仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド  ♠︎A、5、6
コートの男 ♥2 ♦︎9


♠︎2

1

ブレイドに変身した彼はペコリーヌ、コッコロと共に後方支援を得意とするユイを守りながら大挙して押し寄せるモンスターの群れを迎え撃った。

 

ブレイドの力は圧倒的だった。

剣を振るえばモンスターの鋼より硬い皮膚を紙の様に切り裂き、蹴りを放てば人間の何倍もの筋力を持つ筈のモンスターを空き缶でも蹴る様に軽々蹴り上げてしまう。

 

(()()こんなに強くない。)

 

本来自分は前に出るタイプじゃなかった。

全く新しく体感する肉を切り、風を切り、地面を蹴り上げる時に感じる強烈な違和感がその証拠だ。

 

(けど()()これを、懐かしいとも思う。)

 

後方から魔法を飛ばすユイがまだあどけなさを残す少年と、自分と同じ様に前に出て戦うペコリーヌとコッコロに尊敬していた先輩と、無愛想な親友の姿が重なる。

 

()()()()()()は戦っていた。

彼らと肩を並べて。

 

「ユイ!もう少し大技を控えろ!

ペコリーヌはまだ余裕だ。

コッコロはもう少しユイの側に!

抜ける分は僕がカバーする!」

 

()()()()()()は指示を下していた。

彼女らの背を見ながら。

 

チグハグな2つの力は間違いなく今この戦場に必要だ。

彼は疑問を感じながら、不安に駆られながらも戦いを続けた。

 

 

 

 

2

「仮面ライダーブレイド、か。」

 

死に物狂いで戦う4人を見つめる影がある。

4人は知る由もないが、たった1人で一撃でゼブラアンデッドを封印したロングコートの青年だ。

 

「個としての力は精々上級アンデッドに及ばない程度だが、群れを操る力は中々。

もう少し統率が取れているならカテゴリーQ程度までなら喰らいつけるだろう。」

 

それに、といってサングラスを外す青年。

その目は人間にはあり得ない黄緑色をしている。

 

その目はしっかりと只人には見えない力の流れを、ブレイドから他の3人に流れ込む力をハッキリと見ていた。

 

「恐らくアンデッドの闘争本能に刺激されて無自覚に勝ち残るための力を、『プリンセスナイト』の力を行使してる様だな。」

 

それに対してモンスターを操る獣人の少女の方はと言うと、ブレイドに比べて力の流れが明らかに弱い。

操ってる数が多いと言っても精々ブレイドの半分も力を使えていない。

 

「元々持ってる力の絶対量が少ないのか、

はたまた練度が低いのか…どちらにせよ可能性が有るのはブレイドか。

……強くなれよ。

来たる時にワイルドカリスとどちらが強いか楽しみだ。」

 

サングラスをかけ直すと青年は再びバイクに跨り走り去って行った。

 

 

 

 

 

3

「ウェーーーーイ!」

 

さっきまで見渡す限りいたモンスターもだいぶ数を減らしてきた。

ビビって近づいて来ない奴らを引けば精々12、13体ってどこだろう。

 

「ユイ!あの一番デカいやつの目を狙ってくれ!

ペコリーヌ、コッコロ!10秒でいいから俺とユイを守りきってくれ!」

 

「はい!」

 

「了解です!」

 

「行くよ!ユニオン、バーストォオ!」

 

ユイの杖から放たれた激流の様な魔法の光が一番デカいモンスター、恐らく親分に殺到する!

親分は避けるが、大きく体制を崩し

 

<KICK ♠︎5>

 

ブレイドはすかさず醒剣ブレイラウザーのトレーを展開して数少ない手持ちのキックのカードをラウズ。

 

「はあああぁぁぁ………ウェイ!

ウェアアアアアアアア!」

 

ローカストアンデッドのパワーを得た全力の跳躍から繰り出された必殺キックが親分モンスターの胸に炸裂!

 

口から鮮血の弧を描きゆっくりと倒れた。

 

「やったぁ!」

 

「流石主様です!」

 

手を叩いて喜ぶペコリーヌとコッコロ。

攻撃を外してしまったユイは…少し複雑そうだ。

 

ユイは後でフォローするとして、俺は大仰にブレイラウザーを振り回しながら

 

「さあ!次はどいつだ?」

 

言葉が分かるわけでは無いだろうが、たじろぐモンスター達。

もう戦意は感じられない。

 

「逃げよう。きっともう追っては来ない。」

 

そう言って3人と共に逃げようとするが

 

「ん?……ねえ、なんかおかしくない?」

 

「如何なさいましたかユイ様?」

 

「なんだか、モンスター達の様子がおかしくないですか?」

 

