仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

3 / 56
カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド  ♠︎A、5、6、8
コートの男 ♥2 ♦︎9


♠︎3

1

バッファローアンデッドを封印したブレイド達一行は街を目指して歩み進めた。

 

「……………。」

 

「? ユイさんどうかした?

俺の顔なんか付いてる?」

 

「あ、いえ!そうじゃなくて…えっと、ブレイドさんと私って、初対面ですよね?」

 

「…そう、だと思う。」

 

だと思う?とおうむ返しに首を傾げるユイ。

可愛らしい。正直言ってタイプだ。

 

「実は、その、自分の記憶に自信がないんだ。

名前も、変身してやっとブレイドの名前が出て来たぐらいで、それ以外全くと言っていい程思い出せなくて……」

 

「そう、なんですか…大変ですね。」

 

「下手したらアンデッドより手強いよ。

それよりユイさんは、なんで俺と面識有るって思ったんだ?」

 

「夢を、不思議な夢を見るんです。」

 

「……ゆめ?それってなに?」

 

「知らない人達と、ソルの塔を攻略する夢です。」

 

「ソルの塔?」

 

何故だろう。ユメという物の意味は分からなかったが、

ソルの塔という名前には聞き覚えがあった。

 

「主様、主様。」

 

クイクイとコッコロにマントを引っ張られる。

指差す先を見ると遂に街の城門の前まで着いていた。

 

「とうとう着きましたよ。

あなた様の旅の始まる場所、ランドソルに。」

 

 

 

 

 

2

「う、ん………?え、夜!?」

 

ガバッ!と飛び起きる獣人の少女。

昼間ブレイド達にモンスターをけしかけた彼女だ。

 

「わ、私は確か、あのブレイドとかいう奴に重いの貰っちゃって……」

 

「そのまま失敗した感じッスね。」

 

「だ、だれ!?」

 

声の方を振り向くと、金髪のゴーグル付きの変な帽子の快活そうな少女が立っていた。

 

「自分はマツリ。王宮騎士団の者ッス。

陛下からのお使いで来たッスよ。」

 

「ッ!……へ、陛下はなんと?」

 

「次これを使って仕留められなかったら用済み、らしいッスよ?」

 

その時獣人の少女はこの世の終わりの様な顔をしていただろう。

マツリとしてもあまり気分は良くなかったがこれも仕事だと言い聞かせる。

 

「兎に角、陛下から渡されたこれ、使ってくださいッス。」

 

そう言って獣人の少女に黒と金に紫のブレイバックルとは違う形のバックルを渡す。

 

「これは?」

 

「使い方は一回しか教えないんでよく見ててくださいね〜」

 

そう言ってマツリは懐から黒と銀に赤と緑のラインの少女に渡したのと同型のバックルと、緑のケルベロスアンデッドが封印されたカードを取り出す。

 

バックルからトレーを引っ張り、カードを入れて腰に当てる。

ブレイバックル同様に伸びたベルトで固定され

 

「変身!」

 

<OPEN UP ⊕ A>

 

くるりと回転するスピリチアエレメントが自動でマツリの身体を透過し、黒に緑色の赤い単眼のライダーに変身した。

 

「な、何、これ?」

 

「これが仮面ライダー、仮面ライダーランス。

アンタは今日から仮面ライダーレンゲルですよ。」

 

「レン…ゲル?」

 

バックルに続いて10枚程のラウズカードを渡される。

 

「折角自分達で苦労して封印したアンデッドなんすからうまく使ってくださいッスね?」

 

「使う?封印?」

 

「その内分かるッスよ。それじゃ自分はこの辺で。」

 

 

 

 

3

「主様、申し訳ありません。

私がこういったことに疎いせいで…」

 

「いや、コッコロは悪くないよ。

悪いのはむしろ、全部歳下の女の子に奢ってもらってる僕であって…」

 

ホテルを追われたブレイドとコッコロはどこか泊まれる場所はないかと探していた。

 

