仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダーが使えるカードは?

ブレイド ♠︎A、2、3、5、6、8、9、Q
ハジメ  ♥A〜10、Q
レンゲル ♣︎A〜7、9、10
ギャレン ♦︎A〜9、J、Q
覇瞳皇帝 ♥K ♠︎J ♦︎10、K ♣︎8、K ⊕A


♣︎8

「空がきれいだなぁ……」

 

テンプレ、かどうかも分からないが取り敢えず目に入った物の感想を述べながら四条ハジメは起き上がった。

 

(流石にくたばったかと思ったけどあれ食らって無事って事は……借りができたな迷宮女王。)

 

取り敢えず周りを確認する。

まず自分たちのいる場所。

どうやらブレイド達とは別の場所に飛ばされたらしく、自分以外にはヒヨリ、テレ女の制服のこの前助けた金髪エルフと三つ編みのヒューマンの3人が倒れていた。

 

(ここは、まさかほへと組の屋上か?

まあまあの距離飛ばされたな。

流石にシャドーチェイサーは無いか…ん?)

 

歩き出そうとした時足に何かが当たった。

 

「ラウズアブゾーバー…こいつがここにあるって事は…」

 

夢じゃなかったのか。

ほんのひと時とは言え最後に表裏もなく仲間と呼べたタチハラを思い、ハジメはラウズアブゾーバーを拾い上げた。

 

 

 

 

2

沈んでいく。

苦しいとかそういうのもない。

熱くも冷たくもなくただ沈んでいく。

 

(もしかして僕、溺れてるのか?)

 

幾らか前にコッコロに風呂に入れて貰ってる時に足を滑らせたときはもっと苦しくて暑かったし、何より痛かったのだが……。

そう思って目を開けると

 

「え?」

 

そこはアスファルトの地面と摩天楼が並ぶ不思議な世界だった。

 

「ここは……」

 

「椿ヶ丘。お前が、坂井直人が本来いるべき場所だ。」

 

冷淡で低く、微妙に活舌の悪い声がする。

そこに居たのは黒いスーツにサングラスをかけた若い男だ。

暗い、とても暗い表情をしている。

少しぺコリーヌが時折見せる表情に似てる気がした。

 

「元の世界に戻るな。」

 

「………アンデッドのいう事を聞けって?」

 

ピクリと男が震える。

サングラスを外すと男は表情を変えずに言った。

 

「俺のようなアンデッドに覚えがあるか?」

 

しばらく考えるが、唯一開放されなかったパラドキサアンデッドは兎も角それ以外に該当する化身体アンデッドはいないはずだ。

だとしたらこの男はなんだ?

 

「お前は…だれだ?」

 

「俺は剣崎(ケンザキ)(カズ)()。」

 

「……カズマ?」

 

その名前を、誰かに言われたような気がする。

 

「またの名を…」

 

剣崎は懐から、ブレイバックルを取り出す。

 

「な!?そのバックルをどうして!?」

 

懐を探るがブレイバックルもカードも見当たらない。

 

「…仮面ライダーブレイド。変身!」

 

<TURN UP ♠A>

 

金色のオリハルコンエレメントに吹き飛ばされる。

立ち上がると剣崎は見たことのない金色のブレイドに変身していた。

 

「まさか、あれが究極のブレイド?」

 

「これが最強をも超えてしまったキングフォーム。

お前が成るべきではない姿だ。」

 

剣崎が手にした西洋大剣型のキングラウザーを振り下ろす。

ブレイドは横に飛んで避けた。

 

「お前はこれ以上戦うべきではない。」

 

「そう言われて止まる僕じゃない。」

 

「あの王に勝てると思うのか?」

 

「僕は運命に戦う。そして勝ってみせる!」

 

剣を引き抜き構える。

しかし剣崎は逆に剣をおろし変身を解除した。

 

「え?」

 

「その言葉、後悔するなよ?」

 

そう言ってブレイバックルをその場に置くとどこかに去って行った。

 

