仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド ♠︎J ♥A(ワイルド)
ハジメ  ♥2、3、5、6、8、9、10
レンゲル ♣︎A、2、4、5、6、7、10
     ♠︎A、2、3、5、6、8、9
ギャレン ♦︎A、2、3、5、6、8、9


♦︎4

1

「「「「ブレイバックルを奪われた!?」」」」

 

救護院に戻ったブレイドはソルの塔から戻っていたトゥインクルウィッシュの面々と遊びに来ていたペコリーヌ、

キャル、タチハラらに経緯を説明した。

 

「ヤバイですね…」

 

「ブレイド君、それ大丈夫なの?」

 

「大丈夫って何が?」

 

「いや何がじゃなくてさ…」

 

「もしかしてレンゲルにカードを奪われた事か?

確かにREMOTEを持つアイツにカードを奪われたのは痛いな。」

 

それも有るがそうじゃない。

なんだか肩透かしを喰らった様な気分になる一同。

 

「ブレイド、お前は仮面ライダーじゃなくなってしまったんだぞ?」

 

「ああ。だからレイ。

俺との稽古の時間を増やしてくれないか?

変身してる時まで、は不可能でも責めてライダーやアンデッド相手に時間稼ぎ出来るぐらいには」

 

あまりの切り替えの速さに本当にバックルを奪われたのか?と疑ってしまう。

彼女達から見ればブレイバックルは彼にとってアイデンティティーの様な物だと思っていたのだ。

 

(なんなのよ…意味わかんない。

力を失って代わりの力を訓練で得ようとするのは百歩譲って分かるとして、なんでこんなに平然としてるのよ……)

 

キャルには分からなかった。

力が無いせいでどれだけの事が出来ないか分かってないのか?と思った。

 

それとは逆にタチハラは感心した。

仲間の為に簡単に力を捨てられる彼は間違いなく一角の人物だろう、と。

だから彼女たちは付いて行くのだろうと。

 

「もしレンゲルに遭遇したならすぐ言え。

幾らでも助太刀してやる。」

 

「私達もさんざん助けられてるし。」

 

「宿まで紹介してくれたしね!」

 

「ブレイド君に限らずお友達がピンチの時は駆けつけますよ!」

 

「皆…ありがとう。」

 

 

 

 

2

「はい、これで大丈夫。」

 

「サレン様、ありがとうございます。」

 

別室で手当てを受けたコッコロはこれ以上なく暗い顔をしていた。

無理もない。敬愛と言う一点においては彼女以上にブレイドを思ってる存在は居ないだろう。

 

「そう落ち込まないの。

って言うのは無理かもしれないけどもう少し元気出して。

ブレイバックルが浮かばれないわ。」

 

「ッ!……そう、ですよね。

ブレイバックルは私がアメス様よりお預かりした物が一つだけ。

私の様な一番貧弱な戦力1つなんかと釣り合う筈ない最強の武器。

それに見合う戦いをしなければ……」

 

サレンが言いたいのはそういう事では無かったのだが、

今のコッコロにそれを聞く耳が有るかどうか。

 

(生真面目な子ね。

ブレイド君の足を引っ張った自分を許せないか。)

 

そんな風に思っていると扉がノックされる。

ブレイドだった。サレンはどうぞと招き入れる。

 

「失礼しまーす。

サレンさん、すいません手当てまかせちゃって。」

 

「女の子を傷だらけのままにはしておけないからね。」

 

「コッコロ。もう傷は」

 

「大丈夫です…申し訳ありません私のせいでブレイバックルを……」

 

「いいんだよ。

バックルはまた今度奪い返せばいいけどコッコロは替えられないんだから。」

 

そう言ってコッコロの頭を撫でるブレイド。

いつもなら「それは私の役目です。」と少し不満げな顔をするがそんな余裕もないのかコッコロは全く表情を変えなかった。

 

 

 

 

3

翌日、ランドソル通り沿いの横道にて。

 

「ゴッホゴホ!エッフォエッフォゲボォ!」

 

身体中に針を流し込まれる様な鋭い痛みが断続的に襲いかかる。

血を吐きながらも四条ハジメはなんとか壁に寄りかかりながら立ち上がった。

 

(くっそ!吐血が、部分的に黒い。

アンデッドの血が、混じり始めてやがる!)

 

このまま戦わなければ集まってくるアンデッド達に当てられて身体のアンデッド化は止まらない。

 

けど♥のアンデッドを集め続けて戦って、最悪カードを揃えられない場合、融合係数が上がり過ぎてアンデッド化が加速。

 

「前門の虎、後門の狼。さてどうしたものか。」

 

そんな風に呟きながら表通りに出る。

すると

 

「ハジメ!」

 

「あ?ブレイド!

