少年エルフが前衛で戦いながら支援をするのは間違っているだろうか   作:さすらいの旅人

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久しぶりの更新ですが、今回は殆ど説明同然の内容です。


幕間

 怪物祭(モンスター・フィリア)にて起きた騒動は漸く鎮静化した。

 

 【ガネーシャ・ファミリア】とギルドの他、他組織の迅速な対処によって被害を最小限に留めたらしい。後になって知ったが、ベルは神ヘスティアと共にシルバーバックに襲われて一番の被害を受けたそうだ。

 

 今回の騒動を巻き起こした犯人は未だに不明で、何の手掛かりも掴めていないそうだ。その結果、犯人の動機が一切不明のまま、迷宮入り同然となって収束された。

 

 因みに俺はトロールを倒した後、処理が追い付いてないアミッドさんを安全な場所へ連れて行く為に、【ディアンケヒト・ファミリア】の治療院へと向かった。けれど、彼女は怪我人を放っておけないと、騒動で怪我をした住民や冒険者達の治療をする為にUターンする事となった。

 

 治療を終えた後、万が一の為に俺が護衛として治療院へ連れて行くも、そこにいた神ディアンケヒトから因縁をつけられた。俺が【ミアハ・ファミリア】の眷族と言う事もあるから、アミッドさんを助けたと言う恩を理由に借金をチャラにさせようと言う下らない事を考えていたそうだ。ナァーザさんだったらやりそうだと内心思うも、一先ずは違うと言ってさっさと退散した。

 

 『青の薬舗』に戻った俺は、一連の騒動について報告をした。ミアハ様は『リヴァンに怪我がなくて良かった』と安堵してくれたが、問題はナァーザさんだった。特にアミッドさん関連で、『あんな根暗聖女を助けなくても良かったのに……』とか『ディアンケヒトの爺に恩を着せれば借金チャラに出来たのに……』とネチネチ言われる始末。尤も、彼女の発言に聞き捨てならなかったミアハ様によって窘められてしまう事になったが。

 

 色々と大変な日だった翌日以降、俺はナァーザさんの約束通り、ダンジョンの単独(ソロ)活動をする事になる。ベルとコンビを組んで稼ぎが少なくなっており、それを補う為にたくさんお金を稼がないといけないので。

 

 ダンジョン上層のモンスターは自分にとって何の脅威にもならない。エトワールクラスになってる俺の防御力は鉄壁並みの事もあって、攻撃を受けても掠り傷程度のダメージにしかならなく、武器の通常攻撃で簡単に倒している。もし毒などの状態異常になった場合、ストームシェードに搭載されているアンティで治療すれば良いだけだ。

 

 もっと効率の良い稼ぎを実行しようと、食糧庫(パントリー)へ向かった。そこは腹を空かせたモンスター達にとっての栄養源である場所で、俺にとっては絶好の狩場だった。

 

 食糧庫(パントリー)は本来、他の冒険者達からすれば基本的に目的がない限り立ち寄ろうとしない他、少しでも間違えればダンジョン中からやってくるモンスターの物量に押し潰される危険がある。故に冒険者が此処を戦場に選ぶ事は滅多にいない。

 

 それを考えれば一人で行く俺は無謀だと思われるだろうが、上層のモンスター程度で遅れを取ったりしない。大量のダーカー種に襲われた地獄に比べれば可愛いものだ。

 

 

 

 

「さて、来たのは良いんだが……」

 

 ダンジョン7階層にある食糧庫(パントリー)に入り、巨大な緑水晶の柱に辿り着いた。石英(クオーツ)の樹木となっている柱から、透明な液体が染み出ており、根元には滴り落ちた液によって大きな泉が作られている。

 

 その液体を求めるように多くのモンスターが樹木に張り付き、泉で喉を潤しているのもいた。

 

 だが――

 

『ギギギギギギッ!』

 

『キュー!』

 

『――――!』

 

 冒険者の俺が隠れる事無く堂々と入り込んだ事に気付いたのか、『キラーアント』や『ニードル・ラビット』、『パープル・モス』が一斉に俺を包囲してきた。特にキラーアントは仲間を呼び出したのか、モンスターの中で一番多い。

 

 モンスター達からすれば、食事の邪魔をしてきた冒険者(おろかもの)としか見てないだろう。

 