言われてみればどのモンスターもしきりに背後を気にしている様な感じだ。

 

「あ、逃げ出しました!」

 

ブレイド達からみて右斜めの方に何かを感じ取ったモンスター達は我先にと散り散りになって逃げ出した。

 

「い、一体何が?」

 

「奴らだ。」

 

「主様?」

 

「アンデッドがやって来る!」

 

 

 

 

4

アンデッド。

直訳で死にきってない者。

分かりやすい例を挙げればゾンビやリッチーがいいだろう。

 

だが今回現れたのはそう言った腐臭を漂わせる存在ではなかった。

 

左右非対称の革製のスーツにプレートアーマー、それに腹部の楕円形のバックルはブレイドの様に感じられなくもない。

だがまんま牛に鎧を貼り付けた様な頭部はミノタウロスを思わせる怪異。

 

「バッファローアンデッド……」

 

ブレイラウザーだけでなく生身でも腰にさしていた剣を引き抜き構えるブレイド。

3人もそれぞれ武器を構える。

 

「██▅▅▅▅▅▃▃▄▅▅▅!!」

 

バッファローアンデッドは雄叫びを上げると4人に突進して来た。

 

「避けろ!」

 

ブレイドとユイは右に、ペコリーヌとコッコロは左に飛ぶ。

 

立ち上がり再び構えるが、全員の武器が1人でバッファローアンデッドの方に吸い寄せられて行く!

 

「ウェ!なんだこれは!」

 

「武器が!」

 

バッファローアンデッドは角に張り付いたブレイラウザーとペコリーヌのソードを持つとコッコロに向かって突進しようとするが

 

「██████▅!

▅▅▅▃▃▄━━―――………?」

 

ヨロヨロと急に力が抜けた様にへたり込んでしまった。

 

「チャンスだ、ペコリーヌ!」

 

「はい!」

 

せいので跳躍し、背後から飛び蹴りを喰らわす。

前のめりに倒れて2人の剣を落とした。

 

「今です、主様!」

 

「ペコリーヌさん!」

 

すかさずコッコロとユイがブレイラウザーとソードを投げ渡す。

 

「キャッチ!ナイスです!」

 

「一気に決める!」

 

ペコリーヌは身体中のエネルギーを、

ブレイドは今使える二枚のカードをラウズする。

 

「全力、全開!プリンセスストライク!」

 

<KICK ♠︎5 THUNDER ♠︎6LIGHTNING BLAST!>

 

「ウェーーーーイ!!!」

 

アンデッドの鎧をも打ち砕く斬撃と紫電を纏った超キックがバッファローアンデッドの胸部を打ち砕く。

 

爆竹でも仕込まれていた様なスパークが散り、膝をついたと思うと小さな火柱をあげて完全に沈黙した。

バックルが開き、♠︎8の刻印が見える。

 

「やりました!私達ヤバイですね☆」

 

「すごい、勝っちゃった。」

 

「お見事です主様。」

 

三者三様勝利を噛み締める3人。

ブレイドは動かなくなったバッファローアンデッドに近寄り

 

「カテゴリー8か、面白い。」

 

ブレイラウザーから引き抜いた♠︎8専用のラウズカード、プロパーブランクを引き抜き、ゆっくりとだが確実に回復している致命傷に向けて投げつけた。

 

「ウゥ………ァァァァァ……………」

 

カードに描かれた鎖の絵がアンデッドに侵入する様に消えると緑色の光になってバッファローアンデッドはラウズカードに封印された。

 

1人でにブレイドの手に戻るカード。

アンデッドを封印し、プライムベスタに変質していた。

 

「コッコロ。」

 

「はい。」

 

「なんでアンデッドがいるんだ?」

 

「分かりません。

しかしきっとそれが主様がアメス様に選ばれた理由でしょう。」

 

変身を解除するブレイド。

遠くに見える街を見据える。

 

「俺は、アンデッドを全て封印する。

そして今度こそ、運命に勝つ!」




コッコロ「コッコロと!」

ユイ「ユイの!」

2人「アンデッドサーチャー!」

コッコロ「今回紹介するのはこちら!」

<MAGNET ♠︎8>

ユイ「♠︎のカテゴリー8、
バッファローアンデッドです!」

コッコロ「仮面ライダーブレイド27話、仮面ライダーディケイド8、31話に登場したバッファローのアンデッドです。」

ユイ「相手を磁力で引き寄せる能力と強烈な突進が武器で、原作ではブレイド、ディケイド共に変身者は違いますが仮面ライダーブレイドに封印されました。」

コッコロ「今作では主様のライトニングブラストとペコリーヌ様のプリンセスストライクを受け倒された後、ブレイドにプロパーブランクに封印されましたね。」

ユイ「次回もお楽しみに!」
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