テメェよく俺の前に出てこれたな!

お前にやられた傷!なんとか塞がったけどお前のせいで」

 

「それは悪かったと思ってる!

俺なら後で煮るなり焼くなり好きにしてくれ!

けど今それどころじゃない!コッコロが!」

 

「お前んとこのチビ助なんか今関係n「オヒマとかいうのとカリスのカードを持って何処かに行っちゃったんだ!」はぁ?」

 

 

 

 

4

ブレイドが説明するには昨日の夜、もしかしたら日付は変わっていたかもしれない。

なんだか落ち着かなくて目を覚ますとコッコロが引き出しにしまったラウズカードを取り出す所だった。

 

何に使うのか尋ねてみるとただ「主様、ごめんなさい。コッコロは悪い子です。」と言って飛び出して行ってしまったのだ。

机を見るとコッコロの字で『オヒマをいただきます』とだけ残されていた。

 

「だからお前……パジャマに靴履いただけの格好なのか?」

 

血塗れのシャツに泥だらけのジーパンの自分が言うのもなんだが、ブレイドの格好は街の視線を悪い意味で集めていた。

 

「急いでたからフュージョンのカード以外何も持たずに来たんだ。

カリスの気配なら親友のこいつなら辿れると思って。」

 

冷静なんだか冷静でないんだか。

よく分からんが兎に角コッコロを探しに行こうと手を引っ張っていこうとするブレイドを宥めて、財布の残高を確認する。

 

(なんとか服2人分ってとこかな?)

 

「どうしたハジメ?

早くしないとコッコロがどこか遠くに」

 

「まず!ギャラを約束しろ。

お前んとこのチビ助が見つかったらカリスのカードをよこせ。」

 

「わかった。早く行こう!」

 

「おま!即答かよ!

待った待ったパジャマのまんま行くつもりか!

そこに服屋あるから寄ってくぞ。」

 

ついさっきまであったら殺すぐらいに思ってた相手の服の面倒を見てるなんてなんなんだか。

けど今のですっかり毒気を抜かれて殺し直す気にはなれないと思いながらハジメはブレイドの手を引いた。

 

 

 

 

5

「私のスートもアイツのスートも7枚づつか。」

 

新たに手に入れたカードを一枚づつ確認しながらキャルは目的なく歩いていた。

王宮での仕事もないし、何故か前回の陛下への報告の際にアンデッドの封印を優先しろ命令されたからだ。

 

「陛下も慎重ね。最強の私が負ける筈ないのに。」

 

と、言ってるそばからアンデッドの気配を感じて現場に向かうキャル。

走りながらバックルを装着し、カバーを開く!

 

「変身!」

 

<OPEN UP ♣A>

 

レンゲルに変身して現場に向かうと、建物から建物に触手を使いながら移動するのは白い吸盤の様な模様の付いた黒い革のスーツに尖った頭に触手が飛び出た仮面を付けた怪人。

 

「イカ…スキッドアンデッドね。」

 

早速新しいカードを使ってやろう。

そう思ってカードを取り出す。

 

「悪いねお先。」

 

「へ?」

 

ぽん。とレンゲルの肩を叩きながら前に出る影が1人。

ある時は辛酸を舐めさせられ、ある時は伏兵とともに襲ってきた因縁の相手。

 

「センチピードアンデッド…ハジメ!」

 

鎖付きの鎌を投げて触手を切り、バランスを崩させるハジメ。

続いて建物の上から角材を装備したブレイドが飛び降りてきた。

 

「アイツ生身で!」

 

「ウェーーーーイ!ウェアア!!」

 

背中に全体重をかけて飛び降り、

完全にバランスを崩したスキッドアンデッドは振り子の様に地面に激突した。

その背中に乗ってたブレイドも。

 

「おーい生きてるかー!」

 

「痛てて…生きてるー!」

 

元気な返事が返ってきた。

 

「よーし、問題ないな。」

 

ブレイドを立たせながら言うハジメ。

スキッドアンデッドも自力で起き上がっている。

 

「触手は全部潰してやる。

ビビらず懐に入り込め!」

 

「ああ!」

 

まずハジメが前に立ち、繰り出される触手をあえて喰らったりくる端から切ったりしながら耐える。

 

その間にブレイドは角材1本にも関わらずスキッドアンデッドに全く恐れず向かって行った。

 

おかしな人間だ。

とスキッドアンデッドは思った。

人間を観察してわかったが、彼ぐらいの雄はまだ番を見つけない者の方が多い。

 

子孫を守る為でも無いのに戦うか?

