仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド ♠︎A、2、3、5、6、8、9
カリス  ♥A、2、3、5、6、8、9、10、Q
レンゲル ♣︎A、2、3、4、5、6、7、9、10
ギャレン ♦︎A、2、3、5、6、8、9、J
陛下   ♠︎J ♥K


♣︎3

1

「うっぷ……」

 

二日酔いのような気持ち悪さと陣痛に近い頭痛を覚えて彼は目覚めた。

 

(ここは、どこだ?俺は、何をしてる?

というか、俺は、誰だ?)

 

どうやら何処か簡素な部屋に寝かされている様だ。

部屋には自分が寝てるベッド以外にテーブルと自分が頭を向けていた方に窓が一つ有るだけだ。

 

(それに俺の服は……)

 

下半身は着ていたジーパンそのまま。

上半身は肌着に、青い背中にデカデカとたい焼きが書かれた法被を着せられていた。

 

「全く訳が分からん。」

 

なんで自分がこうしてるのか一ミリも思い出せないまま男はテーブルにあったサングラスをかけ、纏めて置いてあった♥のラウズカードを取ると外に出た。

どうやらここは二階らしい。

 

(にしても…なんだ?この経口栄養摂取を促す甘い匂いは…)

 

下の階に降りてみる。

熱々の鉄板に焼き上がったたい焼きが並んでいた。

 

「お!(あん)ちゃん起きたか!」

 

人の良さそうな壮年をやや過ぎた親父が振り返って言った。

 

「お前が俺をここに運んだのか?」

 

「いんや。運んできたのは『リトルリリカル』の嬢ちゃん達だ。」

 

「リトル…なんだって?」

 

その答えを直ぐにわかった。

 

「あ、お兄ちゃん起きた!」

 

こっちを見て嬉しそうに手を振ってかけて来る3人の少女がいる。

 

「お前らが俺を運んだのか?」

 

「うん、ミミはミミだよ。」

 

「ミソギはミソギ!」

 

「私は、キョウカ。」

 

少女、いや、どちらかと言えば童女と言った方がいい年齢の彼女達を見てふと、彼は違和感を覚えた。

 

(こんな奴らを、俺は知ってる?)

 

獣人、人間、エルフと種族バラバラな3人が仲睦まじくしている様子を笑って見てる男。

こんな4人と面識があった気が…

 

「ようほへとの旦那!相変わらず閑古鳥が鳴いてるな!」

 

思案してるといかにも柄が悪そうな3人組が入店して来た。

 

「お前ら、いろは組の若いのか。」

 

店主は苦い顔しながら応じた。

どうも良くない知り合いらしい。

 

「いやぁ、安心したよ。」

 

「いくらアンタのたい焼きの味が良くたって引退間際のアンタじゃ作れる数に限りがあるもんな。」

 

「ちびっこいの以外にまあまあ骨がありそうなの雇ったじゃねえか。」

 

なあ、と彼を小突くいろは組の男。

瞬間、彼は小突いて来た男の腕を掴むと捻り上げ容赦なく腹パンをたたき込み、腕を離すと髪を掴み躊躇なく膝蹴りを叩き込み流れる様に首に手刀を叩き込んだ。

 

「「「「「「………」」」」」」

 

絶句する一同。

やっと残った2人のうち片方が口を開く

 

「お、お前…」

 

「たい焼きとやらを食わないなら出て行け。」

 

「な、なんでボコボコに…」

 

「触ったからだ。」

 

再び押し黙った2人は見事に叩きのめされた1人を担いで出て行った。

 

「兄ちゃん、悪いな。」

 

「倒すべき敵がいただけだ。」

 

ぶっきらぼうに言う青年。

しかし男はそれでもありがとうと言うと青年を座らせる。

焼き立てのたい焼きが出された。

中身は王道の粒餡。一口頬張る。美味い。

 

「アイツらは、お前の敵か?」

 

「敵、まあ敵だな。たこ焼き屋のいろは組。

親父の代から競り合っててな。

今度売り上げ勝負をする事になったんだが、

この老骨1人じゃ厳しくてな。」

 

困ったもんだといいたげに肩を竦める男。

 

「なにひとごとみたいに言ってるの!」

 

「負けたらお店閉めるってやくそくしちゃったんでしょ?」

 

「ミソギたちのギルドハウスなくなっちゃうし、おじちゃんのたい焼き食べれなくなるなんてやだよ!」

 

「ミミちゃん達…」

 

青年は全てを理解した。

彼女達も自分と立場は違えどやってる事は同じらしい。

 

「勝ち残れ。」

 

「え?」

 

「兄ちゃん?」

 

「勝ち残れなければお前は全てを失う。

勝ち残れば全てを守り通せる。違うか?」

 

「言い方大袈裟だけど、まあ?」

 

「大袈裟だと?貴様にとってこのたい焼きはその程度の物なのか?どうでもいい物なのか?」

 

「な、何いいやがる!そのたい焼きはほへと組が三代継いできた秘伝の味!…大事に、決まってら!………ありがとう兄ちゃん。目ぇ覚めたぜ俺は!年甲斐もなく、勝ちに行ってやる!」