「なんだったんだ一体……」

 

「彼なりの激励だよ。受け取っときな。」

 

ブレイドの独り言に応えた声があった。

今度は長い髪から着てるシャツまで赤で固めた女だった。

 

「アンタは、地下道の入り口のとこでクレープを売ってた…」

 

「自己紹介がまだだったね。

私は模索路(もさくじ)(あきら)。『七冠』の一人迷宮女王にして、

君にプリンセスナイトの力を授けた者だよ。」

 

「七冠…覇瞳皇帝の仲間か!」

 

ブレイドはブレイバックルに飛びつくとカテゴリーAをセットした。

 

「変身!」

 

「おーっとストップ!」

 

レバーを引き展開されたオリハルコンエレメントを模索路は腕を振っただけで砕いて見せた。

 

「ウェ!?」

 

「腐っても七冠だからね。これ位は出来るよ。」

 

「……じゃあなんで僕を始末しない?」

 

身構え続けるブレイドにフレンドリーに話し続ける模索路。

 

「君にはまだまだやってもらう事が有るからだよ。

マナの、覇瞳皇帝の邪魔とかね。」

 

「マナ?アイツの本当の名前はマナって言うのか?」

 

「そそ。あいつ性格ねじ曲がってるから、アストルムのシステムその物を弄って本物のユースティアナの地位とか諸々横取りして威張り散らしてる訳。」

 

「じゃあ本物のユースティアナはダリナンダ?」

 

「君も良く知る人物さ。そのうち分かる。」

 

そう言うと模索路の身体がブロックノイズを伴って崩れ始めた。

 

「な!?か、身体が砕けて……」

 

「ありゃ、嶋さんに設置してもらったバックドアを使ったアクセスじゃこれが限界か。」

 

参ったね。とたははと笑いながら肩をすくめる。

そんなに軽い感じでいい事態ではないだろうに。

 

「どういう意味だよ?まさかお前、死んでるのか?」

 

「あー、んー、まあそう思ってもらえばいいかな?

流石に戦術爆弾級の魔法を真っ向から受け止めて尚且つ君たちを退避させるまでしたら私一人の命ですんで儲けものって感じだったしね。」

 

「いやそんな……じゃあアンタ本当に幽霊なのかよ。」

 

「ああ、だからしばらく会えない。

精々出来て誰かの夢をちょろちょろするぐらいかな?

だから今まで通り仲間たちと頑張んな。

これは選別!」

 

そう言って一枚のカードを投げ渡す。

♠7、メタルトリロバイトのカードだ。

 

「お、おい待て!待ってくれ!」

 

しかし彼女は崩れ去ると周囲がどんどん歪んでいき、

ブレイドの視界は暗黒に包まれた。

 

 

 

 

 

王宮の地下。

緑色の回復カプセルに入っていた覇瞳皇帝はその中から出た。

 

「ふう……生き返ったわ…報告を。」

 

覇瞳皇帝は控えていたキャルからタオルと着替えを受け取ると淡々と事務的に尋ねた。

 

「はっ。聖テレサ女学院の跡地を調べましたが…

死体が出ないのはまだわかるのですがラウズカードが一枚も見当たりませんでした。」

 

「ふーむ、間違いなく晶はこの世界から追い出せたけど、

ネズミどもは取り逃がしたみたいね。キャル。」

 

「はい。」

 

「美食殿?で合ってたかしら?

