不死身の提督の見た地平線   作:消えずの金剛石

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少し間が空いてしまったけど書きたい部分その1の途中までかけたので少し達成感。


参日目 中 私〔大和〕と提督の底力

「遂に来たわね……深海棲艦」

 私はそう呟いて目の前に現れたのは駆逐イ級二隻、軽巡ホ級が一隻。()()()()()()()

「何……? 情報と数が違うぞ……援軍でも呼んだのか?」

 そんな馬鹿な、と私の後方で呻く天龍。とは言えこの程度のイレギュラー、どうという事は無い‼

「押し通すまでよ、天龍、金剛。行くわよ!」

 そう言って私が発破をかけると何も言わずに硬直していた金剛は我に返った。

「りょ、了解ネ!」

「それを待ってたぜ! 大和さん!」

 二人はその指示を受け取って突撃して奇襲を仕掛ける。

 天龍は持ち前の機動力を活かし、イ級の死角に潜り込みんだ。

 

「オレが怖いか? ソラソラッ!!」

 天龍はその言葉をキーに両腰に装着されている61㎝四連装魚雷が目の前の標的を喰らわんが為に投下される。

 速力48ノットを誇る鉄の槍がイ級に突き進む。

 その直後、水柱が起こり、二隻の駆逐艦イ級は撃沈、残るは軽巡ホ級と戦艦ル級の一隻ずつである。

 

 出撃からジャスト6分、残り戦闘可能時間はあと9分。さっきのように簡単に倒せればいいなと先程から飛んでくる砲弾を避け続けながら状況を分析する()はじりじり湧き上がってくる焦りとも言える感情を背に既に装填を終えている主砲をル級に構えた。

 

「全砲門、放てッ!!!」

 その掛け声を合図に全9門の砲塔から閃光と轟音をかき鳴らして砲弾が放たれて、標的目掛けて飛んで行く。

 一斉射した三秒後に大きな水柱が立ち、そのうち五発が夾叉したが四発がル級の胴体と艤装を貫通した。

 まだ腕は鈍っていない事に私は安堵の息を零すがどうやらそうこうしてる程の余裕は無いらしい。

「あんなに身体に風穴を開けたのに沈まないとはね……」

 私はらしくない愚痴を吐いて身体中穴だらけになっても尚沈まないル級を見てよくも沈まないものだと思う。

 その反面、何処かル級の見た目がある艦娘と特徴が似ているのが良からぬ予想が頭をよぎる。

 頬に伝う冷や汗がうざったらしく感じる。だけど、私は提督(私を助けてくれた彼)と絶対に生き残ると約束をしたのだ。そんな事に気を取られている場合ではないのだから……!! 

「一度で無理なら何度でも放つまでよ」

 そう言ってもう一度主砲をル級に絞り、再び轟音が海に響き渡る。

「aaaaaaaaaaaアアア!?」

 放たれた九つの弾丸は今度こそ敵を貫かんと飛翔していく。対して既に大破寸前のル級は半壊した装甲を構えるが既にもう間に合わない距離にまで砲弾が接近していて轟沈は避けられまい。()()()()()()()()()()

 直後、爆炎がル級の辺りを包み込んだ。

「これで殺った(とった)な!」

 と天龍は歓喜するが砲撃した私は自分の詰めの甘さに後悔した。

 何故なら先程の放った砲弾が届く直前に()()()がル級と砲弾の間に立ちはだかったのが視界に入ったからである。

「どうしたノ大和サン?」と今しがた横でホ級を海の藻屑にした金剛が問い掛ける。

「……なんでもないわ。ただ、まだ気を緩めるには些か早いみたいね」

 私は目の前の黒煙を見ながら苦虫を嚙み潰したような顔で答えると金剛も何か感じたのか、本気の表情(かお)で敵を殲滅したと高をくくっている天龍に指示を出した。

「……了解したわ。天龍! 付近警戒をしなさい!」

「あぁ? 敵はもういないはずだけどな……一応ソナーで探索するけどよ……」

 何でこんなことを……と面倒くさいと言わんばかりな表情で天龍がソナーをで付近探知を始めた直後、先程大和から砲撃を受けて沈んだはずのル級の前にある()()()()が返ってきた、それもただの深海棲艦では無く()()

「オイオイ……嘘だろ……!? 気を付けろ! 側にいるのは姫級、泊地棲姫だッ!!」

 その叫びと共に姿を現したのは無傷で立っている本来この鎮守府正面海域にいるわけがない泊地棲姫だった。

 その事実におもわず後ずさりそうになるが根性とプライドで耐える。

 天龍から伝えられた内容は私達の心を折るにはあまりにも十分すぎるほどの死刑宣告に近しいものだった。

 たとえ生きて帰れたとしても五体満足で帰ることはまず不可能と言われてきたからであり、事実私は姫級の砲撃によって沈んでいった艦娘(仲間)を何人も見てきたのだ、怖くないはずがない。

「やっぱりか……覚悟を決めましょうかね」

 艦娘は本来軍艦に宿った魂を擬人化、()()させることで造られる為、艦娘はその軍艦としての逸話(宝具)を使えるとされているが、この事実を知っているのは私と()()()()()()()()()()()()()()()()()長門ぐらいだし、これを誰かに教えるつもりは無い。まぁ今の提督には知られているんだけどね? 

