言ってた」

 

 完全に他人事である。

 まあ、自分もするのは分かっているのだろうが。その態度からはいざとなればラフィーに聞けばいいとしか思っていない様子が丸わかりだ。

 

「……何するか、分かってる?」

 

「しらん」

 

 その顔は何も考えていなさそうだった。

 

「色々されちゃうけど、いいの?」

 

 指揮官は手を彼女のお尻のほうに持っていく。

 

「よくわからんけど、いい」

 

 ぎゅう、と顔を押し付ける。

 

「じゃあ、なにをするか教えてあげないとね」

 

 二人の身体を抱き上げる。

 ベッドに運んでいく。

 結局、昼食は部屋に運んでもらった。

 

 

 

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