仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダー達が使えるカードは?

ブレイド ♠︎A、2、3、5、6、8、9、Q
ハジメ  ♥A〜10、Q
レンゲル ♣︎A〜7、9、10
ギャレン ♦︎A〜6、8、9、J、Q
覇瞳皇帝 ♥K ♠︎J


♣︎7

レッドランバスが王宮の門前にアイドリングストップされてるのを見つけ、ヒヨリは肩で息をしながら城を見上げた。

 

「な、なんとか、おい、つい……」

 

「ヒヨリちゃん?なんでここに?」

 

視線を戻すとタチハラが城門から出て来た所だった。

 

「タチハラさん!

なんだったの急に飛び出して。」

 

「奴の位置を確かめたかったんだ。」

 

「奴?」

 

「私やレンゲルにバックルを渡した奴。

一連のアンデッド騒ぎの黒幕だ。」

 

「えぇ!?そ、そんなのが普段から王宮にいるの?」

 

「いるどころか王座に踏ん反り返ってるよ。」

 

「王座って…まさか……」

 

「ユースティアナ・フォン・アストライア。」

 

短く言うとタチハラはヒヨリにヘルメットを差し出して

 

「私は奴と戦う。あなたも来る?」

 

少し悩んだが、ヒヨリはヘルメットを受け取った。

 

 

 

 

「たい焼きー!たい焼きだよー!

ほへと屋のたい焼きだよー!

うちのたい焼きはたい焼きが違うよー!

見て良し、食べてよし!そして何より…」

 

「ハジメくーん!」

 

ほへと屋の通りに面した厨房にて。

たい焼き名人アルティメットフォームことハジメは売り声を上げながらたい焼きを焼いていた。

 

「これはこれはレディ。

今日のスペシャルは苺入りたい焼き!

チビ助やお魚ちゃん達買ってかない?」

 

「普段ならそうしてましたけど今事が事な事態なんです!手を貸して下さい!」

 

「……アンタがそこまで言うならよっぽどだな。」

 

ハジメは今焼いていたたい焼きをさっさと焼き上げると裏にとめていたシャドーチェイサーに向かう。

 

「兄ちゃんどこ行く?」

 

「…すまねえ大将。

俺は今ダチの為に行かなきゃならねえ。」

 

「抜けた分の給料は無しだ。」

 

「かたじけない!」

 

ハジメはシャドーチェイサーを面まで持ってくるとペコリーヌを後ろに乗せてテレ女に向けて発進した。

 

 

 

 

ユースティアナと名乗った獣人はブレイドを通り過ぎると落ちていたグレイブバックルを拾い上げる。

 

「おやすみクリス。

所詮ただアンデッドに上書きしただけの劣化コピーにしてはよく働いてくれたわ。」

 

「………何を、言ってる?」

 

ブレイドが振り返りながら思い口を開いた。

 

「改造実験体。今のあなたなら身に覚えがあるんじゃない?」

 

そう言われた瞬間、ズキリと頭が痛んだ。

そしてアンデッドのようでアンデッドではない怪人達の姿が浮かんでは消えていく。

 

「まさか、レンゲルやギャレンも!」

 

「貴方みたいな後から徐々にアンデッド化していくならまだしも最初からアンデッドである彼女らは『プリンセスナイト』にはなれない。

だからレンゲルだけは違うわ。」

 

まあ、あなた達の敵には違いないけど。

そう言った瞬間、女学院の塀を越えて無数のモンスターが押し寄せて来た。

 

「これはまさか、檻?」

 

「ふふふ、アンデッドの力に慣れてだいぶ血の巡りが良くなって来たじゃない。

如何にも檻よ。あなた達をここで殲滅するための。」

 

そのモンスター達を率いて現れたのは、

もう2度とこういった形で出会いたくなかった金と緑のアーマーに紫の複眼のライダー。

 

「レンゲル!」

 

「遅かったじゃないの?

職務怠慢なんてことはないでしょうね?」

 

そう言って近付いて来た覇瞳皇帝にレンゲルはエボリューションタランチュラのカードを渡した。

 

「まあ……いい子ねレンゲル。

私の可愛いレンゲル。ご褒美をあげましょう。」

 

そう言って懐から二つ目のラウズアブゾーバーを取り出す。

 

「ジャックのカードはこれが終わったらあげるわ。

クイーンのカードは自力で集めなさい。」

 

はい、と返事をするとレンゲルは下がって行った。

 

「それじゃあ、そろそろ死んでもらうわ。」

 

覇瞳皇帝は手にしたグレイブバックルに紫のパワーを送り込む。

瞬時に修復されたそれを装着し

 

「変、身!」

 

<OPEN UP ⊕A>

 

グレイブに変身した。

見た目はクリスティーナが変身した物と全く一緒だが、纏うオーラは段違いだ。

 

<MIGHTY ⊕>

 

カードをラウズし、グレイブはブレイドの懐に潜り込んだ。

 

(しまった!早い!)

