仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド ♠︎A、2、3、8、9、J
カリス  ♥A、2、3、5、6、8、9、10
レンゲル ♣︎A、2、4、5、6、7、9、10 ♠︎5、6
ギャレン ♦︎A、2、3、5、6、8、9


♦︎7

1

「よくやったわキャル。

あなたは本当に素晴らしい活躍をしてくれたわ。」

 

陛下が私の頭を撫でる。

その顔は心底満足そうで少なくとも私は見たことのない陛下だ。

 

「あなたのおかげでもう邪魔者はいないわ。

………美食殿は全滅したし。」

 

え?と言って顔を上げると、王宮にいた筈がいつの間にかサレンディア救護院にいた。

 

あたりは血塗れでそこ彼処に遺体の山が積み重ねられている。

 

「は?……な、なんの、なんの冗談よ!」

 

「冗談では有りませんよキャル様。」

 

背後からの声に振り返る。

真っ赤な背景に浮いて見える白い彼女に安堵する。

 

「コロ助!ああよかった!

アンタ無事なのね?こんな酷いこと誰が?」

 

「全部、キャル様がやったんですよ?」

 

憎しみしかない色の無い目を向けられキャルは飛び退いた。

いつの間にかコッコロの腰にはジョーカーラウザーが出現している。

 

<CHANGE ♠︎A>

 

コッコロはビートルアンデッドに変身した。

それを皮切りに背後の死体が次々と動き出し、腹部に埋め込むように取り付けられたジョーカーラウザーにカードをラウズさせる。

 

<SLASH ♠︎2>

 

<BEAT ♠︎3>

 

<KICK ♠︎5>

 

<THUNDER ♠︎6>

 

<MAGNET ♠︎8>

 

<MACH ♠︎9>

 

アンデッドに変身してキャルに襲いかかって来た。

逃げるキャル出口に行こうとするが

 

「サレンさん!? 何してるの逃げて!」

 

「……変身!」

 

<TURN UP ♦︎A>

 

ギャレンに変身し銃撃して来た。

エネルギー弾が右肩と左足首にあたる。

 

「〜〜〜〜ーーーーッッッッァァア!!」

 

声にならない声を上げながら倒れるキャル。

ギャレンの背後からトゥインクルウィッシュの3人やペコリーヌ達も入ってくる。

 

「た、助けて…」

 

「助けて?おいおいお魚ちゃん。

仲間のフリならもうしなくていいぜ?」

 

<CHANGE ♥A>

 

カリスに変身するハジメ。

醒弓カリスアローを引き絞る。

 

「まさかこの期に及んで薄汚い裏切り者が仲間面出来るんですか〜?ヤバイですね☆」

 

<CHANGE ♣︎A>

 

「貴様は私達が倒す。」

 

「一回殺してくれたお礼しなくちゃねー。」

 

「キャルちゃん、信じてたのに。」

 

<SMOG ♣︎9>

 

<GEL ♣︎7>

 

<DRILL ♥5>

 

トゥインクルウィッシュの3人もアンデッドに変身し、最後に

 

「キャル、くたばれ。」

 

<FUSION ♠︎J>

 

イーグルアンデッドに変身したブレイドがキャルの首を締め上げる。

 

(やだ…や、だ……私、は)

 

まさかこいつらと本当に仲間だったつもりか?

強くなる為に利用していただけだろう?

それを今更なんて都合のいい。

お前に仲間なんて居ないんだよ。1人も。

 

そんな声を微かに聴きながらキャルの意識は暗転した。

 

 

 

 

2

「うっ………」

 

高所から叩きつけられた様な痛みと砂っぽい空気を感じながらキャルは目覚めた。

さっきのは…全部夢らしい。

暗黒の中、まだ目が慣れないせいで状況は掴めないが、確か自分は

 

(アンデッドに引きづり込まれたんだ。

……何回も殺そうとした筈のペコリーヌを庇って。)

 

自分を嗤いながらキャルは立ち上がった。

今更仲間のつもりか?

自分に助けられる権利なんてあるつもりか?

そりゃハジメ以外はお人好しのあまちゃん連中揃いだし助けてはくれそうでは有るが、自分はそれを受けられる様な人間か?