疑問を感じつつもアンデッドに協力するなら相応の理由があるのだろうと切り替え、顔の触手を伸ばす。

 

流石に予想外だったらしい。

ブレイドは思わず一瞬止まってしまった。

その隙に触手が絡みつきブレイドの頭を握り

 

「そおりゃあ!!」

 

潰す前に切断された。

日の光にオレンジの髪を光らせ大輪の笑みでブレイドに剣を差し出したのは我らが美食殿のリーダー。

 

「ペコリーヌ!来てくれたのか!」

 

「はい!サレンさんにブレイド君とコッコロちゃんがいなくなったと聞いてタチハラさんと手分けして探してました!」

 

同じ様に助けられたらしいハジメも2人に並び立つ。

 

「ハジメ君!もしかしてブレイド君と一緒に戦ってくれてたんですか?」

 

「いや、ただの利害の一致で」

 

「ありがとうございます!

これでハジメ君も私達のお友達ですね!」

 

「だ!抱きつくな!戦闘中だぞ!」

 

ペコリーヌを引っぺがすハジメ。

スキッドアンデッドの方を向いて少し長く息を吐く。

 

(…鎧越しでも分かるぐらい柔らかかった…。)

 

青少年特有のドギマギを誤魔化しながら

前から不思議な女だと思っていたがいよいよ変人だとハジメはぺコリーヌに少し苦手意識を持った。

そしてそれ以上に疑問を覚えた。

 

(今俺はアンデッドに変身してるんだぞ?

気色悪いとか、不気味だとか思わないのか?)

 

「見た目は関係有りませんよ。」

 

(心を読まれた!?)

 

「大事なのはハジメ君がどういう人かです!」

 

「ハッ!貴女のことはよーく分かった。行くぞ!」

 

「ああ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

6

「なんなの?なんなのよ!一体なんなのよ!」

 

レンゲルは地団駄を踏んだ。

分からなかった。なんで力のないブレイドの元に続々と仲間が集まってくる?

利用価値のないブレイドが大切にされる?

 

「ふざけんじゃ、ないわよ!」

 

レンゲルは4人の間に入り、ブレイドの首を掴むと放り投げた。

 

「ブレイド君!きゃあ!」

 

「よそ見するな!

こいつをさっさと片付けるぞ!」

 

ペコリーヌとハジメはスキッドアンデッドを倒すことに集中する。

一刻も早くブレイドを助けに行ける様に

 

「ぐふ!ごふ!れ、レンゲル!」

 

「雑魚は引っ込んでろよ。

お前みたいな奴が一番苛つくんだよ…。

力が無いくせになんで戦う!」

 

「戦わない理由に、ならないからだ!

僕は、ほっとけないから戦う。

目の前で起きてることを無視出来ない。」

 

「仲間ごっこしてくれる奴がいるからって強がって。

いいわ。2度とそんな寝言言えなくしてやる。」

 

レンゲルはサイドバックルのカードホルダーかはチェンジビートルのカードを取り出す。

 

「そのカードは!」

 

「見せてよ、昨日までの自分に殺される様を!」

 

<REMOTE ♣︎10>

 

カードが紫の光を受け、中のアンデッドを解放する。

右手にカブトムシの角を模した破壊剣オールオーバー、

右手にカブトムシの羽を模した銀の盾ソリッドシールドを持ち、銀の鎖を巻いた刺だらけの皮の鎧にカブトムシを恐ろしくした様な仮面。

 

「ビートルアンデッド……」

 

つい昨日まで頼もしく自分に一番力を与えてくれた彼は最大の敵として立ち塞がった。




ペコリーヌ「ペコリーヌと!」

キャル「キャルの!」

2人「ラウズカードアーカイブ!」

ペコリーヌ「今回紹介するのはこちら!」

<FUSION ♠︎J>

キャル「♠︎のカテゴリーJ、
フュージョンイーグルのカードよ!」

ペコリーヌ「仮面ライダーブレイド23話から登場したラウズカードです。」

キャル「仮面ライダーブレイドのカードで、
ラウザーにラウズして使う事でラウザーのAPをチャージ出来るわ。」

ペコリーヌ「このカードが有れば事実上いくらでもカードが使えちゃいます。ヤバいですね!」

キャル「次回もお楽しみに!」
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