 

「サヨナラ。」

 

グレイブの剣がブレイドに

 

<BULLET ♦︎2 RAPID ♦︎4>

 

<TORNADO ♥6>

 

連写されるエネルギー弾と真空の矢を振り返って斬り払う。

その隙にブレイドは後退して武器を構えた。

 

「裏切る気?ジュン。」

 

グレイブに攻撃したのは生身のままラウザーを構えたタチハラとハジメだった。

その後ろからペコリーヌにヒヨリも続く。

 

「裏切る、か。確かにそうだ。

私はずっと本来尽くすべき人に背いて来た。

ならば今更二回も三回も変わるまい。」

 

「全く、こんな事ならもっと早くレンゲルを逆らえなくするんだったわ。

あなたは処分よ、ギャレン。」

 

「…行くぞ!」

 

タチハラがバックルを装着したのを見てハジメもジョーカーラウザーを出現させ

 

「「変身!」」

 

<TURN UP ♦︎A>

 

<CHANGE ♥A>

 

2人は仮面ライダーに。

ペコリーヌにヒヨリも武器を構える。

 

「ユニ先輩!チエル!コッコロ達は任せた!」

 

「はーい!ちぇるんと任されました!」

 

「本来肉体労働など専門外なのだが……」

 

ぶつぶつ文句言いながらもダウンした2人を抱えて適当な所に隠れる。

覇瞳皇帝の言葉を信じるならモンスターは囲いで出しただけらしいので気にしなくていいだろう。

 

3人のライダーと2人の戦士が一斉に駆け出した。

どんなに強くとも流石に五対一となればそれなりに粗が出る。

 

(けど逆に言えば俺たちの最高火力メンバーでかかっても決め手がないって事だ。

なんとかユニオンバーストを決めれるだけの隙を作らないと…)

 

「ふふふ、あなた達に隙なんて作れないわ。」

 

不敵に笑うとグレイブは5人をいなしながら言った。

 

「まずギャレンがラピッドを付与した射撃で視界を封じる。

次にカリスがバイオの触手で拘束して2人のユニオンバーストとブレイドのライトニングブラストで止め、かしら?」

 

淡々と述べられたその作戦にギャレンとカリスが驚いた。

二人が次にとりたかった行動そのままだったからだ。

 

『ちっ!カンニング野郎が!』

 

アローを構えたカリスが前に出た。

 

<TORNADO ♥6>

 

刃の風をアローに付与し斬りかかる。

グレイブはそれを初めからわかってるような動きで回避すると簡単にカリスの一番防御のない脇腹に斬撃を与える。

 

「どれだけやろうと無駄よ。

私を殺したいって言う願望がダダ漏れ。」

 

カリスにトドメを刺そうと振り下ろされる剣がプリンセスソードとブレイラウザーに阻まれる。

 

「やらせるかよ!」

 

「友達は、やらせません!」

 

「文字通り全てを失ったくせに、往生際が悪い!」

 

二人の武器を上に弾き、横に一線。

倒れる二人を飛び越えてヒヨリとギャレンがラウザー片手に接敵する。

 

「はぁああ!」

 

「そりゃあ!」

 

至近距離で光弾を放ち、ヒヨリのキックで距離を作るとカードをラウズ!

 

<UPPER ♦︎3 FIRE ♦︎6>

 

炎の鉄拳を浴びせようとするが、瞬間地面が陥没し、

中から伸びた手に捕まれバランスを崩してしまう。

 

『あいつ、あん時の筋肉ダルマか?』

 

地面から現れたのはこの前ハジメが取り逃したトータスアンデッドだった。

 

「んっしょ!私らもいますよ〜。」

 

続いてグリーンの槍のライダー、ランスも現れる。

 

「陛下、マジでクリスティーナおばさんやられちゃったんッスか?」

 

「ええ。そいつらを殺して供養なさい。」

 

はーい、と軽く返事をするとランスはヒヨリに斬りかかった。

 