別に金が足りなかった訳ではない。

身分証明が出来ないから泊まれないのだ。

 

この街にはギルドと呼ばれる公的グループに所属していければならないのだ。

街に来てまだ数時間も経っていない2人に知る由もなかったルールだ。

 

「どうしましょう。

今からでもユイ様かペコリーヌ様に追いついて事情を説明して泊めてもらいますか?」

 

「そうしても良いけど、この街まあまあ広いから人間居住区に限ってもかなり広いし探すだけで日が暮れちゃうよ?」

 

しばらく考えていたがいい案は浮かびそうにない。

 

「取り敢えず飯でも行くか。」

 

「そうですね。

クヨクヨしてても仕方ありません!」

 

そう言ってギルドに加入していない人でも入れるレストランを探していると、何やら賑やかな場所に出た。

 

『それでは上位結果発表ー!

三位、18皿!二位、24皿!

そして一位はぁ〜〜…なんと118皿!

優勝はペコリーヌさん!おめでとうございます!』

 

人々の歓声が上がる。

その中心にいて今なお料理を食べ続けるのは昼間ブレイド達と共にアンデッドを倒したペコリーヌだった。

 

どうやら分かれてから大食い大会に参加していたらしい。

 

「118皿って……」

 

とてもあの華奢な女の子の胃袋に収まりきらない様な量をぺろりと平らげてしまっている。

 

昼間ユイにアンデッドより思い出せない記憶の方が手強いと言ったが、もしかしなくてもペコリーヌの食欲の方が手強い気がする。

 

『ペコリーヌさん!何か一言お願いします!』

 

「おかわりー!」

 

『いや食べ放題じゃないですからね!?』

 

「ぺ、ペコリーヌ様は本当に四六時中お腹を空かせているのですね……」

 

「腹にピンク色の丸い謎生命体でも飼ってるのかな?」

 

なんて言いながら失笑すると

 

「あー!昼間お弁当を分けてくれただけでなく一緒に魔物と戦ってくれた2人!オイッス〜〜!!」

 

見つけられて挨拶された。

こんな時どんな反応したらいいか分からないが取り敢えず手を振っておく。

 

「2人は夕飯これからですか?

だったら一緒に食べましょう!ご飯は皆で食べるとより美味しいんです!」

 

「いや、僕たちは大食い大会に出たい訳じゃ…」

 

「私の奢りでですよ!

今なら優勝賞金たんまりありますから遠慮なく!」

 

そこまで言われたら断る方が失礼な気がして2人はテーブルについた。

 

「それじゃあ改めましてコッコロちゃんに付けてもらった渾名ペコリーヌちゃんです!」

 

「私は主様の従者のコッコロと申します。」

 

「僕は…このバックルに因んで渾名ブレイド。

昔の事はあんまり覚えてないけど、まあ、よろしく。」

 

2人よりも小さな声でボソボソと喋る様な感じで自己紹介をしてしまったが大丈夫だったろうか?

 

「ふふ、ブレイド君は恥ずかしがり屋さんですね。

さ、お肉どうぞ。」

 

恐らく牛肉の串焼きを渡される。

柔らかそうで脂が乗ってて旨そうだ。

 

「それじゃあいただき………コッコロ。

席取っといてくれ。」

 

「主様?如何なさいました?」

 

「アンデッドが現れた!」

 

ブレイドは串焼きを一口だけ食べるとコッコロからブレイバックルを受け取り、店を飛び出した。

その時に一瞬だけぺコリーヌが寂しそうに眼を丸めたのは見間違いだっただろうか?