 

(私はレンゲル。薄汚い裏切り者。

それがあいつらに助けて貰おうなんて…)

 

なんて欲しがりで我儘。

今更自分が光のある方に行こうなんて。

 

「……疲れた。」

 

また目を閉じれば悪夢を見そうだったが何かする気も起きないキャルは意識を闇に沈めた。

 

 

 

 

3

「地の底からのお誘い?」

 

「なんでも最近噂になってるらしいよ?」

 

レンゲルに関する聞き込みをしていたブレイドとコッコロだが思わぬところで違う手がかりを掴んだ。

 

曰く、最近突然地面に引き摺り込まれて行方不明になる事件が発生しているらしいのだ。

 

「主様、これはもしかしなくても。」

 

「ああ。アンデッドの仕業だ。」

 

教えてくれた男に礼を言って去ろうとすると

 

「待て待て悪い事は言わない。

下手に探るのはやめておけよ。

それで地下に潜って行方不明になった奴だって居るんだ。」

 

「地下に潜ってって、正しく潜れる場所があるんですか?」

 

「ああ。三つ向こうの通りの『赤づくめのクレープ屋』って呼ばれてる怪しい店の向かい側に昔避難経路を作るとか言って掘ったはいいけど怪しい奴らの溜まり場になっちまった外まで続いてるって言う地下道が。」

 

「ありがとうございます。」

 

「僕たち急ぎますんで!」

 

「あ、ちょっと!忠告はしたからな!」

 

男に手を振りながら2人は地下道の入り口を探した。

 

「赤いクレープ屋、赤いクレープ屋…あれかな?」

 

「ですね。誰も並んでいませんが。」

 

それっぽいのを見つけたので聞き込みをすることにした。

真っ赤の髪にポニーテール、ブーツにマントと、赤を基調とした派手な衣装の威圧感が凄まじい店員が出てくる。

 

「おや、可愛らしい兄妹だね。で、クレープなんにする?」

 

「苺を二つ。あと一つ聞きたいことが。」

 

「なんだい?」

 

「あそこの不気味なアーチが地下道の入り口?」

 

「…そうだけど行くってんならオススメはしないよ。

最近あそこに入って行って帰って来ない奴らしか居ないからね。」

 

「知ってます。

でも行かなければならないのです。」

 

「そうかい……ほい。

クリームちょっとサービスだ。」

 

頑張んな。と言う彼女に礼を言ってクレープを腹に収めると2人は地下道に潜った。

 

「……ブレイバックルも無いのに無茶する。

ま、言っても聞かないだろうけどね。」

 

「うぅ…ただいまぁ……」

 

「おやおかえり。シズルにリノ。

その様子だと、仮面ライダーカリスには振られちゃったみたいだね。」

 

疲れ切った様に帰って来たのは少し前にハジメを強襲した2人だった。

 

「申し訳ありません。」

 

「仕方ない。彼、と言うか仮面ライダーはプリンセスナイトをも凌ぎ七冠にさえ届き得る力を秘めてる。

五体満足で戻れただけで万々歳。」

 

「そんなのがなんで居るんですか?」

 

「それを解き明かすのが私達の仕事さ。」

 

店員の女、ラビリスタはエプロンをシズルに渡すと店を出た。

 

(今はアンデッドの相手で忙しくしていてくれよ?

まだまだ君達には知られちゃ困る事が沢山あるんだからね。)

 

 

 

 

4

「暗いですね。」

 

「ああ。コッコロ。手、離すなよ?

逸れたら会えるか分からないからな?」

 

「はい。」

 

薄暗くジトーっと湿った地下道をブレイドとコッコロは進んだ。

1人では不安だっただろうが隣に人肌の温もりが有るのはかなり心強い。

 

「だいぶ目が慣れて来ましたね。」

 

「油断するなよ?」

 

2人はアンデッドに見つかる可能性を考慮して少し姿勢を低くしながら歩いていると、ブレイドの足にカランと軽い何かが当たる。

 

「? 主様今のは…」

 

「コッコロストップ。

もしかしたら行方不明になった人の持ち物かも。」

 

ブレイドは一旦歩みを止めてそれを拾い上げる。

 

(白くて、細い。それに先っぽに何か…なぁッッッッッ!!)

 

思わず投げ捨てたそれは人間の指の骨だった。

しかもまだ真新しい肉が付いていた。

 

「主様?いかがなさいました?」

 

「コッコロ。ちょっと黙ってて。」

 

「え?な、なぁ!」

 

ブレイドはコッコロを抱き抱えると全速力で地上に向かって走った。

コッコロは途中で暴れこそしなかったがひたすら困惑していた。

 

「はぁ!……はぁ!、はぁ!」

 

なんとか地上に戻る。

目の前にある例のクレープ屋が酷く懐かしく見えた。

 

「あれ?ブレイド君?」

 

「ユイ様、タチハラ様。」

 

見るとユイ、タチハラペアの姿があった。

2人とも戦闘をしたりした様な様子はない。

 

「ユイ。コッコロを頼む。」

 

「え?どうしたの?