 それにこの子達(金剛と天龍)にはこの戦いを終わらせるための重要な役目があるのだ、ここで死なせるわけにはいかないのですから。

「金剛、天龍。貴女達は下がりなさい。あれは私が引き受けます。そのうちに大破したル級にとどめを刺したのち、すぐに撤退しなさい」

 私が彼女たちに指示を下すと金剛は認められないと反論した。

「何を言っているんですカ! 撤退したら貴女が死ぬかもしれないのよ!?」

「解っているわ。一人で行けば死ぬなんてことは」

 だけどね、と言葉を続ける。

「あいつのせいで散って言った仲間たちの為に絶対にアレだけは倒さないといけないの」

「だけどそれじゃあ大和さんが……」

「忘れたの天龍? かつて私は不沈艦と言われたのよ?」

 私は絶対に生きてあの鎮守府に帰って来る。だから安心なさい。

 私は天龍にそう言って目の前の泊地棲姫(仲間の仇)目掛けて突撃した。

「なんだよそれ……」

 ふざけるな、と天龍は怒った。

「オレだって仲間の敵討ちしてぇよ、でも二人だけじゃダメなんだよ」

 _____大和さん、アンタの力が必要なんだ。だから今回の命令には従わない……!! 

 

「……金剛。ちゃっちゃとル級を沈めたら行くぞ」

「天龍、貴女まさか大和を見捨てるの?」

 まさか、と天龍はニヒルに口元に笑みを浮かべて金剛に言った。

「馬鹿か? 大和さんを助けに行く。そうだろ?」

「そうネ……ワタシ、どうかしてたわ。Thank youネ天龍」

 二人は自身が尊敬する人を護るために征く。それぞれの願いを抱きながら……

 

 場面は戻り大和は啖呵を切ったとはいえどうやって泊地棲姫を沈めるかを目標に接近しつつ考えていた。

 

「ああは言ったけど流石に宝具を使うのは最終手段だし……それに私が満足に動けるのはあと5分。急がないと提督の体に影響が出てしまうわね」

 刻々と近づくタイムリミットに焦りを抱きながら目の前の敵をどうやって倒せるかを思案するが見つからない。

それに…恐らく彼女(泊地棲姫)はかつての仲間と外見が物騒になってしまったが特徴が似ているが故に本気で砲撃しようにもかつての仲間の思い出が頭をよぎってそれを引き留めようとして来る。

そうして苦しんでいると提督が話しかけてきた。

(大和、少しだけでいい。()()()()()()

『表に…ですか?了解致しました。五秒後に変わります』

(分かった。それじゃあいくよ?)

 

5…4…3…2…1…今!!

 

「『疑似蘇生 解除(リバース・リザレクション)』」

 

そして私は僕になる。

その為、彼女が付けていた艤装も消失するが()()()()()()()()()

その光景を観た金剛は困惑した。

「あれは…提督!?どうしてこんな所にいるネ!?」

「オイオイ……マジかよ、そういう事か…!」

してやられたぜと天龍はその光景に驚きと興奮で笑みを零しながら呟く。

「どうゆうコト?」と金剛は天龍に近づいて聞いた。

「解らないのか金剛?要は大和さんは提督のよくわからん力で生き返ったってことであり、その依り代は提督だったと言うワケだ」

天龍は金剛の問いに答えながら目の前の光景を見つめる。

 

「さーて、僕も本気出しますか…お力を借りさせていただきます、先祖様。」

 

そう呟いて僕は自分の奥底に貯めて有り余っている霊力の扉を開きその霊力で翼を形どって舞う。

「これで準備は完了だ。それじゃあ行くよ?」

 

  偽 不滅の不死鳥(オーバードフェニックス)

 

そう言って懐から一つのカードを取り出した。

スペルカード。それはかつてある藤原氏の1人が暮らしていた()()()と言う秘境の土地で行われたある遊戯で使われたとするものであり、スペルカードはその遊戯での現代で言う必殺技である。本来ならば枚数に制約があったが今となってはその遊戯を知るものが殆どいなくなったためにただの必殺技である。

 

僕はスペルカードを宣言し、目の前の泊地棲姫に向かって焔よりも朱い弾幕と総数20を超えるノンホーミングレーザーを打ち込んだ。

それに対して泊地棲姫は声にならない怨嗟の叫びを散らしながら砲撃と艦載機を放ち、第二ラウンドの幕が開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お久しぶりです、ノリと勢いと推し(金剛と天龍)への愛で始めた物語も四話目ですね!課題が終わらないと嘆きつつものんびり更新していく予定ですよ~( ´∀`)bグッ!
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