「くそ、ならば!」

 

タチハラは引きずり込まれながらなんとかアブゾーバーにカードをセットした。

 

(bgm Rebirth)

 

<ABSORB QUEEN>

 

「変身!」

 

<FUSION JACK>

 

ジャックフォームに変身し、上空に向かって飛翔!足首に捕まったまま天高く舞い上がり頭にラウザーを向ける。

 

<BULLET ♦︎2 RAPID ♦︎4 FIRE ♦︎6>

 

「落ちろ。」

 

<BURNING SHOT>

 

連写された火炎弾を一点に浴びぼうぎょをくずされたトータスは爆発しながら地面と再開した。

 

「……」

 

プロパーブランクを投げつける。

プライムベスタになった♦︎7を仕舞い、ブレイド、ペコリーヌ、カリスを相手になお余裕のグレイブに急降下する。

 

「喰らえ!」

 

ディアマンエッジで斬りかかろうとするが

 

<MIGHTY ⊕>

 

一矢一殺。

ギャレンの身体を赤い矢が貫いた。

 

「な!」

 

『まさか!』

 

「タチハラさん!?」

 

「?………!!?」

 

変身解除されたギャレンが受け身も取れずに地面に転がった。

下腹部のあたりに生暖かい水が広がるのを感じる。

 

「と……もちゃ…ん?」

 

なんとか仰向けになり、視線をやると霞む視界の真ん中に赤い人影が見える。

 

「残念だったわねギャレン。」

 

耳元で声がする。

 

「決まってたら転ぶぐらいはしたかもだけど。

道具が主人に仇なそうなんて、無駄もいいとこ無意味極まるのよ。」

 

何かが、体に突き刺さる。

自分がゴッソリとひっぺがされる感覚に恐怖しながらタチハラは意識を手放した。

 

 

 

 

「タチハラさん!」

 

「行くな!」

 

駆け出そうとするペコリーヌを抑える。

タチハラの半分はグレイブの持つエボリューションギラファのカードに封印されてしまった。

 

「そん、な…」

 

『死んだ人間のデータを洗脳したアンデッドに上書きしていたのか……』

 

カリスの驚く声にグレイブは笑いながら答える。

 

「ご明察。効率良くアンデッドを封印してくれた事には感謝するけど、それ以外は余計なことしかしてくれなかったわね。」

 

変身を解除したグレイブは懐からカードを取り出す。

 

「あとは最後のキングを封印するだけ。」

 

♥K、♦︎10、K ♣︎8、K ♠︎J。

覇瞳皇帝がそれを持ってるという事は残るアンデッドは多くても♥J ♠︎4、7、10、K ♣︎J、Qの七体。

バトルファイトは決着目前だ。

 

「4枚のキングのカードが揃った時。

私はミネルヴァをも凌ぐ力を手に入れる!」

 

だから消えろ。

そう言ってかざされた覇瞳皇帝の手に光が集まり出す。

 

それを見るとギャレンを狙撃したラルクもヒヨリの相手をしていたランスも早々に撤退を決めた。

 

「な、何が?」

 

誰かが驚く間にも光はどんどん集まっていき、それは空に届く程に膨れ上がっていく。

 

『おいおいおいおい!

まだ、バトルファイトの決着もレジェンド・オブ・アストルムの決着もまだだろ?

何になんでお前はそこまでの力を行使出来る!』

 

「仮にも七冠の1人。

貯金が有ればこの程度造作もないことよ。」

 

本当になんて事ない様に言う奴は高く浮かび上がり光を落とす。

 

熱と音。それから鳥や虫のさえずりさえない静寂。

聖テレサ女学院はランドソルの地図から消えてなくなった。




ペコリーヌ「ペコリーヌと!」

キャル「キャルの!」

2人「ラウズカードアーカイブ!」

ペコリーヌ「今回紹介するのはこちら!」

<ABSORB ♦︎Q>

キャル「♦︎のカテゴリーQ、
アブソーブサーペントのカードよ!」

ペコリーヌ「仮面ライダーブレイド30話から登場したラウズカードです。」

キャル「仮面ライダーギャレンのカードで、
ラウズアブソーバーにセットして使う事で使用者とアンデッドの融合を補助、カードの吸収を行うわ。」

ペコリーヌ「これとアブソーバーが無いとライダーは強化フォームになれません。奪われちゃったらヤバいですね!」

キャル「次回もお楽しみに!」
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