コッコロちゃん、怪我でもしたの?」

 

「違う。アンデッドが地下に潜んでる。

ペコリーヌ達を探して来てくれ。

俺は一足早く行って奴を抑えとく。」

 

「わかった。

しばらくして誰も見つからなかったら私達だけでも入る。」

 

じゃあまた!と言ってブレイドは再び地下に潜った。

 

 

 

 

5

喧しい金属音がする。

もうすっかり聞き慣れた武器と武器がぶつかり合う音だ。

 

(煩いな…誰よ?)

 

「ウェイ! ウェェイ! ウェーーーイ!!」

 

ブレイドだった。

生身のまま自分を引きづりこんだアンデッドに立ち向かっている。

 

(正気!?下手したら怪我じゃ済まないわよ?)

 

「あ。とっと!」

 

こちらが目覚めた事に気付いたブレイドは一瞬だけ目が合ったタイミングで『逃げろ』とアイコンタクトして来た。

 

(アンタを置いて行ったら夢見が悪いでしょ!)

 

レンゲルバックルとカテゴリーAを構えるが

 

(キサマ、今さら仲間のつもりか?)

 

「え?今の、カテゴリーA?」

 

(やつらのネ首もかき、陛下の裏さえかくつもりだった貴様が仲間?ちがうな。ただのコウモリだ。)

 

バックルを持つ手が震える。

そうだ。全部その通りだ。自分に誰かの仲間になる資格なんて…

 

「うわぁああー!!」

 

「な!?きゃあ!」

 

ブレイドがアンデッドに吹っ飛ばされて降って来た。

一塊に転がらされる。

レンゲルバックルとカテゴリーAは落とさなかったが、

代わりにとんでもない物を落としてしまった。

 

「ブレイバックルにカード!?」

 

「え?あ………」

 

「キャルなんで?」

 

「あ、、ああ…」

 

「? 兎に角まずはこいつだ。変身!」

 

<TURN UP ♠︎A>

 

仮面ライダーに変身!

ブレイラウザーを構えて斬りかかる!

 

「キャル!逃げろ!

直ぐにユイ達がくる筈だ!だから大丈夫だ!」

 

「なんで…なんでよ!

私は裏切り者なのよ!アンタ達を監視する為に古い知り合いだって嘘ついてずっと騙してたのよ!

そのせいでコロ助はしなくてもいい怪我して、

アンタは記憶の手がかりを失いかけて!

皆何回も危ない目にあった!なのになんで!!」

 

「キャルの!声が真っ直ぐだからだ!」

 

<BEAT ♠︎3>

 

モールアンデッドに拳を叩き込みながら言う。

 

「キャルの喉から、ちゃんと嘘ばっかりの音じゃなくて声が出てたから、ただアンデッドを憎んでるだけに見えて俺たちに傷ついて欲しくないと思っていたから!」

 

「でも、私は……」

 

「キャルは仲間!裏切り者でも泥棒でも素直じゃなくても助けない理由なんてない!」

 

<SLASH ♠︎2>

 

仮面から飛ばされるドリルを幅を増やした刃で受け、接近して斬りあげる。

 

追撃をかけるブレイドにキャルは立ち上がって続いた。

 

「スパイラルウェーブ!」

 

水で拘束してから

 

「サンダーボール!」

 

雷のパワーで感電させ動きを鈍らせ

 

「おかわりよ!シャドウバレット!」

 

本命の一撃を叩き込む!

 

「キャル!」

 

「アンタの力、貸してくれる?」

 

「ああ、勿論!」

 

ブレイドはまだダメージの抜けていないモールアンデッドに畳みかけた。

一閃、二閃。ブレイラウザーが唸る!

 

「今だ!」

 

「任せて!アビスバースト!」

 

激流がモールアンデッドを包む。

逃げようとしたがブレイドの盾にされ動けないまま理不尽な破壊の嵐を一身に受けたモールアンデッドはバックルを開いた。

 

「……。」

 

プロパーブランクを投げるキャル。

アンデッドを封印するとプライムベスタになって戻った。




コッコロ「コッコロと!」

ユイ「ユイの!」

2人「アンデッドサーチャー!」

コッコロ「今回紹介するのはこちら!」

<SCREW ♣︎3>

ユイ「♣︎のカテゴリー3、
モールアンデッドです!」

コッコロ「仮面ライダーブレイド22、23話に登場したのアンデッドです。」

ユイ「掘削能力と左腕の盾が武器で、原作では仮面ライダーレンゲルに封印されました。」

コッコロ「今作ではキャル様のアビスバーストを受けて戦闘不能になったところを封印されましたね。」

ユイ「次回もお楽しみに!」
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