 

 

 

 

 

4

入り組んだりしている訳ではないが、歩き慣れないだけに時間はかかった。

気配を辿ってその場所に行くと路地裏に潜んでいたアンデッドが通りかかったスタイルの整ったエルフの女性に飛びかかろうと

 

「危ない!」

 

「え?きゃあ!」

 

したところを邪魔できた。

振り向いた先にいたそいつは赤い体に黒い無数の虫の足の様な鎧とプレートアーマー。

人間の頭骨の様な仮面を付けた左右非対称のそいつは間違いなく

 

「センチピードアンデッド!」

 

「シャアァァアアア!!」

 

チェーン付きの鎌でブレイドの腕を絡めとりそのまま引き寄せると口から何かをブレイドに吐き出した。

 

「ウェアアアアアアアア!!!」

 

思わず絶叫しながら顔を抑えて飛び退いた。

身体中が激痛を襲い、瞬間的に身体が熱くなる。

 

「ウ……ヘ、ヘシン!」

 

<TURN UP ♠A>

 

それでもなんとか仮面ライダーに変身し、ブレイラウザーを構える。

 

「シャア!」

 

「ウェイ!」

 

一閃、二閃。

ブレイドのラウザーとセンチピードアンデッドのチェーン付きの鎌が火花を散らす。

先に毒を受けてしまってる分ブレイドが不利だ。

 

そこでブレイドは生身で使ってる剣を引き抜く。

変身している今なら筋力アシストもあって片手で持てる。

 

「はぁ!やぁ!ウェーーイ!!」

 

片方を防御に、もう片方を攻めに。

剣にもなる盾を二つ手に入れたも同然のブレイドは高熱の身体に鞭を打ってる体たらくにも関わらず善戦出来ていた。

 

(けど時間は味方しない。

なんとか、なんとかしないと!)

 

遂にブレイドの剣が弾かれる。

体制を崩した所に一撃を加えようとするセンチピードアンデッド。

しかしブレイドの剣を掴んだ何者かに右肩を深々と斬り付けられた。

 

「███▅▄▅▅▃▄▅▅!!」

 

傷口を抑えて大きく後退するアンデッド。

ブレイドは熱で朦朧としながらもなんとかカードをラウズする。

 

<THUNDER ♠︎6>

 

ラウザーから放たれた雷撃がアンデッドを貫く。

膝から崩れ落ち、バックルが開く。

 

「封印、する!」

 

ブレイドは助太刀してくれた女性、先程毒から庇ったエルフの女性に肩を借りながらコモンブランクのカードを投げつける。

 

バッファローアンデッドの時と同じ様に封印されるセンチピードアンデッド。

 

そのカードが1人でにブレイドの元に

 

「はぁ!」

 

戻って来ようとした時、一台のバイクがその行手を阻んだ。

 

乗っていたロングコートの男の手にラウズカードが握られる。

 

「な!」

 

「貴様、何者だ!」

 

「……ふん、センチピードの毒にやられたか。

明日の昼飯までにそこらに散らばってる奴の肩の破片から抽出した血清を飲ませな。

そうすりゃどうにかなるはずだ。」

 

「質問に答えろ!お前は何者なんだ!」

 

セッカチな男はモテないよ?

なんて言いながら男はヘルメットを外す。

 

「俺の名前は四条(しじょう)ハジメ。

仮面ライダーブレイドと何度も交差する運命にある者だ。」

 

その怪しくも美しい緑色の目で2人を見ていたが、やがてヘルメットをかぶり直すとバイクで去って行った。




コッコロ「コッコロと!」

ユイ「ユイの!」

2人「アンデッドサーチャー!」

コッコロ「今回紹介するのはこちら!」

<SHUFFLE ♥10>

ユイ「♥のカテゴリー10、
センチピードアンデッドです!」

コッコロ「仮面ライダーブレイド5、6、17、20、36話に登場したのアンデッドです。」

ユイ「口から吐く毒とチェーン付きの鎌が武器で、原作では仮面ライダーカリス、レンゲル、ジョーカーアンデッドに封印されました。」

コッコロ「今作では主様と主様が助けた女性による連携の末ブレイドに封印されましたが、
四条ハジメにカードを奪われてしまいましたね。」

ユイ「次回もお楽しみに!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。