 

「おじちゃん!」

 

「兄ちゃん、嬢ちゃん達。

情けねえが俺1人じゃ勝てねえ。手を貸してくれないか?」

 

「もちろん!」

 

「リトルリリカルはランドソルの平和をまもる正義のギルド!」

 

「悪いいろは組はやっつける!」

 

「戦う意志を持つ者には手を貸す。」

 

リトルリリカルの3人が三銃士の様に手を掲げたのに倣い、青年と男も拳を出す。

 

「ほへと組絶対勝つぞ!」

 

「「「「「おー!」」」」

 

 

 

 

2

その日から青年とリトルリリカル達の厳しい特訓が始まった。

 

「どうした!鯛焼き名人養成ギプスをつけ、身体に負荷をかけている俺に勝てない様ではいろは組に勝つなど夢のまた夢だぞ!」

 

「「「ライダー!」」」

 

材料の買い出しを兼ねた走り込みなどの基礎訓練からゴム製の刃を付けた弓を持った青年との模擬戦。

 

「いいか!目分量にも計器にも頼りんじゃねえ!

手で餡子やカスタードの重さを覚えろ!」

 

「分かった。」

 

青年は青年で、店主からの厳しい指南を受けてたい焼き屋としての腕をメキメキと上げて行った。

 

(俺は、バトルファイトそっちのけで何をしてるんだろう?)

 

微かにそう思いつつも乗り掛かった船だ。

と、日々練習に打ち込むのだった。

 

 

 

 

3

「うう…寂しい、寂しいです!」

 

コッコロを膝に乗っけてギューッ!からのスリスリにほっぺにチューまでしてもペコリーヌはまだ足りん!と言わんばかりに続行している。

 

「ペコリーヌ様、いい加減離してくださいまし。」

 

「キャルとハジメが音信不通になって早2週間。」

 

「ブレイド君なにか聞いてない?」

 

ヒヨリの問いかけにブレイドは首を振った。

もし聞いてるなら話さない訳がない。

 

「そうか…ハジメは普段はこう、

上手く言えんが俗っぽい感じだがなんだかんだ真面目な奴だ。

もしかしたらレンゲルにでもやられたのでは?と疑ってしまうな。」

 

「それを言うならキャルちゃんも危なくない?」

 

それは無い。何故ならキャルはレンゲルだから。

とは流石に知ってても言えないブレイド。

 

(どうしたもんかな?

テレ女への調査もバイトやクエストの兼ね合いで行けてないし。)

 

なんて思案してるとタチハラが入って来た。

 

(私は、仕えるべき主人を間違えてる?)

 

『尻尾振る相手間違えてるような頭悪い駄犬が何匹混じっていようと!

アイツらの裏をかくなんて無理だからだ!』

 

タチハラはずっと考えていた。

ハジメが倒される前に言ってたあの言葉。

あれは一体どうゆう意味だったのだろう?

 

(いや、そんなはずは無い。

この国の王女はユースティアナ・フォン・アストライアのみだ。

あの狐の獣人の……獣人?)

 

何かが、引っかかる。

あと1つピースが埋まれば手繰り寄せられるのにその1つが見当たらない。

 

(もどかしい…なんだこの感じは?)

 

「タチハラさん?」

 

「は!ぺ、ペコリーヌちゃん。」

 

「どうしたんですかボーッとしちゃって。」

 

「いや、なんでも……」

 

返事を濁して考え込む。

 

「ただいまー。」

 

「あ、お帰りユイ。

そのたい焼きどうしたの?」

 

「これ?ハジメ君の働いてるたい焼き屋から買って来たの。」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

全員が一瞬でユイの方を振り向いた。

 

「な、何?私何か変な事言った?」

 

「いや、言ってないけど、ハジメ君がたい焼き屋?」

 

「う、うん。何かこう、

変な鎧着てたい焼き焼いてたよ。」

 

「訳がわからん。」

 

レイのコメントは全員の気持ちを代弁していた。

何故たい焼き屋が鎧を装着する必要があるのだろうか?

 

「まあ、とにかく見に行ってみるか。」

 

何と言うか、釈然としない気分であったがハジメの無事は気になったので一同揃って見に行った。

 




レイ「レイと!」

ヒヨリ「ヒヨリの!」

2人「仮面ライダー図鑑!」

レイ「今回紹介するのはこいつだ!」

<TURN UP ♦︎A>

ヒヨリ「本作ではタチハラことジュンが変身する銃の仮面ライダーギャレンだ!」

レイ「仮面ライダー剣では橘朔也が、仮面ライダーディケイドでは菱形サクヤが、小説ブレイドではタチハラが変身したライダーだ。」

ヒヨリ「武器は醒銃ギャレンラウザー。専用バイクはレッドランバス。
インファイトと中距離射撃が得意なパワーファイターだ!」

レイ「ペコリーヌとどちらがパワフルか比べるのも面白そうだな。」

ヒヨリ「次回もお楽しみに!」
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