 端から見たら絶体絶命の状況だが、俺は慌てる事無くエールスターライトの短杖(ウォンド)形態を展開し、空いている片手を真っ直ぐ伸ばす。

 

『ギギギギッ!!』

 

 俺が攻撃を仕掛けると思ったみたいで、大量のキラーアントが一斉に動き出した。

 

 数で圧し潰すつもりなのか、一部が跳躍して襲い掛かろうとしている。

 

 キラーアントの前進と跳躍による突進攻撃で俺を覆いつくそうとするも――

 

「残念だったな」

 

『ギッ!?』

 

 数歩手前で動きが止まる事となった。

 

 俺が片手を前に出した瞬間、自身の周囲に球状のプロテクトバリアを張ったので攻撃を防いだのだ。今は周囲全体に大量のキラーアントがバリアに張り付いている。

 

 これは当然エトワールクラスの防御スキルで、敵の攻撃を防いでくれる。凄く便利な物であるが、ずっと展開しているとギアが消費するので、無くなった途端にバリアは消えてしまう。

 

 しかし、ギアを消費している際に俺の周囲を張っているバリアはどんどん大きくなっていく。その直後――

 

「プロテクトリリース」

 

『―――!?』

 

 俺がプロテクトバリアを解放した瞬間、吹き荒れるような球状の衝撃波が放たれた。

 

 張り付いていたキラーアントだけでなく、周囲にいるのも含めて全て吹き飛ばされている。

 

 衝撃波を直撃したモンスターは当然絶命しており、残りは突然の展開に困惑している様子だ。

 

「それじゃあ本格的に始めようか。言っておくが、一匹たりとも逃がさないからな」

 

 俺の台詞にモンスター達は漸く理解したようだ。自分達が狩る側ではなく、狩られる側だと言う事を。

 

 しかし、そんな心情を如何でもいいと思っている俺は、作業同然の戦闘を開始する。

 

 因みにモンスターの中に、ブルー・パピリオと言うモンスターも含まれていた。尤も、それは他と違って戦う力がないからか、俺がモンスターを蹂躙しているのを見て逃げ出そうとしている。

 

 確かアレは滅多に見ない『希少種(レアモンスター)』らしく、ドロップアイテム――『ブルー・パピリオの(はね)』も価値が高いとナァーザさんが言っていた。もし遭遇したら必ず倒して、ドロップアイテムも入手して欲しいと。

 

 折角なので倒す事にしようと、俺は逃げようとする群れのブルー・パピリオを追いかける事にした。そして運良くドロップアイテムも回収して、合計八枚の翅も手に入れる事に成功する。

 

 食糧庫(パントリー)にいるモンスターをずっと狩り続けた事により、電子アイテムパックに収納している魔石の数が相当溜まったので、また今度にしようと帰還する事にした。

 

 翌日には8階層の食糧庫(パントリー)、翌々日には9階層の食糧庫(パントリー)と、上層の食糧庫(パントリー)に行ってはモンスターを大量に狩り続ける日々を送った事により、合計十万ヴァリス以上稼ぐことが出来た。上層モンスターの魔石やドロップアイテムに大した価値が無くても、塵も積もれば山となる。それを知ったナァーザさんは物凄くホクホク顔なったのは言うまでもない。

 

 ナァーザさんは俺がブルー・パピリオの翅を入手したのを知って、後日にモンスターの『卵』も採取しようと都市を出る事となった。それで新薬――『二属性回復薬(デュアル・ポーション)』を作る事に成功し、【ディアンケヒト・ファミリア】の借金支払い分に届く事となる。

 

 それとは別に、問題が発生した。アドバイザーのミィシャさんに報告をした際、俺が食糧庫(パントリー)で荒稼ぎした事を知った直後、一人で行くのはもうダメだと滅茶苦茶怒られた。『Lv.1』の自分が単独(ソロ)で行くのは余りにも危険過ぎると。その結果、俺は上層の食糧庫(パントリー)に一人で行く事を禁止される破目となり、通常のダンジョン探索をする事となってしまう。

 

 借金返済の為とはいえ、作業同然になっているダンジョン上層の単独(ソロ)探索にいい加減飽きて、そろそろ中層に行こうかと思った際、久しぶりに再会したベルから面白い話を聞く事になった。




面白くない内容だと思われますが、どうかご容赦ください。

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