にもう一回潜り込んで各個撃破していきなさい。」

 

「…はい。」

 

キャルは頭を下げるとさっさと部屋を出て行った。

覇瞳皇帝はラウズカードを取り出し、最深の地下に向かった。

 

長い長い螺旋階段を降りるとさっきまで覇瞳皇帝が入っていた回復カプセルを二つ並べたような不気味な機械のみが鎮座する空間に出る。

 

「陛下!おはようございます。」

 

近付いて来た中年の白衣の研究員が頭を下げる。

 

「調整は終わってるかしら?」

 

「はい。後はアンデッドを使うだけです。」

 

覇瞳皇帝は懐から取り出した♦10のカードと♣8のカードをセットする。

装置が不気味な気泡の音を発しながら動き出した。

 

「完成までどれくらい?」

 

「ざっと一週間といったところですね。

それから1つお耳に入れておいていただきたい情報が」

 

「情報?なんの?」

 

「はっ、なんでも街で奇妙なギルドが結成されたらしいのです。」

 

「なんのギルド?」

 

「アンデッドを倒すことを目的に作られたギルドです。」

 

 

 

 

 

「う、んん?」

 

頬を草が撫でる感覚にむず痒さを覚えてぺコリーヌは目を覚ました。

高い空と視界の端にランドソルの城壁が見える。

 

「ここは、ランドソルの外の、ブレイド君達と出会った辺り?」

 

立ち上がり周囲を見回す。

変身したままのブレイドにコッコロ、テレ女の服を着たピンク髪の少女が倒れていた。

 

「しっかり!ブレイド君!コッコロちゃん!あなたも!」

 

ゆすったりギューしたりしてみるが全く反応がない。

しかし息もしてるし心臓も動いている。

 

「絶対、絶対助けます!」

 

ぺコリーヌは三人を一人で抱えて運ぼうとした。

彼女の中に見捨てるという選択肢は無かった。

まずブレイドを背中合わせになる様にして身体に縛って固定し、コッコロとピンク髪をわきに抱える。

 

「絶対に…ん?」

 

そうやって一歩を踏み出そうとした時、進先に鈍く銀色に光る四角いものを見つけた。

 

「ギャレンバックル……タチハラさん…ッ!!」

 

探すと周囲には♦のA~9のラウズカードも落ちていた。

拾ってるうちに、ぺコリーヌはタチハラが覇瞳皇帝に封印されたことを思い出した。

 

「絶対、取り返す!」

 

これ以上奪われてなるものか。

その思いがぺコリーヌを動かした。

戦闘後ただ気絶していただけだった為、

ロクに休めていないがやるだけやってやるしかない。

 

「絶対に、絶対に……」

 

肩で息をしながらもぺコリーヌは街に向けて進んだ。

そして舗装された道路に差し掛かった時

 

「██▅▅▃!!」

 

背後から何者かの突進を受けた。

ブレイドアーマーには傷1つつかなかったが紐が切れ放り出される。

ぺコリーヌは残る二人を抱えるようにかばいながら転がる。

 

下手人は赤いタテガミに茶色い身体を革の鎧とプレートアーマーの怪人、ボアアンデッドだ。

 

「邪魔を、しないでください!」

 

ぺコリーヌはプリンセスソードを引き抜き走り出す。

しかし接敵するより早く風の魔法攻撃が炸裂する。

 

「え?」

 

「大丈夫ですか?」

 

ぺコリーヌの後ろからハイライトの無い魔族の少女と剣を持った眼帯の女、

そして日本刀を携えた凛々しい美女に茶髪の色白の細い男が現れる。

 

「は、はい。あなた達は…」

 

「我々はアンデッドハンター。

このランドソルを守るもの。」




ペコリーヌ「ペコリーヌと!」

キャル「キャルの!」

2人「ラウズカードアーカイブ!」

ペコリーヌ「今回紹介するのはこちら!」

<EVOLUTION ♣︎K>

キャル「♣︎のカテゴリーK、
エボリューションタランチュラのカードよ!」

ペコリーヌ「仮面ライダーブレイド28話から登場したラウズカードです。」

キャル「仮面ライダーレンゲルのカードで、
ラウズアブソーバーに使う事で使用者にタランチュラアンデッドの真の力を授けるわ。」

ペコリーヌ「しかし本編ではレンゲルちゃんは覇瞳皇帝にこれを渡してラウズアブソーバーを貰ってました。
果たしてレンゲルキングフォームが日の目を見る日は来るんでしょうか?」

キャル「次回もお楽しみに!」
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